マリインスキー「オールスター・ガラ」 12月4日の感想 |
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2006/12/06(Wed)
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<第1部>
レベランス 音楽:ギャヴィン・ブライアーズ/振付:デイヴィッド・ドウソン ダリア・パヴレンコ ソフィヤ・グーメロワ ヤナ・セーリナ アレクサンドル・セルゲーエフ ミハイル・ロブーヒン マキシム・チャシチェゴーロフ プログラムによれば、振付家のディヴィッド・ドーソンという方がマリインスキー劇場のために作った作品で、初演は2005年3月だそうですが、マリインスキーの「オールスター・ガラ」と銘打った公演の幕開きにこのコンテのプログラムってどうなんだろう? ダンサーのパフォーマンスを見てもらいたいのだったら、せめてもう少し照明を明るくしてくれないと顔どころか動きもよくわからない。 舞台奥の背景の黒さにダンサーのレオタードが吸い込まれてしまって体のラインが分からず、脚と手の動きしか分からない事もしばしば。 それも狙いのうち? 音楽も単調で途中で飽きたし・・・。 似たような振りを踊っていても、立ち姿というのか、基本姿勢というのか、やはりパブレンコは綺麗でした。 グーメロワの目に優しい動きも悪くなかったです。 ヤナ・セーリナは、動きは良かったと思いますが、彼女の作り出すラインはあまり綺麗に見えずちょっと残念。 <第2部> ばらの精 音楽:カール・マリア・フォン・ウェーバー/振付:ミハイル・フォーキン ダリア・スホルーコワ イーゴリ・コールプ スホルーコワは手も脚も首も細くて長いバレリーナ。 物静かで落ち着いて見える顔立ちで、舞踏会帰りの夢見る文学少女というような雰囲気です。 ルジすべ以来1年と1ヶ月ぶりのコルプのばらの精。 均整のとれた身体にサーモンピンクの衣装が相変わらず良く似合う! 椅子でまどろんでいる少女の後ろに立ち、なにやら妖しげな表情で腕を波打たせているコルプは、少女に何か悪い魔法でもかけているように見える(笑)。 来た来た来た〜と思ったのですが、それ以降はなぜか期待したほど妖しく(怪しく?)なく自己陶酔度も低め。 ハビちゃん(マールイ)相手の時のほうがエロティックでもあったような・・・。 踊りはシンデレラの時と同様、しなやかで柔らかくて美しかったです。 しかし、正しいばらの精っていったいどういう人? タリスマン パ・ド・ドゥ 音楽:リッカルド・ドリゴ/振付:マリウス・プティパ エカテリーナ・オスモールキナ ミハイル・ロブーヒン この演目は初見です。 インドが舞台の天女とマハラジャの恋物語だそうですが、衣装の感じが「ディアナとアクティオン」を思い起こさせます。 オスモールキナは細くてラインの綺麗なバレリーナ。 彼女は手が長いのかな? 踊りが大きく見える。 メリハリのあるシャープな踊りが良かったのですが、途中、足を滑らすアクシデント。 あの辺、床の状態が良くないのかな? その時に脚を痛めたのかどうかは、わかりませんが、その後も2度ほど失敗があってちょっと残念でした。 フェッテはきちんと回っていたのでたいした事ないと良いのですが。 (5日の海賊にオダリスクで出ていたので大丈夫そうですね。) ロブーヒンは胸板厚めのプチマッチョ系のダンサー。 跳躍の高いダイナミックな踊りが良かったと思うし、パートナーをよく支えていたと思います。 ロミオとジュリエット バルコニーの場 音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/振付:レオニード・ラヴロフスキー イリーナ・ゴールプ ウラジーミル・シクリャローフ とっても期待していたんですが、なんとも雰囲気の合わない2人でしたねー(笑) シクリャローフは見た目はまんまロミオですが、ゴールプはちょっと妖艶すぎるんじゃないでしょうかね。 もとが美人なんだから、あんなにくどいお化粧しなくてもいいのにな。 シクリャローフのロミオには可憐なオブラツォーワが似合いそうですが、リフトはもうちょっと上手くならないと・・・。 ゴールプがきつ〜い表情に見えたのは気のせいか? というわけで、全然のれませんでした。 グラン・パ・クラシック (オーベールのパ・ド・ドゥ) 音楽:ダニエル・オーベール/振付:ヴィクトール・グゾフスキー ヴィクトリア・テリョーシキナ レオニード・サラファーノフ ともかく、テリョーシキナが素晴らしい! サラファーノフも高い跳躍など、十分満足できる踊りだったのですが、それでもただの添え物にすぎなかった気がするくらいテリョーシキナに惹きつけられました。 始めの方に3回繰り返されたバランスが少し不安定でしたが、あとは完璧ではないのかしら? あの男前なヴァリは、思わず唸りたくなるほどの(笑)素晴らしさでした。 スーっと90度に投げ出される脚の綺麗な事! スカッとする踊りとともに好きなのが彼女の目線の使い方。 パートナーや観客に対してのアピールの仕方がとても上手い。 テリョーシキナの日本デビュー公演は、昨年のマールイの夏ガラなのですが、その初日の中野公演でのあのガチガチぶりが今思うと信じられないほどです。 眠れる森の美女 第1幕のアダージョ 音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/振付:マリウス・プティパ/改訂振付:コンスタンチン・セルゲーエフ ディアナ・ヴィシニョーワ バックに何もセットがないローズアダージョって初めて見たような気がします。 オーロラの踊りのサポートに徹するだけの4人の王子もかなり久々かと・・・。 ヴィシは前日、自身のガラ公演があったので、かなり疲れていたんじゃないのかな? ポアントが脱げてしまうというアクシデントもあったみたいですが、無事に踊りきってくれて良かったです。 16才の初々しいオーロラというよりは、ヴィシらしい艶っぽいオーロラ姫でしたが・・・。 時間の関係などで難しかったかもしれないですが、欲をいえば3幕のGPDDをファジェーエフ王子とのペアで見たかったです! パヴロワとチェケッティ 音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/振付:ジョン・ノイマイヤー ウリヤーナ・ロパートキナ イーゴリ・コールプ とても楽しみにしていた演目で、期待通りとても素晴らしかったです。 ロパートキナが見せてくれるバレエのポーズが本当に美しく、思わずうっとりしてしまいました。 と、言いながら、実はチェケッティを演じたコルプの一挙手一投足から目が離せないという変な期待?があり、2人をかなり速い速度で交互に見ていて目が疲れました(笑) コルプ老紳士のパブロワ@ロパートキナを見つめる表情や仕草は優しいし、師としての彼を見つめ返すロパートキナの表情も柔らかく可愛らしくて、とても絵になる2人でした。 音楽は「眠りの森の美女」の間奏曲ですが、やはりチャイコの音色がロパートキナには似合いますね。 チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ 音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/振付:ジョージ・バランシン オレシア・ノーヴィコワ アンドリアン・ファジェーエフ ノーヴィコワは若手の中でも、今マリインスキーが売り出そうとしているバレリーナと聞いていたので、どんなチャイパドを踊るのだろうと楽しみにしていたのですが、うーーーむな出来でした。 ここまでも酷かったオケがここへ来て大爆発的に酷かったのも災いしたとは思うけれど、踊り手自身が音楽そのもので、流れるようなダンスというものが出来ていなかった。 ファジェーエフは少し踊りに重力を感じましたが(笑・疲れてた?)、ラインの綺麗な美しい踊りで、あの音楽で踊らなくてはならなかったという事を考えれば良かったと思います。 麗しい笑顔でしたが、やっぱりヴィシと踊る時のむやみにハッピーという笑顔とは違うのね(笑) <第3部> エチュード 音楽:カール・チェルニー/編曲:クヌドーゲ・リーサゲル/振付:ハラルド・ランダー アリーナ・ソーモワ レオニード・サラファーノフ ウラジーミル・シクリャローフ この演目、一番好きなところは、始まってわりとすぐに照明がくすんだブルーに落ちたところにバレリーナのシルエットが影絵みたいに黒く浮かびあがるシーン。 東バで初めて見たときからここが好き! さて、ダンサーで一番楽しみにしていたのは、ソーモア。 容姿に恵まれながらも長い手足を持て余しがちだった2年前の新国立のくるみ出演から、どのくらい変わったのだろうと興味津々でした。 で、こう来たか!という感じ(笑)。 テクニックを磨く事に時間を費やしたのでしょうか? 高速シェネ?などけっこうびっくりしました。 おっそろしく速い音楽でのフェッテは凄かったですが、雑でしたね〜。 しょうがないのかな? でも、若々しい勢いが感じられて良かったです。 2日に大阪で白鳥全幕を踊っているのに体力的にも問題なさそうで感心しました。 シクリャローフも持てる力と体力をすべて出し切って頑張ってました。 ただ巷で美形・美青年と話題になっているほど興味はそそられないのだけれど・・・(笑)。 体力勝負のこの演目、最後まで安定した高度なテクニックで客席にアピールしながら楽しそうに踊っていたサラファーノフ、見事というしかありません。 あの細い体でこの体力というのも凄いですね。 「エチュード」を見るのは東バの公演に続き2回目なのですが、こんなに超アレグロなパートが多い作品なのでしょうか? *********************** 「ロパートキナのすべて」で心から感動した後に、正直言ってこのプログラムは辛かったです。 29日と30日は、問題なく思えたオーケストラの調子がここまで酷くなるというのもどうした事なんでしょうね? 一つの楽器が音を外すというレベルのものでなく、音楽の作り方自体がおかしいのだから・・・ 個人的な好みでいえば、第1部はいらなかったように思います。 パブレンコとグーメロワをそれぞれ違う演目で躍らせてあげて、もうちょっと演目も変えたうえで、エチュードとの2部構成にしてもらいたかったです。 それにコルスンツェフにも踊ってもらいたかったわ!!! |
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