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ルジマトフ&インペリアル・ロシア・バレエ 10月15日の感想
2006/10/18(Wed)
「プレリュード」
ユリア・マハリナ
音楽:J.S.バッハ
振付:A.ミロシニチェンコ
薄い水色のハイネック、長袖レオタードの上半身に同色のふわっとした(オーガンジーかな?)スカートのマハリナが舞台中央でスポットライトに浮かび上がる。 踊っている時に、そのスカートがふわっとなったり、揺れてみたり、幻想的な雰囲気でとても綺麗でした。
主題があまりよくわからないのだけれど、内から出てくる感情に任せ、時に切なそうに、時に微笑みながらしっとりと踊っていました。 ただ、ジュテの幅が狭くてジャンプが低くて硬いのが気になりました。意図的なのかはわからないけど、もう少し柔らかい方が良かったような?

「ダッタン人の踊り」
クマン:ジャニペク・カイール、チャガ:アンナ・パシコワ
騎兵:キリル・テデフ、ペルシア人:エレーナ・コレスニチェンコ
音楽:A.ボロディン
振付:K.ゴレイゾフスキー/G.タランダ
このボロディンの「ダッタン人の踊り」は昔からとても好きな曲。 曲を聴けただけでも嬉しいのだけど、願わくば生演奏だったら・・・。 オペラでは、捕らわれの身になったイーゴリ公を慰めようとした宴席で踊られる踊りだそうです。 
群舞は少しばかり曲の勇壮さに負けていたような感じだったけれど次から次へと繰り出される踊りを観ているのは楽しかったです。 ペルシア人のコレスニチェンコは長身でスレンダーで体がとても柔らかい。 チャガのパシコワはダイナミックで迫力のある踊りが良かった。 長身でスレンダーな2人の女性ダンサーに対して、男性二人はちょっと小柄なのが残念。 クマン役のカイールは少し太めだよなー。

「アダージェット〜ソネット〜」
ファルフ・ルジマトフ 
音楽:G.マーラー
振付:N.ドルグーシン
舞台に仰向けになって横たわっているルジマトフの腕が音楽にあわせて左右対称に動き出す。 いつ見てもルジマトフの腕の動きは美しい。 肩から指先に至るまでが、まるでいくつもの小さい関節の連りであるかのように、自由な曲線と軌跡を描き出していた。 ただ私には、彼が頭の中、心の中にある、どんなイメージを表現しているのかはわからない。 私の目には、己の業に立ち向かおうとしながらもそれに押しつぶされて無になっていくような、そんな感じに見えました。  

「瀕死の白鳥」
ユリア・マハリナ
音楽:C.サン=サーンス
振付:M.フォーキン
夏にマールイのコシェレワの瀕死を見たときは、始まって数フレーズでコシェレワはふっとび(ごめんね、コシェレワ、あなたのせいじゃないんだけど)、あとは脳内をコルプに占領されてしまったけれど、この日はコルプの影は微塵もなかった! さすがマハリナ(いーのか、こんな感想で・・・)。
細い体型に戻った体に白いチュチュがとてもよく似合っている。 前後に動く大き目のパ・ド・ブレ(この表現は正しい表現なのだろうか?)は死期が迫っていて足元がおぼつかないけれど、それでも前へ前へ進もう、生きようとする白鳥の意思を思わせる。 羽の髪飾りのせいもあって、白鳥の女王が、最後まで品と威厳を保ちながら艶やかに死んでいったような気がした。
カーテンコールで最後に出てきたときに、ファンの方から花束をもらったのですが、その花束を手に、パッと両手を広げて微笑んだ時のマハリナの輝かしかった事! まだまだ踊り続けて欲しいです。
 
「ワルプルギスの夜」
バッカス:キリル・ラデフ、 巫女:リュボーフィ・セルギエンコ
パーン(牧神):アレクサンドル・ロドチキン
サテュロス:ネムコフ、メルガリエフ、タナカ、ベクジャノフ
ニンフ:コレスニチェンコ、パシコワ、コフナツカヤ
音楽:C.グノー
振付:L.ラブロフスキー/M.ラブロフスキー
グノーのオペラ「ファウスト」のバレエシーン。 魔封じの聖人ワルプルギスの記念日5月1日の前日4月30日の夜を、ワルプルギスの夜と言い、魔女や悪魔たちがブロッケン山に集まってワルプルギスに叛く魔の祝祭なのだそうです。 「ファウスト」を観に行かないかぎり、なかなかこれだけきちんとしたバージョンは観られないかも知れない演目なんでしょうね。
バッカスのキリル・ラデフはとても上手です。 ただ巫女のセルギエンコが長身なのでペアとしてのバランスが悪くリフトなどはちょっと大変そうでした。 その主役たちよりも、目が行ってしまったのが3人のニンフ。 3人とも手脚が長くて衣装が似合っていて踊りはしなやか。 3人のうち2人はダッタン人のチャガとペルシア人にキャストされていたダンサーなので、この演目で名前の挙がっている4人の女性ダンサーがこのカンパニーを代表する女性ダンサーなのでしょうか? クラシックだったらそれぞれどんな役を得意にしているのでしょうね? ちょっと興味があります。

「シェヘラザード」
ゾベイダ:スヴェトラーナ・ザハロワ
金の奴隷:ファルフ・ルジマトフ
シャリアール王:ゲジミナス・タランダ
宦官長:ヴィタウタス・タランダ
シャザーマン:ジャニベク・カイール
オダリスク:コレスニチェンコ、パシコワ、セルギエンコ 
音楽:N.リムスキー=コルサコフ
振付:M.フォーキン
ザハロワは、やっぱり黒髪の方が断然美しい! 「クレオパトラ」なんていうバレエがあれば、彼女のその匂い立つような美しさと誇り高さがぴったりだろうな。 シャリアール王のタランダも端正な顔立ちに王らしい威厳を兼ね備えていて、2人、とても絵になっている・・・のにね! ザハロワはかなり好調だったのではないでしょうか? 体も脚もよくしなるし、動きもとても良かった。 ルジマトフも相変わらずあの黒のハーレムパンツがお似合い。 ジャンプは低くなったような気がしたけれど、回転や動きの美しさは衰えていない雄々しい金の奴隷だった。 2人の踊りは息もぴったりなのだけれど、それぞれの激しい思いは感じるものの、身分の差をも越えた狂おしいばかりの愛情の交換はあまり感じられなかった。 ラストシーン、愛するゾベイダの裏切りを知ったシャリアール王の苦悩の表情がなんとも痛ましく、弟のシャザーマンさえいなければ、ゾベイダの命だけは助けたのではないだろうか?と思わずにはいられなかった。 ゾベイダが自害した後、彼女の死を嘆く心を見透かされてはならないとでも言うように、視点の定まらない悲しい眼差しを真っ直ぐに向けているタランダに思わずじわっと来てしまいました。
この記事のURL | バレエ鑑賞記 2006年 | CM(2) | TB(0) | ▲ top
コメント
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2006/10/19 12:40  | | #[ 編集] ▲ top
- Mは、ろうとか大 -
Mは、ろうとか大きい感情を代表しなかったの?
2006/10/19 13:19  | URL | BlogPetのシロジャビ #-[ 編集] ▲ top
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