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9月29日 ロンドン交響楽団コンサート
2018/09/30(Sun)
ロンドン交響楽団
指揮:サー・サイモン・ラトル
会場:サントリーホール

ラヴェル:マ・メール・ロワ
  第1場「糸車の踊り」
   第2場「眠りの森の美女のパヴァーヌ」
   第3場「美女と野獣の対話」
   第4場「親指小僧」
   第5場「パゴダの女王レドロネット」
   第6場「妖精の園」
シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲第1番
       (ヴァイオリン:ジャニーヌ・ヤンセン)

 ――――― 休憩 ―――――

シベリウス:交響曲第5番変ホ長調

<アンコール>
ヤンセン&ラトル:ラヴェル ハバネラ形式の小品
オーケストラ:ドヴォルザーク スラブ舞曲ハ長調op.72-7(Allegro Vivace)


2018093001.png


ラトルがロンドン交響楽団の音楽監督に就任したのは2017年9月なのでちょうど就任1年での日本ツアー。大阪1公演、横浜1公演、東京4公演と組まれた今回のツアーの最終日に聴きに行きました。 24日のコンサートも聴きたかったなぁぁぁ。

ロンドン交響楽団の演奏は生では初めて聴きましたが、弦の音が繊細で絹のように上品な艶やかさがあります。 マ・メール・ロワを聴くのもずいぶん久しぶりだったけれど、繊細な弦に表情豊かな管楽器で夢溢れる童話の世界を存分に味わえたように思います。 

ポーランドの裕福な家に生まれたシマノフスキはショパン亡き後のポーランド音楽会を再生し牽引していった人物との事ですが、名前は知っていても作品はほとんど聞いたことがない作曲家。 
ジャニーヌ・ヤンセンは、ブリテンの協奏曲の予習用に購入したCDで初めて聴き、なんども聴くうちにその曲をすっかり気に入ってしまった事もあり、コンサートを聴いてみたいと思っていたヴァイオリニストです。 偶然にもそのCDのブリテンのオケがロンドン響だったのでなおさら楽しみでした。 が、シマノフスキのヴァイオリン協奏曲をYouTubeで聴いてみたところやや苦手な部類だったので大丈夫かな~~という心配が・・・。
ヤンセンはビジューとラメが散りばめられたようなミッドナイトブルーのロングドレス。長身でスタイルが良いのでとっても素敵! 彼女のヴァイオリンはちょっと線が細い?なんて冒頭に思いましたが、全くそんな事はなく、曲が進むにつれ凛としていて且つ艶やかな音色の情熱的な演奏が展開されました。 時に足に力を入れてラトルの方に体を傾けながら挑むような眼差しで演奏する姿はオケを彼女が率いて引っ張っているようにも見えて、なんともかっこいい事!! 後半に置かれた難度の高そうなカデンツァも見事で素晴らしかったです。 
オーケストラは協奏曲にも関わらず16型の大編成な上にハープ2台、ピアノ、チェレスタも加わって音が質量ともに多彩。 ハープとチェレスタというだけで個人的には何かファンタジーを感じるのですが、実際の旋律も美しく変化に富んでいてYouTubeでやや苦手と感じたのが嘘みたいに惹き込まれてしまいました。 駆けあがったヴァイオリンの後に間を置いてコントラバスの一音で〆るラストも印象的です! 大編成なオケながらヴァイオリンとの音のバランスもとても良くて本当に素晴らしい演奏でした。 
アンコールがまた最高のプレゼント♪ 3,4回カーテンコールが繰り返された後に、なんだかとっても楽しそうにステージ上のひな壇を登っていったラトルとヤンセン。 ??と思っているとラトルがピアノに向かい、客席に向かって「ラヴェル!!」。 なんとラトルとヤンセンのデュオです。  息もぴったりな二人の演奏に会場中に幸せな空気が漂いまくってました♪♪

後半は大好きなシベリウスの5番。 北欧の雄大な自然の大パノラマに包みこまれるような感覚を得るこの曲、本当に大好きです。
ラトル&ロンドン響のコンサートをこの日にしたのもこの曲を聴きたかったからなのですが、先に行ってしまえば、非常に細やかな表現で端正な演奏は、(生意気ながら)自分の好みの素朴で悠然としていてスケールの大きな音楽とは少しばかり違ったように思います。 もちろん、素晴らしい演奏でしたけれど!
ともかく耳に残っているのが、音の繊細さで、1楽章と3楽章の弦楽器の、特にヴァイオリンの弱音には驚嘆するばかりでした。 弱音の弦に重なるファゴットのほの暗い旋律、16羽の白鳥の場面でのコントラバスの弦を叩くような弓使い(跳ね弓?)も非常に印象的でしたが、あの弓使いが表すものは白鳥が湖面から飛び立つ際の水しぶきと羽ばたきなのでしょうか? 

オーケストラのアンコールはドヴォルザークのスラブ舞曲。 ロンドン響でこの日のプログラムだと、おや?な気もしますが、聴きたかった24日のプログラムで演奏された曲でもあり、ノリノリで楽しく盛り上がって良かったです。

お目当てだったシベリウスよりもシマノフスキに感動してしまったこの日のコンサートでしたが、シベリウス5番は来年の6月にインキネン&日本フィルで聴くのがまた楽しみです。 2番は同じコンビで4月に聴けますしね! シマノフスキのヴァイオリン協奏曲も機会があれば何度でも聴いてみたい曲となりました。
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