バレエ・スプリーム Bプロ 7月29日マチネ
2017/08/04(Fri)
3公演あるBプロは29日のマチネを選びました。 座席は中央通路より前ブロックのちょうど真ん中あたりながら前に座った方が座高の低い方だったので視界良好での観賞でした♪
 
― 第1部 ―
 
「グラン・パ・クラシック」   
振付:ヴィクトル・グゾフスキー
音楽:フランソワ・オーベール     
オニール八菜、ユーゴ・マルシャン
 
 
鮮やかなロイヤルブルーの衣装かと思いきや、白地にビーズがキラキラ光り輝く衣装に身を包んだゴージャスで舞台映えのする2人。 ジュエルズのダイヤモンドの衣装でしょうか? 
八菜さんの堂々として常に観客に気持ちが向いているパフォーマンスは見ていてとても好ましく応援したくなります。 上半身やアームスのラインがもっと綺麗になればさらに踊りが美しく見えるはず。 恵まれた容姿を生かすべく、これからも頑張って欲しいです。 
マルシャンの踊りはダイナミックだけれどもゆったりとした柔らかさもあって目に優しいですね。 空中で空気に包まれて浮いているようなふわっとしたジャンプにも目を見張りました。 サポートも安定していましたし、八菜さんとの息も合っていて、2人して同じポーズをとるところなどはタイミングもピシャリで気持ちよかったです。 
次回のパリオペ来日公演ではきっと主演カップルとなると思いますが、何を見せてくれるのでしょうね?
 
 
「ロミオとジュリエット」 第1幕よりパ・ド・ドゥ          
振付:ルドルフ・ヌレエフ
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ    
レオノール・ボラック、ジェルマン・ルーヴェ
  
 
ヌレエフ版のロミジュリはDVDは持っているのですが、恥ずかしながら持っているだけで見た事がなく・・・。  情感を深く表すマクミランの振付とは違ってヌレエフの振付は恋心の自然な表現というには細かく忙しない動きと繰り返しが多すぎるようにも感じアブストラクトバレエに近いような印象も。 だからなのか、Aプロではあっという間に終わってしまったこのPDDが少し長く感じましたしね・・・(あ、でも、Aプロはボネッリなので思い入れも全く違いますから・・・)。 全幕で最初から見ていればそんな事も思わなかったかもしれませんけれど。 
ダンサーは2人ともAプロの黒鳥よりは良かったです。 特にボラックは体もよく動いていてこの人は古典以外向きのダンサーなのかなと思いました。 ルーヴェも彼なりの精一杯のロミオなのでしょうけれど、もう少し若者らしい情熱なり疾走感なりを感じさせて欲しかったです。 踊っていない時の演じ方というのも難しいですね。  加えて終盤のリフトでボラックのスカートがまくれ上がったまま、下半身丸出し状態でリフトを続けていたのは、チュチュではないので気づきにくいにしても、クライマックスの盛り上がりをヴィジュアル的に損ねるのでもうちょっと早く気づいて欲しかった気も・・・。
  
 
「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」    
振付:ジョージ・バランシン
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
ミリアム・ウルド=ブラーム、マチアス・エイマン

 
ミリアムもマチアスも音楽性豊かで、パリオペテイスト溢れるエレガントなチャイパドでした。 
流れるように滑らかな踊りのミリアムは小鳥のようにキュート。 舞台下手に捌けて行きながらぴょんと跳ね上げた後ろ足が妙に可愛くて(笑)、最後まで気を抜かないのもさすがです。 そしてマチアスのしなやかで美しい動きはため息もの。
 
 
― 第2部 ―
 
 
「真夏の夜の夢」
振付:フレデリック・アシュトン 
音楽:フェリックス・メンデルスゾーン
高田 茜、ベンジャミン・エラ

 
高田さん、雰囲気に似合わずけっこう怖そうなタイターニアだわ!(笑)。 体のコントロールが抜群で上手いダンサーだなと再認識。  
オベロンのエラ、Aプロのアルブレヒトよりは数段良いけれど、タイターニアに押されまくりであまり威厳がなく、タイプ的にパックなんだろうなと思いながら見ていました。 
 
 
「タランテラ」     
振付:ジョージ・バランシン
音楽:ルイ・モロー・ゴットシャルク
フランチェスカ・ヘイワード、マルセリーノ・サンベ

 
小柄で小回りが利いて身体能力の高いダンサーにはうってつけの作品ですね。 
ヘイワードはただキュートなだけではなく、可憐さの中にコケットリーが見え隠れするタイプのダンサーなんですねぇ。 そして何気に強気。 ロミジュリでなんとなくあれ?と思ったのはこれなんだと勝手に納得。 速くて細かいステップも綺麗に刻み音楽に合わせて爽快なダンス。 コミカルに楽しさ溢れる感じもとても良かったです。
サンベもショーマンシップ旺盛で、この演目でここまで明るく楽しそうに踊っていたダンサーを見たのは初めてでしたが、最後少し疲れちゃったのかタンバリンを叩くタイミングやダンスが音楽にちょっと遅れていたのが残念といえば残念。 でもとっても楽しめました!!   
  
 
「白鳥の湖」 第2幕よりパ・ド・ドゥ
振付:レフ・イワーノフ
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
金子扶生、フェデリコ・ボネッリ

 
サラが来ていれば「コンチェルト」が見られたのに、白鳥2幕のPDDでは王子は踊らないのでつまらない・・・とテンション下がっていたところに飛び込んできた軍服姿のボネッリ。 ふいをつかれたのも手伝って端整で甘いマスクな彼の凛々しい姿にときめいたりして(笑) 誠実なサポートでバレリーナを美しく見せながら彼自身のポーズも美しく、しっかりとドラマも紡ぐベテランの妙を見られたのも幸せといえば幸せです。 
金子さんはわりと大柄なのですね。 王子との出会いを否定するミリアムとは対照的に、時に笑みを浮かべ王子の温もりを感じながら巡り会った幸せをかみしめるオデットでした。 
 
 
「ドン・キホーテ」よりパ・ド・ドゥ     
振付:マリウス・プティパ
音楽:レオン・ミンクス
ヤーナ・サレンコ、スティーヴン・マックレー

 
やはり一番盛り上がるPDDといったらドンキなのでしょうねぇ。 それをガラ仕様にやりすぎないギリギリのところまで仕立て直して最高のバレエ芸術として見せてくれたこの日の2人のドンキはあきれるほどに素晴らしくエキサイティングでした。 
サレンコが強靭な脚と驚異的なバランス能力を持ったテクニック的に秀でたダンサーだというのは今更言うまでもないことですが、昔はテクニックありきでそこだけが強調されすぎているように感じる事もありました。 でも今は一つの作品を演じる上での表現として自然にさらっとやってしまうのが凄いです。 対するマックレーも回転の速さや安定性、キレのある動きやジャンプが尋常でないほどの素晴らしさでした。 それを2人ともケレン味たっぷりに、お互いを挑発するのを楽しんでいるかのようにやってみせるのだから盛り上がり方も半端ないです。
実は昨年のロミジュリ(結果的にはキャスト変更でしたが)や今回、劇場のGuest Artistとは言えロイヤルというカンパニーの名前がついている公演でマックレーがサレンコとペアを組む事についてはあまりwelcomeではなかったのですが、この日のドンキを見ていて少し思いは変わりました。 マックレーが何に遠慮する事無く彼らしく踊って演じられ、彼の技量に過不足なく応えられる一番のパートナーがサレンコなのでしょうね。  もちろん演目によるでしょうし、他のダンサーと踊るのも見たいですけれど。
 
 
 ― 第3部 ―
 
 
「眠れる森の美女」 ディヴェルティスマン 
振付:マリウス・プティパ 
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
 
序曲: 全員
リラの精: オニール八菜
ローズ・アダージオ: 高田 茜、スティーヴン・マックレー、ベンジャミン・エラ、 
                              ジェルマン・ルーヴェ、ユーゴ・マルシャン
オーロラ姫: ミリアム・ウルド=ブラーム
王子: フェデリコ・ボネッリ
オーロラ姫と王子のパ・ド・ドゥ: ミリアム・ウルド=ブラーム、ジェルマン・ルーヴェ
青い鳥(パ・ド・ドゥ): フランチェスカ・ヘイワード、マルセリーノ・サンベ
青い鳥(コーダ): フランチェスカ・ヘイワード、マルセリーノ・サンベ、ユーゴ・マルシャン
オーロラ姫と王子のパ・ド・ドゥ: ヤーナ・サレンコ、スティーヴン・マックレー
王子: マチアス・エイマン
オーロラ姫: レオノール・ボラック
コーダ: 全員
 
 
 
序曲に乗って下手からこの公演での各ペアが並んで一斉に登場。  眠りの豪華で美しい衣装の麗しのダンサーたちは会場から思わずうぁ~~っという歓声がもれるほどの眩しさです。 
ドンキ同様、大胆はしょりダイジェスト版という事でリラの精のプロローグのソロから♪ 八菜さんの衣装がライラックではなくブルー系だったのがあれ?でしたが、おおらかで包容力のありそうなリラで踊りも大きくくっきりと。 
続くローズ・アダージオはなんとも豪華な求婚者たちで・・・。 2&2とカンパニーのバランスを取ったのかどうかは知りませんが、もしエラじゃなくてエイマンだったらこの先絶対にありえない超ゴージャス王子たちになりましたよね♪  と、思ったのですけどね、最初は・・・。 ちょっと一人困った王子がおりまして・・・。  エラがこの中でどうしても身のこなしやプレゼンスで(衣装もねぇぇ)見劣りするのは仕方ないとしても、 見た目は立派ながらオーロラに捧げる大事な薔薇をいきなりぽとりと落として慌てて拾っていたルーヴェにはまわりも苦笑。 エラ王子やマルシャン王子に語りかけるのもなんとなくタイミングが悪かったりぎこちなかったり。 あげく、ローズアダージョのラ スト、離れて見守っていた4人の王子がオーロラの後ろに進み出てポーズを決める時に段取りを忘れていたのか?一人遅れに遅れて急走するも間に合わず。 痛すぎるルーヴェ・・・。 この人天然??? 
高田さんはアチチュードもプロムナードもバランスは安定のキープ力で4人目の王子の手は取らずに一気にフィニッシュのポーズへ。 ただ、ともかくルーヴェが気になっちゃって・・・。
ミリアムの軽やかなオーロラのヴァリは清らかさと愛らしさが漂っていて、彼女にはまだまだ十分オーロラが似合う。
2幕の音楽が流れ、愁いを湛えたフェデリコ@デジレ登場。 白鳥でのフラストレーションが解消されるほどの時間ではなかったですが、佇むだけでも絵になる彼の端整な踊りを見られて嬉しかったです。 
森に迷い込んだ王子の幻影のシーンはオーロラは変わらずミリアムなのにデジレはルーヴェ・・・・。 ここでは儚げなミリアムが可愛いわぁと思いつつ、またルーヴェが何かやらかすのではないかとヒヤヒヤしながら(笑)の観賞でしたが、なかなか雰囲気があって良かったです。 ですが、突然ブツっと音楽が切れて容赦なく終了・・・。 
そして物語はいきなりブルーバードとフロリナ王女のPDDへと飛んでかなりの違和感(笑)。  ヘイワードは鮮やかなブルーのチュチュがとてもよく似合う。 サンベはバネの効いた踊りで本領発揮。 そしてヴァリの後半で突如現れた大鷲ならぬ大孔雀? キャスト表をしっかり確認していなかったので、ともかくなんだかデカイもんが出て来てびっくりだったのですよ・・・。 衣装が似合うか似合わないかはおいておいて、けっこうガタイのいい長身ダンサーなのに跳躍が軽くしなやかで美しかったマルシャンに感心。 コーダのラストでヘイワードの両脇にサンベとマルシャンってのはバランス悪くて妙~~~な絵だったですけどねー。 
そしていよいよGPDD。 アダージョのサレンコとマックレーは切れと気品と風格のあるさすがの踊り。 エイマンのヴァリも美しくエレガントで眼福のGPDDでした。 
最後はそれぞれのペアが少しずつさわりを披露して華やかにフィナーレ。 リラの八菜さんのブルーの衣装はマルシャンのブルーバードに合わせたフロリナのチュチュだったのね!!  
 
 
日本にファンは多いながら3年に一度くらいしか来日しないパリオペラ座と英国ロイヤル・バレエ団。 そのダンサーたちによる夢の競演ということで非常に楽しみにしていたこのバレエ・スプリームですが、すべての演目が発表になったあたりからなんとなく期待値が下がり始め、出演予定ダンサーの降板交代によるプログラムの変更が残念だったり・・・。 そして迎えたAプロでは、やはり選んだ演目が公演の質と満足度を下げてしまったようにも感じるところがありました。 それでも概ねロイヤルは良かったと思うのですが、パリオペと合同プログラムは別の方向性のもとにもう少し違った形でも良かったかと。 
まーでも、そうこう言いつつけっこう楽しんだ事も事実です。 若いダンサーたちには可能性を感じる事ができたし、フレッシュさは魅力ですしね。 またベテランのダンサーたちの充実ぶりと芸術性は心に強く残りました。 一人面白いダンサーも見つけましたしね~~~(笑)。
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