6月21日 金子三勇士 ピアノリサイタル
2017/07/06(Thu)
ショパン:革命のエチュード
      前奏曲「雨だれ」
      幻想即興曲
      ピアノソナタ「葬送」

     ---休憩---

リスト :ハンガリー狂詩曲第6番
     巡礼の年
       物思いに沈む人
       泉のほとりで
     愛の夢第3番
シューマン=リスト:献呈
リスト :ラ・カンパネラ

<アンコール>
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番 


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金子さんのピアノ演奏はバレエガラコンサートの「椿姫」などの伴奏で何度か聴いた事があり、毎回作品をしっかりと支える堅実な演奏だったので機会があれば一度リサイタルを聴いてみたいと思っていました。 近場の杉並公会堂でのショパンとリストの名曲を集めたリサイタルはまさに願ったり叶ったりの機会だったので行って来ました。 例によって2週間も経っていますが、バレエファンには馴染みのピアニストなのでコンサートの感想というよりも金子さんについて残しておきたいなと思いまして。

一曲目の「革命のエチュード」はペダルを踏みすぎなのか、自分の席がかなり前方だったせいなのか、音と音が重なりすぎて轟音と化して聞こえて、この先ずっとこうだったらどうしよう・・・・といきなり暗~い気持ちになったのですが、「雨だれ」以降は実に素晴らしい演奏でした♪
一曲目が終わってマイクを持ち、「今日は足元の悪い中お越しいただいて・・・」というご挨拶。 日中はものすごい荒天だったのですが自分はオフィスから一歩も出なかったし、夕方には雨も止み荻窪の駅から雨に降られる事もなかったのでそんな事すっかり忘れていたのですが、心遣いの行き届いた方ですね。 と、好感度アップ(笑) 2曲目の「雨だれ」は、ショパンが結核治療のために良い気候を求めてスペインのマヨルカ島に来たものの、雨季のために雨にたたられた中で書かれた曲との説明の後に演奏されましたが、そんな曲の背景を思いながら、しっとりとした演奏に聞き惚れました。 
作品間での金子さんのTalkの度にその話の上手さに感心しきりだったのですが、彼はクラシック界の新星たちの演奏を紹介するNHKFM番組「リサイタル・ノヴァ」で進行役を務めているのだそうです。 なるほど!と納得なのですが、こちらは進行役に徹するラジオ番組ではなくご自身のピアノリサイタルなわけで、ありがたくその話に聞き入りながらも演奏とお話の繰り返しは集中力を切らすものではないのかと余計な心配をしてみたり・・・。 
前半で特に素晴らしかったのはピアノソナタ「葬送」。 4楽章からなる曲の第3楽章が有名な葬送行進曲です。 葬送行進曲しか聴いた事はなかったのですが、他の楽章は重厚だったり忙しなかったり美しかったりと旋律がとても豊かです。 それにしても金子さんの強い打鍵でドラマティックな演奏は圧巻でした。

金子さんは日本人とハンガリー人のハーフで、子供の頃に単身ハンガリーに渡り、祖父母の元からバルトーク音楽小学校に通い、国立リスト音楽院大学(特別才能育成コース←って凄い人たちの集まりなのでしょうね!)を卒業するまでハンガリーで暮らしていたそうで、授業で多くの事を学び日常でも触れる事の多かったリストは彼にとって特別な作曲家だそうです。 また今、ハンガリーでリストの楽譜起こしのような作業のサポートもしているとの事でした。
そんなわけで?、作曲者への敬意と愛情に溢れた後半のリストプログラムは本当にすっばらしかったです♪
「巡礼の年」は初めて聴きましたが、キラキラした水の輝きを思い浮かべる綺麗なメロディーの「泉のほとりで」と対照的な重々しく暗い「物思いに沈む人」。 タイトルも重なりますが、その重苦しさに昔レーピン展で見た「巡礼者たち」という、疲れた表情でもくもくと歩く2人の巡礼者を描いた絵を思い出しました。 レーピンの絵もまた見たい!! 2曲とも自然と情景が浮かんでくるような演奏でしたが、「巡礼の年」は全部で26曲からなるそうなので、いつか全曲をコンサートで弾いてくれたらと激望です!! 
続く 「愛の夢」「献呈」「ラ・カンパネラ」も超絶技巧をさらっとこなす素晴らしい演奏でしたが、自分が圧倒されたのは後半の最初に演奏された「ハンガリー狂詩曲第6番」。 2番はあまりにも有名ですが、この6番も思わず肘を曲げてポーズをとりたくなるような民族音楽的な旋律とリズムが随所に現れます。 前半は落ち着いて格調高く聞かせますが、後半は目にも止まらぬ速さのオクターブ連打の鍵盤の魔術師といった驚嘆の演奏。  自分の席は金子さんの指の動きがはっきり見える席だったのですが、手の動きが残像として残りまくりで凄かったです。  

プログラムは客席からの盛大な拍手が鳴り止まなかった「ラ・カンパネラ」で終了でしたが、「愛の夢」「ラ・カンパネラ」を弾いたら、やはりこれがないとなんか納まりが悪くて・・・・と、なんとアンコールに「ハンガリー狂詩曲第2番」です!!  これがまた、本日の超絶技巧の集大成のような素晴らしい演奏で!! でも、ただエネルギッシュにひたすら技巧をひけらかすというのではなくて、作品をとっても大切に思っているというのが思いっきり伝わってくる演奏なんですよね。 すご~~!!と圧倒されながらもなんだか温かな気持ちにさせてもらいました。 

コンサートの後にはCD購入者へのサイン会。 私はどうしても6番が入っているものを見つけたかったので(でもまだないみたい・悲)、買わなかったのですが、友人がお買い求めだったのでお付き合い。 とって~も和やかな雰囲気でした♪
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