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新国立劇場バレエ団「眠れる森の美女」 5月7日
2017/05/20(Sat)
2年半ぶりの新国立劇場のイーグリング版「眠れる森の美女」。 絶対外せない鉄板小野&福岡ペアの他にどうしても奥村君のデジレが見たくて、今回は7日と13日の2公演を選びました。 間際で発表された絢子ちゃんと雄大君がフロリナ&青い鳥を踊る5日、6日のどちらかも行きたかったのですが、生憎他の予定を入れてしまっていたので断念。 せめて、リラ・カラボスと合わせてもうちょっと早く発表できないものでしょうかね? ここ数年の新国立劇場には何かと不満を感じる事が多いわ・・・ 

すっかり忘れていたけれど、待ち受けるカラボスとゴンドラから降りてくるリラの精の睨み合いで幕が開く物語でしたね・・・。
リラの精・・・、あのロリータファッションもどきのチュチュにナイトキャップのようなヘアドレスはあまりにも気の毒というかセンスが悪すぎ。 それでも細田さんは涼やかに輝いていましたが、もっと色のはっきりとしたオーソドックスなチュチュに変えてもらいたいものです。 細田さん、少し緊張していたようにも見えましたが、恵まれたプロポーションでのラインの綺麗な端正な踊りは彼女ならでは。
リラお付きの妖精たち(プログラムにはリラの精たちとなっています)は皆踊りが安定していて上手いですね。 スタイルもよくて綺麗なダンサーが多いし、さすが新国です。 そしてイーグリング版の名前を持った妖精たちは通常の5人ではなくなく、気品の精を加えた6人。 堀口さんの優美の精は流石に他の人とは違う存在感があり見せ方も上手。 勇敢の精の奥田さんも切れと強さがあってとても良かった。 清清しい踊りだった寺井さんの気品の精の音楽は2幕の貴族の踊りを使っています。
で、こちらも忘れていたけれど、カラボスは大嫌いな蜘蛛の乗り物に乗っての登場でした。 まー、それほどグロくもリアルでもないのでこのくらいなら目を閉じずに見ていられますが(本物は恐怖!!というくらい大嫌い)。 初演の時は見られなかったので美和ちゃんのカラボスはお初ですが、他を圧倒する存在感が凄いです!! 彼女の演技力には以前から定評がありますが、カラボスの感情がそのまま代弁されているような勢いがあってダイナミックな踊りも本当に素晴らしい!! でもってオーレリのような強く妖しい美しさには思わずため息が出てしまうし♪ 本島さん、主演こそなくなりましたが、ダンサーとして素晴らしいキャリアを築いて充実されていますよね。 カラボス、かっこい~~~でプロローグは終わってしまいました(笑)。

オーロラの池田理沙子さんは入団早々にこの2016-17シーズンで3演目に主演を任されたバレリーナ。 可愛らしく初々しい様子が16歳のオーロラ姫にはぴったりです。 踊りはとても堅実で、一番緊張するであろうローズアダージョも軸などがぶれる事もなくそつなくこなしていましたし、その後のソロも落ち着いていて感心。 ただ、もう少し表情豊かに踊りにも伸びやかさがあれば良かったとは思います。 演技の硬さから察するに、まだ余裕を持ってオーロラを演じきれていないので、自然に湧き出てくるオーロラとしての感情の表現や心情が乗っての体で歌う踊りというところまでは至っていないのではないかと。 オーロラの友人たちやワルツのダンサーたちが皆にこやかな表情で柔らかに踊っていたので余計にそこが気になったのかもしれません。   
4国の王子は渡辺・貝川・中家・浜崎さんと豪華なメンバーです! シンデレラ以来大注目&期待の浜崎さんがイタリアの王子だったのでキャスト表を手にした時からワクワクと(笑)。 オーロラのサポートは渡辺さん、いずれ彼のデジレも見てみたいです。  

2幕冒頭。
伯爵夫人の堀口さんの凜とした佇まい。 貴族にも村人たちにも惜しみなくソリストを投入していますが、村人たちには八幡さんまで。 今回は彼の親指トムは外してしまったので短いけれど踊りが見られて良かったです。 
そしてようやくデジレ王子の登場。 髪を後ろでちょっとだけ結んだ奥村君は初々しく品のある王子様。 指先、足先まで神経の行き届いた端正で軽やかな踊りは本当に綺麗です。  颯爽としたマネージュはスピード感があり、ザンレールなどは高さに余裕がありました。 
池田さんは幻影の場でも1幕と同じ印象。 幻影の場は、ともかく場に相応しくない孔雀の羽のような色合いのヴィヴィッドカラーのコール・ドの衣装を変えて欲しいですねぇ。 フォーメーションはとても綺麗なのに動けば動くほどなんか違う世界へと運ばれそうで・・・。 オーロラの眠る奥深い森を表したいのならもっと落ち着いた色合いがあるでしょうし、リラ同様、麗しいバレリーナたちのためにもこちらも普通のチュチュにしていただきたいです。 
乗り物系にやたら気合の入っている舞台装置、リラの精が王子をオーロラのもとへ導いていくゴンドラもとてもゴージャスで二人しか乗らないなんてもったいない大きさ(笑) 奥村王子の表情も晴れやかです♪  
城の前でのリラとカラボスの対決、カラボスへの照明がちょっと暗かったような気が・・・。 リラの善の力と王子のオーロラへの愛の力の前に敗れるカラボス。 
100年の眠りから覚めたオーロラとデジレの目覚めのパ・ド・ドゥ。 リラの導きで出会った2人が自然に恋に落ちていく様が美しい間奏曲によって描かれるこのシーンはいいですねぇ。 以前バーミンガム・ロイヤルで見たライト版でもこのPDDがあってロホの素晴らしい表現に感動した事を思い出しました。  ロホはチュチュでしたがイーグリング版はロミジュリのバルコニーシーンでも着られそうな柔らかな生地のドレスなので、ロミジュリを見ているような錯覚も覚えます。 けっこうリフトもありますしね。 優しい笑顔でオーロラを見つめる奥村王子が印象的でした。  

3幕
ここの宝石たちはゴールドがダイヤモンド代わりでダンサーも男性です。 奥田さん、飯野さん、五月女さんはそれぞれタイプの違うダンサーだと思いますが、揃い方が抜群で、特に3人揃ってのイタリアンフェッテの動きや角度がぴったりだったのは感動もの! 木下さんも守備範囲が広いというか、ノーブルな踊りも綺麗にこなすダンサーなんですね。
フロリナと青い鳥は柴山さんと井澤さんの爽やかペア。 井澤さんは身長も高く手も長いのでソフトタッチながら動きのラインが大きく見栄えがします。 柴山さんはいつもながらのお手本のようにきっちりとした品の良い踊り。  
猫カップル、赤ずきんと狼も客席を和ませてくれる楽しい踊り。 親指トムの小野寺さんは小気味よい踊りでした。 
オーロラとデジレのGPDD。 2人とも丁寧に一つ一つをこなしていくという感じでした。 ここでも奥村王子は常に池田さんを気遣うようにしっかりとアイコンタクトをとりながらリードしていたと思います。 2人の息もよく合っていたのでフィッシュダイブ3連続などの見せ場も見事に決まっていました。 池田さんは表情はやや硬いながらも踊りは本当に安定、奥村さんはヴァリでも颯爽と軽やかに美しく、プリンシパルとしての存在感をしっかり感じさせてくれました。
大団円のフィナーレ、充実の踊りを見せてくれたダンサーたちが勢ぞろいで華やかに!


衣装などに不満はあるものの、コール・ドからソリストまでレベルの高いダンサーたちによる充実の舞台を堪能する事ができて本当に良かったです。 「眠れる森の美女」は来シーズンも上演がありますが、5公演のうち主演キャストが決まっているのは今のところ2公演。 まだ奥村さんの名前はありませんが、今度は唯ちゃんと組んでくれないかなぁぁと期待しているのですが・・・。 ヴァレンタイン・バレエで見た2人のソワレ・ド・バレエがとても良かったのですよねー。 


                       

 
オーロラ姫 : 池田理沙子
デジレ王子:奥村康祐
リラの精:細田千晶
カラボス : 本島美和
誠実の精:川口藍
優美の精:堀口純
寛容の精:若生愛
歓びの精:広瀬碧
勇敢の精:奥田花純
気品の精:寺井七海
エメラルド:奥田花純
サファイア:飯野萌子
アメジスト:五月女遥
ゴールド:木下嘉人
フロリナ王女:柴山紗帆
青い鳥:井澤 駿
長靴を履いた猫:宇賀大将
白い猫:玉井るい
赤ずきん:広瀬碧
狼:福田紘也
親指トム:小野寺雄

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コメント
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M様

 私も奥村さんの王子は見たかったです!

 池田さんはテクニックはあるんですね、きっと。でも私が思うに、新国立に属するほとんどの女性ダンサーはオーロラを踊りきるテクニックはあるのではない
かと思います。

 大事なのはそこからで、その上で何を表現できるか、お客様に何を差し出せるか、だと思います。自分の中に表現したいイメージを持ってないとダメです。今年のローザンヌではそこが厳しく問われていました。うまくて本当にきちんときれいに踊れたと思った人たちは、選ばれませんでした。

 また、もし自分のイメージを持っているとしても、それを外に向かって表現するためには、相当な経験が必要だと思います。
 考えてみれば、プロになってすぐ、コールドを経験する事なく、いきなり主役ばかりを踊らなければならないなんて、本当に気の毒です。

 今回の事は池田さんがどうのこうのというより、いきなり主役ばかり踊らせるという無茶な配役をしたマネージメントに責任があるのではないでしょうか。
 これからは木村さん同様、(もし本当に期待しているのなら)池田さんももっと大事に育てて行って欲しいです。

 バレエはせっかくの夢の世界のエンターティンメントですので、マネージメントにもっとしっかりしていただいて、手放しでおとぎ話の世界を楽しめるようにして欲しかったですね。

 奥村さんと米沢さん、賛成です!見たいです!実は女性では早乙女さんもお気に入りなので、彼女にも主役をあげて欲しいなぁ、と思います。踊りそのものも力があるし、かなり経験も積んでいると思うので。

 サフィニアのうどんこ、残念ですね。私もいろいろ残念があるのですが、たくさん苗を買うと、いくつかはおかしなものが混じっている気がします、いつも。

 今は本当にお庭が楽しみな季節。私はバレエに失望した挙句にせっせと庭仕事に励んだため、今年の庭は自分でもびっくりするような見事な花園になってしまいましたよ。このお庭でのんびりしながら、6月のボリショイや7月のENB、バレエスプリームを楽しみに待ちたい、と思います!(サラ、骨折らしいので、7月は無理かなぁ…)

   MIYU
2017/05/21 01:06  | URL | MIYU #-[ 編集] ▲ top
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MIYUさん、こんばんは。

新国立の女性ダンサーって踊りの達者な人が多い上に容姿の美しい人も多く、その中で主演を務めるというのは本当に大変でプレッシャーのかかる事だと思います。 なのでMIYUさんが仰るように舞台数をこなした豊富な経験は本当に大きな助けになりますよね。 新しい人にチャンスを与えると言う事も大事ですけれど、もうちょっと公演数の多い作品でとか、相応しい状況というのはあると思うのですが。 今回の眠りにしても後半の2公演ではプロローグの6人の妖精を踊ったりしても良かったような気もします。 踊るだけではなく舞台に乗っている時間も多くなりますしね!  まぁしかし、思い起こせばペレンにしても昔は同じような事を言われていましたので、今後に期待ですね。 新国立のマネージメントにあまり期待はできないかもしれないのが辛いところですが・・・。

奥村さんと唯ちゃん、いいですよね。 井澤君の教育係ももうそろそろいいのでは? 小野&福岡とプリンシパル同士の2枚看板となれば本当に魅力的ですよねー。

MIYUさんの花園、さぞかし素敵でしょうねー。 見たいな~~~。
お持ちのHPの番外編としていつかお写真載せていただけませんか~~(期待大♪)
2017/05/21 22:16  | URL | M #il9tusdg[ 編集] ▲ top
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 私、中心性脈絡網膜症という目の病気になりまして、目がぼやけ、ひどくなった場合の手術以外の治療法がなく、本があまり読めなくなってしまいました。
 それでHPもずっと更新がとまったままです…。そうこうするうちに、ホームページビルダーもどんどんとヴァージョンアップしているのに、我が家のはほったらかしで…というわけで、「名作ドラマへの招待」は今のところ、更新できない状態となっております。
 庭の写真は何らかの方法でお見せできるといいなぁ…。

 小野・福岡ペアはすごいんですね。私は福岡さんの体型等が苦手なので、小野さんは見たいんだけどなぁ…と思いつつ、いつもパスしています。

 でも、二人で醸し出す雰囲気って、特別なものがありますものね。渡邉さんと小野さんもいいなぁ…とかも思うのですが、やっぱり小野・福岡ペアは鉄板なのですね。
 私は「マノン」でこのペアを見たのが悪かったのかも。福岡さん、とりわけああいう退廃的でロマンチックな役は似合わないのかもしれませんね。

    MIYU
2017/05/22 23:05  | URL | MIYU #-[ 編集] ▲ top
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中心性脈絡網膜症という病名は初めて聞きましたが、目のご病気は何かと大変ですね。
目を使うのが辛い状況でいつもブログを読んでコメントまでいただいてありがとうございます。MIYUさんからのコメントはいつも嬉しく読ませていただき、お返事させていただくのも楽しいのですが、無理はなさらないで下さいね。
花の世話は目には優しいかもしれませんね。 緑は見ているだけで目が休まるような気がしますし。 

ペアが固定してしまっているのは、そういう弊害がありますよね。 お互い別の人と組んだら、また違う面が見られるかもしれないですしね。 もっと公演数が多ければ一つの演目で多様なペアが見られるかもしれませんが、バレエ団側がどう考えているのかもわかりませんし、仮に小野・福岡ペアがなかったら、残念に思うファンも多いでしょうし・・・。
で、マノン、私は小野・福岡組は見ていないのです。 あの当時はまだ日本人キャストで見る勇気がなくて・・・。 でも昨年のロミジュリはとても良かったので、次にマノンを上演したら必ず見ようとは思っています。 再来期シーズンのラインナップに期待しますが、どうなんでしょうねぇ? 再来期にみたい演目をアンケートで取ってもらいたいです。
2017/05/23 22:50  | URL | M #il9tusdg[ 編集] ▲ top
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