10月28日 レ・ヴァン・フランセ
2016/10/31(Mon)
「フランスの風」という意味のレ・ヴァン・フランセ(Les Vents Francais)は、ポール・メイエが中心となり国際的に活躍する彼の友人達とフランスのエスプリを受け継ぐ木管アンサンブルとして結成したグループで、演奏される機会の少ない名曲の紹介、最高の奏者で最高の演奏を心がけ、合奏でも個人の輝きを見せるというフランスの伝統を重んじているのだそうです。

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三鷹市芸術文化センターでの公演は今回が6度目で、木管楽器の響きが美しいこのホールはメンバーたちのお気に入りでもあり、三鷹なしでは日本のツアーは成り立たないとまで感じているとの事。 ここのホールの名称は「風のホール」という事もあり、より親しみがわくのでしょうね。

【出 演】
エマニュエル・パユ(フルート)
フランソワ・ルルー(オーボエ)
ポール・メイエ(クラリネット)
ラドヴァン・ヴラトコヴィチ(ホルン)
ジルベール・オダン(バソン)
エリック・ル・サージュ(ピアノ)

【曲 目】
オンスロー:木管五重奏曲ヘ長調 op.81
ベートーヴェン:フルート三重奏曲ト長調 WoO.37

---   休憩  ---

エスケシュ:六重奏曲「メカニック・ソング」
ジョリヴェ:セレナード~オーボエ主題を伴う木管五重奏のための
プーランク:六重奏曲

<アンコール>
テュィレ:六重奏曲よりカヴォット



曲目はどれもこれも初めて聴くものでしたが、ル・ポン同様音が素晴らしく美しい。 ヴィンヤードのサントリーホールとは違うシューボックス型の625席の小ぶりのホールなので、音が鮮明に力強く響くように感じました。 

ジョルジュ・オンスローはフランスに亡命したイギリス貴族の父を持つ作曲家。 オンスローは弦楽四重奏、五重奏の作品が極めて多い作曲家ですが、木管五重奏は彼が67歳の1851年に作られた曲とこの一曲のみのようです。 初めて聴く曲ながらこの時代の作品なので旋律には安心感があるというか・・・。 美しく叙情的な旋律の多い綺麗な曲でした。

フルート三重奏はピアノ、フルート、バソン(ファゴット)。 ピアノと2管の音のバランスも絶妙。 パユの張りがあって煌くような情熱的な音も素晴らしいけれど、印象に残ったのはピアノとバソンのなんとなくバロックのそよぎを感じるような音の響き合い。 

ティエリー・エスケシュのメカニック・ソングはフランセのために書かれた曲。 「オスティナート(何度も繰り返して続く音楽パターン)が用いられた作品で16分音符がずっと継続した後、少しずつ変化が訪れ歌になっていく。 まるで機械が人間に変化していくような印象を受ける曲」とはルルーの解説ですが、ともかく細かい音の連続と重なり。 確かに最初機械的にそれぞれの楽器で刻まれていた音が対話を始めて融合していくような感じではありました。 もの凄く素晴らしい演奏だと思うのですが、次のコンサートでもまた聴きたい曲かと言われれば自分の好み的にはそうでもないかな・・・と。 

アンドレ・ジョリヴェのセレナードは「叙情歌」「奇想曲」「間奏曲」「滑稽な行進曲」と名づけられた4つの楽章から成るオーボエが主役の曲。 ルルーの演奏を聴くのも今回が初めてですが、難曲を表情豊かに楽しそうに弾きこなしてしまう様はまるで神業師を見ているよう。 オーボエの音色というのは哀愁があったり愛嬌があったりとフルートやクラリネットとは違う独特の魅力がありますね。  

メンバーが今や自分たちのテーマ音楽と言っているプーランクの六重奏曲は、なんと言うか、もうそれぞれが楽譜も見ない、互いを見なくて思うままに弾いていても極上のアンサンブルになってしまうというような曲との一体感を感じました。 どの曲もピアノが入ると一層華やかになるのですが、それに加えてこの曲はピアノがどっしりとした骨組みを作っている感じ。 途中のホルンのソロも素敵でした。 ヴラトコヴィチのホルンも初めて聴きましたが、すべての曲で他の楽器との音量のバランスがよく、まろやかで温かみのある音色に癒されました。 

アンコールの「ガヴォット」が終わっても拍手は鳴り止まず、何度も何度もメンバーがステージに戻って来てくれて、客電がつくまでに5,6回続いたような気がします。

そして終演後はCD購入者対象のサイン会が行われました。 私はCDは買わなかったのでそのまま帰路につきましたが、サイン会の様子を眺めていた友人によれば、私服に着替えたメンバーたちは疲れた様子もみせず、和気あいあいとした和やかなサイン会だったそうです。
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