ミラノ・スカラ座バレエ団 「ドン・キホーテ」 9月23日
2016/09/25(Sun)
23日にコチェトコワ&ワシーリエフのドンキを見て来ました。 
以下、書きなぐり感想です。

ワシーリエフは1月のマールイの公演の時よりも太ったんじゃないかな? 動きも1月よりも悪かったような気がしますが、詰め込みまくりの振付と半端ない運動量のヌレエフ版ですからね・・・、あの体型で最後まで切れ良く踊るのはちょっときついだろうなぁぁぁ。
1幕のソロや3幕のGPDDは適度なダイナミックさと高いジャンプ、ピルエットなどでの身体コントロールは良かったです。 コチェトコワのピルエットのサポートなどあまり合わせる時間がなかったのかなと思うところもありましたが、全体的にはサポートは安定していましたし、片手リフトは万全で最後は片足ルルベでアピール。 お芝居は上手かったです。 明るく大らかなバジルでキトリへの愛情も十分。
この日は途中、動きを間違えたり、大ラス、キホーテを見送った後の全員での踊りのところではバテバテで必死の形相だったりとらしくないところもあったので、最終日の公演ではそのあたりをきっちりと修正してくれればなと思いました。 

そんなワシーリエフとは対照的に最初から最後まで素晴らしかったのがコチェトコワ!  キュートでお茶目な町娘で、本当に魅力的でした。 小柄な彼女ですが、そんな事が気にならないほど手足の使い方も上手くて、動きが大きく見える踊りでした。 テクニックに秀でているというイメージが強かった彼女ですが、指先や足先まできちんと神経が行き届いたムーブメントはすべて丁寧でそのラインが伸びやかで綺麗なんですよね。 回転やバランスもとても安定していて軸ぶれもなく、ヌレエフの過度な感じのする振りも難なくこなしていたと思います。 夢の場のドルシネアもふんわりソフトでエレガントでした。 結婚式のGPDDでは気品もあって良かったです。  

ただ、ランチベリーが編曲したこの音楽だけはどうしても好きになれなくて、踊りやお芝居で盛り上がってくるシーンでスカッと思い切り良く行きたい時に何度ガクッとさせられた事か・・・。 (でも、オケの演奏はとても良かったのですよ♪)  

スカラ座のダンサーでは、ワイルドでセクシーでどこか暗いジプシーのアントニーノ・ステラの切れの良い渾身のダンスが印象に残っています。 よく日本のバレエ団に客演するこの方は本当に芸域の広いダンサーですよね。 
ドリアードの女王と花嫁の付き添いでソロを踊った大柄なヴィルナ・トッピはソリストで、大味な感じはしましたが真摯で伸びやかな踊りは好印象でした。 
エスパーダのクリスティアン・ファゲッティはまだコール・ドのダンサーですが、ほど良く俺様でイケイケなダンスが良かったです。 街の踊り子のマリア・セレステ・ロサはちょっと踊りが雑かなとも思いましたが、やはりファゲッティと組んだファンダンゴでの踊りはしなやかで艶やかで魅力的でした。 
個人的に目が留まったのはキトリの友人のアレッサンドラ・ヴァッサーロ。 音にのった動きが小気味良く、技術も安定しているように見えました。 女優のジェマ・アタートンにちょっと似ていて笑顔が華やか。 彼女もまだコール・ドですが、プログラムによれば主要な役柄を踊り期待されているダンサーの一人のようです。  

コール・ドの踊りは若干ばらばらなところもありましたが、ドンキなのでさして気にならず。 それよりもダンサーたちが皆舞台を楽しむように生き生きとしていたのが強く印象に残っています。 
踊りがない街の人々を演じていた方たちの自然な演技も、この物語の日常感に色を添えていてとても良かったなと思います。 舞台装置も凝っていましたしね。



ドン・キホーテ:ルイージ・サルッジァ
サンチョ・パンサ(従者):アンドレア・ピエルマッテイ
ロレンツォ(宿屋の主人):マシュー・エンディコット

キトリ(ロレンツォの娘)/ドルシネア:マリア・コチェトコワ
バジル:イワン・ワシーリエフ

ガマーシュ(裕福な貴族):リッカルド・マッシミ
二人のキトリの友人:アレッサンドラ・ヴァッサーロ、クリステッレ・チェッネッレッリ
街の踊り子:マリア・セレステ・ロサ
エスパーダ(闘牛士):クリスチャン・ファゲッティ
ドリアードの女王:ヴィルナ・トッピ
キューピッド:ダニエラ・カヴァッレーリ
ジプシー:アントニーノ・ステラ
二人のジプシー娘:エマヌエラ・モンタナーリ、フィリピーヌ・デ・セヴィン
ジプシーの王と女王:ジョゼッペ・コンテ、ダニエラ・シィグリスト
ファンダンゴのソリスト:マリア・セレステ・ロサ、クリスチャン・ファゲッティ
花嫁の付き添い:ヴィルナ・トッピ
ほか、ミラノ・スカラ座バレエ団

指揮: デヴィッド・コールマン
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
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コメント
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M様

 やっぱり買ってしまいました、ペレン(予定)のバヤデルカを。好きな演目ですし、もしペレンが降板しても、ロシアのバレエ団のバヤならば影の王国など、きっと魅せてくれるだろうと信じて。
 香藍社さんに笑われてしまいますね、こうも単純では。…でもやっぱりうれしいんです。だって、「いつまでも見られると思うな、ペレンとロパ様」

 日曜日のドンキ、楽しいと言えば、楽しく、複雑と言えば複雑でした。コチェトコワ、本当に可愛らしかったです!あまりキトリというイメージではなかったですが、ドゥルシネア姫や最後のGPDDは本当にきれいなクラシックで大満足でした。

 しかし、ワシーリエフは…。私は太った彼を「豚まん」だと思っていたのですが、実際は「巨大カメムシ」でした。甲冑をつけたドンキホーテよりも上半身が甲冑っぽく、やわらかな「豚まん」よりも「甲虫類」のような感じだったのです。まったく、サンチョパンサよりも太ったチンチクリンのバシリオなんて…。

 あれは病気ですね。踊りにも柔らかさや伸びがなく、いくらスーパーテクニックが健在でも、美しくはなかったです。しかも、難しそうな連続ジャンプの途中で態勢をくずし、そのままステージにたたきつけられるのか…という場面もありました。幸いに大丈夫でしたが、もう心臓に悪いです。

 ポルーニンもロイヤル時代はとてもきれいなダンサーでしたが、やめてからは体型もくずれ、ザハロワとジゼルを踊った時はカメムシっぽくなっていました。
 オシポワはカメムシが好きなんですかねぇ。まぁ、彼女自身がああいう感じだから、パートナとなる男性もカメムシでいいんですかねぇ。

 まぁ、豪華な舞台装置や衣装、ラテン系たるイタリア人によるドンキは明るく楽しく、エスパーダや町の踊り子も日本人には出せない濃い味を出しており、イケてました。全体としては、けっこうそれなりに満足し、カーテンコールでは「SAYONARA]看板を見ながら、私も陽気に手を振りまくっておりました。

 次はムンタギロフと米沢さんのロミジュリです。そしてペレンのバヤデルカ。演技力が増している彼女のニキヤが楽しみです!もし降板ならば、フィリピーエワに連日踊ってもらいましょう!

   MIYU
2016/09/26 22:12  | URL | MIYU #-[ 編集]
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MIYUさん、

悪魔の囁きに負けちゃいましたね(笑)。 以前の彼女なら3連荘くらいへっちゃら!でしたが、流石に今は大丈夫かなぁと心配にはなりますが、そこは責任感の強い彼女の事、しっかり踊りぬいてくれると思います。
キエフのバヤデルカは2013年の年末に見ていますが、神殿の崩壊のない影の王国で終わるバージョンです。あの時はフィリピエワはニキヤは踊らず、マツァークのニキヤ相手のガムザッティだったので、今回彼女のニキヤが見られるのもとても楽しみです。 フィリピエワはペレンよりも10歳年上(凄いですよね!)、まだまだペレンも負けていられないです!!
影の王国での白い32人の精霊たちもとても素晴らしかったですよ。 そうそうペレンのニキヤの日、もしかしたらまたフィリピエワが太鼓の踊りを踊ってくれるかもしれません。 ハードな踊りなので年齢的にどうかなとは思いますが、もし踊ってくれたら嬉しいなと。  

で、ドンキですが・・・。 ワシーリエフ、25日も体力的にきつかったのですねー。 4月以降に行われた劇場でのワシーリエフ作品のトリプルビルの写真を見る限りは1月と変わりなかったように思えたので、もしかしたらシーズンオフの管理がまずかったのですかね?(しかしカメムシって・・・MIYUさん、手厳しい・笑) 足を上げるにしても跳躍するにしても、ちょっとお腹の肉が邪魔そうでしたから、真剣に改造計画たてて欲しいですね。 あれでは観客の心臓だけでなく、本人の心臓への負担もかなり大きいと思います・・・。

次のバレエは私もロミジュリです。 ムンタギロフはロイヤルで見たので今回は小野さんと福岡さんを見に行くのですが、土曜日のチケットが取れなかったので午後半休を取って平日の鑑賞です・・・。 しっかし次のバレエ公演を楽しみに過ごすとあっという間に時間が過ぎてしまいますねぇぇ。
2016/09/27 22:49  | URL | M #il9tusdg[ 編集]
- こんにちは!膨らんだワッシーについて語れる相手が身近いなくてウズウズしてました。 -
おひさしぶりです!

遅ればせながら、ミラノスカラ座ドン・キの話題にコメントさせて頂きます。

私は25日に観ました。
私にとっては初ワッシー!
You-tubeで見ては驚愕しつつも2012年のボリショイ来日公演は逃したのですが、
スパルタクスはジャンプのスーパーテクだけでなく、演技力も素晴らしかったと聞いて、今回は5階席でしたが楽しみにチケットを購入しました。

5階からなのでジャンプの高さは実感できないかも知れないけど、ヌレエフ版は初めてだし、期待で気持ちも盛り上がって席に着き、幕が開きバジルが登場すると・・・
やはりその姿に「・・・ん?」でした。
太ももが太いのは知ってたけど、ここまで?・・・いや、あの胴はちょっと・・・えーっ?って感じ。

でも、踊り始めれば、動きは軽くてジャンプは力強く迫力があり、演技も懐の深い明るさに満ちていて、観客を幸せにするスターオーラのある方だな~、とすぐに舞台にひきこまれました。

とはいうものの・・・やっぱり気になる。
まるで胴布団入れたみたいに均等にきれいに膨らんだ胴回り(なるほど、確かに甲冑のようかも)についつい目が行ってしまう・・・
バジルのサッシュベルトが相撲のマワシに見えて仕方なったです。
でもまぁいいじゃん!と楽しませていただいておりましたけど。

だけど、3幕は・・・どうもバテてきた様に見えて、私の気のせい?思い込み?かも知れないとは思いましたが、
表情にも幕開き当初のキラキラの輝きはなく、観客の拍手へのサービスで笑顔を振りまいてはいるものの、会心の出来ではないことに彼自身が心の中では悔しさをかみしめている・・・ように感じてしまいました。

来年のボリショイで来日の際には、絞ってきてくれることを期待します。カーテンコールでは彼の心からの満面の笑顔を見たい!
まだ20代でしょ?メタボにはまだまだ早すぎますよね~

コチェトコワは、きれいで可愛いくてテクニックも強く、優等生!という感じでしたが、キトリのイメージにはお上品すぎたかも?あまりに肌が白くて、鈴木そのこさんを連想してしまいました。(ゴメンナサイ~e-444

でも、全体としてはとっても楽しめて、気持ちよく帰路に就けた舞台でした。
2016/10/01 18:03  | URL | keiko #-[ 編集]
-  -
keikoさん、こんばんは。

お久しぶりです。 コメントありがとうございます。

ワシーリエフの体型の変化については、ほとんどの方が「んーーー」と感じたのではないかと思いますが、確かに今までは太股が・・・という印象でしたけれど、お腹に肉がつくのはまだちょっと早過ぎますね・・・。
体質だとしたら気の毒な事なのですが、ボリショイ公演で来日するまでには全幕の最後まで息切れする事無く踊れる程度には戻して欲しいなと思います。 (と言いつつ私は彼の日のチケットは買っていないのですが・・)

コチェトコワ、もっと弾けたキトリかな?と思っていたのですが、ドルシネアでの踊りの方が彼女の本質なのでしょうか?  しっかし鈴木そのこさんって・・・、久しぶりに聞きました(笑)

次のkeikoさんのバレエ鑑賞も気持ちよく岐路につける舞台になるといいですね!
2016/10/01 22:46  | URL | M #il9tusdg[ 編集]
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