8月27日 読売日本交響楽団 第190回土曜マチネシリーズ
2016/09/09(Fri)
読売日本交響楽団
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
会場:東京芸術劇場

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ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲
モーツァルト:クラリネット協奏曲
      (クラリネット:ダニエル・オッテンザマー)

  --- 休憩 ---

ブラームス:交響曲第1番 ハ短調

<アンコール>
 クラリネット:インプロビゼーション(即興曲)



今年はまだ一度も聞いていなかったブラームスの交響曲をこのオーケストラで聴いてみたいなぁと思い、プログラムも好みだったのでチケットを取りました。 名曲アルバムのようなプログラムのせいもあるのか?チケットは完売との事でわずかに空席もありましたが、客席はぎっしり。
指揮者のセバスティアン・ヴァイグレは1961年ベルリン生まれ。 82年からベルリン国立歌劇場の主席ホルン奏者として活躍した後、バレンボイムの勧めで90年代後半から指揮者に転向したとの事。 2007年にはバイロイト音楽祭にワーグナーでデビュー、2008年からはフランクフルト歌劇場の音楽総監督を務めているそうです。  サテン生地かな? 膝丈くらいまでのコートのような長い上着がちょっと珍しかった。


歌劇「魔弾の射手」序曲
もの凄く久しぶりに聴いた曲。 オペラの物語の縮図のように旋律が次から次へとさまざまに表情を変えていく。 若干乱れたところもあったけれど、4本のホルンで奏でられるメロディーは美しく、優しく暖かい音色。 ヴァイグレさんの専門がホルンだからこの曲を好むのかとも思ったり。

クラリネット協奏曲
ダニエル・オッテンザマーは今年1月のザ・クラリノッツ以来。 彼はこの後10月と来年3月にもコンサートが予定されていて、何気に来日率高しですね。  滑らかで優しいオッテンザマーのクラリネットの音色は美しく、この曲特有の明るさの中に隠れた翳りのようなものも感じ取れました。 大好きな2楽章の、何かを愛おしむようで切なさにあふれたあのなんとも言えないメロディーもじんわりと心に響いてきましたねぇ。 繊細な弱音の響きもまたとても美しい。 指揮者とも笑顔でアイコンタクトを取っていて、ソロの演奏がないところではヴァイオリン奏者に近寄ってじっと耳を傾けたり客席を見渡したりとその場の雰囲気を楽しんでいるようでもありました。
オーケストラは「魔弾の射手」の16型からファーストヴァイオリン10人、コントラバス3人に縮小。 クラリネットソロをひき立てながらも軽快に優雅なアンサンブルを奏でていました。 美しい響きの弦の音も耳に残りましたが、フルートとファゴットのまろやかな音色も素晴らしかったです。
オッテンザマーがアンコールとして吹いてくれたのは即興曲。 出だしの低音のロングブレスが印象的な静かで趣のある和テイストの曲でした。

交響曲第1番
ティンパニが比較的ゆっくりしたテンポで堂々とリズムを刻む出だし。
編成は16型の大型に戻り、モーツァルトからブラームスという事もあってかなりの音量アップ。 とは言え、重々しいほどの響きではなく思ったほどにどっしりとした重厚さではなかったです。 オーケストラの演奏を聴くのは、ベルリンフィルの怒涛の盛り上がりを見せたベト7以来で、3ヶ月以上経ってもあの時に耳と肌で感じたものが残っていて無意識に比較をしていたのかもしれませんが。 弦セクションはとても美しいですが、1,2楽章は柔らかく美しいオーボエの響きが非常に魅力的に感じられました。 クラリネット、ホルン、フルートも安らぎをもたらすような美音です。 爽やかに甘美な穏除楽章が終わり3楽章はアップテンポでこの曲の中では一番軽快感が溢れます。 そしてアタッカで4楽章へと進んだピチカートあたりから高揚感も勝手に高まり、晴れやかなホルンの響きにさらにうきうきした気分になって「歓喜の歌」を思わせる開放感に満ちた旋律からは1番を聴く醍醐味を感じます。 好きなんですよねー、ここからクライマックスに向けての怒涛の盛り上がり(笑)。 最後はヴァイグレさんもかなり煽っていたように見えましたが、咆哮の混じる大音響になっても美しいアンサンブルが破綻することはなく素晴らしい演奏だったと思います。


会場でもらった読響の小冊子月刊オーケストラ8月号の特集がドイツの管弦楽史におけるホルンという事で、今月はホルンフィーチャー月間だったのですね。
フランスで使われていた狩猟ホルンがボヘミア人によって改良されドイツに伝播され、オーケストラで他の管楽器と演奏しても違和感がなくなり不可欠な楽器となっていった過程が詳しく解説されていました。 また読響の主席ホルン奏者の松坂さんのインタビューもホルン奏者としての冥利やプレッシャーなどがひしひしと伝わってきてとても面白かったです。 良い演奏だけでなく、楽団のこういう情報発信にまた聴きに行きたいなーと思ってしまう自分です。 10日には再び芸術劇場に今度は東京都交響楽団のコンサートを聴きに行く予定ですが、シューベルトの「ザ・グレート」でまたホルンの悠然とした響きを聴けると思います。
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