5月18日 トッパンホール15周年室内楽フェスティバル
2016/05/26(Thu)
5月15日から始まったトッパンホール15周年室内楽フェスティバルの3日目を聴きに行って来ました。 
トッパンホールは初めて行ったのですが、こぶりながら木のぬくもりをたっぷり感じられる気持ちの良いホールでした。 ただ後楽園からは10分(私、歩くの早いんですが、もうちょっとかかった気が)、飯田橋からは13分とちょっと遠いのが・・・。 
今回チケットを取ったのは、2014年のカンマーフィルのブラームス・シンフォニック・クロノロジーでの演奏が素晴らしかったテツラフ兄妹&ラルス・フォークトの演奏がまた聴きたかったから。 プログラムはフェスティバルの5日間毎日違うのですが、ブラームスの雨の歌が組まれているこの日にしました。 
無料で配布されたプログラムは充実の小冊子で、トッパンホールのこの企画に対する熱意を感じます。 クリスティアン・テツラフは開催中に東日本大震災がおきた10周年記念シーズンの際、来日を控える外国人アーティストが多い中、プログラムを変えてまで(予定されていたベートーヴェンヴァイオリンソナタから無伴奏曲に変更)来日をして舞台に立ってくれたそうです。 その時の彼の誠実で真摯な舞台を受け、終演後すぐにこの15周年の特別企画が決定したとの事。 


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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 Op.78《雨の歌》
    ヴァイオリン:クリスティアン・テツラフ
    ピアノ:ラルス・フォークト
シューマン:詩人の恋 Op.48
    テノール:ユリアン・プレガルディエン
    ピアノ:ラルス・フォークト

    ――― 休憩 ―――

ブラームス:ピアノ四重奏曲第2番 イ長調 Op.26
    ピアノ:ラルス・フォークト
    ヴァイオリン:クリスティアン・テツラフ
    ヴィオラ:レイチェル・ロバーツ
    チェロ:ターニャ・フォークト



ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 《雨の歌》
トリオも組んでいる二人の息が合わないわけはないのだけれど、この曲では二人の間に少し温度差があるというか、若干フォークトが置いていかれているような気が。 でも、まぁそうは言ってもしっとりと穏やかな雨の歌の素晴らしさを堪能させてもらいました。
テツラフ兄のヴァイオリンの音色は繊細な響きだけれど、細い絹糸のような繊細さではなく、密度の濃さも感じさせる独特な美しさです。 そして一音一音に思いを乗せて切々と歌い上げるようなメロディーラインは全楽章に渡って心に響くものでうっとりさせられました。

詩人の恋
歌曲は普段まず聴かないので何時何の機会に聴いたのが最後だったのかも思い出せないくらい久しぶりでした。 そんなわけで歌曲には全く疎いので、ユリアン・プレガルディエンは張りのある伸びやかな声のテノールでした、くらいしか・・・。 この作品は思ったよりもピアノのパートが多く、フォークトは歌い手に合わせて美しいタッチで寄り添っていたのですが、ピアノだけのパートになると時折かなり強い打鍵で音を轟かせていて、バランスが悪く感じられたのが少し残念。 クロノロジーのアンコールで弾いたブラームスのワルツは優しく柔らかく繊細なタッチだったのにな。 それでも全16曲中、最後から4,5番目の曲でテノールとピアノが想いを吐露しながら会話を交わすようだった演奏などはとても素晴らしかったです。 

ピアノ四重奏曲第2番
ブラームスのピアノ四重奏曲は第1番を聴いた事があるだけで、2番、3番は聴いた事がありません。 曲全体に漂う憂愁やハンガリー風の終楽章が名高い1番、悲劇的な情調が印象的と言われる3番と比べると2番は現在演奏される機会が少ないそうですが、ブラームスの生前は一番人気のあった曲なのだそうです。
4楽章のうち、叙情的な美しいピアノの旋律と優しく静やかに包み込むような弦の音の融合が印象的だった2楽章が特に良かったです。 そして終楽章はフォークトのピアノすら控えめに感じるほどにテツラフ兄妹の熱情炸裂とばかり、激しく華やかに盛り上がりました。 3楽章までは終始兄をよく見て合わせるように弾いていたターニャも、この4楽章では曲に没入するような表情での入魂の演奏。 
この明るく華やかで情熱迸る演奏、ヴィオラの音色がかき消されがちな演奏が本来の曲のあり方なのかというと全く分からないのですが、私的には大満足な演奏でした。 これを機会にCDを捜して聴いてみようと思います。

ターニャ・テツラフは11月のカンマーフィルの来日公演にも来てくれると思いますが、9月には都響にゲスト出演してエルガーのチェロ協奏曲を弾く予定になっています。 一緒に組まれているシューベルトの「ザ・グレート」も魅力なので、コンサートを聴きに行く事にしました。 エルガーのチェロ協奏曲はまだ聴いた事がないので、予習をちゃんとしなくては!!

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