2017 03 ≪  04月 123456789101112131415161718192021222324252627282930  ≫ 2017 05
3月24日 読売日本交響楽団第6回東京オペラシティ名曲シリーズ
2016/03/30(Wed)
読売日本交響楽団
指揮:小林 研一郎  
会場:東京オペラシティコンサートホール
324operacity.png

モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466
        (ピアノ:田部 京子)

    ――― 休憩 ――― 

チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 作品48
チャイコフスキー:大序曲「1812年」 作品49


2月25日の「辻井&三浦 究極の協奏曲コンサート」の演奏が素晴らしかった読響でこのプログラム、そして指揮はコバケンという事で聴きに行く事にしたコンサートです。 炎のコバケンと称される彼が得意としているというチャイコの1812(曲の背景はさておき、すんごい好きなんです、この曲。 特に疲れている時、スカッとするんですよねー)を是非聴いてみたかった♪ 実は自分の記憶にある限り小林研一郎さんの指揮は初めてです。 クラシックコンサート通いを復活させたここ数年にご近所の杉並公会堂にも登場する事が多かったのに、都合が悪い事が多かったのですよね。 

コバケンが指揮台でオーケストラに向き直るやいなや、こちらが呼吸を整える間もなくあちらこちらからひそひそ話が聞こえてくるようにザワザワっと演奏が始まった「フィガロの結婚 序曲」。 軽快で明るく、会場内を一瞬にしてモーツァルト!の世界に誘うような曲。 次のピアノコンチェルトに耳と気持ちが自然に繋がる感じ。

ソリストが女性の場合、衣装も楽しみの一つです。 田部さんは首や胸元には濃い紫色の大小様々なビジューがあしらわれている薄いライラック色のロングドレス。 ドレスもわずかにグラデーションがかかっていたような。  20番はモーツァルトのピアノ協奏曲の中でも好きな曲の一つですが、あのどことなく暗く緊迫感のある1楽章とそれに対峙するように包み込むような優しさと慈愛を感じる2楽章が特に好きです。 
田部さんのピアノは一楽章はクリアで明朗ながらも陰影を感じさせる。 カデンツァはべートーヴェンのもので情感溢れ美しい音色。2楽章は、歌うように奏でられる一音一音が清清しく柔らかで音と音の繋ぎもとても優しいタッチだった前半が特に印象的でした。 3楽章は力強く表情豊か。
オーケストラはピアノとのコンビネーションもよく、様々な表情をもつ暗くて煌びやかなこの曲を非常に魅力的に聴かせてくれたと思います。 弦も管も上手いですね。

前半のモーツァルトから後半はチャイコフスキーへ。 この組み合わせは普段あまりないような(自分が行っていないだけかもしれませんが)気もするのですが、モーツァルトをとても敬愛していたチャイコフスキーは、モーツァルトを音楽界におけるキリスト的存在として愛したいと日記に記しているとか。 弦楽セレナーデはチャイコフスキー自身がモーツァルトへのオマージュと述べている作品なんですよね。   

バレエ的にはバランシンの「セレナーデ」よりも2楽章のワルツが使われたエイフマンの「チャイコフスキー」の方を思い浮かべてしまう「弦楽セレナード」ですが、コンサートで聴くのは久しぶり。  
出だしの弦の揃い振りは見事でわずかにシリアス感漂うような曲調が美しく切なく演奏されていく。 一曲を通して弦セクションの縦のラインがとても綺麗に揃っているという印象でしたが、特に3楽章のエレジーが秀逸だったと思います。 優しく深く穏やかな音のうねりと陰影のある旋律が心に静かに沁み込んで来るような演奏は本当に素晴らしかった。 2楽章のワルツと4楽章のロシアの主題はチャイコフスキーの音、目を瞑って聴いていると他のいろいろな曲の様々な旋律へと姿を変えて行きそうな彼独特の旋律を堪能しました。

そしてお待ち兼ねの大序曲「1812年」。  チャイコフスキーは恩師からの頼みを断れずに気乗りしないまま1812年の作曲に取り掛かっていたそうですが、その作曲中に浮かんだ楽想をもとに、ほぼ平行して、強い内的な要求に基づいて書き上げたのがセレナードだったのだそうです。 作品番号はセレナードが48番で1812年が49番。  それを意識しての今回のプログラミングでしょうか?
昨年11月にフェドセーエフさん&N響で1812年を聴いた時も、どんだけ出てくるの?というほど金管奏者がステージ袖から次々に現れ所狭しと壇上に並んだのですが(キンキラキンの楽器が溢れかえっていたあの光景はある意味壮観でした・・・)、読響もN響ほどではないにしろ最後列に金管奏者が並ぶ並ぶ・・・(笑)。 
低弦楽器の出だしのヴィオラは第1プルトの2人だけなのですね。 弦セクションは優しく深みがあって本当にいい音色。 打楽器と管楽器も加わって15分程度の演奏はあっと言う間にクライマックスまで突っ走った感じです。 後半ナポレオン軍を押し返していくあたりからは金管の力がものをいいますが、乱れる事無く安定していて良かったです。 そして、弓の毛が少し切れだしている弦楽器奏者もちらほら見受けられる力強い弦と打楽器の音も響き渡り、大迫力のまま迎えたフィナーレに大満足でした♪


鳴り止まない拍手にコバケンさんも何度もステージに戻って来てくれましたが、「これだけのプログラムをこなした後で、アンコールまでには行き着きません・・・。 次に皆さんとお会いする時には必ずアンコールをお届けします。」とのご挨拶でコンサートはお開きに。 そりゃぁ、何かもう一曲でも聴ければ嬉しかったですけれど、客席も皆納得の笑顔でした。
この記事のURL | 音楽 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
コメント
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top

トラックバック
トラックバックURL
→http://amlmlmym.blog15.fc2.com/tb.php/3146-cbaa1e74

| メイン |