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新国立劇場バレエ団「ラ・シルフィード / Men Y Men」 2月11日
2016/02/14(Sun)
新国立劇場の「ラ・シルフィード/Men Y Men」、2月11日の最終日に行って来ました。

オランダ国立バレエやENBで芸術監督を務めたウエイン・イーグリングの作品で2009年にENBで初演された「Men Y Men」は新国立劇場では今回が初演となるそうです。
暗く落とされた照明の中、序盤は上半身裸で黒いパンツの男性ダンサーが皆同じ振りで踊ったり2人一組になってリフトを繰り返したりというようなダンスが繰り広げられます。
途中上手からアルブレヒトのようにユリの束をかかえてダンサーが出て来たのが、意表をつかれた感じで印象的。また上手から下手へとただ歩いて横切るようなところではマイレンと貝川さんの爪先が断トツに綺麗だったのに感心。 やはりマイレンはすべてのムーブメントとポーズが美しい。 特に腕と上半身の動きには目を惹かれます。 
終盤、福田さんの躍動感、その後に出て来たダンサーの柔軟性豊かな全身の動きと爆発力のある回転が素晴らしかった。 
コンテンポラリーではあるけれど回転や静止のポーズでもクラシック的要素が強く、目に馴染みやすいダンスで、やや重暗いけれどもラフマニノフの厳かで耳触りのいい旋律もあって好みのタイプの作品でした。 ところどころスポットライト的に当てていた照明の使い方も効果的。
作品自体は気に入ったのですが、後半盛り上がりはしたものの満足感に満たされないところで急に終わってしまった感があるのが残念。 15分ほどの作品だったのであと5分くらい他のダンサーのソロの見せ場を作って欲しかったなぁと思います。



「ラ・シルフィード」の全幕はすっごく久しぶりに見たような気がして、いったいいつ見たのが最後だろう?と思って自分の鑑賞記INDEXで調べてみたら、なんと2006年の1月にシェスタコワとルジマトフで見て以来でした。 10年ぶりって自分でもびっくり。
この作品、ジェームズ自身は言うまでもなく、彼の現実逃避が招く出来事がすべて後味が悪いのであまり好きな作品ではないのですよね。  それでも今回見ようと思ったのは絢子ちゃんのシルフと雄大君の踊りが見たかったからです。 

絢子ちゃんは、悪気のないというか、ジェームズを好きになってしまった自分の心のままにひたすら彼の気持ちを自分に向けようとする可憐なシルフ。 
踊りは1幕で椅子に寝ているジェームズの周りを楽しそうに飛び跳ねている様子も妖精らしかったけれど、2幕のシルフたちが揃った後でのヴァリエーションのふわふわっとした浮遊感がとても素晴らしかったです。
雄大君のジェームズは生真面目というのともまた違うと思うのだけれど上手い言葉が見つからない・・。 あまり感情がよく読み取れないジェームズだったのですが、踊りはさすがに手堅いです。 2幕のザンレールでの着地はらしくなく乱れていましたが、アントルシャの足さばきは余裕があって美しく、高い跳躍や切れのある開脚も見事でした。 
木下さんはめげない明るさとエフィへの強い愛情を持ったちょっとうざいグァーンでしたが、やりすぎというほどでもない演技加減は良かったです。 踊りも軽快でした。
堀口さんは心のつかめないジェームズに対する不安と結婚目前の喜びの間で揺れるエフィを好演。 
主役2人の他に一番楽しみにしていたのは演技巧者の本島さんのマッジだったのですが、期待通り素晴らしかったです。 薄汚い衣装に身を包み、ドロや埃で汚れた顔のメイクをしていても美貌が隠せない本島さんが、杖を突いて腰を曲げ、口をひん曲げ顔をくしゃくしゃにして眼光鋭く荒んだ魔女になりきって大暴れする姿はすさまじい迫力。 でも、マッジはなぜあれほどジェームズを痛めつけるのでしょうね。 最後は彼女の魔力で殺してしまうのだから。
コール・ドは新国らしく1幕も2幕も良く揃っていました。 第1シルフの寺田さんもしなやかな踊りがとても美しかったです。

婚約者のジェームズに裏切られた悲しみを引きずる事もなくあっさりとグァーンと結婚してしまったエフィ、自業自得とは言え命まで失ったジェームズ、ジェームズへの憎しみと怒りにまかせたようにして二つの命を奪ってしまったマッジと、やはりやりきれない幕切れではあるのですが、ソリストからコール・ドまでのバレエ団の力量が生かされた良い舞台だったと思います。


 
  



ラ・シルフィード
シルフィード:小野絢子
ジェームズ:福岡雄大
グァーン:木下嘉人
エフィ:堀口純
マッジ:本島美和
アンナ:フルフォード佳林
ナンシー:飯野萌子
2人の友人:中家正博、池田武志
第1シルフ:寺田亜沙子

Men Y Men
マイレン・トレウバエフ、貝川鐵夫、福田圭吾
輪島拓也、小口邦明、小柴富久修
原健太、高橋一輝、渡部義紀
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