ロシア・バレエ・グラン・ガラ 7月24日
2015/07/27(Mon)
7月24日に武蔵野市民文化会館で行われたグラン・ガラを見て来ました。 この公演、アルテ友の会感謝公演「ロシア・バレエ・グラン・ガラ」となっていて、アルテ友の会会員は3,000円、一般でも4,500円と破格のお安さなのですが、武蔵野がそういう価格帯なのは珍しいことではないので、他会場の公演と同じプログラムと思って疑う事もなかったのですが、実際は他会場の半分の演目でした。 しかも「海賊」と「バヤデール」はGPDDではなくどちらもアダージョとコーダだけという中途半端さで、ちょっとがっかり。 

<第1部>

「海賊」第2幕より メドーラとアリのアダージョ、コーダ
 メドーラ:オレーサ・シャイターノワ
 アリ:ブルックリン・マック


マックの身体能力の高さをいかした踊りはやはり目を見張るものがありますね。 身のこなしがしなやかでジャンプも高く、高度なテクニックをさらっと入れてしまうのも凄い。
マリンブルーの膝下丈ドレスのシャイターノワの愛らしさも相変わらず。 コーダではグランフェッテの32回転後にも回転を続けていたので、いったい何回回ったのかわかりませんが、ちょっと最後に乱れたのが惜しかったです。 が、最後の高速シェネは綺麗に決まっていました。


「白鳥の湖」第3幕より 黒鳥のグラン・パ・ド・ドゥ
 オディール:マリア・アラシュ
 ジークフリート王子:アレクサンドル・ヴォロチコフ


黒いチュチュのバレリーナと白いタイツの王子衣装の男性ペアが出てくるだけでやはり古典としての雰囲気がいっぺんに増す感じがしますね。 もちろんボリショイのプリンシパルペアというのも大きいと思いますが。 
ヴォロチコフは足のラインも綺麗だし、所作など王子度も高く、ヴァリエーションも普通に良かったのですが、サポートに安定感がなかったように思います。 アラシュの勢いについていけないのかなんとなくあわあわしていた感じ・・・。  
アラシュは伸びやかで大きな踊りが良かったです。 が、期待していたあのヴァリはわりとあっさりでした。 マーシャやオーリャのような不敵さを漂わせた妖艶さを期待していたんですけどね(笑)、アラシュには。 最後に客席をキッと睨めつけるようにして黒鳥の空気を残してはけていったのは流石。


「カルメン組曲」より
ハバネラ/ホセのヴァリアシオン/エスカミリオのヴァリアシオン/
カルメンとエスカミリオのアダージョ/カルメンとホセのアダージョ
カルメン:田北志のぶ
 ホセ:アレクサンドル・ザイツェフ  
 エスカミリオ:イーゴリ・コルプ
 

なんだろう? ちょっと不思議な感じですが、3人ともいい意味で毒気の少ないキャラの造形で3人のバランスはとても良く取れていたように思います。
田北さんはもうちょっと肩の動きに妖しさが欲しかった気もしますが、脚の動きには色気も意思もあってとても見事でした。 ただ、ハバネラでは若干幼さを感じさせる表情などもありましたが・・・。
ザイチェフは長期真面目、カルメン一筋なホセ。 こちらも若干気が弱そうに見えたところもありますが、ヴァリアシオンではそのナイーブな表現にさすがシュツットガルト出身と思わせる上手さがありました。  
で、コルプ。 ヴィシのカルメンにはねっとりと情熱的&挑戦的に対していましたが、今回のコルプのエスカミリオは、有り余る官能や過剰なギラギラ感のない、清清しささえ感じてしまうような直球男で、前述したように他の二人とのバランスもとても良かった。 サポートも安定しているし自身の動きにもキレがあってかっこ良かったです。
なかなかに良い世界を作り出していたので、できればカルメンとホセのアダージョで終わりではなく、ザイチェフホセがカルメンを刺してしまうところまで見たかったな。


<第2部>

「ラ・バヤデール」第2幕より ガムザッティとソロルのアダージョ、コーダ
 ガムザッティ:オレーサ・シャイターノワ
 ソロル:ブルックリン・マック 
 

このペアはこっちもアダージョとコーダだけなのか・・・。 
出だし、、ジャンプの高さ、タイミングなど、同じ音楽で踊っているの?と思うほどすべてにおいてバラバラというのは酷すぎ・・・。 結局アダージョはお互い自分のペースで踊っていた感じで、いーくら気持ちの通い合わないガムザッティとソロルという設定だとしても、コンテじゃないんだし、もうちょっと綺麗に見せて欲しかったです。
と言いつつ、海賊しかり、なんか、半端な踊りを強要されているみたいで気の毒な気がしました。 このペアにはどちらか1演目をフルに踊らせてあげて、誰かが短いソロ作品を踊るとかできなかったのでしょうか?
シャイターノワのイタリアンフェッテの切れややマックの跳躍の高さや柔軟性はとても良かったです。


「瀕死の白鳥」
 田北志のぶ


とてもオーソドックスな表現の白鳥でしたが、その分静かにじんわり伝わってきたような気がします。 田北さんの長い腕がとても映える演目ですよね。


「ドン・キホーテ」第3幕より キトリとバジルのグラン・パ・ド・ドゥ
 キトリ:エレーナ・エフセーエワ
 バジル:アンドレイ・エルマコワ 


最後の最後でようやくきっちりとしたと素晴らしいGPDDが見られてすっきりした気分でした。 
2年ぶりのエフセーエワはまた綺麗になりましたね。 ほっそりとした体型もそのままキープで鮮やかなキトリのチュチュがとってもよく似合う。 すぅーっと伸びてパッとポジションに止まる足の動きはエフセーエワならでは。 ヴァリエーションでの音楽性豊かな踊りは特に魅力的でしたが、彼女らしい明るいオーラと溢れるパワーで舞台を盛り上げてくれました。 どの踊りでもフィニッシュのポーズを音楽に合わせてピタッと決めていたのも気持ち良かったです。
エルマコワのクラシックをピンで見るのは初めてかも。 長身のダンサーの長~い足が空中高くスピードに乗ってパッと真っ直ぐ一文字に開かれるのはものすんごい迫力と美しさです。 長い手足をもてあますような事も無く、ダイナミックながらもエレガントな動きにひたすら感心。 エフセーエワのサポートも万全だし、位置取りも上手い。 サポートしている時の彼自身のラインもとても綺麗でした。 

フィナーレは「花は咲く」でダンサーたちが再登場し、それぞれが数本の花を持って客席に降りて観客に手渡したり投げ込んだりというお馴染みのスタイル。 演目数が半分に削られていたので、このフィナーレもなかったらさらに淋しいなと思ったのですが、ここは省略されず嬉しかったです。 こういう時のダンサーの素顔もまた素敵ですものねー。


18日に川口で幕を開けて以降、どんどん暑さが厳しくなってきて、ダンサーたち、かなりお疲れではないかと思いますが、あと少し怪我をしたり体調を崩したりする事なく最後の公演まで頑張って欲しいなと思いつつ会場を後にしました。 そして今までよりも長期滞在となる日本をちょっとでも楽しんでもらえたらこちらも嬉しいです。
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