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キエフ・クラシック・バレエ「眠りの森の美女」 7月18日
2015/07/23(Thu)
「未来ある子どもたちに、本物の芸術にふれてほしい」という願いのもとに設立された音楽劇場の作品なので、上演時間も一回の休憩を含め約2時間に凝縮されています。
例えばマールイのボヤルチコフ版の眠りなら、休憩を除き165分で上演されるところを105分に纏めてあるわけですが、大まかにどんな感じになっているのかというと・・・。

プロローグでは5人の妖精は登場するもののヴァリがなく、ヴァリがあるのはリラの精だけです。 舞台転換とおそらく少ない人数で回しているコール・ド・ダンサーの衣装変えのための時間として編み物のくだりはプロローグと1幕の間に置かれてます(編み物をしていた女の子たちに対する式典長がけっこう冷たかったなー。 困った、どうしよう?じゃなくて、あっと言う間に編み針を取り上げて王様に渡しちゃったもんなー・笑)。 ローズ・アダージョはしっかりと踊られますが、その後のオーロラのヴァリやコール・ドの踊りがなく、カラボス登場の音楽へと変っていくとまもなくカラボスが現れ、オーロラは針で指をさして倒れてしまう。 嘆き悲しむ国王夫妻のもとにリラの精が・・というのはそのまま。 ここまでで50分。
2幕の貴族は男性だけで、ご婦人方はなし。 狩に誘ってもその気のないデジレをおいて皆早々に立ち去ってしまいました。 そこへリラの精が現れオーロラの幻影を見せるというシーンはありましたが、コール・ドの踊りも含め、短め。 パノラマではゴンドラはなしで、リラとデジレが少し踊って袖にはけた後、舞台転換のため一度幕。  幕が上がるとそこは城で、デジレがオーロラにキスをして・・・と早めな展開。 カラボスはリラの力に負けちゃった感じで退散。
3幕もさくさくと進みます。 宝石さんたちはいませんでした。 猫、フロリナ王女&青い鳥(アダージョだけかと思ったりもしましたが、きちんとコーダまで)、赤ずきん、シンデレラの順で踊られ、リラがお祝いの踊りをちょろっと踊ってオーロラとデジレのGPDD。 全員による踊りで大団円。 2幕と3幕で55分でした。 

フィリピエワは昨年12月のキエフバレエの公演でも見ていますが、相変わらず若々しくて、オーロラ姫を演じても全く違和感を与えない。 16歳のオーロラ姫には清清しい初々しさがあり、結婚式では大人の女性の気品と存在感がある。 踊りもパの一つ一つが丁寧で磐石。 いつも思うことですが、一音たりとも無駄にせずに体のどこかで音にのっている音の取り方は素晴らしいですね。 動きが滑らかでしなやか。 
デジレ王子のミキタ・スホルコフは初見かなと思ったら、2012年の夏のキエフ・クラシック・バレエのチャイコ3大バレエで見ていました。 1幕では4人の王子役も務めてフル回転。 デジレの登場でみせた高速マネージュはラインも綺麗で素晴らしく、観客の拍手も大きかったです。 3幕のGPDDはフィリピエワのサポートという事でやや緊張気味にも見え、実際ちょっとサポートが危なかったところもありましたが、いい具合に力の抜けたヴァリでは足がすっと5番にはいるなどきっちりとした踊りです。 王子役として今後成長が期待できるダンサーだと思いました。
リラの精はカザチェンコかと思うほどの抜群のプロポーションのアナスタシア・シェフチェンコ。 2013~14年のキエフバレエ公演でバヤデルカのグラン・パ、影のトリオや眠りの妖精、宝石を踊っていたダンサーで、きりんのようにひょろひょろと細く長い。 ゆったり優雅な踊りでした。
フロリナ王女のモスカレンコもキエフの公演で来日していたダンサーです。 ほぼシェフチェンコと同じ役回りでしたね、あの時は。 今回はフィリピエワとオーロラ姫とフロリナ王女を代わる代わるに担当するようですが、ロイヤルブルーの鮮やかなチュチュがとても似合う華やかな顔立ちのダンサーで踊りも安定していました。 青い鳥のチェボタルももうキエフの公演で何度も見ていますが、余分な力の入っていない柔らかな足捌きが良かったです。 4人の騎士でもフィリピエワをがっちりサポート。
ディベルティスマンで個人的に気に入ったのは猫コンビ。 白い猫のアンナ・ボガティルはちょっとだけボリューミーな感じもするのですが、ふざけたり怒ったりする仕草にも落ち着いた色香がある。 長靴をはいた猫の方も余裕の扱いで、なんだか長~く連れ添っているカップルがちょっとお互いをからかって遊んでいるような妙な雰囲気がとっても大人な感じで(笑)良かったです♪

ま、ちょっと、舞台美術が簡素な上に、王様と王妃様の椅子が赤い布を貼ったようなただの四角い箱だったり、オーロラが眠りにつくベッドがこれまた布を貼った棺のようなものだったりしたのは、うむ~~~で残念ではあったのですが、それでもダンサーたちの物語を丁寧に伝える姿と、何より真摯な踊りにそんなものはどうでもいいやと、充分満足な舞台でした。 見に行って本当に良かったです♪



オーロラ姫:エレーナ・フィリピエワ
デジレ王子:ミキタ・スホルコフ
リラの精:アナスタシア・シェフチェンコ
カラボス:イェヴゲン・リエン

4人の騎士:ドミトロ・チェボタル、ヴィタリー・ネトルネンコ
       ミキタ・スホルコフ、ティモフィー・ビコヴェッツ
フロリナ王女:ユリヤ・モスカレンコ
青い鳥:ドミトロ・チェボタル
白い猫:アンナ・ボガティル
長靴をはいた猫:ヴィタリー・ネトルネンコ
赤ずきんちゃん:長澤美絵
オオカミ:ヴォロディミル・クツゾフ
シンデレラ:エリザヴェータ・ゴギードゼ
フォーチュン王子:ティモフィー・ビコヴェッツ
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