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ミハイロフスキー劇場バレエ「海賊」 1月8日
2015/02/01(Sun)
<第1幕>
前回初めて見た時に難破する船が立派になっていたのに感動しましたが、今回もまた「お、立派な船!」と、つい興奮してしまいました(笑)。
ルジ、サラファーノフ、ヴェンシコフの並び。 ルジとヴェンシコフは眼光するどく荒くれ者の海の男という雰囲気がぷんぷんなんですけど、サラファーノフは相変わらず爽やかな風を一人送っておりました。 

ギュリナーラのソボレワは前夜のウィリな雰囲気から一転、明るく元気に伸びやかに踊っていました。 ジゼルもそうでしたが、ちょっと体の動かし方に独特のしなりがあるように思います。 それが長い腕の動きと合わさってなんとなく気になるのかなぁ? 
さて、確認のため前回の感想をチェック。 娘たちの中で一人衣装が違うギュリナーラは、a Turkish girlという設定でメドーラたちと同じギリシャの娘ではないという事の強調のようですね。 ただメドーラも他のギリシャの女の子たちとは区別して、衣装でも「メドーラ」と誰にでも分かるようにしてもいいのにな(だって、ウエストと腕の別布部分の柄にしか違いがないんですよ!)。 ボルチェンコが女の子達の前にさささーと出てきて踊り始めたとき分かりづらかったもの。
メドーラの出のソロ、ボルチェンコは長い手足で綺麗なフォルムを作っていました。 長身のソボレワと並んでもボルチェンコの方がやはりまだ少し高いのですねぇ。 ルジ&サラにはいささかデカコンビかと・・・。
コンラッドとメドーラが出会って一目で恋に落ち・・・。 ルジとボルチェンコのツーショットは初めてなので、新鮮だわ~!

海賊ダンスはかっこいい~~。 ルジが50歳を超えてもこの引き締まった体を維持しているというのは本当に凄い事ですよね。 多少体質的なものもあるんだろうけど、この年で脱げる!というのが素晴らしい(笑)。 で、踊りも美しい。 ヴェンシコフはカシャネンコが来日しなかったため(見たかったんだよー、超かっこいいカシャネンコのビルバンド!!)の代役ですが、いや~~、キレキレの踊りがめちゃくちゃいいし、変なアイシャドーもないし、根っからの悪っぽそうな面構えがとってもいい。

海賊たちを追って来たトルコ軍と一緒に現れた奴隷商人ランケデム。 前回は全体的にかなりパイレーツ・オブ・カリビアンな感じでランケデムはアイパッチ姿でしたが、今回はなし。 アイディアはいいけど踊りにくいですよね、絶対。 
メドーラたちが捕まって連れ去られていくあたりの展開もあっさりとスピーディー。 このあたりからちょこちょこ端折ってある(比・ボヤルチコフ版)演出に「おや」とか「う~~ん」とか思い始めるんですよね、やはり。

奴隷市場。 絶対にここにいると確信して(根拠はありませんが)、タマネギーズを端から順番にじぃ~~~~っとチェック! いたいたぁぁ~~♪ 下手側の一番背の高い奴隷商人がシヴァコフでありました♪♪ 太鼓腹を叩いたり、髭をいじったり、仲間達とふざけながらも品定めに余念が無いタマネギ姿を堪能させてもらいましたが、やっぱり踊って欲しいです。

なもんで、やりたい放題のタマネギーズばっかり見ていたものだから、パレスチナの踊りはほとんど見てませんでした。 ごめんね~。 でも黒いベールで顔を隠しすぎで誰が誰だか分からないし、くるみのアラビアみたいにソリストをたててもいいのではないでしょうか? 
アルジェリアはソロのクズネツォフが素晴らしかったです。 躍動的で力強い踊りの中に無言の抵抗のようなものもあった気がしますが、ともかく跳躍の高さや回転の速さなど踊りが素晴らしかったです。 

ギュリナーラとランケデムのPDD。 あれだけ外野が賑やかでノリノリなんだから、ギュリナーラのベールも復活させて欲しいですねぇ。 きっとすんごいリアクションの嵐だと思いますが(笑)。 
ソボレワはメリハリのある踊りで音にも遅れず、テクニックもしっかりしているダンサーなんですね。 最初は嫌悪感顕わ、辛そうにしていたけれど、コーダあたりでは自分の運命を悟って開き直ったようで、けっこう周りに媚びたような表情をみせていました。 やっぱり最近の若い子だわ~~(笑) オマールにはソボレワは少し大きいと思うのですが、サポートもしっかり踊りは弾けてたな~~。 雰囲気があってとても良かったです。

メドーラたちが連れてこられ、目ざといタマネギーズがざわめき出し、パシャも色めきたつ。 同じマラさんのパシャでも昔のダンディーなパシャとは大違いな宦官長みたいなパシャ。 でも、いやらしすぎずちょっと奥ゆかしかったりして(笑) ボルチェンコのここの踊りが意外とおとなしかったんですよね。 表情はとても嫌そうなんだけれど、人々の間を飛び回るジュテも小さく体全体での表現が少し弱い。 救いに来たコンラッドのテーマが流れても全く気づかず、暗い表情のままだったのもあれ~?でした。 そして大した小競り合いもなく、海賊達は無事娘達を助け出し、さぁ~~っと消えていきました。

海賊たちの洞窟
ヴェンシコフのビルバンドの鉄砲ダンスがめちゃくちゃ切れがあり俺様でかっこよかったです。  私、それほどヴェンシコフの事をいいと思ったことなかったのですが、見直しちゃったな~~というくらい素敵だった。 剣を持った仲間のペトゥホフとアルジャエフも加わって力強く勇ましく、セミョーノワ、マフヴィラーゼ、オスマノワも陽気にエネルギッシュに、マールイ炸裂なここの踊りは海賊でも大好きなシーンです。

パ・ド・トロワ。 メドーラの衣装が普通のチュチュだったら言う事なしなんだけどなぁ。 ルジはかなり省略バージョンでしたが、コーダのピルエット・ア・ラ・セゴンドをアリのサラファーノフの代わりに踊っていました。 
この日のパ・ド・トロワはやはりサラファーノフですかねぇ。 今日の舞台はここ!というほどに集中した踊りで隙など全くない。 ボルチェンコのサポートもあぶなげなかったし(だって、やっぱり相手が大きいですからね・・・)、ムーブメントがいつでも美しく、渾身のヴァリは、ナンだ?今のは??というくらい凄い技をさり気なく入れてサラッとフィニッシュしていました。
ボルチェンコは気品があって踊りも悪くはなかったですが、ルジとの海賊が初めてという事であまり自分らしくできなかったところがあるんじゃないでしょうか? 海を見ながら佇む二人の後姿にも遠慮がちな距離があり、ちょっと気の毒でしたね。

盗んで来た財宝を娘たちや男たちにあたえてしまったコンラッドに不満を持つビルバンドたちが謀反を企てるシーンでは、ちょっとすっとぼけたずる賢いランケデムを演じたオマールがとても良かった。 

眠り薬の入ったお酒を飲んでコンラッドが眠ってしまい、メドーラはあえなく連れ去られ、ビルバンドがコンラッドの息の根を止めようと剣を振りかざしたところに戻ってくるアリ。 財宝の事で仲間割れしていたときもメドーラを守りつつもわりと傍観者的だったけれど、アリが居たことをちょっと忘れてしまっていましたわ・・・。

<第2幕>
パシャの船のデッキですっかりここの生活に馴染んで楽しんでいるようなギュリナーラ。 パシャの扱いもお手の物で、機嫌をそこねない程度に甘えてみせるもののオアズケをくらわせ適当にあしらっている。 それでも嬉しそうなパシャ。
オダリスクは、ナウメンコ、ベドネンコ、ザパスニコワの順番だったかな? 3人とも長身で溌剌と踊っていましたが、ザパスニコワが一番アピール度が高かったというか、すごく自信を持って踊っているなぁと思いました。
だけどね~~、下手でパシャとお付きの2人がいろいろやらかしていて、そっちが気になってオダリスクの踊りは半分くらいしかみられませんでした。 マラさん美味しそうに果物を食べていて、ほれほれという具合にギュリナーラにも食べさせてましたね・・・。 対するソボレワの演技が受身でおとなしかったのでまだ良かったのですよ、この日は。 翌日はとんでもない事になっちゃいましたから(笑)

ランケデムがメドーラを連れてくる。 ギュリナーラとメドーラは再会を喜び、パシャは美女が2人になったと大喜び。

花園。 コール・ドのピンクのチュチュがとっても可愛らしく本当にお花畑のようにラブリーです。 ターバンっぽいヘアバンドにシュシュっとした飾りはそれほど好みじゃないですが、ともかく綺麗だわ~~~。 
ソボレワは細い体に少しボリューム感のあるチュチュがなんとなく重そうな感じ。 踊りにもうちょっと幸福感というか華やかさがあればよかったです。
ボルチェンコは最後までのれなかったのか、主役オーラ全開とはいかなかったかな。 置かれた花輪を一つ一つまたいでいきながらポーズをとるところからが好きなのですが、あそこでもっとプリマ然とした輝きが欲しかったです。 ヴァリではイタリアンフェッテをしていましたが、マールイの花園では初めて見たような・・・。

托鉢僧に扮してメドーラたちを奪回に来た海賊たちがパシャたちと争いを始める。 ここからは不満たらたらです。 以前のようにビルバンドの手首の傷を見て、洞窟でコンラッドを殺そうとしたのはビルバンドだと見破ったメドーラがコンラッドにそれを告げてコンラッドとビルバンドが対決するというようなきちんとした物語の流れがなく、いきなりコンラッドとビルバンドが剣を合わせる。 挙句、双方入り乱れての争いはあっという間に決着がつき、助け出されたメドーラとギュリナーラはコンラッドとアリとともに旅立っていく。
という花園後の慌しい展開はもう少し丁寧に描いて欲しいと切に願います。 休憩20分を入れてジゼルよりも短い1時間50分で終わってしまうのだから、あと5分から10分2幕を長くしても全く問題はないでしょう。
この日はアクシデントがあったようで、旅立ちの船が出てきませんでした。 で、船出を見送る仲間たちの人数も減りましたよね? 前はもっと大勢の男たち女たちじゃなかったでしたっけ? 6,7人くらいの見送りで背景は海だけで・・・けっこうしょぼい幕切れとなってしまいました。 全然違うんですけどね、なぜだか旧版白鳥の主人公たちが死んでしまった湖で静かに夜明けを迎えた娘たちの哀しい姿が浮かんで来てしました・・・。





メドーラ:エカテリーナ・ボルチェンコ
コンラッド(海賊の首領):ファルフ・ルジマトフ
アリ(海賊):レオニード・サラファーノフ
ギュリナーラ:アナスタシア・ソボレワ
ランケデム(奴隷商人):アレクサンドル・オマール
ビルバント(海賊):ミハイル・ヴェンシコフ
セイード・パシャ(トルコの総督):アレクセイ・マラーホフ
3人の娘:オリガ・セミョーノワ、クリスティーナ・マフヴィラーゼ、ニーナ・オスマノワ
ビルバントの仲間:ロマン・ペトゥホフ、ニコライ・アルジャエフ
アルジェリアの踊り:アレクセイ・クズネツォフ
オダリスク:ワレーリア・ザパスニコワ、スヴェトラーナ・ベドネンコ、アンナ・ナウメンコ
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コメント
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どうもです~!
往年のマールイファンにはなじみのない主役たちですが、脇の男性陣が結構弾けて盛り上げてくれたみたいですね!やっぱり中途入団になると、舞台でコールドや共演者と一体感を出すのに少し時間がかかるかな?
今回マフヴィラーゼは初来日かしら。グルジア系の名前だから、訪露でマラさんとカスタネット踊った子とかぶる。。。本当に長身の女性増えましたよねぇ。
ボルチェンコは白鳥と眠りでしか見たことなかったですが、海賊のようなコメディ(?)向きではないかも。あれは本当にマールイらしさというか大団円期待しちゃいますもんね。しかし・・・シヴァがタマネギーズになるとは!あの体型のほとんどわからない衣装で見つけたMさんもさすがです!!ジゼルより短いのはちょっとファンとしては憤慨ものですね。別に早く帰りたいわけじゃないのにさ。それに飽きないし。ボヤルチコフ版のような丁寧に物語を紡いでくれる公演があったからこそ、自分のようなバレエ初心者を引き込んでくれたってのに!!ま、マールイについてはツッコミが尽きないですね。。。
2015/02/02 15:36  | URL | うみーしゃ #-[ 編集] ▲ top
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結局今回は当初来日予定だったアンジェリーナ・ヴォロンツォーワが来日しなくなり、彼女が主演するはずだった公演がペレンになったのでそれほど大きな変化という印象はありませんでしたが、彼女が来ていたらいろいろと違っていたでしょうね。
新メンバーたちはこういう海外ツアーで2、3週間をずっとバレエ団のメンバーと一緒に過ごす事によってぐっとカンパニーに馴染んでくるのではないかと思います。 
「海賊」というと2007年の1月にシヴァとコシェレワとツァルが主演した初めての純血版がありましたが、あの時の結束力&爆発力といったら半端じゃなかったですよね。懐かしいなぁ!! やはりあの時の生き残りメンバー(笑)が今回もそのパワーを炸裂させてましたよ♪
マフヴィラーゼは3年前も来日していて3人の娘はその時と全く同じキャストなんですよ! 確かに洞窟での海賊たちの踊りは一番盛り上がっていましたもの!!
2015/02/02 23:02  | URL | M #il9tusdg[ 編集] ▲ top
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