1月26日 サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー コンサート
2014/02/02(Sun)
日曜の午後に海の見えるホールで大好きなヴァイオリニストとロシア最高のオケでロシア音楽だなんて、なんて贅沢で幸せなことか!!
みなとみらいホールは初めて行ったのですが、開演を知らせるのがドラの音。 港町らしい趣があっていいですね。

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サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団
指揮:ユーリ・テミルカーノフ

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35 (ヴァイオリン:庄司紗矢香)

   ―― 休憩 ――

ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」

<アンコール>
庄司紗矢香:パガニーニ 「ネル・コル・ビウ(虚ろな心)」の主題による変奏曲ト長調よりテーマ
オーケストラ:アルベニス 組曲「エスパーニャ」よりタンゴ



サンクトペテルブルグ・フィル(旧称レニングラード・フィル)は巨匠ムラヴィンスキーが長きに渡って君臨したロシア最古の交響楽団ですが、その歴史は1882年に皇帝アレクサンドル3世の勅令により設立された宮廷管弦楽団に遡るのだそうです。 その歴史あるオーケストラをムラヴィンスキーの後継者として1988年より率いているのがユーリ・テミルカーノフで、昨年12月に75歳の誕生日を向かえ、75歳記念およびサンクトペテルブルグ・フィル主席指揮者就任25周年記念コンサートが12月14日にペテルブルグで行われたそうです。 そのコンサートにロシア系芸術家以外でたった一人招かれたのが庄司さんとの事。 彼女にとってテミルカーノフさんは17歳で初めて会っていらい数え切れないほど共演している人間的にも文化的にも師と仰ぐ存在なのだそうです。

             

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
紗矢香ちゃんがそれはそれは素晴らしかったです。 この日は胸のあたりにレースがふんだんに使われた緑がかったコバルトブルーのスレンダーなロングドレス。 爽やかな紗矢香ちゃんによく似合っていました。 
オーケストラは14-12-10-8-6のコンチェルトとしては大型。 ブラームスの協奏曲と共に大好きなこの曲。 このオケを聴くのは初めてですが、出だしのふんわり柔らかな弦の音色がとてもいい。  
紗矢香ちゃんの張りのあるヴァイオリンの音色は一音一音がとても繊細な響きを持っている。 そして弾き始めからものすごくニュアンス豊かな表現力で一気に彼女の演奏に引き込まれた感じです。 澄み切った高音、情熱的でパワーがあって素晴らしかったカデンツァ。 終わりのピアニシモのトリルは天使の囁きのようで、その音色がオーケストラに吸い込まれて行ったのがとても印象的でした。 そしてコーダに向かって力強くフィニッシュ。 2楽章の冒頭、中音(というのでしょうか?)の柔らかく厚みのある音色がしみじみと響いて素晴らしかった。 3楽章は出だしからオケの躍動感とパワーが凄かったのですが、紗矢香ちゃんの演奏もなんだか神がかったように凄みをましていきました。 圧巻の盛り上がりをみせるフィナーレを聴きながら、曲が終わってしまうのがこれほど残念でならなかったのは初めてでした。
今まで自分が聴いたチャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルトの中で一番感動し、素晴らしいと感じたこの日の演奏。 ソリスト、指揮者、オーケストラ、それぞれの表現したい音楽が一つに重なって、絶対的な信頼関係がなければ生み出されないものなのだろうと思いました。 本当にいつまでも聴いていたいと心底思った演奏でした。
至って最近このコンビでのプロコフィエフの協奏曲のCDがリリースされたので、今度は是非、チャイコを!!
アンコールの虚ろな心は、弓とピチカートの2人の奏者で奏でられているような技巧の曲。 それを楽しむかのように余裕で弾いてしまう紗矢香ちゃん。 すばらしーい! 


ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
人数が増えて、おそらく16-14-12-10-8の大編成。 第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが対向でコントラバスは下手奥です。 
展覧会の絵で一番好きな曲が「古城」。 弱音で一定のリズムを刻む弦を伴奏としてアルト・サクソフォンの奏でる柔らかく物悲しくどこかノスタルジックな旋律がなんともいえない。
「ビドロ」はポーランドの牛車との事ですが、この曲の重々しい響きは凍てつく大地に生きるロシア人の忍耐を表しているようにも感じます。 終盤のチューバの音が圧巻。
「ザムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ」は、弦が奏でる不気味で不遜な感じのゴールデンベルクと神経にさわるようなトランペットの旋律のシュムイレの対比が面白い。 ここのトランペットはソリスト泣かせと聞いていますが、音がクリアで素晴らしかった。
「リモージュ」はいろいろな楽器の入れ替わり立ち代りのめまぐるしさが市場の喧騒を表しているんですね。 ところどころプロコフィエフを連想させるようなメロディーがありました。
「キエフの大門」は威厳を感じさせる堂々とした弦の響きが素晴らしく、金管のダイナミックな迫力にも圧倒されました。 でも決して爆演ではなくしっかりと抑制されている。 鐘が鳴り響き華やかに盛り上がったフィナーレは本当に素晴らしかったです。 
演奏後の客席の反応も熱く拍手は鳴り止まない。 テミルカーノフさんも何度も出てきてくれましたが、面白かったのが何度目かの時のコンマスの隣のヴァイオリニストとのやりとり。 この方、かっぷくがよくウォッカがばがばいっちゃいそうな陽気なロシア人という感じなのですが、ほら、やっぱり彼ももう一度立たせなくちゃ!とテミルカーノフさんにお願いして金管の演奏者(持っている楽器がよくみえないけどチューバかトロンボーン?)を立たせていたのがなんとも微笑ましかったです。 
アンコール曲はがらりと雰囲気を変えてラテンの旋律。 まるで11枚目の絵のようにどんな情景もお手の物の表現力にただただ驚嘆するばかり。 
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