マラーホフの贈り物 ファイナル! Aプロ 5月21日
2013/05/24(Fri)
21日の午後、アイシュバルトとラドメーカーは無事来日できたのだろうかと思いNBSのサイトをチェックしたところ演目変更のお知らせが。 マラーホフは左脚ふくらはぎに違和感があり「ヴォヤージュ」から「シンデレラ」に変更との事。 9日に追加のお知らせがあった「瀕死の白鳥」は予定通り。 さらに着いたばかりのラドメーカーが「ギルティー」というソロ作品を踊ってくれる事になったと(思ったより本人の疲れが少なかったのですかね~。 若いって凄い♪)。 さらには本人たちの希望でスミルノワ、チュージンペアが「タイス」を「黒鳥のPDD」に変更。
また、NBSのtwitterでは今日のBプロのゲネプロでマラーホフが「ヴォヤージュ」を踊ったと伝えています。 このまま状態が良ければ明日とあさっての舞台で踊ってくれそうですね!


「白鳥の湖」第2幕より
振付:レフ・イワーノフ 音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
オリガ・スミルノワ、ウラジーミル・マラーホフ
東京バレエ団


幕が開いて白い世界が飛び込んできた時には嬉しい驚き。 一瞬にして白鳥の湖の世界に入り込めました。
上下白の王子衣装のマラーホフは、幾分昨年の夏よりも体型を戻したのかな。 相変わらず優雅な佇まいです。 そして今回のメンバーで一番楽しみにしていたスミルノワ。 身長は170ちょっとくらいでしょうかね? 彼女が登場する前に二階堂さんをじっと見てしまったせいもあり、今時の子としては特に大きいとは感じませんでしたがマラーホフの相手としてはちょっと上背があるかな。 でもポリーナちゃんと組んでいたマラーホフなのでその大きさには十分慣れているのだろうなぁというサポート。 後々までの体力を考慮すれば省くのだろうな思っていたオデット頭上リフトもしっかり2回とも決めていました。 
NBSのダンサー紹介によれば、スミルノワはオデットを踊るのはこのガラが初めてという事ですが、王子への思いは女性らしい素直な表現で、踊りは終始落ち着いていたと思います。  ただ、上半身の動きが比較的大胆なのと音の取り方が時々遅めだったのは好みではなかったですが。  


「トゥー・タイムス・トゥー」
振付:ラッセル・マリファント 音楽:アンディ・カウトン
ルシア・ラカッラ、マーロン・ディノ

あまりこういう作品は得意ではありませんが、照明を受けて浮かび出された身体の一部や手脚の軌跡の残像の美しさは印象的でした。  初見のディノは細くて長い(笑)。


「ギルティー」
振付:エドワード・クルグ 音楽:フレデリック・ショパン
マライン・ラドメーカー、菊池洋子(ピアノ)

きっとマラインが世界バレエフェスで踊ったようなコンテなのだろうと覚悟?はしていましたが、ともかく裸じゃなくて良かった(笑)。 濃紺のスエットのような上衣とラフな黒いパンツ。 勝手に動いてしまう自分の身体を自分で止めようとしているような振りの印象が強かったですが、なにも「ノクターン第1番」に合わせなくてもいいのにという感じ。 で、痙攣振りはやはりこの作品でも健在で、うつぶせになって両足をこまか~~くバタバタさせてましたが、せっかく無事に来日したのにふくらはぎでも攣ったらどうすんの! 
菊池さんのピアノも素敵でした。 2002年のモーツァルト国際コンクールで日本人で初めて優勝したピアニストだそうです。


「ラ・ペリ」
振付:ウラジーミル・マラーホフ 音楽:ヨハン・ブルグミュラー
吉岡美佳、ウラジーミル・マラーホフ

「ラ・ペリ」はエジプトの王子アクメと妖精の女王ぺリの愛の物語を幻想的に描き出したロマンティック・バレエの傑作だそうですが、マラーホフはほとんど踊らないし、ガラで持ってくるにはちょっと地味なPDDなんじゃないかなと。 マラーホフの衣装がまた変わっていて・・・。 マラーホフのお腹周りと上腕を一層強調してしまったエジプトの王子の衣装はアラビアーンというより自分にはポリネシアンチックに感じてしまいまして・・・。 


「海賊」より奴隷のパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ 音楽:コンスタンティン・フリードリヒ・ペーター
ヤーナ・サレンコ、ディヌ・タマズラカル

第1部のトリなので、メドーラとアリのPDDと思っていましたが、意表をついてギュリナーラとランケデムの奴隷のPDDでした。 律儀に全幕同様に踊るとギュリナーラがニコニコ微笑んで踊れないのでちょっと淋しいですよね~~。
サレンコはサポートなど無用の軸のぶれないピルエットがとても綺麗だったし、タマズラカルの頭上でリフトされての開脚も小気味良く綺麗に決まってました。 タマズラカルもちょっとだけ甘いところもあったけれど、キレがあって爽快でとても良かったです。


【 休 憩 】


「シンデレラ」
振付:ウラジーミル・マラーホフ 音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
ヤーナ・サレンコ、ウラジーミル・マラーホフ
マラーホフはここでもほぼサポートに徹していましたが、華奢なサレンコ相手に危ないリフトがあり、ふくらはぎは大丈夫なのだろうかとだんだん心配になってきます。 シンデレラと王子のキラキラでロマンティックな・・・という世界はあまりなかったように思いますが、サレンコが可憐で良かったです。 白のチュールレースでぷちランプシェード型の前側中央だけ丈が少し短くなっているチュチュがサレンコにとてもよく似合っていてキュートでした。 ポリーナちゃんが着ていた時にはあまり可愛いとは思わなかったのだけどね(笑)。


「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」
振付:ハンス・ファン・マーネン 音楽:ベンジャミン・ブリテン
マリア・アイシュヴァルト、マライン・ラドメーカー

濃いエンジに何か模様が描かれているユニタードのアイシュバルトとダークオリーブのユニタードのマライン。 結構な体格の差に一瞬ラカッラペアかと思いましたが、アイシュバルトってこちらが思っているより小柄なんですね。
はっきり言って作品の意味するところは全く分かりませんが、好きなペアだからというのもあるのか、「え、もうお仕舞い?」と思ったこういうコンテ作品も自分的には珍しいです。 ま、確かに7,8分(多分)で短かったですけどね。


「レ・ブルジョワ」
振付:ヴェン・ファン・コーウェンベルク 音楽:ジャック・ブレル
ディヌ・タマズラカル
白シャツに黒ズボン、黒のネクタイを緩めて踊るタマズラカルが、誰かに似てる誰かに似てると思いつつず~~っと思い出せずにいたのですが、今思い出した! ショーン・ペン!! ペンよりははるかに年下のタマズラカルですが、ニヒルでちょっと疲れた中年男風の表情がけっこう似てる。 あ~~すっきりした!!!
で、とっても良かったです。 技巧派らしさを発揮できた回転や跳躍も良かったし、何より作品のテーマの表現の仕方がいい。 ごく自然に枯れかかった男の哀愁と気だるさのようなものが出せていてとても良かった。 前回の贈り物でも彼のレ・ブルジョワを見ていますが、その時はこれほど印象に残っていないので、この3年間に彼が得た技術、経験、年齢の賜物なのであろうと。 


「椿姫」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:フレデリック・ショパン
ルシア・ラカッラ、マーロン・ディノ、菊池洋子(ピアノ)

う~~んんんん。 会場の反応は凄く良かったのですが、私はあまり良いとは思いませんでした。 ラカッラの身体能力は相変わらず抜群でリフトされている空中でも余裕たっぷりだったのですが、彼女のムーブメントがやや機械的に見えてしまってそこで物語を一瞬見失う事が度々でした。 おまけにパートナーのディノの踊りや表現からアルマンの複雑な思いや激情があまり伝わって来なかったために、マルグリットの感情だけが走ったような物語に見えてしまいました。


「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ 音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
オリガ・スミルノワ、セミョーン・チュージン

先に言ってしまうと、少し期待はずれな二人で残念。 このテープで全くリハをしていないのかと思うほど二人して音楽に乗れていなくて、決めのポーズで音に合わない事が幾度か。
黒鳥のPDDだから生き生きと元気なのは良いし、アラベスクなどの静止のポーズは綺麗なのですが、スミルノワの踊りは全体的にちょっと雑。 ぶんぶん飛ばすわよと言わんばかりにエネルギー炸裂で始まった32回転は、スピードがつきすぎて体が横へ飛んでしまい踵が落ちてしまいました。 それでも怯む事無く、すぐに回転を再開したのは立派です。 演技的には淡白なチュージン相手に妖艶なオディールでかなり頑張っていたと思います。
チュージンはですね・・・。 最初のヴァリがいまいち美しくない。 指先、爪先、膝、もうちょっと神経を行き届かせて綺麗なポーズを決めて欲しかったです。 コーダでのマネージュのスピードとスケールには目を見張るものがありましたが、こちらもラインに難ありだったのが残念でした。 だってボリショイのプリンシパルですからね! あと、髪をもう少しすっきりさせたらもっとスタイルが良く見えるんじゃないでしょうかね? 


「瀕死の白鳥」
振付:マウロ・デ・キャンディア 音楽:カミーユ・サン=サーンス
ウラジーミル・マラーホフ

白い短パン一枚のマラーホフ。 確かに体型は美しいとは言えなくなってしまいましたが、柔らかで繊細な体と腕の表情は変らないなと。 今の自分のありのままを曝け出すマラーホフの舞台人としての強い思いと苦しみ抗いながらも死と真っすぐに向かい合う白鳥が重なりました。

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