新国立劇場 「ペンギン・カフェ 2013」 4月29日
2013/05/03(Fri)
久しぶりの川村さんお目当てにこの日のチケットを取る。 キャスト表には名前のなかったマイレンを新作かペンギンで見られないかなぁと期待したものの、やはりこの日はお休みのようでした。 残念! 


「シンフォニー・イン・C」
第1楽章 長田佳世 福岡雄大
第2楽章 川村真樹 貝川鐵夫
第3楽章 厚木三杏 輪島拓也
第4楽章 細田千晶 古川和則


全幕ではあまり組まないけれど、長田さんと福岡さんの並びはけっこう好きです。
ニュアンス豊かでほどよくメリハリの効いた長田さんの踊り。 福岡さんはテクニック的にもとても安定しているようで、音楽にぴたりと合ったパからパへの移行やしなやかで美しい跳躍が素晴らしい。 サポートもだいぶしっかりしてきたように思います。
川村さんは出だしのバランスなどは緊張しているような気もしましたが、ソロから調子をあげて来て体の動きが良くなったように感じました。 哀愁漂うスローテンポな曲にしっとり寄り添う川村さん。 アラベスクなどのラインの美しさは彼女ならではですね。 2楽章の男性はほとんど見せ場がないけれど貝川さんはいつ見ても安心のサポートです。 コリフェの堀口さんのたおやかな踊りも良かったです。
軽快な踊りの厚木さん。 こういうテンポの速いアブストラクトバレエは厚木さんの持ち味が一番生きるように感じます。 輪島さんがしっかり踊るのを見たのはわりと久しぶりですが、力みのない踊りは良かったですし、厚木さんに向ける笑顔も爽やかでした。 
4楽章は後半が全員での大団円に繋がっていくのでメンバーだけの時間は限られていますが、よく纏まっていたと思います。 細田さんの速いテンポでも全く軸がぶれずにきっちり音楽に合わせている回転が見事でした。
コーダで各楽章のダンサーたちが次々と出てきて各プリンシパルを先頭に舞台狭しと大人数のダンサーが並んで踊る姿は圧巻。 プリンシパルのみならず、コリフェにも上手いダンサーが多くキャストされ、さらにチュチュがよく似合うほっそりとした長身のバレリーナが揃っている新国立劇場バレエ団にはこの演目が本当によく合います。 


「E=mc²」
エネルギー(ENERGY):奥村康祐、本島美和
質量(MASS):小野絢子、長田佳世、寺田亜沙子
マンハッタン計画:厚木三杏
光速の二乗(Celeritas²):八幡彰光、竹田仁美


デヴィッド・ボダニスの、アインシュタインの方程式〈エネルギー (E)=質量 (m) × 光速度 (c) の2乗〉をタイトルにした著作「E=mc²」をもとに創作した作品。 英国では2009年に初演され、英国のサウスバンク・ショー・アワードを受賞しているそうです。
作品のコンセプトに関してはヴィントレーの このインタビューをご覧になるのが一番かと。 このインタビュー、観賞後に知ったのですが、劇場で観る前にチェックしておけば良かったなぁとちと後悔。
エネルギーは10人くらいのダンサーたちによるフォーメーションやムーブメントが面白く、エネルギッシュでハードな踊りに飽きる事はなかったです。 ただ、振付やイメージ的に本島さんと奥村さんが他を率いる特別なロールには見えませんでした。 
質量は3人の女性と6人の男性。 女性一人に男性二人というユニットに別れて様々な形を作り出していったのですが(多分)、背景に映し出されたブルーのスクエアの前で踊るダンサーたちにあてられる照明がかなり暗く、ゆったりとした音楽に次第に目を開けているのが辛くなり、失礼ながら後半はほとんど見ていません。
マンハッタン計画は背景が赤のレクタングルに変わり、スピーカーから流れる振動を伴うような大音響には不安感と若干の苦痛を覚えました。 このセクションは幕間のようなものだそうですが、核兵器という人類の負の側面を思い出させるリマインダーの意味を持つそうです。 日本を象徴する白い簡易な振袖の衣装に赤い扇を持ち、凛として厳しい表情の厚木さんの日本舞踊的な舞い。 
ラストの光速の二乗。 今度は背景にぎっしり使われたライトが眩しすぎて目が辛い・・・。 八幡さんと竹田さんは体力勝負かというくらいに回って飛んでスピーディーに踊りまくります。 この二人、いいペアになりそうな感じですね。 光の粒子を表現したという事で総勢20人くらいのダンサーによるパフォーマンスでしたが、すごい運動量なんだろうな・・・。 メロディアスな旋律がなく単調な音楽で振りを覚えるのも大変だと思うのですが、音楽と一体になり一心に体を動かす彼らの姿に惹き込まれました。 


「ペンギンカフェ」
ペンギン:  井倉真未
ユタのオオツノヒツジ: 米沢 唯
テキサスのカンガルーネズミ:  福田圭吾
豚鼻スカンクにつくノミ: 竹田仁美
ケープヤマシマウマ: 古川和則
熱帯雨林の家族: 山本隆之・小野絢子
ブラジルのウーリーモンキー: 厚地康雄


2度目となるとやはり初見ほどのインパクトはないものなのでしょうね。 キャストも前回とは全員違うのですが、前回の方がそれぞれに印象が強いなぁ。 特に被り物でダンサーの表情自体は全く分からない役は仕草や踊りがすべてなので難しいですよね。 みんな、踊りは上手いのですけどね、なぜか今回は伝わってきた物語自体わりとあっさりで時間も短く感じました。 特に熱帯雨林の家族はもっと切ないドラマがあったような気がしていたけど・・・、記憶違いかもしれません。 ペンギンチームもちょっぴり物足りなかったかな。
それはさておき、堂々としたケープヤマシマウマの古川さんは今日は出ずっぱりの大活躍。 シマウマセクションの女性リーダー的存在だった厚木さんも超フル稼働。 E=mc² ではマンハッタンだけでなく、群舞の踊りにも出ていたし、カフェの冒頭にもいらしたような(これは記憶が怪しい。 そうそう、冒頭のパーティードレスを着た小野さんの粋な踊りがとっても目を惹きました)。 どのシーンでも彼女から凄く発するものがあって、今日は個人的には厚木dayでした♪

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