11月15日 ロパートキナとコルスンツェフの「バヤデルカ」第1幕
2012/11/19(Mon)
最高に幸せだった15日の舞台。 余韻を大切にしながらも時間を見つけて書きなぐってますが、まだ終わりません。 でも明日は府中でロパートキナの白鳥なので、とりあえず1幕だけ先に上げてしまいます。




バヤデルカ(マリインスキーはラ・バヤデールを使っているのですけど、今回はこれで通します)は最も好きなバレエ作品のうちの一つ。 そしてそのバヤデルカで、私にとっての最高のペアという主演キャスト二組のうちの一組の舞台、ずっとずっとずっと待ち焦がれた念願の舞台でした。

<第1幕1場>
マグダヴェアのグレゴリー・ポポフの美しい筋肉と高く滞空時間の長い軽やかな跳躍に目を見張る。 いかにもこういう筋肉系のダンサーのバネの効いた跳躍というのは数多く見ているけれど、ポポフの跳躍は柔らかくて美しい。 マグダヴェアにしては身長もあるので抑制がきいている踊りながら迫力もありました。
演技もしっかりしていて、特に大僧正に言い寄られるニキヤを心配そうに振り返りながらチラチラ見ていたのが印象深い。

ダニーラ@ソロルの登場。 や、もう、この瞬間から緩んでいく自分の顔筋をどうしたら良いのかわからず・・・。 マグダヴェアを呼ぶために手を打つ姿も勇猛果敢な戦士というよりは、やはりひたすら優しく温厚な・・・という感じですが、夜の逢瀬を待ちきれないという顔で神殿を見つめ、投げキスをするダニーラに眩暈がしそうで・・・。 

すでにニキヤへの思いで高揚しているような大僧正に呼ばれたニキヤが姿を現す。 大僧正がヴェールを外すタイミングがいつものあの旋律よりも早かったのがなんとなく悔やまれるのですが、形容しがたいほどに崇高で美しいロパートキナ。 二の腕のあまりの細さが気になりましたが、聖なる火の前での踊りの腕の表情の豊かさと美しさはため息もの。 大僧正を毅然と拒む表情はまるで女神が憤慨しているほどの神々しさで恐くもありましたが、マグダヴェアからソロルの伝言を伝えられた時に見せた少し恥じらい気味に輝いた表情は一人の幸せな女性の顔そのもの。

ソロルを待つニキヤの踊りでの少し切な気な表情から一転、ソロルとのPDDでは、しっとりと匂やかな微笑みを見せながら幸せをかみしめて大人の深い愛を歌い上げている感じでしたねぇ。 この二人だからどうしてもそう見えちゃうんですよね。 ニキヤぞっこんのソロルはもの凄いオーバーアクションで永遠の愛を誓ってましたしね。 踊りでは珍しくちょっと上手くいかなかったリフトがありましたが、ダニーラが力技で押し切りました。


<第1幕2場>
ゴージャスな美貌のコンダウーロワのガムザッティは気位が高く気の強そうな姫。 ドゥグマンタからこの男がお前の婚約者とソロルの肖像画を見せられ、まんざらではないようなリアクション。 ドゥグマンタがもう少し威厳のある風貌だったら完璧な父娘だったんだけどな。 マラさんのドゥグマンタが恋しい。

ソロル登場。
自分の座席の位置具合でガムザッティの事をそなたの婚約者だとラジャから告げられた時のソロルの表情が見えなかったのが残念。 背中は微妙にのけ反っていましたが、ダニーラ、どんな顔をしていたんだろう? 少しはガムザッティの美しさに心揺れたのかしら? マリインカ版では二人は幼い頃からの許婚の間柄なんですね。 

大好きなジャンペの踊り。 やはりこの踊りは難しいのだろうと見るたびに思うのですが、6人のコール・ドの踊りにばらつきがあったけれどクラスノクツカヤとニキーチナは良く踊ってました。
クラスノクツカヤがコール・ドの子のヴェールにひっかかりそうになって一瞬ヒヤッとしましたが、何事もなくて良かった。 やはり舞台が狭いよなぁ。

ニキヤが祝福の踊りのためにドゥグマンタの宮殿にやってくる。 拝みたくなるほどに厳かで神々しいロパートキナ。 ロパートキナ相手に緊張しているのが伝わってくるサポートの奴隷役のアンドレイ・エルマコフは長身ハンサムな、今売り出し中の若手とか。
ニキヤの祝福の踊りの間、目が離せなかったのはダニーラ@ソロル。 ニキヤに自分の姿を認められまいと必死になって彼女の死角へ死角へと場所を移動しなわがら身を隠し・・・それでも気がつくとニキヤに視線が止まってしまっている、舞台下手袖に消えて行くのだけは必死でこらえているようなそんなソロルでした。 とてもドゥグマンタに言い渡された事について考えている余裕などないような。

大僧正がドゥグマンタにニキヤとソロルは恋仲だと告げているのを聞いてしまったガムザッティがニキヤを呼び出す。
(その前に、同じくその話を聞いてしまったと思われるソロルが慌てて宮殿から飛び出して行く様が描かれるのですよね。 これにはちょっとびっくりしましたが、まさかダニーラバージョンじゃないだろうな?)
ソロルをめぐる女二人の互いの美と権力と愛の対決はすさまじい。
権力と身分を盾にどんどん高飛車になっていくガムザッティに対し、ソロルと誓い合った愛の強さを盾に奮い立つニキヤも一歩も譲らず、激しい感情に揺さぶられるまま思わずつかんだ短剣でガムザッティを刺そうとしてしまう。 愛を勝ち取っている女性としての自信に満ち溢れたロパートキナの凛とした表情。 吸い込まれそうな感覚を覚えるほどの瞳の強さ。 恋した相手が藩主の娘の許婚であると知って怯むどころか自分に剣をふりかざしたニキヤにプライドを傷つけられたガムザッティは激昂し、ニキヤを殺すと心に決める。コンダウーロワのメラメラとする怒りの炎が見えそうな迫力でした。
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コメント
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公演レポートありがとうございます。私はたまたま2010年6月に聖地でこのペアのバヤデルカを見ているので、Mさんほどの興奮はないでしょうが、今年の1月、プロームからどんな演目が好きかと聞かれたとき、迷わず「バヤデルカ」と答えました(ついでに新しい「白鳥」は好きではないとも言いました)くらい、私もバヤデルカが大好きです。はじめのころは、マールイのバヤデルカを見ているような気分になりました。
2012/11/19 23:44  | URL | こうすけ #-[ 編集] ▲ top
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聖地でみるロパートキナの舞台はまた格別でしょうね。 なかなか思うようには行きませんが、一度はマリインスキー劇場で二人の舞台を見てみたいです。 
マールイがバヤデルカを上演し始めた頃はマリインスキーのXX版などとも言われましたが、今回舞台を見てみて、マールイの方が物語的に好みな事もあり、やはりボヤルチコフ版(メッセレルが手を入れる前のオリジナルです)は世界一!と思ってしまいました。 3幕のアニちゃんオリジナルの曲も美しいですしね。
2012/11/21 08:32  | URL | M #il9tusdg[ 編集] ▲ top
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