マールイ「海賊」 1月5日の感想
2012/01/23(Mon)
東京文化会館 : 一階9列16番

メドーラ:イリーナ・ペレン
コンラッド(海賊の首領)ファルフ・ルジマトフ
アリ:レオニード・サラファーノフ
ギュリナーラ:サビーナ・ヤパーロワ
ランケデム(奴隷商人):アレクサンドル・オマール
ビルバンド(海賊):ウラジーミル・ツァル
セイード・パシャ(トルコの総督):マラト・シェミウノフ
フォルバン:オリガ・セミョーノワ、クリスティーナ・マフヴィラーゼ、ニーナ・オスマノワ
        ニコライ・アルジャエフ、ロマン・ペトゥホフ
アルジェリアの踊り:アレクセイ・クズネツォフ
オダリスク:タチアナ・ミリツェワ、アンナ・クリギナ、ワレーリア・ザパスニコワ



<第1幕>
指揮者のリバルコさん、いきなり髪振り乱し、痙攣かってな勢いで棒を振り始めたのでびっくりした。 アニちゃんだってこんな爆走スタート切らないよ・・・。

そして目の前に現れた海賊船が・・・、え、デカイ、立派だ!!
と、思わず、そーだそーだ新版なんだと改めて気をひきしめる。 紗幕に映写しているのが本当に大海の波の映像だったのにも感動(笑)。 せっかく立派な船なのに、海の藻屑と消えて行くこの船は紗幕越しのまま、姿を拝まれる事無くツーっと吊り上げられて消えていきました~(笑) 

コンラッドのルジは思いっきりジャック・スパロウなメディタレーニアンパイレーツ?がよく似合っています。 そして黒基調の衣装のビルバンドのツァルは野生的な男臭さムンムンで(笑)! 気性の荒い海の男たちって感じでほんとにかっこいいのですが、アリがね・・・。 ゴールドのハーレムパンツで一人だけちょっと浮いちゃってる感じ? 長髪に髭を蓄えた男臭い連中の中にサラサラ髪で涼しげなお顔のアリ・・・。 

ギュリナーラの登場。 ペテルブルグでのプレミアの写真を見た時に、ギュリナーラだけがメドーラたち女の子の白い衣装と違うエメラルドグリーンなので、なんで?と思っていたのですが、ペテルブルグでご覧になった方に見せていただいたキャスト表に、メドーラ(a Greek girl) ギュリナーラ(a Turkish girl)とあったので、バイロンの長編詩も意識しているのか?、その辺の違いを表しているのかな?と思います。 Kバレエなんかはメドーラとギュリナーラは姉妹設定だし、いろいろかと。
ヤパーロワちゃんは軽快で軸がしっかりした踊り。 音楽にぴったりなので見ていて気持ちがいいし上手いです。
ギリシャの娘たちのコール・ドは6人。 前は8人くらいいなかったっけかな? 白いプリーツってのがギリシャっぽいですね。

メドーラ@ペレン登場。 女の子たちと同じ白い衣装だけれど、ウエストと腕の切り替え部分の布の模様がわずかに違う。 ジュテをしてアティチュードの繰り返し、ペレンならではの高さのあるジャンプと美しいラインを堪能。

娘たちが岩場に打ち上げられていた海賊たちを救い、メドーラとコンラッドが一目で恋に落ち、海賊たちがダンスを披露する。 荒くれ者の海賊たちの踊りがかっこ良かったですね~~。 ルジマトフの何気ないステップの一つ一つや腕の動きも美しかったです。 だけど、サラファーノフ、ルジ、ツァルという並びが醸し出す雰囲気ってのが何気に微妙で・・・。

娘たちはトルコ軍の追っ手から海賊たちを逃がしたものの、自分たちがトルコ軍に捕まり、奴隷商人のものとなり消えてゆく。 ルジがいなくなったら、またルジが出てきたよ・・と思ったのはランケデムのオマール。 アイパッチではありましたが、この二人、化粧次第でけっこう似てるんですよね。 
ここの展開はあっさりスピーディーになりましたね。  前は四方どこにも逃げ場はないぞとばかりにトルコ軍たちがメドーラたちを下手後ろにじわじわと追い込んでいき、オケのパーカッションの炸裂振りが尋常でなくなるのも好きだったんですけどね。

奴隷市場。 
にぎやかだ・・・(笑)。 背景画はエーゲ海を臨む丘の白い家々。 ビザンティン美術のモザイク画の色調を思わせる張物もけっこう好き。 でもって、奴隷たちの値踏みに余念がないがない玉ねぎな方たちの衣装もそれぞれにデザイン・色調ともに多彩。 玉ねぎ頭もでか過ぎ・・・。
この方たちが皆さん好き勝手にやっていましてですね・・・。 真っ先に認識できたのは、素顔度の高かったマラーホフさん。 女の子たちを見る表情にこれっぽっちもイヤらしい感じはなかったけれど、あっちこっち動き回って楽しそうでしたねぇ。 プロームも顎鬚付けていて分かりにくかったけど、なかなか熱演。 で、一人ボーっと何していいか分からないような顔して立っていたのがレベデフ君でした♪ まーねー、あのおじさんたちの中に入っちゃったら圧倒されちゃうよね(笑)
というわけで、あんまり周りが面白すぎて、前の版でパレスチナの踊りといっていた女性たちの踊りはほとんど見るのを忘れてしまいました。 すみませぬ・・・。
ルジ版の新しい見せ場となる男性奴隷たちによるアルジェリアの踊り。 これは上手い改訂だなと思いました。 同じような女性の踊りを二つ続けるよりはダイナミックな男性の踊りを持ってきたほうがメリハリがあるし、奴隷として売られていく嘆きや憤りを違う形で表現できるのも良いですね。 リードとなるクズネツォフは持ち前のバネの効いた躍動感溢れる踊り。 コール・ドの踊りも振付が激しく、身体の大きいダンサーはかなり大変そうでした。 でも、かっこいいよ!

ギュリナーラとランケデムの奴隷のPDD。
ヤパーロワちゃんの踊りも磐石でしたが、オマールの跳躍しまくるエネルギッシュな踊りが良かったです。 ここ数年、彼はとってもダンスが上達してますよね。 最後、540っぽいのもやってませんでしたっけ? 
ここのギュリナーラは最後まで、イヤイヤで通すダンサーの方が多いですが、ヤパーロワちゃんは、どうせ売られるならと開き直ったのか?途中からは計算高そうな笑みを漏らしていたのが印象的。
人が良くて優しいけどちょっとおつむが弱そうなマラトのパシャとお付きの二人(フィリモーノフと若者)のやり取りがまた面白くて・・・。 ですが、ここはちゃんとPDDの方を見てました。

メドーラたちが競りに掛けられる。 ヴェールを外されたメドーラの美しさに驚き、気絶して倒れるパシャ(笑) ここのペレンの嘆きの踊りも気持ちを奮い立たせようとする毅然さが踊りのラインと一致していてとても良かったです。

マントで顔を隠した海賊たちが娘たちを救いにやってくる。 このマントもね、ただのボロ布じゃなくて、渋い色合いの長いマントにストライプのショールつきで素敵でした。 ここの奪回シーンも小競り合いがほとんどなくあっけなかったな。

海賊たちの洞窟。
ビルバンド@ツァルの魅力全開のダイナミックな鉄砲ダンスがと~~~ってもかっこよかったです。 愛らしいお色気を振りまいていたセミョーノワも魅力的だったし、アルジャエフ、ペトゥホフ、マフヴィラーゼ、オスマノワも動きがよくて弾けてましたね。

そしてパ・ド・トロワ。 ここのメドーラの衣装はゴールドでチュチュではなく、ひだを沢山よせたトロンとしたスカート。 ゴールドって膨張色かもしれませんが、この衣装のペレンはかなりボリューム感たっぷりで、リフトをするルジとサラファーノフは大丈夫かなぁなどと思ってしまいました。 去年くらいに体型が戻るといいんだけどな・・・。 そんなわけで、踊りに精彩がないわけではなかったけれど、目に違和感を覚えたままでした。 ルジとサラファーノフは二人とも良かったです。 サラファーノフはアリだったらもっとシャープでもいいと思いましたが、常に柔らかさを持って美しく踊っていました。

メドーラとアリの衣装が同じようなゴールドなので、ビルバンドたちがコンラッドに対して反乱を起こしかけた時に、メドーラをかばうアリと、その背中に隠れる二人の姿が、あら、お似合い!なんて風にも見えちゃいましたが・・・。 
メドーラの願いを聞き入れて奪ってきた財宝を娘や男たちに与えてしまったコンラッドに不満を募らせるビルバンドたちの側へやってきた、ランケデム。 オマールのすっとぼけた演技がとっても上手くて思わずクスクス笑ってしまった。
前の版では、花束に振り掛ける眠り薬の効き目を証明するために岩場で見張りをしているコンラッドの手下にかがせて・・・というシーンがありましたが(何気に好きだった)、それがなくなって、この薬をお酒の中に入れて・・・というごく自然な展開に。

メドーラとコンラッドのPDD。 ここは振付がかなり変ったと思いますが、けっこうルジもリフトを連発。 2009年のガラでアリの衣装で出てきた時は見た目の肉体的衰えを感じましたが、あれが嘘みたいに引き締まった若々しい体に改造されていてびっくり。 ただ、ここのPDDは二人の間に通い合うものをあまり感じなかったし、踊り的にも二人の息がいま一つ合っていなかったように思います。 
二人が海を見ている隙に、ランケデムが眠り薬混入工作を(笑)。 下手手前においてあるカウチまで匍匐前進よろしく這いつくばって出てきてピッチャーに薬を入れてよ~~くシェイク。 サイコーにおっかしかったです!
その後の展開は前作と変らず。 


<第2幕>
パシャの船のデッキとプログラムには書いてあるけれど、そんな感じには見えず。
ギュリナーラ@ヤパーロワはすっかりこのハーレムでの生活が気に入って、女主人という感じで仕切っておりました。 ヤパーロワちゃんとマラトが絡むとその身長差に遠近感がおかしくなりそうですが、このパシャなら適当にあしらいながら美味しい思いだけできそうな感じだ(笑)。

オダリスクの衣装がスカートから短いハーレムパンツに変更。 ミリツェワちゃんは、相変わらずキラキラで、しっかりした踊り。 クリギナも小柄ながらくっきりな踊りがいいです。 彼女の音のとり方はとっても好み。 ザパスニコワの踊りも安定はしているけれど、なんか落ち着かないんだよな。 第3ヴァリはエフセーエワの完璧な踊りが恋しい・・・。

ランケデムがメドーラを連れて来て、メドーラとギュリナーラの再会。 パシャが近づく間もなく二人が下手袖に消えていってしまうあたりはちょっと慌しかった。
マントに身を包んだ托鉢僧たちがやって来る。 パシャたちとのやり取りもボヤルチコフ版の方がわかりやすかったような気がするなぁ。 前のパシャはもっと渋くて威厳があったしね・・・。

花園。
コール・ドの衣装は以前と変らぬピンクでボリューム感と質感が増し、とっても綺麗で可愛い。 揃っていたかといえば、それほどでもなかったけれど、白いバレエではないし、華やかだったのでいいっか。 そんな事よりもピチカット(小さい子チーム)と二人の踊り(大きい子チーム)がなくなっていたのは悲しかったです。 シシコワやカミロワ、ポリョフコが懐かしいよ!  メドーラの最後の踊りもあっさりだったし。 花園の踊りには手を入れて欲しくなかったのが正直なところ。
身体を大きく使い伸びやかな踊りのペレンと快活なヤパーロワちゃんの踊り、良いコンビネーションで魅せてくれました。

その後の海賊たちの戦い。メドーラがビルバンドの手首の傷に気づき、洞窟でコンラッドを襲ったのはこの人だと見破るシーンもなく、いきなりコンラッドとビルバンドは剣を交える。 コンラッドが目覚めた時に、助けようとして負傷したんだとビルバンドがコンラッドに訴えるシーンがあったのだから、ここも残して欲しかったですね。
めでたく助け出されたメドーラとギュリナーラはみんなに見送られながらコンラッドとアリと共に船出する。
ラストシーンに主役たちがいないのもちょっと淋しいし、操舵室で舵を取りながら晴れやかな笑顔で出帆~~という前の版のエンディングの方が自分的には良かったなと。



でも、とっても楽しかったです。 マールイならではのつっこみどころを削除されてしまったのは淋しいけれど、日本に持ってきてくれれば何度でも見に行きたい作品なのは間違いなし!
楽しい!また見たい!!だったこの時点では、兵庫であんなに感動する素晴らしい舞台になろうとは思ってもいませんでした。
だから舞台って恐いし見るのを止められない♪
この記事のURL | バレエ鑑賞記 2012年 | CM(6) | TB(0) | ▲ top
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コメント
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ボクはね、6日に見に行ったんだよ。立派な船がご臨終して、天に昇っていったからびっくりしたんだ。メドーラとギュリナーラはね、お姫様と侍女かと思ったんだよ。でも後から出てきた方が拍手が多かったから、主役なのかなって。ジャック・スパロウが元気で良かった。だって去年は他の人が踊ったりしてたんだもん。あとね、アリ君の腕輪が踊っている途中でどこかに飛んで行っちゃったんだよ。
2012/01/30 14:46  | URL | シロジャビ #YvEbeA.k[ 編集]
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本家シロジャビのような口調になってきましたね(笑)
海賊は初めての鑑賞ですか?
しかし、あの船、たったあれだけのためにあんなに立派な船で、そういうところへのこだわりがいいですね。
どうせだったら、紗幕越しでもいいので、最後にもう一度降ろしてもらって、船に乗りながら4人で船出~~でもよかったのに。
2012/01/30 22:53  | URL | M #il9tusdg[ 編集]
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2012/02/02 23:26  | | #[ 編集]
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鍵コメを下さった方へ、

あれれ、ちょっと途中でしたかね?
2012/02/04 14:47  | URL | M #il9tusdg[ 編集]
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2012/02/05 12:52  | | #[ 編集]
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鍵コメを下さった方へ、

わ、すごい!!
でも残念ながらないですね・・・。 
私は2006年に生舞台で見ましたが。
2012/02/08 22:51  | URL | M #il9tusdg[ 編集]
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