キエフ国立フィルハーモニー(2)
2011/12/15(Thu)
キエフ国立フィルハーモニー交響楽団(指揮/ニコライ・ジャジューラ)

メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調
川畠成道(Vn)

*** 休憩 ***

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
イヴリー・ギトリス(Vn)
         (アンコール byギトリス 浜辺の歌)    
ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調「新世界より」

*** アンコール ***
ドヴォルザーク/スラブ舞曲集8番
ハチャトリアン/ギャロップ(仮面舞踏会)



休憩を挟んでのチャイコン。 団員が席につき、チューニングが終わってもギトリスさんと指揮者がなかなか出てこない。 高齢の方ゆえ、何か突発事故でも?とドキドキしましたが、5分くらい経ってようやくギトリスさんが普通に歩いて指揮者のジャジューラさんと一緒に登場されたので会場も一安心。
ギトリスさんは「僕は椅子に座って弾くよ、彼(指揮者)は立ったままだけどね」と会場を和ませてからも鼻をかんだり、チューニングをしたり、ヴァイオリンの渦巻きの部分をもたせ掛けるスタンド(体力の消耗を軽減するためでしょうか)の位置を調節したりとマイペース(笑)。
往年のヴィルテゥオーソといえども、現在89歳のギトリスさんの演奏はエネルギッシュで華やかな超絶技巧的なものではなく、枯れた音というか、時々音が抜けたように聞えることもあったのですが、それがなんとも慈愛に溢れた音に思えてしまって思わず聞き入ってしまいました。 カデンツァに限らず、テンポはかなり自在な感じでしたが、それでも自分の演奏の速度がオケとずれていないかというのを確認するかのように、頻繁に指揮者に目をやるギトリスさんの真剣な眼差しもとても印象的でした。 
オーケストラとは2009年の日本公演でもチャイコンで共演しているせいか、両者ともにリラックスしているように見え、オケはギトリスさんのヴァイオリンを引き立てるところは引き立て、主張するところはしっかり歌うというバランスも良かった。 ロシア的に派手な爆演系を期待していた身には、意外にも抑え目で一風変ったチャイコンではあったけれど、チャイコフスキーらしい美しい旋律に溢れた魅力的な曲だと改めて感じた演奏でした。
最近はこの曲を聞くと「オーケストラ」という映画を思い出します。 しみじみとさせるストーリーをユーモアと爽快さで押し切ったとても楽しい映画ですが、ヴァイオリン協奏曲が華やかにフィナーレを飾っています。 興味のある方は是非ご覧になってみて下さい。
さて、ギトリスさんですが、40分もの協奏曲を終え、客席からの拍手に答えて下手袖とステージを数回往復した後、「浜辺の歌」のアレンジをアンコールとして弾いてくれました。 優しくて温かい浜辺の歌でした。


ドヴォルザークの交響曲なら9番より断然8番が好き!だった私ですが、この日の予習で聴き返すうちに、やっぱり9番は素晴らしい!!と思えるようになりました(笑)
生演奏を聴いたのは初めてでしたが、全楽章通じて、弦楽器だけでなく、金管・木管を含めて多くの楽器にスポットライトが当てられたちょっとしたガラコンサートのような曲ですよね。 さらにピッコロが1楽章、チューバは2楽章に短いフレーズを吹くだけというのもびっくり。 日本では「家路」として親しまれているあのメロディーを奏でていたイングリッシュホルンのノスタルジックな響きがとても良かったです。 曲全体の印象は柔らかな音質の中にもメリハリがあるという感じでした。

ただ、オケが一番良かったのは力強く歯切れよい演奏だったアンコールの2曲ではなかったかと思います。
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