シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2011 Aプロ 10月25日の感想
2011/10/30(Sun)
<第1部>
「白の組曲」
シエスト:乾友子、高木綾、渡辺理恵
テーム・ヴァリエ(パ・ド・トロワ): 田中結子、木村和夫、後藤晴雄
セレナード:西村真由美
プレスト(パ・ド・サンク):佐伯知香、松下裕次、氷室友、長瀬直義、宮本祐宜
シガレット:吉岡美佳
マズルカ:木村和夫
アダージュ(パ・ド・ドゥ):上野水香、柄本弾
フルート:小出領子
東京バレエ団


2007年のルグリガラで見ていたのにもかかわらず、記憶がない。 幕が開いたときの整然とした美しさにちょい感動。
田中、木村、後藤というのもなんとも贅沢なトロワですね。 クラシックで木村さんと並んでしまって、ごとやん大丈夫かと心配しましたが、この日は調子も良かったと。 木村さん田中さんは磐石。 
個人的に一番印象に残ったのが佐伯さん。 メリハリのあるくっきりとした動きに彼女らしい愛らしさも加味されて華やかな雰囲気。 一つ一つのパも綺麗だし、技術も高い人なのでしょうね。 この振付だったら、やっぱりこの人たちだろうなという男性カトルチーム、アントルシャてんこ盛りも最後まで乱れる事無く踊りきって見事。 松下さんが安定していてラインが綺麗なのはいつもの事だけれど、この日は長瀬さんの堅実な踊りも目を惹きました。
シガレットの美佳さんはほんわり周りを包み込むような優しさに溢れた踊りで目の保養。 終始にこやかな水香ちゃんと彼女をしっかり支えまくった柄本さんペアも良かった。
フルートの小出ちゃん。 このパート、曲に合わせて踊るのがとても難しそうで、フルートソロの旋律とミスマッチにならないタイミングとニュアンスをきちんと表現するのはさらに大変そうに感じましたが、小出ちゃんらしい、はっきりとしたムーヴメントで魅せてくれたと思います。
フィナーレでソリストたちが次々に入ってきて盛り上がりながら大団円ってのはやっぱりスカーッとしていいですよね~~。


「マノン」より第一幕(寝室)のパ・ド・ドゥ
シルヴィ・ギエム、マッシモ・ムッル


ルグリ先生の7月の公演からの短い期間に4キャストでこのシーンを見るというのも日本にいながらでは驚きですよね。
4者4様ではあるけれど、一番落ち着いていたというか、出合ったばかりの恋人たちの幸福の絶頂というよりは、穏やかな愛の日々ってな風にも見えました。 でも、ギエムの表情や仕草はとても自然で可愛かったなぁ。


「スプリング・アンド・フォール」よりパ・ド・ドゥ
吉岡美佳、高岸直樹


この作品、見たことあっただろうか? 春と夏の方ではない跳躍と落下という世界はこのPDDだけでは表現しきれていないと思うけれど、美佳さんは独特の雰囲気があって良かった。 ただ、二人から伝わってくるものはわりと淡々としていて、ドヴォルザークの夢み心地になるほどの美しいメロディラインに、思わず目を瞑ってオケの音に集中したくなってしまった・・・。




<第2部>
「田園の出来事」
ナターリヤ:シルヴィ・ギエム
ベリヤエフ(家庭教師):マッシモ・ムッル
ラキティン:後藤晴雄
ヴェラ(養女):小出領子
コーリア(息子): 松下裕次
イスライエフ:アンソニー・ダウエル
カーチャ(メイド):奈良春夏
マトヴェイ(従僕):永田雄大


2005年に見た時はそれほど面白い作品とは思わなかったのだけれど、今回は40分があっという間に過ぎた気がします。 前回の配役ではギエムとムッルはともかく、小出ちゃんの記憶しかないと思って調べてみたら、小出ちゃん以外は、全員海外からのゲストダンサーだったのですね。 

ギエムは、ベリヤエフにかき乱される想いと、家族の前では妻として母としての自分を演じきらねばという思いに揺さぶられている一人の女性を、踊りと演技でとても細やかに表現していたと思います。 そんな中でラキティンにベリヤエフへの気持ちを少女がはにかむ様な表情で打ち明けてしまったシーンがなんだかとても微笑ましかった。 そしてその瞬間、ジ・エンドになってしまった後藤@ラキティンの表情もまた可笑しく・・・。 
前回のムッルのベリヤエフは爽やかでナターリヤに対する青年らしい一途さの印象だけが強く残ったのだけれど、今回はヴェラやカーチャに見せる別の顔もしっかり記憶。 
小出ちゃんのヴェラはギエムとムッルに負けない存在感を放ち、ヴェラの感情表現もストレートで容赦ないのがいい。 奈良さんの純度100%の明るさもすごく魅力的。 奈良さんって自分的には真夏の強い日差しの中のひまわりって印象なんですよね。
でも、この日の私的一番は松下さんの弾けっぷり。 まさに彼にぴったりの難度の高い振付(決して飛んで跳ねてだけのダンサーではないですが)で、踊る事の素晴らしさと楽しさを伝えてくれたなぁ。 
騒動から一歩離れたところにいるようなイスライエフだけれど、ダウエル卿の見せる哀愁、時に達観してしまったような表情がドラマに味わいを与えていたように思います。 
平凡な家族の避暑地での生活に起こった波乱、感情をさらけ出した事でそれぞれに傷つきながらも、家族としての何か見えない絆を深めたような、そんな風にも感じさせてくれました。



指揮: アレクサンダー・イングラム
ピアノ: ケイト・シップウェイ
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
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