アレクセイ・マラーホフさん客演法村友井バレエ団「バフチサライの泉」 byうみーしゃさん
2011/10/28(Fri)
第3幕第1場:マリアの寝室
  殺された両親と婚約者の思い出に浸りながら縦琴を弾くマリア。ハープの旋律が優しく物悲しい。マリアの衣装は真っ白で膝丈の裾がなびくドレス。ウエストで切り替えがあり上半身のラインが見えるタイプ(ジュリエットとは違うラインね)ゆるくねじって下げた髪がとても美しい。そこへ夜着に着替えたギレイがやって来る。薄布のマントを脱ぎ捨て、帽子をとり「冨も権力も差し出す」と強く迫る。ギレイの衣装はショッキングスカイブルーで一瞬●ニクロのフリースのように・・・見えた(爆)。踊っていると気にならないのですが、長身な分水色の面積がでかくて。(苦笑)
ここで全く思いがけずマラーホフさんのPDDを見ることができました!!役柄では若いマリアと世界を征服した大王なので恐らく相当年齢差はある二人。嫌がるマリアを力づくで何とかしようにも、受け入れられない現実に苦悩するギレイ。世界を手に入れた男なのにね。ここでマリアのアラベスクをサポート、逃げるマリアをつかまえリフト、体制変えてマリア逆立ち状態での頭上のリフト。と二人の複雑な心境のPDDが続く。マラーホフさん自身のソロの踊りはないけれど、この場面を知らなかったのでびっくりしました。確か推定身長188cm(本人もわからないと言っていたが)のマラーホフさんに頭上に逆様にリフトされたら相当怖いだろうなーー。女性は素晴らしいキープを魅せてくれました。獰猛な王の大男、ギレイ汗はドカドカと大股で舞台を縦横無尽。勢い良すぎてオケピに落ちちゃうんじゃないかとひやひやした(笑)とにかく、初めて見るマラーホフさんのPDDに某前としてしまいあまり冷静に見られなかったです・・・。 

それにしても、確か1週間くらい前に来日して、初役・初顔合わせで普段あまり踊らないPDDをここまでまとめるなんて、大変だったと思います。私の記憶にあるマラーホフさんの役柄は、白鳥のスペイン、マズルカ、家庭教師、海賊のパシャ、くるみのドロッセルマイヤーやお父さん、眠りの王様、狼、従者、じいや、ジゼルの従者、公爵・・・。最近ではラウレンシアのカスタネットの踊り(これが本当にステキだったのよ)もちろんロシアでもペアで踊っているけれど、今回のようなリフト満載のPDD初めてだったので・・・。ゲストダンサーと日本人のペアの場合、ユニゾンやリフトで息が合わない箇所があったり雰囲気に違和感が出て、初日は転校生状態だったりするものですが、なんだかとてもなじんでいました。マラーホフさん自身の気合(!)はもちろんですが、受け入れる側のバレエ団の協力と団結もあったと思います~。ロシアに留学経験有りのダンサーも沢山いるようで、クラスもロシア・メソッドなのでレッスンには全く問題なかったようです。阿部さんはそれほど長身ではないと思うのですが、1幕であれだけでかく見えたマラーホフさんが、PDDではちょうど良いバランスに。不思議~。とにかく、短期間で合わせたとは思えない迫力のあるPDDでした。(ま・うみーしゃも応援モードだったけどね。)一瞬で終わってしまったー。もう一度見たいよー。。。
 
  で、ここからが対決の場。ギレイが去った後の寝室にザレマが忍んできます。マリアにギレイの寵愛を返してくれるよう懇願しますが、言葉が通じません。逆にマリアはポーランドに帰してほしいと頼みます。バヤデルカのように一人の男性を争っているのではないので、なんだかこのやりとりが悲しい。ところが寝室でギレイの帽子を見つけたザレマは大激怒。召使が助けを呼びに行きますが、かけつけたギレイの目前でマリアを刺し殺してしまいます。怒りに震え絶望するギレイ。ザレマにも死を命じます。激情の女性ザレマ、求愛はするけれど、命乞いはしない。毅然と受け取めるのでした・・・。
 
ここでタタールの歌が入ります。歌手は中村瑞子さん。歌詞はロシア語でした。もしかしてプーシキンの詩から・・・?ギレイ汗の、二人の女性に対する想いが唄われています。うーん。贅沢な夜だ。アリアまで聴けるとは。

第3幕第2場:ザレマの処刑
忠実な将軍ヌラリは、ギレイの決意を変えようとポーランドから連れてきた美女たちを差し出します。しかし絶望の渕にいるギレイの気持ちは変わらず・・・。
捕らえられた女性たちの踊りと、男性ダンサーによる迫力のダッタン人の踊り。コールドバレエ大好きの私には嬉しい限り。本当に全幕通してすごい人数が板に乗っていて賑やかなことこの上なし。しかし、下手ですんごいオーラを放っているマラーホフさんの表情が気になって目がいそがしい・・・。目立つのですよ~。
  ヌラリの説得もむなしく、ザレマは崖から突き落とされ処刑される。

エピローグ:バフチサライの泉
泉のそばで死んでしまったマリアとザレマを回想するギレイ。激しい後悔と悲しみが襲い、心は深く沈んだまま、残りの人生に何の希望も見出せないままに・・・。
ギレイはザレマに対して後悔というか、昔の日々を思い出して愛情を取り戻すことはあったのかしら?そんな含みを持たせるようなラストでした。

バフチサライの泉はいろいろなダンサーの見せ場があり、演技力もいるし、古典的な踊りと民族的な踊りてんこ盛りでとても楽しめます。複雑な物語なのに重い感じにも冗長な感じにもならないし。なぜ上演されないのでしょう。キャスティングの難しさかなぁ・・・。女性二人の主役も然りですが、ギレイも、誰にでも出来る役ではないですね。もっと連続して上演してほしいです!!!

最後にレベランスに出てきたマラーホフさん。コワいメイク顔をくしゃくしゃにして感無量の表情。彼にとっても、やりがいのある役だったのではないでしょうか。おつかれさまでした。ご贔屓さんが日本のバレエ団に客演って本当に嬉しいことなんですね。幸せな一夜でございました。
法村バレエの皆様も、本当にありがとうございました。。。
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コメント
- 掲載ありがとうございます! -
どうもです。掲載ありがとうございました。
マリィンカでもレパートリーで持っているので、ロシアでも是非見てみたいですね。勝手ですが、マールイだったら・・・という妄想が止まりません。(ギレイはマラーホフさんと、スーパーリフトの得意なマラトとか、ヴァツラフはシヴァかぷーちゃん、もしくはすぐヤフニュークとか、第2・第3夫人はミリツェワとカミロワ、もしくはクラシュークとか・・・。ポトツキー公爵夫妻はブレグバーゼさんとノヴォショーロワさんとか・・・!)
尼崎まで行って本当に良かったです。マラーホフさんらしさが伝わればと思いますです・・・。<(_ _)>
2011/10/30 11:17  | URL | うみーしゃ #-[ 編集] ▲ top
- NoTitle -
マリインスキーでは比較的上演回数も多いですよね。 11月にも2回あって、いずれもギレイ汗はイリヤ・クズネツォフです。 マラさんとはだいぶ違った雰囲気ですね。 マールイのメンバーで考えると、後から後からこんな組み合わせも、あんな組み合わせも・・ときりないですが、個人的にはザレマに惹かれますねぇ。
そうそう、ギレイ汗のPDDでのリフトですが、今までマールイでの公演ではリフトをするマラさんは見ていないと思うので、けっこうな驚きでした。 リフトされる側が得意か否かで男性ダンサーにかかる重圧もかなり違いますよね。 見事なPDDだったようで嬉しいです♪
2011/10/30 21:50  | URL | M #il9tusdg[ 編集] ▲ top
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