キエフ「親子で楽しむ夏休みバレエまつり」 7月30日の感想
2011/08/02(Tue)
<第1部>

「眠りの森の美女」より ワルツ、ローズ・アダージョ
音楽:P・チャイコフスキー 振付:M・プティパ

オーロラ:カテリーナ・ハニュコワ
4人の王子:シドルスキー、ベンツィアノフ、ポジャルニスキー、ブリチョフ
キエフ・バレエ

8組のガーランドワルツ付き。 キエフの男性は長身でスラッとしたダンサーが多いですね。 私が勝手にキエフのジョシュ・ハートネットと名づけているダンサーも今回も来日。 ちょっとばかり体全体に肉がついたかなー。 女の子の中には日本人らしきダンサーも二人ほどいましたが、ここのバレエ団のダンサーなのかしら?
4人の王子はなんだかみんな薹が立っちゃってるというか、王様と王妃様がいないからって緊張感なさすぎ!(笑)という感じでしたかね。 なんだか歩き方一つとってもふつーに歩いちゃって・・・という具合でした。 シドルスキーまでそんな感じだったのにはちょっと驚いた。
オーロラのハニュコワは安定した踊り。 アチチュードバランスは昨年同様、すぐに次の王子の手を取っていましたが、上げられた脚の位置がきちんとキープされていて美しかったです。 去年ほどの初々しさはなくて、どちらかというと3幕くらいの落ち着いたオーロラでしたが、こういうガラではそれもいいと思います。 だいたい王子たちからしてねぇぇぇ。


「白鳥の湖」第1幕2場より
音楽:P・チャイコフスキー 振付:M・プティパ L・イワノフ

オデット:ナタリヤ・ドムラチョワ
王子:チムール・アスケーロフ
キエフ・バレエ

<グランアダージョ~4羽の白鳥~ハクチョウたちの踊りとフィナーレのアンサンブル>
この演目に関しては昨年と全く同じ印象で、ドムラチョワの白鳥はちょっと流麗さに欠け、アスケーロフのサポートもなんとなくぎこちなく、さらに二人の間に芽生えた愛情が薄い。 
アスケーロフはセカンドソリストとしてマリインスキーに移籍してしまったので、このツアーには参加しないのかと思いましたが、ちゃんと来てくれたんですね。 
4羽の白鳥にも先ほどの日本人ダンサーがいて、コール・ドの中にも数人いたような・・・。 4羽は、若干ですがスタンダードなものより音楽が遅い気がして、動きもちょっとコキコキしてたかなぁ。   


「海賊」第1幕より 奴隷のパ・ド・ドゥ
音楽:P・オルデンブルグ 振付:M・プティパ

ギュリナーラ:カテリーナ・ハニュコワ
ランケデム:ルスラン・ベンツィアノフ

昨年の海賊ハイライトでもハニュコワがギュリナーラでベンツィアノフがランケデムでしたが、ベンツィアノフはこのキャラが似合いすぎというか、だいたいこの路線というか・・・。 かな~りお腹周りのお肉が気になりましたが、元気にすっ飛びながらステージ上を走りまくってました。 ハニュコワが小さくて華奢だからリフトも万全。
ハニュコワは踊りに余計な力が全く入っていなくて、パのつなぎも回転も凄くきれいです。 演技的には売られる事への拒絶感が少なく、特に媚を売るというわけでもないのてすが、それならランケデムを落としてしまえみたいに見えない事もなかったような罪のない艶がありましたねぇ。


「バヤデルカ」第2幕より パ・ダクシオン
音楽:L・ミンクス 振付:M・プティパ

ガムザッティ:ナタリヤ・ドムラチョワ
ソロル:セルゲイ・シドルスキー
キエフ・バレエ

会場についてキャスト表をもらい、シドルスキーのソロルを見られると喜んだのですが、そのシドルスキーが今日はどうもおかしい。 ガムザッティとの婚約式であんなにニヤニヤ嬉しそうにしていいんだか・・・。 ラジャの決めた事にはさからえずどころか、してやったり!くらいのニヤケ顔。 
ドムラチョワはオデットよりもガムザッティの方が彼女の踊りの特性にあっていて断然いい。 シドルスキーのサポートがあれ?な部分もありましたが、全く動じる事無く踊ってました。 イタリアンフェッテもその後のグランフェッテも切れがあって良かったし、真ん中のオーラがありました。
シドルスキーもソロはマネージュもピルエットも綺麗に決めてました。



<第2部>

「くるみ割り人形」第2幕より 花のワルツ、アダージョ
音楽:P・チャイコフスキー 振付:V・コフトン

マーシャ:ナタリヤ・ドムラチョワ
王子:セルゲイ・シドルスキー

くるみの花のワルツってなんだか幸せな気持ちになりますねぇ。 リードを務めた二組のカップルはどちらも良かったです。 男性二人はザンレールもアントルシャもとても綺麗に決まっていました。 女の子は黒髪で落ち着いた感じのダンサーの踊りが綺麗でした。
キエフのくるみは前回の来日公演で見ていますが、アダージョで王子がマーシャを肩でかかえながらくるっと廻すようなリフトなんてあったっけ? ドムラチョワとシドルスキーの息も先ほどよりはだいぶ合っていたので、このリフトも危なげなくこなしていました。 くるみと聞いてシドルスキーのヴァリを楽しみにしていたのですが、残念ながらヴァリエーションはなしでアダージョのみ。 ドムラチョワとハニュコワが出演する演目が多いので仕方ないけど見たかったなぁ。


「人形の精」よりパ・ド・トロワ
音楽:J・バイヤー 振付:N・レガート、S・レガート

人形の精:カテリーナ・ハニュコワ
ピエロ:ルスラン・ベンツィアノフ イェヴゲン・クリメンコ

昨年と同じ三人。 去年も「人形の精」ってこんなに大騒ぎだったっけ?とびっくりしましたが、特にベンツィアノフが200%パワーアップ。
ハニュコワはピンクのチュチュとリボンが良く似合って本当に可愛いです。 まぁ、ちょっと去年と比べると化粧が濃い感じもしますが・・・。 滑らかな踊りでフェッテは少しずつ角度をずらしていく回転をみせてくれました。 脚がつよい〜という印象ではないのだけれど、なんでもさり気なくさらっとこなしてしまって、もったいないと言えばもったいないかも。 人形に淡い恋心を抱くピエロというより、ただの仕切りやおやじだったベンツィアノフのあしらい方もさり気なく&そっけなく(笑)。
クリメンコは先ほどのくるみのリードの一人。 踊りは好調で回転やジャンプも綺麗でした。 おやじと対照的に爽やかな風を送ってくれた感じ(笑)。
で、ベンツィアノフ、見た目は重量感たっぷりなのですが、捻りを入れた回転や開脚ジャンプなどを見るからに、軽かった頃はテクニシャンとして売っていたダンサーだったのだろうと。 まぁ、それにしてもカンフーっぽいアクションなども盛り盛りで、バレエ作品というよりはショーという趣に、多少やりすぎかなとも思いましたが、子供たちが楽しそうに笑っていたので、ま、いっかと。


「瀕死の白鳥
音楽:C・サン=サーンス 振付:M・フォーキン

田北 志のぶ

出の腕の動きが綺麗でした。 空に舞い上がりたいという強い気持ちはあるものの、飛び立てない体に死を悟ったような凛とした白鳥。


「パキータ」より
音楽:L・ミンクス 振付:M・プティパ

パキータ:ナタリヤ・ドムラチョワ
リュシアン:チムール・アスケーロフ
カテリーナ・ハニュコワ、田北志のぶ、キエフ・バレエ


舞台が明るくなると、ウエスト周りだけ黒でアクセントをつけてある真っ赤なチュチュのコール・ド・ダンサーが斜めに一列に並んでいて、なんとも華やか。
ドムラチョワは黒のボディにスカートの先20センチくらいが黄色のこれまた鮮やかなチュチュで彼女の雰囲気にとても良く合っている。 メリハリのある踊りもとても良く、特にヴァリエーション(マールイガラでボルチェンコが踊った曲)は脚の強いドムラチョワならではの安定感に華やかさが加わって見事でした。  
アスケーロフは赤に黒で将校を意識したような上衣に白タイツ。 彼もシドルスキーに負けず劣らず長い脚のラインがとても綺麗なダンサーですね。 サポートだけのジークフリートよりこちらの方が踊りも表情も断然良かったです。 かなりの長身だと思いますが、大技も音楽に遅れる事なく綺麗に決めていて、今日のシドルスキーがいまいちらしくなかっただけに、最後にアスケーロフが良いパフォーマンスを見せてくれて嬉しかったです。 
主役以外に、ハニュコワと田北さんのヴァリエーションが入りました。 ハニュコワは相変わらず、す~いすいという感じでさらっと踊り、田北さんは高い跳躍が素晴らしかったです。 


「ゴパック」
音楽:V.ソロヴィヨフ=セドイ 振付:R.ザハロフ

ルスラン・ベンツィアノフ

なんでパキータの後にゴバックなんだ??と思っていたのですが、パキータのコール・ドをステージに残したまま暗転する事なく音楽がかかり、ベンツィアノフが踊り始めたので、それほど違和感はありませんでした。
しかしおっさん(といってもツァルと同い年)元気だな・・・。 力を振り絞った?豪快なゴバックでした。



フィナーレの音楽は何かな~?なんて楽しみにしていたら、今回は特に用意してなかったみたいです。 ベンツィアノフが仕切る感じで全員でレヴェランスをしたり、カップルごとだったり。 というわけでツアーも終盤とは思えないくらいのバラバラな(笑)フィナーレでした。
節電の日本の夏に体力を必要以上に消耗されないといいなぁと思っていた今回のツアーですが、中盤以降、わりと涼しい日が続いて良かったです。 ツアーは明日、あさっての2公演を残すところとなりましたが、無事に終えて元気に帰国して下さいね。
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コメント
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どうもです~。
私は神奈川と2回見ましたが、終盤のこの日の方がまだ(笑)良かったです。コールドの女の子たちにもウクライナの華やかな美人オーラがただよっていました。この日は子供のマナーがとっても良く、なぜかコールドの登場にも拍手。これにはびっくりしたけど、ダンサーたちもちょっと嬉しかったはず。
逆にこんなはずじゃ・・・と思ったのがシドルスキー。にやけたソロルになんとなくゆるめな所作(注:本人比)ここはそういうシーンじゃないだろ!とつっこみたくなること数回。優雅で素敵には違いないけれど、東京で見たフィリピエワとの夢のようなライモンダや眠りのオーラまでは・・・。(苦笑)全幕を見たいです!!
くるみのPDDも少し変ったリフトでしたね。ちょっとスパルタクスちっく。あちらもコフトゥンだったし。
でもバリを見たかったです。滞在中に微妙に余震があったけど、怖がってないといいですけどね。
2011/08/04 21:29  | URL | うみーしゃ #-[ 編集]
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神奈川はまだツアーが始まったばかりでした ものね。 特にコール・ドは時間が経つにつれ纏まりは出てきますよね。 私はあのくるみのリードの黒髪のバレリーナが気に入りまして、その後はずっと注目していました。
あの日の会場の子供たちはとても静かに見ていたし、子供らしい素直な反応が多かったですね。 フランスの次にバレエが伝えられた地がご近所のxx会館というのもすっごく無邪気な答えで、司会のお姉さんも上手にフォローしてくれて会場も和みましたよね!
シドルスキーは、ホント、どうしちゃったんでしょうね・・・。 彼を最初に見たときから、雰囲気的にシャドルーヒンとだぶるところがあり、ゆらぐ事のないノーブル&優等生という印象が強いだけに意外でした。 でも、案外いろんなキャラで踊れそうだという事を発見したりして(笑)
2011/08/05 08:03  | URL | M #il9tusdg[ 編集]
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