BRB 「眠れる森の美女」5月21日の感想(3)
2011/06/04(Sat)
<2幕>
休憩を挟まず暗転だけで森の狩の場に。 
節電に協力したのかと思うほど照明を落としたステージでした。 このプロダクション、総体的に照明が暗いのだけれど、好みとしてはもう少し明るくても良いかなというところ。 でも、衣装を上品さを損なわず最も美しく見せるとしたら、やはりこのくらいがちょうどいいのかしらね?
フランドールとダーツ遊びは省略されていたけれど、鬼ごっこは王子の若い側近がやってました。 伯爵夫人は、マクミランのように王子とわけありっぽくもなく、場の仕切り役として。 

ようやく登場のイアン・マッケイのデジレ王子は、長身に黒の軍服調の上着、白タイツ&ブーツ姿がとても良く似合う、ノーブルな王子というより現代的な好青年。 踊りは指先爪先まで美しく、滑らかな運びにため息がでるような・・・というタイプではありませんが、ゆったりとしたアームスの動きは良かったし、きっちりと素直な感じの踊りに好感が持てました。
一人になった王子とリラの精(瞬間的に見せたオーロラの幻影もだったか?)にスポットライトを当ててというような演出は初めて見たような気がします。 現実の森から王子だけにかけられた魔法の世界へって感じかな?

幻影の場でのロホの表情がまた何とも言えず。 何かを信じてじっと待っているような、思いつめたようではあるけれど、気高くて品のある表情が、あのファムファタールなマノンをみせたロホなのかというほどに可憐でいじらしかった。
ロホとの身長さがかなりあるマッケイだけれど、そのせいでサポートがしにくいと思わせるようなこともなく、ロホの動きを邪魔することなく堅実にサポートしていた姿に感心。 

コール・ドは、リラの精の淡いラベンダーと調和するような薄いピンクが身頃に使われていた衣装が可愛らしかったですが、やはりもう少し人数がいたらなと思いました。 照明が暗いのは空間の隙間を感じさせない効果も狙っているのだろうか? 人数の割りに足音が盛大だったのはやはり気になった。

リラの精とデジレが城に向かうシーンでゴンドラはなし。
城の手前でカラボスや彼女の手下たちに妨げられるシーンが若干長いような気はしたけれど、幾重もの茨のカーテンとカラボスたちに行く手を阻まれながら奥へ奥へとデジレ王子が進んでいく様は、困難に立ち向かいオーロラへの思いも高めていくというようにも見えて良かったと思います。
デジレをしとめようとしていたカラボスは、結局リラの善の力の前に破れ姿を消して行く。
リラの精に自分の力でオーロラを目覚めさせなさいと諭された王子がしばし考えて「!」というのも分かりやすい。

その王子のキスで目覚めたオーロラと王子の目覚めのPDDはライト版眠りの白眉だろうと思います。 チャイコフスキーの切なく甘美な旋律にのって、オーロラ姫とデジレ王子、二人の中に芽生えた愛情が優しく静かに膨らんで確かなものになっていく様子が美しく表現されていて良い演出だと思いました。 二人の踊りも磐石で、ロホを軽々リフトするマッケイのしっかりしたサポートはここでも素晴らしかった。 そしてPDDの前に、国王夫妻や宮廷の人々が二人を祝福しながらそっと姿を消していくところも意外なほどに記憶に残っています。


<3幕>
一幕よりは明るいトーンのロココ調の衣装&鬘がまたまた豪華。 椅子に腰掛けている国王の重量感のあるマントは床で折重なっているし、カタラビュットの淡いブルーの(確か・・・)マントつきローブは真ん中にドドンと太陽が刺繍されていて凝ってるし。

何だろう?と思っていたパ・ド・カトルは、金・銀・サファイア・ダイヤモンドの宝石たちの踊りを男女2組のペアが踊りました。 4人で踊っていたときは女性二人の体格があまりに違いすぎてなんとなく気が散ったのですが、ソロはそれぞれそつなく。 男性二人のデュオは良かったです。

白い猫と長靴を履いた猫は二人とも顔半分が白い毛のマスクで覆われて口しか出てないので猫っぽさアップ(笑)

青い鳥とフロリナ王女のPDDは自分的にはイマイチ。 フロリナ王女に鳥っぽい振りが多かったなぁ。 せわしない振りのせいもあるけれど、オートレッドに王女らしい優雅さが感じられなかった。 正直フロリナでは、これでプリンシパルなのか・・・と思ってしまいました(クロエはもっと良かったです)。 
青い鳥のキャンベルは後日みたパックの踊りと比べるとこの日は不調だったのかな? 体型的にはコルサコフっぽく、ともかく踊りが重くてジャンプが低い。 ただ、低いジャンプながらもアントルシャの足裁きは細かく、さすがアシュトンを踊りなれているダンサーかと。 

赤ずきんちゃんはオレンジの頭巾&ケープで、狼は背もでかかったけど三角帽子が半端じゃなく大きかったです。 その他、踊りの事は忘れてしまった・・・。

オーロラ姫とデジレ王子のGPDD。
アダージョでオーロラが王子に支えられてピルエットを3回繰り返すところはすべてフィッシュダイブで決めていました。 小柄なロホだからマッケイは軽々でしたが、オーロラの方は大変ですよね、この連続。 
ロホは最後まで優雅でしっかりした踊り。 マッケイのソロはぬるさが目だち、ラインも少しゆるみがちでしたが、二人での踊りは常に穏やかな幸福に満ちていて、見ているこちらも温かい気持ちに包まれました。

アポテオーズで舞い落ちる大量の金の紙吹雪がまた美しく華やかで。 とっても素敵な御伽噺のフィナーレでした。



BRBの皆さん、個人個人ではいろいろな思いがあったかもしれませんが、フルカンパニーで来日して素敵な舞台を見せてくれて本当にありがとうございました。 諸事情分かっていても、当たり前だと思っても、公演がキャンセルされてしまうと悲しいのも事実です。 だからほんとに嬉しかった。
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コメント
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オーロラと王子のGPDD、ピルエットからのフィッシュダイブ難しい技なのに決まってましたよね^^

ブルーバードのキャンベル、私も彼のパックを観ました。彼のブルーバードをMさんと同じ日に観た友人も「もっと跳んで!」って言ってました(笑)
私はパックしか観ていませんが「ジャンプもう少し跳んで欲しいなぁ・・・熊川さんと比べると低い・・・」と思ってしまいました。でも回転は綺麗だったと思います♪

私はケイリー君がコルサコフに見えましたがよ~(笑)Mさんからは「え~?」というコメントを頂きましたが(笑)ということはケイリー君とキャンベルも似ている?!!

2011/06/05 22:18  | URL | しまじろう #-[ 編集] ▲ top
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キャンベルのパックは踊り以前に、パックにしては逞しくてでかくてなんかちょっと違うよなぁというのもあったのですが、青い鳥での印象が悪すぎたのでそれよりは全然いいじゃない!という感じでした(笑)。 でも、いくらなんでも、熊川さんと比べちゃ・・・。
なんというか、童顔でちょっと腿が太く、ちょっぴりピチピチ体型となると、すぐにコルサコフを思い出しちゃうんですよ・・・。 確かにケイリー君もちょっと共通する部分がありますよね(苦笑)
2011/06/06 22:10  | URL | M #il9tusdg[ 編集] ▲ top
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