バーミンガム・ロイヤル・バレエ団「眠りの森の美女」5月21日の感想(1)
2011/05/22(Sun)
眠り3公演でこの公演に決めたのは、日曜より土曜、土曜なら夜より昼間、それとファーストキャストの公演の方が脇のメンバーも良いかな?くらいの理由でした。 ロホが技術的に優れ、表現力豊かな素晴らしいダンサーである事は知っていても、彼女のオーロラってどうなんだろう?と失礼ながら特に期待も楽しみにもしていなかったのですが、そのロホがとても良かったです。 やっぱりオーロラが良かった!と思えた舞台だと満足感と幸福感も倍増♪

キャスト表はこちら

<プロローグ>
文化会館の緞帳が変ったのかと間違えそうになった幕は舞台装置の一つで、下手からキャンドル片手に幕の前を進み出てきた宮廷の侍従が上手側から幕を開けて行き、物語りも幕を開けるというのが、夢があって良かったです。
その宮廷の広間のセットと貴族たちの衣装がすっばらしく豪華で美しい。 ケバケバしいものでなく、渋みがかった琥珀とゴールドと黒が落ち着いた色調で上手くミックスされているシックで品の良いもの。 織が繊細で細かい刺繍がたくさん施されているような見事なドレスには目が釘付けでした。

オーロラの命名式に招待し忘れた客はいないかと念入りに確認するカタラビュットの衣装も重々しく立派。 だ~れか忘れているような気がしてならないのだけど、国王に見せてもこれで良し!王妃が見ても大丈夫ですわ!なので、それならいいのかな?とホッとしている様子が可愛かったです。
 
6人の妖精たちがそれぞれお付の騎士と入場。 妖精たちの衣装はそれぞれ微妙に色が違うのだけれど、見分けはつきにくく、周囲に合わせて何気に渋め。 チュチュの部分は3段重ねくらいになっていて一番上にきている短い部分は綺麗なレースになっていたような。 ともかくデザインが凝っている。
オープニングで感じたテンポの速さが妖精たちの踊りで一層顕著に感じられた。 それぞれの妖精の振りはプティパにかなり手が入れられているようなので、それだけでもあれ?あれ?だったのですが、テンポが速いので、メリハリがあるといえば聞こえはいいのだけれど、というよりは慌しい印象で、曲のテンポに合わせたステップ重視なので腕の優雅さは求められていないような。 だからなのか、わりとみんな同じように見えてしまい妖精ごとの特性があまり感じられなかった。 それでも、美しさの精のジェンナ・ロバーツと誇らしさの精のアンブラ・ヴァッロはきっちりとした踊りで良かったと。 サマラ・ダウンズから変更で喜びの精(リラが踊るパート)を踊ったセリーヌ・ギッテンスは他のダンサーより若干身長が高く手足も長めで、若干体育会系な踊りでしたが、アラベスクなど静止したポーズが綺麗だった。 彼女は黒人の血が入っているのかちょっと色が濃いのとパチッとした丸い目が印象的なので、どこにいても分かったのだけれど、先日のタッチキン同様、少ない人数で回しているという事がよく分かりました。 しかもマチソワで、コール・ドに入るダンサーは大変だったでしょうね。

お付の騎士たちの中にジョセフ・カーレイを確認。 紅顔の美少年の面影がちょっと甘いマスクの青年という感じになったかな? アントルシャやザンレールもそつなくこなしていたと思います。 男性6人でいっせいに跳躍、回転となれば、ばらつきが見られるのは仕方ないと思いますが、ここのカンパニーのダンサーのシスとしては良い出来だったのではないかなぁ。

美しいレースを重ねた淡いライラック色のドレスのリラの精のアンドレア・トレディニックはファーストソリストなんですね。 マイムと演技主体の踊らない役なので、キャラクテールとか現役を退いたダンサーかと思ってました。 王妃を演じたヴィクトリア・マールもファーストソリストだし、その辺はさすが演劇の国イギリスのカンパニーだなと感心。 トレディニックの腕の動きがとても綺麗で雄弁で、英知を感じさせる表情も美しく、とても存在感のあるリラの精でした。
 
そして、マリオン・テイトのカラボス! プロローグのカラボスはかっこよかったですね~~。 オーロラ姫の成長と死を迎える様子をこれだけ分かりやすくマイムで見せてくれたカラボスは初めて。 黒装束の手下たちを従え、妖精やお付たちを蹴散らし悪態つき放題、邪悪な表情をころころ変えてみせ、疾風迅雷のごとく場を仕切る爽快感がなんともいえません。
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コメント
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ロホのオーロラ良かったですね♪
実は私もロホはあまり好みでなく、特に期待していなかったのですがと~っても良かったです!!

お付きの騎士たちのジャンプや回転は「もう少し揃うといいな~」と思ってしまいました。
揃えるのはとても難しいことだと思いますが、バレエ観賞を重ねると欲が出てしまいますね(^-^;
妖精たちの踊りは「何だかとにかく速く回ってるし動いてるからすごいから拍手!!」みたいな雰囲気が客席にある感じがしてしまいました…。

Mさん注目のカーレイ君、ブルーバードも踊りましたよ!!ジャンプも回転も綺麗に決めてました☆
2011/05/23 12:39  | URL | しまじろう #-[ 編集] ▲ top
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どうもです~。はつらつ系技巧派だと想像していたロホのオーロラは、嬉しい誤算でした!キラキラで清楚で美しく上品ではにかんでいて、本当ーにかわいかった!!!バレエで久しぶりに幸せな気持ちになれました。
かんっぺきなプリンセスでロイヤルウェディングで物語に酔いしれましたー。技術はもともと申し分ないしね♪
あと、やっぱり衣装が重厚で豪華でしたねー。
上野があんなに満席だったのって久々だと思うので、みんな来日公演を待ち焦がれていたのかな・・・なんて。
2011/05/23 17:25  | URL | うみーしゃ #-[ 編集] ▲ top
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しまじろうさん、こんばんは☆

ロホを全幕で見たのは本家ロイヤルの来日公演でのマノンだけなのですが、小悪魔的ファムファタールぶりからオーロラが想像できなくて・・・。 演技派ダンサーにありがちな自己陶酔だったらいやだなぁなどとも思っていたのですが、これっぽっちも嫌味のない清純さにコロッときてしまいました(笑)
主役の踊り以外の音楽が総じて速いのは、ピーター・ライトさんの意図するところというか、あの速度を前提に振付けた振りなのでしょうかね? 結局最初から最後までせわしないという印象が消えませんでした。
カーレイ君のブルーバードをご覧になれたんですね! 羨ましい。 で、ここで言うのも何ですが、コルサコフですかぁぁ・・・。 実は私はこちらのブルーバードのアレクサンダー・キャンベルを見て同じ事(ちょっとコルサコフにごめんよ!と言いながら)を思っていたのです。 キャンベルについてはまた後日(笑) 
2011/05/23 22:46  | URL | M #il9tusdg[ 編集] ▲ top
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うみーしゃさん、お疲れ様でした~。

あのロホのキュートなはにかみぶりは魔法のようでした♪ その初々しさは2幕の目覚めのPDDでも3幕の結婚式でもごく自然に感じられて、上手いな~、すごいな~と思って見ていました。 あと、1幕での彼女の音楽性にうっとりでした。 
衣装は本当に素敵でした。 男性人のマントも豪華で3幕の国王の姿などブルボン王朝の絶頂期を見ているような感じでした(マールイの新しい眠りの衣装はどんな感じになるんだろうなどと余計な事も考えてしまいましたが・・・)。
もう日本は大丈夫!と胸を張って言えない事は残念でもあり悲しい事でもありますが、あの上野の観客席の熱さを思い出すにつけ、やはり今後の公演キャンセルが少しでも減って欲しいと思ってしまいますね!
2011/05/23 22:48  | URL | M #il9tusdg[ 編集] ▲ top
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