吉田都さんの「生き方カレッジ」 |
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2010/11/19(Fri)
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朝日新聞の働く女性応援プロジェクト「生き方カレッジ」、吉田都さんがゲストの昨日の会に行って来ました。
「だから働く」というテーマのセミナーという触れ込みになっていますが、進行役の方が都さんにいろいろと質問をして都さんがそれに応え、終盤に客席からの質問を受けるというトークショー的要素の強いものでした。 ここ数年の都さんはテレビや雑誌のインタビュー、コミック「MIYAKO 吉田都ものがたり」などで露出が多かったので、目新しい内容は少なかったですが、素顔の都さんに間近で接する事が出来て嬉しかったです。 以下、都さんが一時間以上に渡りいろいろと話をしてくれた事を自分のメモ書きとして書き連ねますので、よろしければお読み下さい。 あ、都さんは、とか、自分は、とか目茶苦茶になってますが、メモですから・・・!(笑) 都さんがバレエを始めたのは9歳。 それを比較的遅いと思う人もいるかもしれないけれど、バレエの事を何も分からない小さな子供の頃に始めるより(それ以前に習っていたリトミックで体を動かすという事には慣れ親しんでいるし)、踊りたいという強い気持ちがあっての練習だったので自分としては良かったと思っている。 一番バレエの練習をしたのは中学生の頃で、平日で3〜4時間、土日は7〜8時間。 留学して毎日バレエを踊れるのはとても嬉しかったけれど、英語が分からないのは大変だった。 イギリスの食事は「え?」と思うほど美味しくなく、お菓子の方が美味しいのでついつい食べてしまい、渡英した頃は情緒不安定のせいもあって太ってしまったけれど、生活のリズムがつかめてくると自然と体は元に戻った。 先生に関しては、日本の先生の方が厳しい。ロンドンの先生は優しく、よく説明してくれ、褒めながら伸ばすという感じ。 ただ、細かいステップなどは、理論の分からない子供の頃に体で覚えてしまった方がいいように思う。 ロンドンでは理屈が分かるくらいの年齢で教えられるために、より難しく考えてしまい、なかなかマスターできずに悩んでいる生徒もいた。 テクニック的には日本の教育の方が勝っているように思ったが、ロンドンの生徒は表現力が豊か。 都さんのクラスは都さん以外はすべてイギリス人だったため、容姿や成熟度がみんな5歳くらい上に感じたとの事。 バーミンガム・ロイヤル・バレエ団に入団しコール・ドだった頃は、休みは週一回(確か月曜日とおっしゃっていたような・・・)。 水・土がマチソワで週に8公演もあり、リハーサルが追いつかない状態だった。 その当時、公演回数の少ないプリンシパルはなんと楽な仕事だろうと思っていたとの事(笑)。 コール・ド時代の失敗談として、ヘアーさんのつかないコール・ドは、自分でヘアメイクをしなくてはならず、あまり得意ではなかった都さんは本番中に首をつける度にヘアピンが飛んでしまうというような事があったと・・・。 一年目に怪我をして大変な思いをしたけれど、復帰後はピーター・ライト卿から役を沢山もらえて良い刺激になった。 ソリストに昇格すると、ソロとコール・ドの両方を踊らなくてはならないのでこれも大変だったけれど、22歳でプリンシパルになってみると、自分の名前でチケットが売られるなど、様々な要因で精神的プレッシャーがきつかった。 プロである以上、本番にベストの状態に持っていくのは当たり前だが、追われる立場のプリンシパルとなると、周囲を納得させるためにも常にベストをめざさなくてはならない。 ロイヤル・バレエ団に移籍しプリンシパルとなってからの話。 ロイヤルはロンドンの辛口評論家の批判の対象なので、あまり良くは言ってもらえないのが常だから、自分はほとんど気にせず記事を読む事はなかった。 スタジオの通し稽古は他のダンサーたちにじっと見られるので一番嫌だった事。 もう一つ、本番中に万が一に備えて自分のアンダーが袖の脇でアップしているのが見えるのも嫌だった。 日本人なら舞台に出ている人から見えないところでアップすると思うけれど、あちらの人はそういう事はあまり気にしない、もちろん悪気はない。 自分もそうだったけれど、誰かが怪我をしてその代わりに踊る事で目を出していく人もいるし、どんな時にも誰かが役を狙っているというのがバレエ団というところ。 そういう事に負けないためにも精神的にpositiveでないといけない。 ただ、それぞれが無いものねだりな部分もある。 東洋人は手足が長くプロポーションの良い西洋人を羨ましいと思うけれど、足の長いダンサーはその長い足のために音に間に合わず速いステップに苦労している人もいる。 自分が長くプリンシパルを務められたのは、自分が理想とする踊りに近づきたいと思って頑張っていたからだと思う。 これがなくては!というお守りは持たないようにしている。 そういうものには頼らず練習するのみ。 本番前はリハーサルの通りに踊ろうと自分をリラックスさせる。 あれだけ練習したのだからと自分を信じる。 壁にぶち当たった事もあったが、その時には誰かに相談したりはしなかった。 それを乗り越えた後に友達に話をする事はあった。 都さんは肉も甘い物も食べればお酒も飲む。 それでも体型は維持できる。 無理して食べないで体を維持しているダンサーの方が怪我が多かったように思う。 自分は好きなものをしっかり食べて、たくさん動く事によって(カロリーを)燃焼するようにしてきたが、それが長いキャリアの秘訣かもしれない。 結婚後は踊りが少しソフトになったような気もするが、日常生活のすべてが舞台に繋がっていて、結婚後も舞台中心の生活。 ロイヤルを退団した今後についても、体と相談しながら踊っていきたいが、今後も踊る(この年齢でまだ踊る)という事は、今まで以上に体を鍛えなくてはならない。 クラシックバレエはこうあるべきというのがあり、それを変えてまで踊り続けようとは思わないので、納得のいく舞台が出来なくなった時、本番が辛くなってきたら、引退(舞台を離れる)する。 ロイヤル・バレエ団での最後の舞台となった6月29日の「ロミオとジュリエット」では、怪我をしないで舞台を務め上げる事、自分がイギリスで学んで来た集大成を日本の観客に見せたいという思いで臨んだ。 本番前は一人になって集中したいタイプなのだが、NHKの「仕事の流儀」の取材カメラが本番直前まで密着していた(NHKのスタッフの良い番組を作りたいという熱意が十分分かっていたので、都さん自身がそれを許可していた)のがやはりきつく、1幕はいつもの感じで舞台に集中できなかった。 それでも2幕以降はいつも通りに踊る事ができ、ステップの一つ一つを味わいながら最後まで踊った。 後進の指導に関しては、踊りだけでなく舞台人としてのいろいろな事を教えていきたい。 その人を見て何が必要なのかというのを判断して一人一人に適切な指導をしたい。 子供の頃に本物の芸術に触れるという事は非常に大切な事なので、広く子供たちにバレエを紹介していきたい。 バレエを紹介するという事に関して、身近なところで、国として取り組んでいる韓国の現状に注目している。 芸術は人間としてより豊かな生活を送るために必要なものなので、やはり国の予算をもっと増やしてもらいたい。 すでに署名活動も始めているが、今後も予算獲得のために活動していきたい。 |
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