ゴールデン・バレエ・コースター・ガラ 7月26日の感想 
2009/07/29(Wed)
これぞガラ!というお祭り気分をたっぷり楽しむ事のできたとても充実した公演でした。
ただ、こんなに良い企画だったのに、会場でプログラム&キャスト表が配られず、ロビーにも掲示されていなかったのが残念でした。 今回1000円のプログラムは購入しなかったので、わからない演目だけ見本でチェックさせていただき、後はHPに掲載されているプロフィールを参照しています。


<第1部>
「ライジング・スターズ」
第12回NBA全国バレエコンクールのファイナリストの男子中・高校生17人によるダンスなのですが、誰が誰やらさっぱりなので感想は省きます。 みんなずい分華奢なんですねー。 
「ワルプルギスの夜」の音楽が使われていて、こんなところでエフセーワロスなんて思ってもみなかった・・・。

「バッハのフーガ」
 ヤニーナ・パリエンコ (ボリショイバレエ団)
 アレクセイ・コリャーギン (ボリショイバレエ団)

プログラムを買わなかったので内容がよくわかっていないのですが、それほど特徴がない代わりにコンテが得意じゃなくてもすんなり受け入れられるような作品。 バッハの旋律と振付は合ってました。

「サタネラ」
 エフゲーニャ・オブラスツォーワ (マリインスキー・バレエ ファーストソリスト)
 秋元康臣 (NBAバレエ団)

オブラスツォーワがちゃんと来日してくれていて良かったわ。 彼女は本当にキュートなバレリーナ、出てきただけで周りがぱあっと明るくなるし、彼女の笑顔にこちらも心が和みます。 ちょっと音を取りきれてないかなぁと感じたところもあったけど柔らかみのある踊りはとても安定していました。
秋元さんは初見。 ライジング・スターズの学生がそのまま大人になったような華奢なダンサーですが、ふわ~っとして、まるっきり体重を感じさせないような出のジャンプにびっくりしました。 上に跳ぼうが横に飛ぼうが本当にジャンプが軽やかで綺麗ですね。 細かいミスはありましたが、まだ21歳だそうで、これからどんどん伸びそうなダンサーです。

「眠れる森の美女」
 オクサーナ・クチュルク (ボルドー・オペラ座バレエ エトワール)
 ロマン・ミハリョフ (ボルドー・オペラ座バレエ ソリスト)

相変わらずキラキラ美しいクチュルクは一年ぶりだけど、何時以来だろう?のミハリョフ。 ちょっぴりだけ渋さが加わったけれどほとんど変わりなし。 10年以上ペアを組んで踊っているだけに位置取りやタイミングなど、流石の阿吽の呼吸。
2人とももちろん技術的に優れていて踊りは上手いのですが、クチュルクのオーロラは上半身の動きがやや大袈裟なのと足捌きに元気が良すぎるところがあって・・・。 個人的にはオーロラではなく昨年のジュリエットのような可憐でドラマティックな役かボルドーオリジナルの作品が見たかったです。
ミハリョフもデジレ王子では彼の持ち味がフルに活かされないのでもったいないのですが、マネージュが速くて綺麗でした。

「レ・ブルジョア」 
 ジョシュア・オファルト (パリ・オペラ座バレエ団 スジェ)

白いシャツ、ネクタイ&スラックスといういでたちのオファルトは、長身でハンサムなオペラ座スジェのダンサー。 ちょっとけだるい感じのシャンソンに乗って、かったるそうにフラフラしたかと思えば綺麗な回転を見せてみたり。 途中でよろけて手をついたのは演技なのか失敗なのか? でもそんなのどっちでもいいよ!というくらい自然な流れだったし楽しい作品でした。

「スターズ&ストライプス」
 シャロン・ウェナー (コロラドバレエ団 プリンシパル)
 久保紘一 (コロラドバレエ団 プリンシパル)

第一部のトリにふさわしく、盛り上げてくれました。 小柄なペアだけれど、バランシンらしい流れるような振付とこの作品のコミカルな面を2人とも小気味良く息のあった踊りで表現していて見応え十分。 
久保さんの踊りを見るのは初めてでした。 失礼ながらこの軍服系の衣装だとプロポーションの良くないのが目立つのだけれど、とにかくダンスがとても素晴らしい。 かなり体力を消耗する踊りの連続にもかかわらず、最後までペースが落ちることもなく、跳躍の妙技が光っていたと思う。


<第2部>
「アザーダンス」 
 アシュレイ・ボーダー (NYCB プリンシパル)
 サイモン・ジョシュア・ボール (ヒューストン・バレエ団 プリンシパル)

サイモンは当初予定されていたアシュレイと同じNYCBのプリンシパルであるホアキン・デ・ルズが怪我で降板したために急遽呼ばれて代役を務めたのだけれど、いつも組んで踊っているとしか思えないほどアシュレイとの息はぴったり。 可愛らしさとしっとりとした女らしさを持ち合わせたアシュレイをサイモンが深い愛情と優しさで包み込むようなアダルトな雰囲気に溢れていてと~~っても素敵でした。
アシュレイは正面から見るとなんとなくフィリピエワを思わせるような顔立ちで、体はちょっと厚めですが、スリップドレスなら気にならないし、音楽を纏い歌うような流麗な踊りがとても良かった。
ステージ上にグランドピアノを持ち込み奏でられるショパンの旋律が二人のダンスを一層惹き立てていたと思います。

「村のドンファン」
 ヤニーナ・パリエンコ、アレクセイ・コリャーギン

赤い頬とサラサラな金髪が少年っぽいコリャーギンはドンファンというよりちょっとエッチでガキ大将な男の子。 バリエンコは両耳の上で三つ編に結んだ髪をスプレーかなにかで固めてギュッと曲げたアニメチックなキャラクター。
好きだから思わずからかっていじめちゃうドンファンと、そんな彼に叩かれて泣きべそかかされたりしながらも、ちょっとポケ~~っと抜けた感じの女の子のやり取りがとってもキュートな、ほのぼの明るく楽しい演目でした。

「ジゼル」  
 ミュリエル・ズスペルギー (パリ・オペラ座バレエ団 プルミエール)
 カール・パケット (パリ・オペラ座バレエ団 プルミエ)
 
本日のお目当てのパケット登場でしたが・・・・。 う~~~ん、と・・・、オペラ座のプルミエールとプルミエのペアという事で期待値が高かったせいもありますが、物足りない気持ちが強く残った上演でした。 ここまでのペアが急造ペアも含めて皆心の通じ合った踊りを見せていただけに、2人の間に響き合うものが見て取れなかったのがとても残念。  表現的にもテクニック的にもズスペルギーのジゼルは今ひとつ。 調子が良くなかったのかもしれないけれど、精霊となったジゼルを演じているという気持ちが見えなかったような気がしました。   パケットは踊りは悪くなかったと思います。 

「白鳥の湖」より黒鳥のPDD
 クリスティナ・タランティエワ (モルダビアン国立劇場バレエ団 プリンシパル)
 アレクセイ・タランティエフ (モルダビアン国立劇場バレエ団 ファーストソリスト)

モルドバという国は両隣がポーランドとウクライナで黒海近くに位置する旧ソビエト連邦の一国なのですね。 
クリスティナはラインで見せるよりはテクニックと表現力でぐいぐい押していくタイプのバレリーナ。 アダージョからしっかりとした大きな踊りでモスクワ系という雰囲気でしたが、グリゴローヴィチ版のヴァリも見事にこなし、自信に溢れた妖艶な黒鳥でした。 グラン・フェッテは軸がぶれる事もなく余裕たっぷりで脚はかなり強いダンサーですね。 アレクセイは王子らしさはそこそこあったけれど、演技も踊りもちょっと控えめな感じ。 ヴァリはチャイパドでした。

「ドン・キホーテ」
 アディアリス・アルメイダ (アンヘル・コレーラバレエ団 プリンシパル)
 ジョセフ・ガッティ (アンヘル・コレーラバレエ団 ソリスト)

これが凄かった。 まさにガラ公演のトリのドンキ! 3年前のバレエフェスで旋風を起したキューバペアのような衝撃。 あちらのペアは、クラシックバレエの美しさを感じられないところもあって個人的には好みじゃなかったのだけれど、このペアの踊りはちゃんと範疇に留まりながらショーアップしてくれたように感じて心から楽しめた。
アダージョから技術の高さを随所に感じさせる踊りで、特にアルメイダの軸がまっすぐで綺麗なピルエットはガッティの支え手は全く不要。 扇を使ったヴァリの見せ方も上手かったし、圧巻はグランフェッテ。 いきなりシングル・トリプルの繰り返しで、軸足は全く動かない。 最後は5回転くらいもいれていたような気がするけど彼女の回転を数えようとするとこちらの目が回る! まるで歩くが如く簡単そうに当たり前のように周ってしまったのには言葉もありませんでした。 
ガッティはダンサーとしてはかなりひょろひょろと薄い体で、たまに動作がなよっという感じに見えたりもしたけれど全身がバネのようでもある。 でもって、もうちょっと揉み上げを長くしてルパンの衣装を着せたらまさにそのものという風貌でした(笑) ヴァリで見せた開脚ジャンプは、ふわっと上がった高さも凄かったけれど220度くらい開いた脚に客席からどよめきが・・・。 ピルエットも真っ直ぐなまま何回転したんだろう?? 最後はもう力を抜いて慣性で回ってました。 アルメイダの文句なしの完璧さと比べると若干のもたつきはあったけれど大変なテクニシャンです。
そんな2人ですから、フィニッシュは大変な盛り上がりで大喝采。 なのに2人ともどうだ!!って感じがなくてカラっとしているのがまた凄くて・・・。


☆ディフィレ☆
上半身が白、淡いピンクの二つのグループに分かれたチュチュ姿のバレリーナたちがフィナーレに彩を添える。 
出演していた女性ダンサーも白かピンクの同じチュチュに着替え、男性は上下白の王子衣装?
全員が横一列に並んで初めて気がついたのだけれど、アルメイダ・ガッティ組は小柄だったのね・・・。2人で踊っている時は全くそんな事を感じさせなかった。 女性ダンサーもクチュルクより大きかったのは一人か二人という最近では珍しいくらい小柄なダンサーの多い公演だったんですね。
白タイツ姿がぴか一に似合っていたのはジョシュア・オファルト。 パリオペラ座は見目麗しい男性ダンサーが本当にたくさんいるのね~~。 来年の来日公演が楽しみです♪(笑)
それにしても自分が知らないだけで、規模は様々ながらも世界中に数多くのバレエ団があり、才能のあるダンサーがたくさんいるんだなぁという事をしみじみ思いました。 そういうダンサーたちの魅力的なパフォーマンスを見られる私たちは幸せですね。
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