「ザハーロワのすべて」 5月1日の感想
2009/05/05(Tue)
Part I
「カルメン組曲」
音楽:ジョルジュ・ビゼー 編曲:ロディオン・シチェドリン 原振付:アロンソ 改訂演出:A&A.プリセツキー

カルメン:スヴェトラーナ・ザハーロワ
ホセ:アンドレイ・ウヴァーロフ
トレアドール(エスカミリオ):アルテム・シュピレフスキー
コレヒドール(ツニガ):ヤン・ヴァーニャ
運命:オクサーナ・グリャーエワ
たばこ売りの女たち:タチヤーナ・リョーゾワ、オリガ・キフャーク

JAさんはザハーロワと表記してありますが、私はこれまで通りザハロワでいかせていただきます。
私の勝手にイメージするカルメンは雑草のような強さと奔放さと色香を持った女性なのだけれど、ザハロワのキラキラなゴージャス感はどうしても隠せないですね。 まーそれはそれで彼女のカルメンだし、迫力も伴った肢体の美しさを十分堪能させてもらったので満足です。 ただ、わたし、カルメンは生脚が好きなんだなぁ・・・、タイツじゃなくて。 
ウヴァーロフのホセ、ソフトすぎるかな? 音をよく取り腕や体の動きのシャープなコレヒドールのヤン・ヴァーニャとのユニゾンが揃わないのが残念。 でも、ウヴァーロフは後半の苦悩のソロが切なくてとても良かったです。 あの音楽も好きだなぁ。
ちよいとサラファーノフチックな髪型のシュピレフスキーは見た目はいいんですけどね・・・。 ウヴァーロフ共々ラテンな色気がないんだな。 別にラテンじゃなくてもいいけど、かっこい~としびれさせていただきたいもんだ。 
そんなもんだから?自然に目が行ってしまうのがコレヒドール。 顔つきも雰囲気もちょっと冷淡で長身でかっこいいのだわ!
たばこ売りの女たちの二人は11月のキエフ公演でも来日が予定されているソリストですね。 2年前の来日でも白鳥のトロワなどで一緒に踊っていました。 黄色の衣装のリョーゾワの方が雰囲気があって踊りも好みでした。 男性コール・ドが観客席で手拍子を打ち二人が踊る場面では、手拍子がどんどん遅くなって少し間の抜けた感じになってしまったのが残念ですが二人とも頑張って合わせて踊ってましたね~。  
後半、ザハロワが黒い衣装に着替えてからのウヴァーロフとのPDDはお互いの心の切迫感みたいのが感じられて良かった。 カード占い以降は展開にスリリングさも加わって惹きつけられましたが、運命を踊ったダンサーにもう少し踊りの切れと存在感が欲しかったです。 
   

Part Ⅱ
「パリの炎」 音楽:ボリス・アサフィエフ 振付:ワシーリー・ワイノーネン
ニーナ・カプツォーワ、イワン・ワシーリエフ

床を踏み鳴らすように歩き、無精ひげを蓄え髪もやや長めのまま整えていないワシーリエフの姿は、革命最中の義勇兵という雰囲気が出ていて1昨年夏の合同ガラの時よりもいい感じです。 超絶技巧のダンスもそればかりに意識がいっていたような前回よりも全体の流れの中にすんなりと組み込まれていて良かったと思います。 
カプツォーワの踊りを見て、このダンス、踊る人が踊れば可憐に見えるのね!と納得。 

「トリスタン」 音楽:リヒャルト・ワーグナー 振付:クシシトフ・パストール
スヴェトラーナ・ザハーロワ、アンドレイ・メルクーリエフ

わたくし的にはワーグナーのオペラというよりジェームズ・フランコのトリスタンというイメージなのですが(笑)、素敵な作品でした~~。 「トリスタンとイゾルデ」が「ロミオとジュリエット」の原点と言われるのも分かるような美しく切ない作品。 ロングドレスとドレスに隠された脚がいろいろな表情を見せるのだけれど、それも彼女の美しいラインあってこそなんだな~とも感じました。
ラスト、舞台奥に向かって進んでいく二人。 振り返り、遠い視線を投げるメルクーリエフの目をザハロワが片手で覆い、自身の別れを告げるような表情をも覆い隠して(確かそうだったと・・)二人が青い空の彼方に消えていくシーンは秀逸。

「エスメラルダ」 パ・ド・ドゥ 音楽:チェーザレ・プーニ 振付:ジュール・ペロー
オリガ・キフャーク、ヤン・ヴァーニャ

予定されていたタチヤーナ・リョーゾワとヤン・ヴァーニャによる「黒鳥のPDD」より変更。 リョーゾワの黒鳥が見たかったのでちょっとがっかり。 カルメンで見る限りどこか悪いとは思えなかったけれど何で変わっちゃったんだか?
1月のマールイのガラでも踊られたエスメラルダと詩人のPDD。 あの時は女性コール・ドもいたので華やいだ感じもあったけれど、全幕でならともかくここだけ抜き出されてもというPDDなので、どうせならタンバリンを叩く方のPDDにして欲しかった。 ヴァーニャはコレヒドールほど良くはなかったな。 クラシックよりコンテが得意なダンサーなのだろうか? 

「ブラック」 音楽:ルネ・オーブリー 振付:フランチェスコ・ヴェンティリア
スヴェトラーナ・ザハーロワ、アンドレイ・メルクーリエフ

音楽もなんとなく好みだし、テンポの良い作品でとても良かったです。 新境地というか、こういうダンスを踊る彼女を今までは想像できなかったけど、メルクーリエフとの息もとても合っていて楽しめました。 メルクーリエフのコンテはいいなぁ!

「ジゼル」 音楽:アドルフ・アダン 振付:マリウス・プティパ他
ネッリ・コバヒーゼ、アルテム・シュピレフスキー

跪き片手で顔を覆っていたシュピレフスキーが何かの気配に気づき顔を上げる・・・。 電車で転寝をしていた人がふと我に返ったような顔だったぜ・・・。 ここで笑ってしまったのは初めてだった。 アルテム、憎めないけど何とかしてくれ・・・。
今回のプログラムの中で一番録音が良くなかったように思う興ざめする音楽。 速いし音が割れてて汚い。 ネッリちゃんのジゼルはさぞかし透明感あふれる幽玄な精霊だろうと思ったんだけど、ずいぶん勢いのある元気なジゼルでした・・・。 

「クレイジー」 音楽:アストル・ピアソラ 振付:セルゲイ・ボンドゥール
イワン・ワシーリエフ

最初のジャンプの高さに驚愕。 シャツにズボン姿というどこにでもいそうなふつーの兄ちゃんから次々に飛び出す技巧に客席はため息やら歓声やらいろいろなものが入り混じってともかく大受け。 エンターテイナーとしての資質も垣間見せた彼の将来が楽しみです♪

「ヴォイス」 音楽:ジュゼッペ・ヴェルディ 振付:クシシトフ・パストール
スヴェトラーナ・ザハーロワ

このブログラムではザハロワのチュチュ姿は見られないと思っていたので、浮かび上がったシルエットに意表をつかれた。 ゴールドのチュチュのスカート部分の裏側が真っ赤でザハロワのアンダー?も赤、とこの辺も作品のコミカルさを受けてのデザインなのかしら? 
基本はきちんとしたクラシックの踊りなんだけれど、時々躓いてみたりこけてみたりするザハロワの表情もあららおほほ・・・という具合。 でも、イマイチ崩しきれていないところがやっぱりザハロワ? コメディエンヌぶりはもう少しというところでしたね。 ザハロワには申し訳ないけれど、この作品オーレリで見てみたいと思ってしまった・・・。


フィナーレはパガニーニの何だっけ~と思っていたらジャパンアーツのブログに出てました。 パガニーニのカプリーズ第24番イ短調クワジ・プレスト。
ここでもワシーリエフが大きな拍手をもらっていましたが、みんながとても楽しそうだったのが良かったです。 ジゼル衣装のネッリちゃんとシュピはちょっと地味にならざるを得なくて損した?(笑) 最後の方でシュピレフスキーがウヴァーロフとザハロワの方をしきりに向いて何か打ち合わせしているようだったのでなんだろう?と思ったら、もう一度同じパフォーマンスが繰り返されました。 エスプリ公演と同じ感じね!(笑) その後の公演でも2度ずつやったのかしら??
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コメント
- ザハロワのタイツ -
Mさんは、素足が良かったんだろうな、と思いながら見てました。(笑)

チケットの苦戦が漏れ聞こえてきましたが、素晴らしい公演でした。

なによりステップの正確さ、改めてザハロワを見直しました。

サイン会もあったんですね。知らなかったぜよ・・・。
2009/05/05 22:49  | URL | DARK ANGEL #-[ 編集] ▲ top
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DARK ANGEL さん、

あはは・・・。 私、この公演のチラシを見たときにタイツが気になる・・と確か書いてますよねぇ・・・。 以前見たシアラヴォラの筋肉の動きがみょーに妖しくてですね・・・(笑) 生命力も感じたし。
ゴールデンウィークで東京を離れている人も多いこの時期に会場は文化会館ですし、客入りについてはこんなものかと思いますが、ザハロワはじめ、参加メンバーの意気込みが感じられた良い公演でしたね。
JAの公演はわりとサイン会が多いようですが、疲れているところに大変ですよね・・・。
2009/05/06 21:50  | URL | M #il9tusdg[ 編集] ▲ top
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