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ざざっとキエフ・バレエ 
2014/12/29(Mon)
23日はキエフ・バレエの「くるみ割り人形」を見て来ました。 
去年の来日ではくるみだけ行かなかったので2年ぶりですが、セットと衣装が少し変っていたかな。 特にオープニング、以前はマールイと同じで街並みの背景幕の前をパーティーに向かう親子連れが横切っていったと思うのですが、今回その背景幕がシュタールバウム家になっていて真ん中に開けられた入り口の中に入っていくというように変えられていました。  オープニングが変るとちょっとドキドキうきうきしますよね(笑) 
肝心の舞台の印象は、今回はちょっとこじんまりとまとまっちゃたかな?という感じでした。 全部で5公演(23日は一般発売はされていないソワレがあったようなので実際は6公演のようです)の3作品だったので、ぎりぎりの人数に絞ったのでしょうし、馴染みのあるソリストも少なかったからなぁ。 
主演はユリア・クリクとセルギィ・クリーチャンで冬公演の主演は2人とも初めてかな? クリクは夏の緊張していたオーロラよりは良かったです。 落ち着いた雰囲気の優しげなクララで、音楽をきれいに使ったていねいな踊り。 当初予定されていたオレクサンドル・ストヤノフが劇場の都合で来日しなくなったという事で代役となったクリャーチンは長身で手も足も長いダンサーですが、シドルスキーやニェダクなどと比べるとまだまだ・・・な感じ。 他のダンサーたちは良かったのですが、主役2人の牽引力が弱かったのでキエフの舞台としては少し残念。
ですが、オケは各楽器の演奏もアンサンブルとしての響きもとても良かったです。 いつものことながら舞台をしっかりと見てくれているミコラ・ジャジューラさんの指揮での舞台は、ダンサーとオケとの一体感があってとてもいいですね。


クララ :ユリヤ・クリク
王子: セルギイ・クリャーチン
ドロッセルマイヤー: コスチャンチン・ポジャルニツキー
フリッツ: エリザヴェータ・ゴギードゼ
ネズミの王様: セルギイ・リトヴィネンコ
くるみ割り人形: テチヤナ・ソコロワ
コロンビーナ :アンナ・ムロムツェワ
アルレキン: セルギイ・リトヴィネンコ
サラセン人: マリーナ・ステパンチェンコ、ヴィタリー・ネトルネンコ
シュタールバウム氏: ヴラディスラフ・イワシチェンコ
シュタールバウム夫人: オレシア・ヴォロトニュク
スペイン: マリア・ラブロネンコ、ドミトロ・チェボタル
東洋: オルガ・スクリャプチェンコ、セルギイ・クリヴォコン
中国: カテリーナ・ディデンコ、オレクサンドル・スクルキン
ロシア: カテリーナ・カルチェンコ、ヴィヤチェスラフ・ステリマフ
フランス: アンナ・ムロムツェワ、テチヤナ・ソコロワ
      コスチャンチン・ポジャルニツキー、ミハイル・シニャフスキ―




27日はバレエ・リュスの祭典と題した「レ・シルフィード」と「シェヘラザード」を見て来ました。

青白い照明の下、白いロマンティックチュチュのシルフたちが美しい。 
くるみの王子同様、レ・シルの詩人役もストヤノフからの変更でこちらはヴァーニャ。 今回はヴァーニャは見られないと思っていたのでちょっと嬉しかったです。 男性は一人だけなので、まぁ、舞台上で異次元の背の高さだこと・・・。 長身で線が細いとゆったりした動きで綺麗なラインで見せるのは難しいのかなとも思いますが、頑張っていますよね。 ジャンプなど少し抑え気味だったようにも思いますが、レ・シルの雰囲気を損なわないよう配慮したものですよね。 
シルフの3人も良かったです。 クリクはクララよりこちらの方が合っている感じで優雅でした。 彼女、甲高で足先が綺麗ですね。 ゴリャコワは久しぶりです。 自分の中では彼女はシルフのイメージじゃないんだけど、ベテランプリマらしい安定した踊り。 ムロムツェワはひたすら可憐。 
コール・ドも綺麗で、幻想的な世界を堪能。 しっかし、この演目に限ったことではないけれど、ポーズをとったまま静止している時間の長いコール・ドって本当に大変ですよね。


フィリピエワのゾベイダは2010年のバレエの神髄のルジマトフとの舞台以来2度目ですが、役作りはほぼ同じ。  気位が高く毅然とした美しさをもったゾベイダで、シャリアール王が狩りに出かけるのを知った時の不敵な笑みも同じ(笑)。 そういえばあの時は赤のハーレムパンツに新鮮な印象をもった覚えがありますが、今回はブルーでした。 
オダリスクの女の子たちはほっそくてスタイルがいい。 なかでも一番華奢なムロムツェワは踊りに切れがあり、跳ね上がる脚の高い事! 女奴隷たちが寄ってたかって宦官長から鍵を盗もうとするのを見ながら、男奴隷たちの部屋はどこにしつらえてあるのだろうと思っていました。 背景画が宮殿の外の風景だったので、場面転換で背景幕が上がりそこに奴隷達の部屋がという展開には無理があるし・・・。  果たして、上手と下手の奥で鍵を開ける仕草を合図に上手からは若い奴隷たち、下手からは金の奴隷が出てくるという。 鍵を奪い取るのにあれだけ苦労したんだから、マリインカみたいにもうちょっと舞台セットがしっかり作られていると良かったのにな。 ゾベイダが金の奴隷のいる部屋の鍵を開け扉を開く劇的な瞬間、その高揚をどう演じるのかというのもとても興味深いのですよ。 ま、今回、全体的に超シンプルなセットでしたからね。
キエフの6人の奴隷たちはかなり長身でスリムなダンサーばかりでなかなかに眼福でした。 が、それだけにプトロフの小柄なのが目立ってしまいバランスが悪かった。 プトロフの踊りは切れもあり良かったのですが、あまりにきびきび弾力のある動きが少年のようでもあり、あまりエロティシズムは感じられず、フィリピエワ演じる妖艶で情熱的なゾベイダが狂おしいほどに求める金の奴隷としてはちょっと物足りなかったです。 あの音楽を持ってしてもシェヘラザードの世界観がさほどなく、どうせならプトロフが詩人でヴァーニャが金の奴隷を踊ればよかったのに・・・などと思いながら最後まで見ていたわたくしでした。 
シャリアール王一行が戻ってきてからは、逃げ惑う奴隷たちや彼らに切りかかる王の家臣の人数が少なかったり、金の奴隷も簡単に殺されてしまったりと少しスリリングな盛り上がりに欠けた気もしますが、ラストのフィリピエワは圧巻。 王から奪った短剣を自分に向けて自害するわよと王に迫った時の一瞬の狂気とも思える表情にはゾクっとしたし、死に向き合うわずかな瞬間に見せた毅然とした表情には思わず息をのんでしまいました。 
余談ですが、長身のシャリアール王は誰だったのだろうと思ってキャストを確認したところ、くるみでアレルキンを踊っていたダンサーだったなんて! ブーツを履いているとはいえ、あんなに大柄だったっけ? にしても役者ですねぇ!!


「レ・シルフィード」(全1幕)
詩人: ヤン・ヴァーニャ
マズルカ: ユリヤ・クリク
ワルツ: テチヤナ・ゴリャコワ
プレリュード: アンナ・ムロムツェワ
ワルツ: ユリヤ・クリク
シルフィードたち キエフ・バレエ

「シェヘラザード」(全1幕)
ゾベイダ: エレーナ・フィリピエワ
金の奴隷: イヴァン・プトロフ
シャリアール王: セルギイ・リトヴィネンコ
シャザーマン(王の弟): ヴラディスラフ・イワシチェンコ
宦官長: ヴィタリー・ネトルネンコ
オダリスク: マリア・ラヴロネンコ、アンナ・ムロムツェワ、オレシア・ヴォロトニュク
奴隷、兵士、妻たち キエフ・バレエ

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ボリショイ・バレエ団「白鳥の湖」 11月26日
2014/11/30(Sun)
もうかなり前からボリショイの中で一番好きな男性ダンサーはスクヴォルツォフなんです。 タイプするの大変なので(笑)ルスランに変えますが、所違えど、ルスランもシヴァコフと同じ98年組なんですねぇぇ。 フォーゲルもそうで、自分にとって98年ってのは妙に当たり年なんだなぁとどうでもいい事を改めて思った次第なんですが・・・。

この日の舞台はそのルスラン♪につきました。 彼がジークフリートとして登場して舞台が引き締まる感じがするのがやはりロヂキンの時とは違います(ロジキンがどーのこーのじゃないけれど)。 コール・ド・ダンサーを率いての乾杯の踊りも、やはり3角形の頂点にいる人である存在感が違う。 王子としての立ち振る舞いも落ち着いていてエレガントで、優しそうな瞳の笑顔も素敵です。 

王子とのトロワはコフロワとクレトワで、出て来た時は双子のように似て見えましたが、踊りだすと全く違う・・・。 いちいちいらない色気を振りまいているようなコフロワの踊りがちょっとげんなりでした。 ソリストとリーディングソリストなので仕方ないですが、クレトワとの間に技術的な差もありすぎてペアとしてはどうなのかなぁ。 クレトワは前回同様、華やかにメリハリのある美しい踊りで良かったです。 あとレヴェランスの時に常にコフロワがクレトワより若干前に出ているのもなんとなく気になりました。
ルスランの踊りは柔らかで綺麗。 跳躍の高さは普通ですが、指先足先まで温さがなく、ザンレールの着地も綺麗に決まっていたし、さすがはプリンシパルの踊りでした。 サポートも安心して見ていられますよね。 

そうそう、王妃様のカラショーワも長身美女ですが、とっても色香のある方で、ジークフリートに一歩一歩歩み寄ってくる様がなんだかとても艶かしく、特にロヂキンの時には危ない母子に見えたんでしたっけ。 

道化のスモリャニノフはかなり筋肉質なダンサーですね。 しかもカチンカチンに固そうに見える・・・。 道化にしては比較的大柄なのでピルエットや跳躍に迫力がありました。 テクニシャンだとは思いますが、ちょっとアクが強いかなー。 で、ボリショイの道化って王子が好きでまとわりついている存在ではないんですね。 新国やマリインスキー(確か)だとオディールの邪悪さを感じ取って王子に気づかせようとするけれど、彼はオディール? いいんじゃない?くらいの反応でしたから(笑)。

楽しみにしていたニクーリナの白鳥。 可愛らしい顔立ちと目使いのせいか、あどけなさを感じるオデットで、白鳥の群れを率いる女王というよりは白鳥たちに大事に守られてきた姫という感じ。 なので落ち着いてシリアスな表情のルスランとの並びが自分が理想とするオデットとジークフリートには見えなかったというか、有体に言ってしまえば、おじさんと少女みたいな感じでですね・・・、ちょっと違ったんだなぁぁぁ。 いや、もちろんルスランはとっても素敵なんですけど、もう少し大人で悲恋の似合うオデットと見たかったです。 ザハロワを見た後というのもありましたが、ニクーリナのオデットからは、美しいラインが目を惹くとか演技が細やかでドラマ性があるというように特に際立った印象はうけなかったのが少し残念でした。 
一方のオディール。 妖艶さや魔性で王子を誘惑するというのではなく、不機嫌とも見える表情を保ち、時々口元を歪め不適な微笑を浮かべるというアプローチは面白かったです。 踊りは大きくはっきりと。 彼女は足が綺麗なのでアントレでのアラベスクなどのポーズはとても綺麗でした。 PDDでは、多少の乱れはルスランがしっかりと補正していたので、伸び伸び踊っているという感じでした。 ヴァリはスピードもあり、ここで王子を落とさずしてどうすると言わんばかりの熱のこもりようでヒートアップ。 32回転もダブルを多く織り交ぜ(トリプルもありましたっけ?)フィニッシュも綺麗にまとめていました。
ルスランは本当にこの日は好調で、黒鳥のPDDも安定していて素晴らしかったです。  
 
ロットバルトはロヂキン、ホールバーグの降板がなければラントラートフだったんだよなぁぁなどと思っていたからというわけではないけれど、う~~~ん、あのキレキレシャープなベリャコフの正統派ロットバルトを見た後ではちょっと分が悪い。 まだあまりこの役を踊っていないのかデーモニッシュな雰囲気が踊りと体のラインから感じられないのですよね。 グリゴローヴィチ版ではロットバルトがただの悪役ではなくて王子の運命を操る陰の主役なので、もう少し強い存在感が踊りと醸し出す雰囲気に欲しいです。

ハンガリーのカルポワは美しくデカイ。
スペインボーイズ、気に入った右から2番目のダンサーはHPをチェックしたところミハイル・コーチャンらしく、プログラムに4人だけ紹介されているコール・ドの一人でした。  切れがあって爽やかで良い感じです。 バヤデルカの金の仏像をレパートリーにしているそうなので見られるかもですが、あの被り物じゃちょっともったいないなぁぁぁ。 他の男の子たちもジャンプバットマン?で伸びた脚が綺麗で勢いがあって良かったです。 眼福。 そしてこの日はちゃんとアリザーテの踊りも見たのです(笑) きびきびとした動きが気持ちよい踊りでした。  
ナポリのチミホロワも可憐で上手い。 で、トランペットの朗々とした響きがとっても聴き応えがあったんですよねー。 その後のファンファーレは潰れてましたけど・・・。  
ポーランドのパリエンコはえーっと記憶がほとんんど飛んでしまいました。
ロシアのセメニャチェンコが終盤で滑るアクシデント。 ロシアは踊りきりましたが、王子の前での花嫁候補たちの踊りには出て来なかったので脚を痛めたようです。 大事無いといいですが。 (ハンガリーでもコール・ドの女の子が転んでいたけど新しいバレエ床の状態は大丈夫?) 5人で踊るはずが4人になってしまってフォーメーションなど大丈夫なのかと少しハラハラしましたが、こちらの心配がバカみたいなほどに全く動じる事なく、4人が次から次へと魅力を振りまきながら王子の手を取り踊っておりました。 すご~~い! こういうのって予め練習しているのでしょうか? それともプロなら出来ちゃうの?? なんかとっても感心&感動してしまったのでした。
 
コール・ドはポアントの音は20日より若干大きかったような気もしましたが(自分の席は同じ)。 そろそろ疲れも溜まってきていますよね。 でも踊りはよく揃っていたと思います。 特に2幕2場は叙情的で美しかったです。 

ラストシーンは相変わらずあっけないのですが、ルスランの演技は上手かったです。 オデットを失ったジークフリートの絶望と悲しみがしんみりと伝わって来ました。





オデット/オディール:アンナ・ニクーリナ
ジークフリート王子:ルスラン・スクヴォルツォフ
王妃(王子の母):クリスティーナ・カラショーワ
悪魔ロットバルト:デニス・ロヂキン
王子の家庭教師:ニキータ・エリカロフ
道化:アレクサンドル・スモリャニノフ
王子の友人たち:ダリーヤ・コフロワ、クリスティーナ・クレトワ
儀典長:ヴィタリー・ビクティミロフ
花嫁候補たち
ハンガリー:アンジェリーナ・カルポワ
ロシア:マリーヤ・セメニャチェンコ
スペイン:チナーラ・アリザーデ
ナポリ:アンナ・チホミロワ
ポーランド:ヤニーナ・パリエンコ
3羽の白鳥:マリーヤ・セメニャチェンコ、オルガ・マルチェンコワ
      アナ・トゥラザシヴィリ
4羽の白鳥:ユリア・ルンキナ、アンナ・ヴォロンコワ、
      スヴェトラーナ・パヴロワ、マルガリータ・シュライネル
ワルツ:アンジェリーナ・カルポワ、アンナ・レベツカヤ、
    アナ・トゥラザシヴィリ、ネッリ・コバヒーゼ、
    ミハイル・クリュチコフ、イワン・アレクセーエフ、
    ドミトリー・エフレーモフ、アルテミー・ベリャコフ
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ボリショイ・バレエ団「白鳥の湖」 11月20日
2014/11/24(Mon)
ザハロワの全幕は2009年の新国立劇場の「ライモンダ」以来、最後に見た白鳥は2008年のボリショイ来日公演でした。 そんなに見ていなかったんだと自分でもびっくり。 出産もありましたしね・・・。

ザハロワは上半身が薄く、肩周り、腕などもかなり細かったですが、痛々しいと思わせるほどではなくほっとしました。 直視する事さえ憚られるような神々しさのようなものは薄れたけれど、気高い美しさを持ったザハロワのオデット。 その姿からは儚げな脆さと凛とした強さが混在して漂っている。 ただ、年齢差とダンサーとしての格の違いのある王子役のロヂキンとの並びは、運命の恋に落ちていく恋人同士としては少し無理があるように感じられ、グランアダージョはザハロワの造形美のみにはっとさせられるだけでうっとりとさせられる事もなく、残念ながら物足りなさが残りました。 けれどもその後のザハロワのソロ、コーダでの踊りは素晴らしく、矜持のようなものを感じました。 
2幕1場のオディールはひたすら美しく強い誘惑者。 美しいラインを保ちながらとてもシャープで伸びやかな踊り。 ただ体力的に少しきつかったのかヴァリの後ではかなり息があがっていたようで、そんなザハロワを見ながら今まで感じた事のない必死さと気迫を感じました。 32回転は移動はしましたが、かなり速めのテンポの音楽にきっちり合わせてシングルで回り、フィニッシュも綺麗に決めて爽快! コーダもそのままの弾けたノリで会場も大盛り上がり。 素晴らしかったです!!

ジークフリートのロヂキン。 2012年2月の前回の来日公演では重要な役どころにキャストされるとは言ってもまだコール・ドだったのですよね。 成長著しい期待の若手というところでしょうか。
1幕1場の下手からのジュテの登場シーンで見せた跳躍の柔らかさを始め、彼のふわっとした高くて柔らかい跳躍はどれもとても見事でした。 跳躍だけでなく彼の踊りはソフトでエレガントですね。 好みとしてはもう少し芯がしっかりしている方がすきですが、悪くはなかったです。 でも、アームスだけは柔らかすぎるかな? もちっと男らしい表現が欲しい・・・。
2場でのザハロワとのパートナリングはやはりイマイチというかいっぱいいっぱいなんですね。 気持ち的にもサポート的にも。 リフトはきちんと決めていましたが、ザハロワがピルエットで何度も傾いていたので、もう少しサポートは頑張って欲しいです。 演技もわりと控えめでした。
ロヂキンの雰囲気が変わったのは黒鳥のPDDのヴァリを破綻なく踊り終えたあたりかな。 輪郭がいまいち温いのですが、跳躍も高く着地も乱れる事無く、マネージュもスピードがあって良かったです。 ほっとしたような満面の笑顔が印象的でした。 そこから気持ち的にも落ち着いてその後はザハロワ相手にあまり臆する事無く舞台を務め上げたように思います。
2幕2場の2人はしっとりと気持ちの通い合うものもあって良かったです。

ロットバルトのベリャコフは、前回の来日時にはロジキンと共に白鳥のワルツやライモンダのカトルなどで見ていたダンサーですが、特に記憶に残っておらず。 長身&スリムでロットバルトのタイツに施されている(鋭利な金属片というか骨というか・笑)デザインが異様に生きるシャープな動きをするダンサーでした。 ダークな雰囲気も適度にあってすべてがソフトなロジキンとの対比具合もなかなか良し。 2幕のソロも勢いがあり良かったです。

1幕1場で王子の友人としてトロワを踊ったニクーリナとクレトワは2人とも堅実な踊りで舞台に華やかさを添え、道化のメドヴェージェフもスピードのある回転の連続で会場を沸かせていました。 
ワルツには久しぶりのネッリちゃんが。 ボリショイとマリインスキーの合同ガラにも出演していた彼女がその後あまり活躍できていないようなのは残念ですが、やはり目が行ってしまう彼女はソロで踊る役で見たいです。 男性4人はみなスタイルもよくハンサムガイたちでしたが、いかんせん誰が誰なのか分からず・・・。 小さくてもいいからプログラムに写真載せて欲しいなぁと思いつつ先ほどサイトでしっかり確認致しました。 顔が好みだったのはアレクセーエフだったような(笑)。

1幕2場の白鳥たち。 席はわりと前の方でしたが、ポアントの音はほとんど聞えず、比較的良く揃っていたと思います。 最近のロシアの4羽の白鳥はあまり小さくないなぁなんて思っていたら、その後に出て来た3羽はもの凄いオオハクチョウで・・・。 ザハロワが華奢なせいでかなり肉厚に見えたのが気の毒なような。 黒髪で面長のトゥラザシヴィリは音取りが独特でしたね。
しかし、ボリショイの白鳥、いつもながらテンポが速い。 せめて湖畔はもう少しゆっくり、神秘さを感じられる程度に落としてくれるといいのですが。

2幕1場の舞踏会。 花嫁候補たちはいずれも劣らぬ美女軍団。 毎回同じ事を思ってしまう自分が情けないけれど、スペインはどうしても後ろのボーイズに目がいってしまい、ほとんどチホミロワの踊りを見ていない。 キャスト表に名前がないのでこれこそ誰が誰だか分からずですが、右から2番めのダンサーが良かったな。 

2幕2場。 ジークフリートの過ちを許し、再び心を通い合わせたオデットとジークフリートを無残に引き裂くロットバルト。 この場のロットバルトにはオデットはすでに無用の存在とばかりに即座に命を奪い、ジークフリートに絶望だけを残して消えていく。 ロヂキンの生気を失ったような顔が切なかったです。



公演が終わってから読んだフィーリンのインタビュー記事で知った事ですが、ザハロワは10月に体調を崩していたようです。 回復が順調で日本公演に間に合ってくれて本当に良かったです。 3度繰り返されたカーテンコールの最後、会場を見渡し小さく頷きながらほっとしたような微笑を浮かべていたザハロワの姿が印象的でした。 良き舞台でした。



オデット/オディール:スヴェトラーナ・ザハーロワ
ジークフリート王子:デニス・ロヂキン
王妃(王子の母):クリスティーナ・カラショーワ
悪魔ロットバルト:アルテミー・ベリャコフ
王子の家庭教師:ヴィタリー・ビクティミロフ
道化:デニス・メドヴェージェフ
王子の友人たち:アンナ・ニクーリナ、クリスティーナ・クレトワ
儀典長:アレクサンドル・ファジェーチェフ
花嫁候補たち
ハンガリー:アンジェリーナ・カルポワ
ロシア:アンナ・レベツカヤ
スペイン:アンナ・チホミロワ
ナポリ:ダリア・コフロワ
ポーランド:マリーヤ・セメニャチェンコ
3羽の白鳥:アンジェリーナ・カルポワ、オルガ・マルチェンコワ、
      アナ・トゥラザシヴィリ
4羽の白鳥:ユリア・ルンキナ、アンナ・ヴォロンコワ、
      スヴェトラーナ・パヴロワ、マルガリータ・シュライネル
ワルツ:アンナ・レベツカヤ、ネッリ・コバヒーゼ、
    アナ・トゥラザシヴィリ、ヤニーナ・パリエンコ、
    ミハイル・クリュチコフ、イワン・アレクセーエフ、
    ドミトリー・エフレーモフ、クリム・エフィーモフ
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新国立劇場「眠れる森の美女」 11月16日 プロローグ 
2014/11/18(Tue)
<プロローグ>
紗幕の向こうに影二つ。 ふてぶてしそうに構えるカラボスと宙に吊られたゴンドラに乗ってゆっくりと下りてくるリラの精。 挑戦的な視線を送るカラボスとその視線を凛とした表情で受け止めるリラ。 オリジナリティーにこだわった幕開けなのかもしれませんが、その後のオーソドックスな展開をみればもっと普通に格調高く幕を開けても良かったのでは?

オーロラの洗礼式に集う宮廷の人々の衣装がいまいち。 女性たちのドレス、男性のコートのような長い青い上着、重厚さに欠ける国王夫妻のガウンなど、デザインや色調があまり好みではなかったなぁ。 一人多い6人の妖精たちの衣装はコール・ドとほぼ同じようなイエロー系色で6人ともデザインが全く同じ。 リラの精にいたっては全体的にちょっとスウィートすぎる感じでスカート部分はフリルのようになっているレイヤードで色も薄めのラベンダー。  まぁ、このデザインで濃い色だったら品が落ちるだけですけれどね。

6人の妖精たちの踊りはさすがに皆安定していました。 初見だと思う誠実の川口さんは長身で手足が長くプロポーションの良さが際立っていました。 喜びの大和さんは風格がありますねー。 勇敢の細田さんのメリハリのある大きな踊りも良かったです。 リラの寺田さんも伸びやかに丁寧に踊っていて決めのポーズがとても綺麗でした。 そしてコール・ドの女性たちのプロポーションの良さには川口さん同様目を見張るものがありました。

式典長は輪島さん。 最近踊っている姿をあまり見ていないので淋しい感じはありますけれど、招待客リストを何度も何度も見直しながら、誰か抜けているようなんだがな・・。 う~~ん、誰であったかな??? いやいや、これで大丈夫であろう??  という自問自答を繰り返している様子がツボ。 

カラボス登場・・・。 カラボスの乗り物って様々ですが、あたくしの大っ嫌いな蜘蛛をデザインした乗り物でした。 そして舞台後方には白い蜘蛛の巣のタペストリーが・・。 最悪だわ・・・(笑) 濃いエメラルドグリーンと黒のコントラストが鮮やかなカラボスの衣装は素敵でした。 舞台を見ていた時には気づかなかったのだけれど写真を見ると胸元や肩の周りは蜘蛛の巣をイメージしたデザインになっているんですねぇぇ。 湯川さんはもうこの役をずっと踊って来ているような堂の入り様で見ていてスカッとする凄みがありました。  
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東京バレエ団「ドン・キホーテ」 9月19日
2014/09/21(Sun)
東京バレエ団の「ドン・キホーテ」を初めて見たのは2007年の4月小出ちゃんと後藤さんペアででした。 それから10回とはいかないまでも近い回数は見ているはずなのに、今回、あれ?と思った演出がいくつかあって、単に自分が忘れていただけなのか、他のバレエ団のプロダクションとごっちゃになっているのか? 今までもプロローグにキューピッドって出てきてましたっけ??

さて、この日の主役は当初のオブラスツォーワ&ホールバーグから変更となったボリショイペアのアナスタシア・スタシュケヴィチとヴャチェスラフ・ロパーティンでした。 当初の主役ダンサーのファンではなく、全幕公演に飢えている9月に「ドンキ」なら!とチケットを買った自分としては特にテンション下がる事もなく楽しみにしていた公演でした。
お二人は実生活でもご夫婦という事くらいの事前情報で見に行ったので、幕が上がった舞台に乗っている小柄な2人にややびっくり。 東バのダンサーの中に自然に溶けこんでいました。

スタシュケヴィチは燦燦と降り注ぐバルセロナの太陽をたっぷり浴びたラテンの女・・・というほどにこんがり小麦色だったのですが、これって多分夏休み焼け(笑)ですよね。 キトリは全然OKですが、白いチュチュのドゥルシネアはちょっとばかり違和感が・・・。
とてもテクニックに優れたダンサーで回転系は特に得意とするのか軸がほとんどぶれず、男性のサポートもいらない感じ。 1幕1場は音楽がわりと速めだったと思いますが、全く苦にする事もなく溌剌として軽快な動き。 フェアテのスピードも凄かった。 ただ時々体が前のめりになるのが少し気になりましたが。
ロパーティンはとてもエレガントなダンサーですね。 小柄だからキレキレの・・・というのではなく、なんだろう、テンポの速い踊りでもとても体の動きが柔らかくて上品ですね。 そしてもちろん2人の息はぴったりで、遠慮のないラブラブぶりも、視線だけでの何気ないやりとりもさすが。 さり気なくリフトなんかも多めに取り入れてサービス精神もたっぷり?
2幕の結婚式でのGPDDもとても良かったです。 キトリのヴァリで袖から出てくるときにポアントで細かく刻んで来るのはボリショイのデフォなんですかね? マーシャのキトリを初めて見た時にけっこう驚いたのを思い出しました(マーシャのは凄かったから♪)。
32回転は最初から最後まで両手を腰にあてたままシングルで。 ロパーティンは派手さはないけれど端正な踊り。 ジャンプは高かったし滞空時間が長く感じる綺麗なフォルムでした。
一つ残念だったのは、居酒屋でのバジルの狂言自殺のくだり。 バジルの演技がわりとおとなしかったのに加え、キホーテがロレンツォを説得している途中にバジルが起き上がってしまってここ全体の面白さが少し欠けた感じ。 打ち合わせ不足だったのかな? 2日目はきっと良くなると。  

東バのダンサーは、奈良さんのメルセデス以外はすべてこの人では初めて!ばかり。 世代交代なんですかね?やはり。
木村さんがタイトルロールだなんてねぇぇぇ。 この役で味を出すのは相当難しいですよね。 
今回特に印象に残ったのはキューピッドの松倉さん。 初めて名前を聞いたような気がしますが、とても良かった。 音の取り方がよくて、細かいステップも丁寧。 雰囲気的にはキュートというよりソフトで温もりのあるキューピッド。
キトリの友人の川島さんと河谷さんは踊りのタイプは違うけれどよく合わせていたと思います。 1幕のバジルとの踊りで河谷さんが若干スピードについていけないようなところがありましたが、3幕のヴァリは2人とも良かったです。
梅澤さんも東バ路線を踏襲しながらもやり過ぎ感がなく人の良さそうなガマーシュでとても好感が持てました。
奈良さんのメルセデスはいつ見ても艶やかで大らかで魅力的。 エスパーダの柄本さん。 シャープな感じを出そうとすっごく頑張っていたし、実際悪くなかったのですが、長身の割にはプロポーションに恵まれていないのでちょっとライン的に好みのエスパーダではなかったです。 でも奈良さんとのコンビは合ってましたね。
渡辺理恵さんは、今東バで一番気になるバレリーナなのでドリアードの女王で見るのをとても楽しみにしていたのですが、不可はないけど可もなしというか・・・。 目を惹かれるような踊りでなかったのがちょいと残念。 

それでも公演としてはとても良い出来で非常に盛り上がった楽しい公演でした。 やっぱりドンキはいいよね~~。
そんないいムードのままのカーテンコールにはワシーリエフ氏と齋藤友佳理さんも登場し、さらに大盛り上がりで会場はとっても温かく幸せな気分♪




キトリ/ドゥルシネア姫:アナスタシア・スタシュケヴィチ
バジル:ヴャチェスラフ・ロパーティン
ドン・キホーテ:木村和夫
サンチョ・パンサ:氷室友
ガマーシュ:梅澤紘貴
メルセデス:奈良春夏
エスパーダ:柄本弾
ロレンツォ:永田雄大

【第1幕】
2人のキトリの友人:川島麻実子‐河谷まりあ
闘牛士:安田峻介、杉山優一、松野乃知、原田祥博、和田康佑、岸本秀雄、宮崎大樹、入戸野伊織
若いジプシーの娘:高木綾
ドリアードの女王:渡辺理恵
3人のドリアード:乾友子、矢島まい、小川ふみ
4人のドリアード:村上美香、岸本夏未、河合眞里、沖香菜子
キューピッド:松倉真玲

【第2幕】
ヴァリエーション1:河谷まりあ
ヴァリエーション2:川島麻実子

協力:東京バレエ学校
指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
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エトワール・ガラ Bプロ 8月1日
2014/08/16(Sat)
Aプロの翌日にBプロも見に行ってきました。 Bプロは古典色が薄いという事にチケットを買ってしまってから気づいたので、あっちゃー・・・とちょっと不安だったのですが、流石は演出力に定評のあるエトワール・ガラ、十分魅力的でした。

<第1部>
「眠れる森の美女」より ハイライト
振付:ルドルフ・ヌレエフ 音楽:P.I.チャイコフスキー

《ローズ・アダジオ》ドロテ・ジルベール、
           バンジャマン・ペッシュ、アレクサンドル・リアブコ、
           エルヴェ・モロー、福田昂平(Kバレエ カンパニー)

ドロテは華やかな姫でしたが、表情が少し硬くて若干緊張していたのかな? でも長いバランスで最後は王子の手を取らずにポーズをとるという見事なプロムナード。 その4人の王子もまた豪華な顔ぶれで・・・。 一人Kバレエからの助っ人が入っていましたが、次の次でモペイを踊るフォーゲルはやはり無理だったのでしょうか。 オーロラを見つめるリアブコの優しい表情がなんともいえず素敵でした。  

《ローズ・アダジオのヴァリエーション》ローラ・エケ
踊りは良かったですが、このヴァリエーションは好みで言えばもう少し柔らかな表情で軽やかに踊って欲しいです。

《第2幕の王子のヴァリエーション》オードリック・ベザール
マクミランのデ・グリューの難儀な振りを思い出させるような脚の動きや、ヌレエフらしくダンサーに全く気を抜く隙を与えない拷問のような振付の連続。 最後のほうは流石に少し息が上がっていましたが、べザールはラインを崩す事無くきっちり踊っていました。 

《第3幕のグラン・パ・ド・ドゥ》アマンディーヌ・アルビッソン、マチュー・ガニオ
オペラ座の衣装って本当にゴージャスだし、他のバレエ団とはセンスが違いますね。 小さい薔薇?の飾りが付いているオーロラの衣装が美しく可愛らしいだけでなく、デジレの上着のお花の刺繍がものすご~~く素敵。 踊りのほうは失礼ながら普通でした。 もちろんマチューの佇まいや身のこなしは美しく麗しかったけれど、ペアとしての合い方がいま一つだったように思います。


「デジール」
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:アレクサンドル・スクリャービン
ピアノ演奏:金子三勇士
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ


Aプロに続き、二人で踊ることの素晴らしさをしみじみと感じさせてくれたのがハンブルグペアです。 なんというか、すべてを分かち合っているというか・・・、踊っている姿がそれだけでドラマなんですよね。 
金子さんが見とれるような表情で二人を見ながら丁寧に演奏していたのも強く印象に残っています。


「モペイ」
振付:マルコ・ゲッケ 音楽:C.P.E. バッハ 
フリーデマン・フォーゲル 


久しぶりに見るフォーゲルのモペイ。 彼の引き締まった筋肉美を堪能しましたが、2度3度と見ても面白いかというとそうでもないので、できれば何か他の演目を見たかったなぁ。


「ル・パルク」より "解放のパ・ド・ドゥ"
振付:アンジュラン・プレルジョカージュ 音楽:W.A.モーツァルト
イザベル・シアラヴォラ、バンジャマン・ペッシュ


薄化粧にシャツというさっぱりとラフな姿であるにもかかわらず匂いたつようなシアラヴォラの色香。 


「こうもり」より
振付:ローラン・プティ 音楽:ヨハン・シュトラウスⅡ世
アマンディーヌ・アルビッソン、エルヴェ・モロー


アルビッソンははつらつと生き生きとしていて純クラの2演目より良かったです。 エルヴェはどんな衣装でも麗しいし、踊りも綺麗でしたが、なんとなく表情が冴えなかったかな? 


<第2部>
「牧神の午後」
振付:ヴァーツラフ・ニジンスキー 音楽:クロード・ドビュッシー
バンジャマン・ペッシュ、ローラ・エケ


牧神とニンフの2人だけのバージョンは初めてかもしれません。  ペッシュの「牧神の午後」といえば、2007年のルグリ公演でのティエリー・マランダン振付の作品(白いブリーフいっちょでペッシュの名前がティッシュに変りそうになった、あの作品です)があまりにもきょーれつだったため、今回のニジンスキー版にどうペッシュ色を出してくるのか妙に期待が高かったのですが、欲望の対象となるニンフへ向ける表情などは意外に控えめでした。 エケのニンフはもっとクールかと思いましたが、こちらも意外にソフトな感じ。 

「牧神の午後」
振付:ジェローム・ロビンズ 音楽:クロード・ドビュッシー
アマンディーヌ・アルビッソン、エルヴェ・モロー


ロビンスの「牧神の午後」は何度か違うダンサーで見ていますが、今までで一番作品そのものに得心がいったというか・・・。
アルビッソンはこの演目が一番でした。 エルヴェの醸し出す気だるい官能のようなものに髪をおろした彼女の柔らか且つつかみどころがないような雰囲気がとても良く合っていて、作品の紹介にある不可思議な世界というものを感じさせてくれました。 


<第3部>
「シェリ」
振付:ローラン・プティ 音楽:フランシス・プーランク
イザベル・シアラヴォラ、マチュー・ガニオ


50歳に近づき世間の酸いも甘いも知った元高級娼婦レアと裕福な家庭でわがまま放題に育った24歳年下の美青年シェリ。 身をひかなければとわかっていてもシェリを突き放す事ができずにいるレアとその思いを全く知らないシェリとの甘い寝室のPDDとのことですが、白いTシャツ、短パン、靴下に黒い靴という格好のマチューがかわいそすぎ。 それでもそんな格好でも間抜けにも下品にもならないのがマチューならでは。 物語は全く違いますが、大ラスの「椿姫」の黒のPDDに繋がる幸せな恋人同士の寝室のPDDなのかな??


「アモヴェオ」
振付:バンジャマン・ミルピエ 音楽:フィリップ・グラス
ドロテ・ジルベール、オードリック・ベザール


歩く、抱きしめるなどの日常的な動きを鍛え抜かれたバレエの身体で表現する事によってラブストーリーの変容を見せることを望んだ作品との事。
ドロテの身体能力の高さを改めて感じたコンテです。 べザールのサポートも安心して見ていられました。 スターの輝きがあるダンサーでなければどうなんだろう?とも思える作品でしたが。


「お気に召すまま」
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:W.A.モーツァルト
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ


アッツォーニの愛らしさもリアブコの愛する者に向ける優しい眼差しも反則に近いものがあります(笑)。 何を踊っても素晴らしかったこのペアがこの公演の成功の立役者である事は言うまでもないですね。


「椿姫」より“黒のパ・ド・ドゥ”
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:フレデリック・ショパン
ピアノ演奏:金子三勇士
イザベル・シアラヴォラ、フリーデマン・フォーゲル


フォーゲルのアルマンは見るまでかなり不安だったのですが・・・。 一人憂鬱にふさぎこむ姿や訪ねてきたマルグリットに向ける冷たい視線に彼が言いようもない辛い思いをしたというのは見て取れなかったけれど、まぁ、そこは翳りというものに縁遠いフォーゲルだから仕方なしと。
マルグリットへの押さえ切れない思いをまっすぐにぶつけていくあたりからは良かったです。 シアラヴォラもアルマンに自分の辛さを訴えにきたもののアルマンの情熱を前にして苦しさの中でまた受け入れてしまうマルグリットを好演。 複雑なリフトも流れるようにこなし、定年でバレエ団を退団したダンサーとは思えないほどでした。

  
Bプロのフィナーレも同じく「マンボ」。 椿姫の後のマンボはAプロ以上に妙な感じ・・・。 
シアラヴォラ、やはりとても明るい方ですねー。 そして牧神の衣装のままのペッシュもカーテンからすっと脚だけみせてみたり妖しげな視線を投げかけたり・・と観客を楽しませてくれました。 エケもニンフのあの手のポーズをしてくれたりして2人ともサービス精神旺盛♪
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エトワール・ガラ Aプロ 7月31日
2014/08/10(Sun)
<第1部>
「ジュエルズ」より "ダイヤモンド"
振付:ジョージ・バランシン 音楽:P.I.チャイコフスキー
ローラ・エケ、オードリック・べザール


2人とも長身で手足が長くスタイルが良いのでビジュアル的には本当に美しい。 踊り手によってドラマがあったりなかったりと印象が違うPDDですが、2人の間には駆け引きはしているものの通い合う男女の恋心のようなものが見えて、特にべザールの優しい視線が印象的でした。


「マノン」第1幕より デ・グリューのヴァリエーションとパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン 音楽:ジュール・マスネ編曲レイトン・ルーカス
イザベル・シアラヴォラ、フリーデマン・フォーゲル


マノンとデ・グリューが出会った直後のデ・グリューのヴァリとPDDで、フォーゲル的には一番合っているパートではなかったかと思います。 あのヴァリは相当踊りこなさないと綺麗には踊れないのでしょうねー。 フォーゲルはバランスよく踊っていましたが、若干軸足には苦戦していたかなという感じ。 でも幸福感に溢れた表情やサポートは良かったです。
シアラヴォラは十分魔性の女でしたが、無邪気な少女かというとそれはちょっと厳しかったですね。  


「白鳥の湖」第2幕より アダージョとヴァリエーション
振付:ルドルフ・ヌレエフ 音楽:P.I.チャイコフスキー
アマンディーヌ・アルビッソン、マチュー・ガニオ


オデットと出会う前の王子の憂愁のソロから。 あれだけの美男子の憂いのソロで、踊りも美しいのに、なぜかぐっと来るものがないんだなーわたしには・・・。 あまりにも整いすぎているから?
アルビッソンはわりと厚みのある体型のせいか動きが重く感じられ、ラインも綺麗に保てていないので好みのオデットではありませんでした。 プログラムを読む限り、全幕で白鳥を踊った事がないような感じ?


「マーラー交響曲第3番」より
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:グスタフ・マーラー
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ


絶品! やはりパートナーシップが全く違います。 差し出す手とその手を取るタイミング、シンクロする動きの一つ一つ、なんて自然で一体化しているのでしょう。 複雑なリフトも本当に流れるようで素晴らしかったです。 


<第2部>
「3つの前奏曲」
振付:ベン・スティーブンソン 音楽:セルゲイ・ラフマニノフ 
ピアノ:金子三勇士
ドロテ・ジルベール、オードリック・ベザール


このガラにピアノ演奏は金子三勇士さんがすべて担当するという贅沢さ。 
2人とも白の衣装でドロテは短いワンピース、べザールはレオタードだったかな? レッスンバーを挟んで二人が踊る前半はバーを小道具として効果的に使ったリフトなど物珍しさも手伝って興味深く見られました。
ドロテ、出産は今年になってからだったと思いますが、その影響は全く感じられない体のラインと細さにはびっくりです。


「月の光」 *世界初演
振付:イリ・ブベニチェク 音楽:クロード・ドビュッシー
ピアノ:金子三勇士
エルヴェ・モロー


エルヴェは美しかったです。 ただ、ドビュッシーの「月の光」だし、エルヴェの身体ラインの美しさを思いっきり引き立てるようなもっとクラシックよりの振り付けの作品を期待していたのですが、よくあるコンテだったのが少し残念。


「オネーギン」より"鏡のパ・ド・ドゥ"
振付:ジョン・クランコ 音楽:P.I.チャイコフスキー 編曲クルト=ハインツ・シュトルツェ
アマンディーヌ・アルビッソン、フリーデマン・フォーゲル
 

タチアナを踊ってエトワールに任命されているアルビッソン。 一人机に向かいオネーギンを思いながら夢見るような表情で筆を走らせている時の愛らしさはなかなか良かったのですが、フォーゲルと踊り始めてからはわりと凡庸。 正直、鏡のPDDって自分の中でこうあって欲しいというほどわかっていないのです。 特にオネーギンの方なんですが・・・。 フォーゲルは大柄なアルビッソンを問題なくリフトしてアルビッソンもポーズを綺麗に整えていたけれど、2人からはあまり高揚感が伝わって来なかったです。


<第3部>
「アルルの女」より
振付:ローラン・プティ 音楽:ジョルジュ・ビゼー
シルヴィア・アッツォーニ&アレクサンドル・リアブコ


自分的にはこの日の白眉でした。 アッツォーニのヴィヴェットは本当にいじらしくイノセントです。 冒頭のほんの最初の部分だけはフレデリの愛が感じられていただけに、その後、フレデリの心がどんどん離れていきもう届かないものなのだと絶望するまでの繊細な表現も素晴らしかった。
リアブコはファランドールが凄かったです。 狂気というよりは静かに静かに少しずつ壊れていくその崩壊の様がスピード感溢れるマネージュや彼の動き・表情に現れていて、やがて窓から身を投げてしまうまで、こちらに息もつかせないような緊迫感がありました。  


「イン・ザ・ナイト」
振付:ジェローム・ロビンズ 音楽:フレデリック・ショパン
ピアノ:金子三勇士
イザベル・シアラヴォラ&バンジャマン・ペッシュ、ドロテ・ジルベール&マチュー・ガニオ、ローラ・エケ&エルヴェ・モロー


てっきりシアラヴォラとペッシュ組が第3カップルだと思っていたら、第1カップルでした。 恋愛を楽しんでいる大人のカップルという感じで素敵でした。 
2組目のドロテとマチューはキラキラ・ピカピカなカップルでビジュアル的には文句なしですが、相変わらずマチューに不感症の私。
第3カップルのエケとモローも美しかったです。 強気な女に振り回されそうで振り回されず、しっかり繋ぎとめている男という感じでしたかね? ま、しかし、ここはロパートキナとコルスンツェフの映像をあまりに何回も見すぎたために他のカップルでは別物としか思えず・・・。 駄目だなぁ、じぶん。


フィナーレの音楽は・・・・、「マンボ」でした。 ショパンで美しくしっとり終わっただけにちょいびっくり&吹きだしました。 カップルでの(べザールだけ一人でしたが)後挨拶が一通りすんだ後で、両端のダンサーが皆を引っ張るように舞台中央後ろに周りこみ、今度は一列で一人一人がマンボのリズムに合わせて思い思いのポーズをとりながら前に出てきたのですが、女性陣に対して男性陣はけっこう控えめだったのがかわゆい。 フォーゲルはいつもの明るさでしたけど、べザールは一番シャイだったかな~~。 で、ladiesの中ではシアラヴォラが一番ノリノリでお茶目で、舞台でのゴージャスな大人の女という印象とは違って可愛くて気さくな雰囲気だったのが意外な発見でした~~。
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アリーナ・コジョカル ドリームプロジェクトBプロ 7月27日
2014/08/03(Sun)
◆第1部◆

「オープニング」
振付:ペタル・ミラー=アッシュモール 音楽:アレクサンドル・グラズノフ
アリーナ・コジョカル
オヴィデュー・マテイ・ヤンク、ロベルト・エナシェ、堀内尚平、クリスティアン・プレダ、ルーカス・キャンベル


さすがに男性ダンサーの皆さんも踊りなれてきて、Aプロの時に感じた緊張感とかコジョカルに対しての遠慮のようなものもなくなって、伸び伸び楽しげに踊っていて良かったです。


「パリの炎」
振付:ワシーリー・ワイノーネン 音楽:ボリス・アサフィエフ
ローレン・カスバートソン、ワディム・ムンタギロフ


こんな風にエレガントでさわやかな「パリの炎」もありなんですね!! 
この日のムンタギロフは眠りよりも遥かに好調だったと思います。 カスバートソンともこちらの演目の方が組みやすかったのか、気持ち的にもリラックスしているようで、余裕が感じられました。 ポーズやラインがとても綺麗でしたが、特にマネージュが足が伸びきっていて美しかったしザンレールの着地は床に吸い付くように見事に決まっていました。 たぎるような熱さというものはなかったですがこれはこれでありだなぁと。
カスバートソンもダイナミックだけれどエレガントで華やかで良かったです。


「真夏の夜の夢」より "結婚式のパ・ド・ドゥ"
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:フェリックス・メンデルスゾーン
アリーナ・コジョカル、ダヴィッド・チェンツェミエック


昨年のヴィシニョーワガラでエレーヌ・ブシェとディアゴ・ボアディンで初めて見た作品ですが、格調高くロマンティックに大人の愛を見せてくれたハンブルグペアと比べるとちょっと印象が弱かったです。 コジョカルとチェンツェミエックのダンサーとしての格の違いがそのまま出てしまった感じで、作品の世界を十分に描き出せなかったように感じました。


「白鳥の湖」より "黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ 音楽:ピョートル・I. チャイコフスキー
ヤーナ・サレンコ、スティーヴン・マックレー 


サレンコがBプロのみで1作品だけというのもちょっと残念ですね。 ともかくバランス決めなくちゃ!という感じだった彼女を初めて見た頃とは全く違い、作品の流れのなかで自然にそういう技を見せながらプリマの風格も漂わせるダンサーになりましたねー。 腕というか手首から先の表情がすごくはっきりしていてインパクトがあったのですが、もしかしてわりと手が大きいのかしら? 32回転もとても安定していて、後半をすべてダブルで回っていました。
マックレーも彼ならではの技巧をふんだんに取り込み、素晴らしいヴァリを見せてくれました。 マネージュも速くて綺麗だったし、ザンレールの連続も音にぴたりと合っていて見事でした。 キャラ的にはちょっとダーク系の王子で、今目の前にいるオディールが先日愛を誓ったオデットと同じ姫なのかと迷っているのではなく、オディールの正体を見抜きながらも騙されているふりをするかしないか考えているような王子でしたねぇぇぇ。  黒と黒の騙しあいのPDDって感じで面白かったです♪


「ノー・マンズ・ランド」より パ・ド・ドゥ
振付:リアム・スカーレット 音楽:フランツ・リスト
アリーナ・コジョカル、ヨハン・コボー
ピアノ演奏:高野直子


リアム・スカーレットがイングリッシュ・ナショナル・バレエのために振り付けた作品。 「ノー・マンズ・ランド」とは敵対する両軍の最前線の間の占領されていない地域という意味で、最前線に赴く男と残された女性達の関係、彼らの思いを描いた作品との事です。
ライモンダが戦地に赴いているジャンを思うあまりの夢の場のように、愛する男を最前線に送り出した女が男を心配し、会いたい、無事に戻って来て欲しいという悲痛なまでの思いに男の同じ思いが重なると解釈すればいいのでしょうか。
体を合わせながらのPDDにもお互いを感じていながらもここにはいないという空しさ、微笑の中にも隠せない不安など、切なさ溢れるPDDでした。 コジョカルとコボーの息は言うまでもなくぴったりですが、リフトも多かったこの作品、本当に呼吸の合ったペアでないと作品の意図したものを上手く伝えられないだろうと思いました。


「ドン・キホーテ」
振付:アレクセイ・ラトマンスキー(原振付:マリウス・プティパ) 音楽:レオン・ミンクス
ユルギータ・ドロニナ、イサック・エルナンデス 


ドロニナとエルナンデスのペア、とても良いですねー。 アダージョでの片手リフトもあっさり決めていたし、二人ともとても安定していて、出だしからテンションも高いです。 ドロニナの完璧な長~いバランスも嫌味がなくてお見事。 ヴァリも音楽にきっちり乗って魅力的なキトリでした。 ただちょっと前半飛ばしすぎたのかコーダの32回転はやや疲れが見えた感じでした。
そして今回のガラで個人的に収穫だったのがエルナンデス。 Aプロでコンテを見たときは、ぼくはコンテは超得意です~~なダンサーかと思ったのですが、不意打ちをくらったようなアリのアプローチと柔らかな踊りに俄然興味が沸き、バジルも楽しみにしていました。 前半はドロニナをよくサポートしていたし、彼女にちょっと疲れの気配が見えた後半はエルナンデスが思いっきり盛り上げました。 テクニックをちゃんと見せながらジャンプでも回転でもしなやかで柔らかくて、なんつーか見ていて清清しい感じ。 
元オランダのマシューの時もそうだったけど、自分が知らないだけで、世界には才能に恵まれた素晴らしいダンサーが沢山いるんだなぁと改めて感じた事でした。


〈本日の特別プログラム〉 「眠れる森の美女」より "ローズ・アダージオ"
振付:マリウス・プティパ 音楽:ピョートル・I. チャイコフスキー
アリーナ・コジョカル、ヨハン・コボー、ダヴィッド・チェンツェミエック
オヴィデュー・マテイ・ヤンク、ロベルト・エナシェ 


コジョカルはスカート部分がやや大きめなピンクのチュチュ。 ルーマニアバレエの男性たちはオープニングの衣装と同じなのかな? 濃い臙脂のシャツに黒のスラックスで腰の辺りに赤い薔薇をさしてましたっけか? コジョカルはすでに4演目めですが、バランスでは腕をしっかりアン・オーまで上げて王子から王子へと繋いでいきました。 前回は四人の王子達がゴージャスだったんだよなーと思いながらプロムナードを見ていたら、音楽がおや?っという感じで繰り返され、マックレーが登場してコジョカルの手を取り、続いてムンタギロフ、エルナンデスも出てきてちょいと豪華になったフィナーレでした。


◆第2部◆

「レディオとジュリエット」
振付:エドワード・クルグ 音楽:レディオヘッド
アリーナ・コジョカル、ダヴィッド・チェンツェミエック
ロベルト・エナシェ、堀内尚平、オヴィデュー・マテイ・ヤンク
クリスティアン・プレダ、ルーカス・キャンベル


5,6年前からでしょうか? マトヴィエンコ夫妻がよくガラでPDDを踊っている作品で、素肌に黒いジャケットを羽織ったデニスがカッコよくて一度生の舞台を見てみたいと思っていたので、今回上演が決まった時から楽しみにしていました。 ロミオとジュリエットとの繋がりも気になったし。 「ロミオの死後、ジュリエットが命を絶たなかったら何が起こるのか。 クルグはジュリエットを暴力に取り巻かれた現代、男性社会でがんじがらめになった女性として造形する」という解説にさらに期待は高まったのですが、冒頭のモノクロの映像から始まってダンサーたちが出てきての踊りも含め、ステージが暗すぎて、ここのところかな~りお疲れ気味の自分には観賞自体がとても辛かったです。 「ロミオとジュリエット」である必要があったのかを感じられないまま、面白いと思えないまま、目を開けている事の辛さに負けて眠りに落ちてしまいました。
オープニングをどうするんだ!という問題はあるかもしれませんが、これをBプロにするなら第1部と第2部と逆にしてもらって、最後は出演者皆が出る海賊形式で終わって欲しかったなぁなどと思ったりして。 あるいはAプロとBプロの内容を反対にするとかね・・・。 


終演後は期間中の東日本大震災被災者への義捐金とチャリティーへの感謝ということで、コジョカル、コボー、カスバートソン、マックレー、エルナンデス参加のトーク・イベントがありました。 公演の疲れなど全く見せる事なく、期間中に観客から寄せられた様々な質問に5人とも熱心に答えてくれました。 舞台前の緊張をどうやってほぐし、気持ちをコントロールするのか、それぞれのバレエ団での今後の活動予定などといった全員に向けられた質問や個人別の質問がありましたが、エルナンデスがこういうガラに出演できるのは、新たなダンサー仲間との出会いがあり、自分にとっても非常に刺激になり勉強になると言っていたのが特に印象に残っています。
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アリーナ・コジョカル ドリームプロジェクトAプロ 7月22日
2014/07/27(Sun)
2012年の公演が非常に質が高く楽しく素晴らしいものだったので、第2回の今回もとても楽しみにしていた公演です。 前回と比べると出演者のゴージャス感が減った感は否めませんが、都さんの特別出演やこの企画でなければ見られないような作品もあり、やはり期待度は高かったです。


◆第1部◆

「オープニング」
振付:ペタル・ミラー=アッシュモール 音楽:アレクサンドル・グラズノフ
アリーナ・コジョカル
オヴィデュー・マテイ・ヤンク、ロベルト・エナシェ、堀内尚平、クリスティアン・プレダ、ルーカス・キャンベル


幕が開くと、そこには星空の下、願いをかける一人の可憐な少女が・・・。 まるでジュリエットのような愛らしいコジョカル。  ルーマニア国立バレエの5人のダンサーたちが次々に現れコジョカルをサポート。 
グラズノフの音楽も耳に優しく素敵なオープニングではありましたが、豪華な出演者総出による前回の「ラリナ・ワルツ」があまりに素晴らしかったので、若干物足りなかった気はします。 でも、甘んずる事なく違ったアプローチでというのもいいですね!!


「エスメラルダ」
振付:マリウス・プティパ 音楽:チェーザレ・プーニ
日高世菜、ダヴィッド・チェンツェミエック


ダヴィッド・チェンツェミエックは2008年にロイヤルに入団、ソリストまで昇進したそうですが、今年3月にルーマニア国立バレエ団にプリンシパルとして移籍しダンサー。 ロイヤルの来日公演で見ていたのかな? 日高さんは2011年にルーマニア国立バレエに入団、今年の2月にプリンシパルに昇進という事でルーマニア国立バレエのプリンシパルペア。
アダージョは2人の息があまり合っていないような、特にチェンツェミエックが硬かったような気がしましたが、後半に向かって良くなったと思います。 日高さんはとても腕の長くプロポーションに恵まれたダンサーで、自分のカラーというようなものはまだなかったけれど、お手本のようにきっちりきっちりと踊っていたのが印象的でした。


「ラプソディー」より
振付:フレデリック・アシュトン 音楽:セルゲイ・ラフマニノフ
吉田都、スティーヴン・マックレー


プレゼンスといい作り出す世界といい、この2人はやはり全く違いますね。 一瞬たりとも2人から目を離せないほど惹きつけられるものがあります。 2人の息もよく合っていたし、交わされる視線が幸せに満ちているようでこちらも思わず微笑みを返したくなってしまいます。 
都さん、見るたびに思いますが全く衰えをみせないですね。 ピルエットなどもマックレーのサポートも要らないほどに安定していて速度も速い。 音楽性に溢れたステップも相変わらず素晴らしい。


「HETのための2つの小品」
振付:ハンス・ファン・マーネン 音楽:エリッキ=スヴェン・トゥール、アルヴォ・ペルト
ユルギータ・ドロニナ、イサック・エルナンデス


ドロニナはロシア生まれ、エルナンデスはメキシコ生まれで共にオランダ国立バレエのプリンシパル。 オランダ国立バレエの常任振付家であるハンス・ファン・マーネンの作品で音楽はテンポのよい前半がスヴェン・トゥールの「イリュージョン」で後半がペルトの「詩編」。 
2人とも体のコントロールが見事で、前半は2人の間の駆け引きが小気味良く表現され面白く見ていたのだけれど、動から静にガラッと雰囲気が変った後半はこちらの集中力が続かず・・・。 


「眠れる森の美女」より グラン・パ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ 音楽:ピョートル・I. チャイコフスキー
ローレン・カスバートソン、ワディム・ムンタギロフ


振り付けがプティパとなっているもののロイヤルバージョンですから、個人的にはあまり好きではありません。 アダージョのフィッシュダイブ連続もパッキーン感じで好みにあらずなんですが、カスバートソンのオーロラは輝くばかりの美しさでしたねぇ。 気品は兼ね備えているのだけれど、屈託のない明るさと大らかさもあって。 彼女のヴァリでのポール・ド・ブラの音のとり方が素敵でした。 それだけでなんとなく幸せな空気に包み込まれるような気持ちになりました。
ムンタギロフはすっかり少年っぽさが抜けて体も引き締まってずいぶん大人の男性になったような・・・。


〈本日の特別プログラム〉 「アイ・ガット・リズム」
振付:スティーヴン・マックレー 音楽:ジョージ・ガーシュウィン
スティーヴン・マックレー


真央ちゃんがSPで使っていた曲で、なんとなく懐かしい。 マックレーはリズム感抜群で軽快な動きのタップダンスで才能豊かなエンターティナーぶりを遺憾なく発揮。 タップのステップにバレエのステップが上手く合わされていて本当に素晴らしかったです。 


「リリオム」より ベンチのパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:ミシェル・ルグラン
アリーナ・コジョカル、カーステン・ユング


音楽がミシェル・ルグランなんですねぇぇぇ。 こういう、PDDだけを見るには難しい作品をさり気なく支えているような・・・。
公園の回転木馬の呼び込みをしているリリオムと無垢な娘ジュリーはお互いに好意をもちながらそれを上手く伝えられないでいるというシーンのPDDだそうです。 想いを伝えたくても照れや見栄や恥ずかしさなどでうまくかみ合わず空回りしている時のもどかしい感情の表現や、すれ違いぎりぎりのところで2人の気持ちが向かい合い始め、幸せを感じていく様などの表現が2人とも上手かったです。 絶対に犯してはならないと思わせる健気で純粋な雰囲気はコジョカルならではですねー。 ユングはホントになんのとりえもないようなごろつきにしか見えないし愛想もないんだけど、最後にベンチに腰掛けたジュリーにテレながら膝枕するのは可愛かったです(笑)。


◆第2部◆

「白鳥の湖」 第2幕より
振付:レフ・イワーノフ 音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
アリーナ・コジョカル、ヨハン・コボー
東京バレエ団


全幕だったらちょっと・・と思ってしまいそうなやや濃厚なオデットでした。 もちろんコジョカルなので暑苦しいような妖艶さはないですけれど、パートナーがコボーだったからなのか、王子に身を預けている時の表情にはドキっとするものがありました。 
で、そのコボーさんなんですが、本人は普通に優しげな微笑を投げかけているだけなんでしょうが、どーしても、「ザ・レッスン」の教師コボーの残像が出てきちゃうんですよね・・・。 いたわりの微笑が変質者のニヤケ顔に見えてしまう・・・。 困りました。
東京バレエ団のダンサーは小さな4羽の吉川さんしかわかりませんでした。 知ってる顔が急に減っちゃったなぁぁぁ。


◆第3部◆

「海賊」 ディヴェルティスマン
振付:マリウス・プティパ 音楽:リッカルド・ドリゴ
アリーナ・コジョカル、ユルギータ・ドロニナ、日高世菜、ローレン・カスバートソン
ヨハン・コボー、スティーヴン・マックレー、ダヴィッド・チェンツェミエック、
ワディム・ムンタギロフ、イサック・エルナンデス


出演者のうち多くのダンサーが参加するこういうディベルティスマンはやはり見応えもあって楽しいですねぇ。
幕開けはコジョカルメドーラとコボーコンラッドの寝室のPDD。 海賊の背景画というと入り江に船が浮かんでいるというような構図が多いのですが、今回はイスラムな建物が並ぶ海べの避暑地みたいな感じだったので最初ピンと来ませんでした。
続いてマックレーとドロニナによる奴隷のPDD。 できればギュリナーラにヴェールが欲しかったところですが、ハーレムパンツのドロニナはクラシックの技術もしっかりしているのですね。 マックレーはサポートも上手いですが、超絶技巧てんこもりのヴァリは本当に素晴らしかったです。 凄いんだけどやりすぎの嫌味な感じは全くなく、常にラインが美しく柔らかで抑制がきいています。 彼はいつもこちらの気分をわくわくさせてくれるなー。 
日高さんがオダリスクの3番目のヴァリ。 やはりきっちりした踊りです。 で、その後くらいのドロニナのヴァリがメドーラのヴァリだったように記憶しているのですが、記憶違い?? なんでギュリナーラがメドーラのヴァリ?と思った記憶があるんですが・・・。 ただその後にチェンツェミエックのコンラッドのヴァリの後に出て来たカスバートソンが踊ったソロが何だったのか覚えていない。 プログラムの表紙のコジョカルが着ているような色合いの衣装だったのはちゃんと覚えているんですけど・・・(笑)。
再びマックレーとドロニナが出てきて奴隷のPDDのコーダで〆。
そしてコジョカルメドーラ、ムンタギロフコンラッド、エルナンデスアリによるパ・ド・トロワでした。 エルナンデスのアリはメドーラへの思慕を隠さないようなアリで、ちょっとドキドキ。 踊りは控えめだったけれど良かったです。 ムンタギロフも難しげなパを披露。 体が大きいので足を真っすぐ上げてジャンプするだけでも見栄えがしますねー。
コジョカルのヴァリはガムザッティのヴァリ。 可憐でした。 
コーダはコジョカルがキープが長くくっきりとしたイタリアンフェッテを見せた後にカスバートソン、ドロニナ、日高さんも加わって4人でグランフェッテ合戦。 音楽にきっちり乗り足を綺麗に真横に上げてゆったり回っていたカスバートソンが目に留まりました。 そして男性陣もマックレー、コボー、ムンタギロフ、エルナンデス、チェンツェミエックが揃ってピルエット・ア・ラ・スゴンド合戦。 5人もいると回る方向、速度がけっこうバラバラなので、凄いんだけど、綺麗とも言い切れず(笑)。
でも本当にと~~~~っても楽しかったです。

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第2回グラン・ガラ・コンサート 私たちはひとつ!! 7月14日
2014/07/21(Mon)
<第1部>
「赤と黒」よりパ・ド・ドゥ
振付:ウヴェ・ショルツ 音楽:ベルリオーズ
エカテリーナ・マルコフスカヤ、アレクサンドル・ザイツェフ


ウヴェ・シュルツが振付けた全3幕の作品。 1988年にチューリッヒで初演された作品だそうで、披露されたジュリアンとマチルダのパ・ド・ドゥは2幕の寝室の場面との事です。
「赤と黒」ってえっらい昔に一度読んで、けっこう引き込まれて面白かった記憶はあるのですが、あまり覚えておらず・・・。 野心家のジュリアンと身分の高いマチルダの恋の駆け引きのシーンなのでしょうが、ザイツェフがいい人っぽくてキャラ的に少し弱いかなぁ。 踊りはリフトも多く大変そうですが、2人の息はよく合っていて良かったと。  


「パリの炎」よりパ・ド・ドゥ
振付:ワシーリー・ワイノーネン 音楽:ボリス・アサーフィエフ
オレーサ・シャイタ-ノワ、ブルックリン・マック


マックは去年受けた印象よりも落ち着いたというか、踊りが若干小さく纏まったというか・・・・。 大味でブイブイというよりは自分は好きなので、今年はすんなり見られました。 相変わらず身体能力の高さはずば抜けたものがありますね。   
初見のオレーサ・シャイターノワは2013年にキエフ国立バレエ学校を卒業後キエフバレエに入団し、すでにクララやギュリナーラなど主要な役を踊っている期待の新星との事です。 比較的小柄で、アレグロな動きや回転なども技術がしっかりしたダンサーです。 顔のつけ方というか首の回し方というか、ちょっと微妙な感じもしましたが、溌剌とした踊りは良かったです。


「Beginning」
振付:ウラジーミル・ワルナワ 音楽:エリック・サティ(グノシエンヌ第1番)
イーゴリ・コルプ


ルネ・マグリットの絵画「人の子」を題材に創作された作品だそうで、初演は2012年6月12日。 ミハイロフスキー劇場で開催された「ルジマトフ・ガラ」に出演したコルプによって踊られたのだそうです。 マールイで生まれた作品なんだと思ったら、なんかとっても愛おしい作品に思えてきました(単純♪)。
口にくわえたりんごを落とすと同時に人の子コルプが生を得たように動き出す。 怪しく・・・。 あっという間に彼独特な世界が広がります。 相変わらず体の動きはしなやかでサティのゆっくりめの音楽をも自在に使いこなしている。 ラストの柔らかいジュテと高速なシェネが綺麗でした。 


「La rose malade(病める薔薇)」
振付:ローラン・プティ 音楽:グスタフ・マーラー
田北 志のぶ、ニキータ・スハルコフ


2007年のボリショイ&マリインスキー合同ガラでロパートキナとコズロフで見て以来です。 腕が細くて長い田北さんにはよく合っている演目ですね。 スハルコフもそれほど長身ではないけれど、すぅーっとスレンダーな容姿が美しいダンサーで、サポートもしっかりしていたと思います。


「Les bourgeois」
振付:ベン・ファン・コーウェンベルグ 音楽:ジャック・ブレル
アレクサンドル・ザイツェフ


マラーホフの贈り物で踊ったタマズラカルの枯れかかった酔っ払い男の哀愁と比べると、ザイツェフはもっと明るい雰囲気ですね。 タマズラカルは黄昏時の夕焼けの暗い明りを背に受けていたような雰囲気でしたが、メガネをかけてちょっとおどけた感じのザイツェフには燦燦とした陽光が降り注いでいる感じ? ダンサーによる雰囲気の違いというのも本当に面白いですよね。 軽妙な動きやさり気ない技巧など踊りはもちろんとっても良かったです♪ 


「ラ・バヤデール」第三幕よりパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ 音楽:レオン・ミンクス
マリア・アラシュ、ルスラン・スクヴォルツォフ


アラシュ、でかい!!というのが最初の印象。 ここまでの3人のバレリーナが小柄だったり、華奢だったりでしたからね・・・。 アラシュだったらガムザッティの方のPDDを見たかったなというのが正直なところで、感情がこれっぽっちもわからなかった目の表情がちと怖かったです。
アラシュはコーダのアラベスクでの後退の回数とスピードが凄かったですね。
私、スクヴォルツォフ、けっこう好きなんですよ。 なので今回見られてとても嬉しいのですが、彼はへたれ系ソロルでしょうかね? 若干お疲れ気味な感じもしましたが、佇まいや所作はやはり美しいよなと。 
音楽の繋ぎが思いっきり不自然、2人の心の感応もイマイチではありましたが、影の王国のニキヤとソロルの踊りのほとんどを別格のプレゼンスでみせてくれました。 


<第2部>
「エスメラルダ」よりパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ 音楽:ブーニ、ドリゴ他
オレーサ・シャイターノワ、ニキータ・スハルコフ


シャイターノワの驚くばかりの柔軟性。 ヴァリでは背中をそらしながらジャンプし、足でタンバリンを叩いていました。  ちょっと忙しない感じと速い動きでのポール・ド・ブラが少し雑かなぁと思いましたが、テクニック的には安心して見ていられるダンサーですね。 どことなくしっくりきていなかったマックよりはスハルコフとの方が踊りやすそうに見えましたが、ただどちらもあまり合わせてはいないようにも見え。
スハルコフはノーブルだし、手先足先がすっきり伸びているし、是非全幕の王子で見てみたいです。 


「As above, So below」ソロ
振付:エドワード・ライアン、音楽:バッハ、マルチェロ
ブルックリン・マック


悪くはなかったですが、あまり印象に残ってないです。
なんとなく動きが重そうにも感じたのですが、この湿度じゃ辛いよなー。


「Como Neve al Sole」
振付:ローランド・ダレシオ 音楽:ショパン、シンドラー
エカテリーナ・マルコフスカヤ、アレクサンドル・ザイツェフ


初めて見る作品。 というのも私はバレエフェスで評判になったフォーゲルとアマトリアンの舞台を見ていないのです(泣)。 よーく伸びるTシャツをコミカル仕立ての材料として上手く使った楽しい作品ですね。 ザイツェフは去年よりも若々しく感じられ、このガラでは3作品に登場して大活躍。 フリーとなっても年齢を重ねても衰えることなく多彩な面を見せてくれるのは素晴らしいです。 マルコフスカヤも音の取り方が良く踊りも上手くていいダンサーだなぁ。 


「黄金時代」よりリタとボリスのアダージョ
振付:ユーリー・グリゴローヴィチ 音楽:ドミトリー・ショスタコーヴィチ
マリア・アラシュ、ルスラン・スクヴォルツォフ


アポロで女性が着る様なデザインの白い衣装のアラシュと白のTシャツ&トレーニングパンツのようなスクヴォルツォフ。 清涼感が漂います。 というか私的にはちょっと前まで見ていたウィンブルドンの、それもかな~り昔のウィンブルドンの世界に舞い戻ったような(笑)。 衣装が変ってもやっぱりデカいアラシュをしっかりサポートしてリフトも滑らかにこなしたスクヴォルツォフ、良かったです。 アラシュもフェミニンな雰囲気を出していた後半が素敵でした。


「シェヘラザード」よりパ・ド・ドゥ
振付:ミハイル・フォーキン(改訂 ヴィクトル・ヤレーメンコ) 音楽:リムスキー・コルサコフ
田北 志のぶ、イーゴリ・コルプ


コルプのじゃらんじゃらんな金の奴隷にびっくり・・・。 囚われの奴隷のはずが、さっきまで盗賊してまして、盗んだ光り物、すべて身に付けてみましたってくらい頭から首から胸から腕まで飾り物がじゃらんじゃらん。 あんだけ付けたら重いよね~~ってほどです。 コルプならではの豹のようにしなやかな身のこなしとギラギラと獲物を狙うような眼差しは相変わらずで期待通りなんですが、田北さんのゾベイダに相手を挑発するような妖艶さが足りなく、快楽に浸っている感じでもなくなんとなくちぐはぐな感じ。 ブラにハーレムパンツなのだけど、白い衣装なので妙な清潔感が邪魔をしていたような。  


「ディアナとアクティオン」より
振付:アグリッピナ・ワガノワ 音楽:チェーザレ・ブーニ
ブルックリン・マック他


当初はエフセーエワとのPDDが予定されていたこの演目。 いきなりマックのヴァリでスタートしたので雰囲気的な盛り上がりに欠けてしまって気の毒。 大きなジャンプに540も決まって良かったのですけどね。 てっきりマルコフスカヤやシャイターノワが入れ替わりでディアナを踊って普通のPDDに仕上げて来るのかと思っていたのですが、その後は他のペアが順番に登場して自分達の踊った演目を少しずつ踊るプチフィナーレ的なものに。 やっぱりめちゃくちゃ明るいサニーの溌剌とした踊りと笑顔で終わりたかったですねぇ。


フィナーレ 「花は咲く」
今年も出演者が一通り挨拶したあとに、それぞれ一厘のブーケを数束持って客席へ。 そばまで飛んで来ましたが、わずかに届かず(笑)。
会場でご覧になっていたキエフバレエのバレエミストレス、アラ・ラゴダさんもステージに上がり、再び出演者全員でお別れのあいさつを。

震災から3年。 海外での出来事にも関わらずそれを忘れる事無く、少しでも力になれたらと梅雨末期の蒸し暑い日本に来て、真摯な舞台を見せてくれたダンサーたち。 心から感謝致します。
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