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三浦文彰X辻井伸行 デュオ・リサイタル 8月30日
2017/09/03(Sun)
前半はそれぞれのソロ、後半がフランクのヴァイオリン・ソナタという文彰くんと辻井くんのデュオ・リサイタル。 今回は東京近辺では開催がなく、八ヶ岳と軽井沢のみでした。 新幹線のおかげで東京駅からぐっと近くなった軽井沢の公演に夏休みを取って行ってきました。

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会場:軽井沢大賀ホール

三浦文彰
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調

辻井伸行
ドビュッシー:映像 第1集(水に映る影/ラモーをたたえて/動き)
ドビュッシー:喜びの島

    ――― 休憩 ―――

三浦文彰 & 辻井伸行
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調


<アンコール>
ガーシュイン:プレリュード第1番
服部隆之:「真田丸」メインテーマ




バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番は3月にイザベル・ファウストの素晴らしい演奏を聴いています。 崇高で奥深いファウストの演奏と比べ、文彰くんのバッハは芯が通って力強く、若さの勢いで一気に駆け抜けたような演奏でした。

ピアノが自分の一部というか音楽と同化してしまうような辻井君のドビュッシーは透明感のある音がとても美しく、繊細にそして非常に色彩が豊か。 音楽の素晴らしさと音楽を聴くことの幸せを感じさせてくれます。

フランクのヴァイオリン・ソナタは数あるヴァイオリン・ソナタの中でも大好きな曲。 ピアノが単なるヴァイオリンの伴奏という役割ではなく、辻井君のピアノは優しく寄り添ったり、時に主導権を取って情熱的に語りかけたりとここでも表現が多彩。 ヴァイオリンは美しい旋律が多く文彰君の美音が冴えわたります。 特に辻井君の情熱的なピアノに乗せられたように熱を帯びていく2楽章は素晴らしかったです。 そしてヴァイオリンとピアノの掛け合いが一層華やかさをましていく4楽章は圧巻でした。

会場からの盛大な拍手とブラボーに何度も出て来てくれては満足気に笑みを浮かべる二人。 向きを変え、客席すべてに挨拶する二人ですが、文彰君が肩を組んだ辻井君をしっかり支え常に話しかけていたのが印象的です。 二人の仲もとても良さそう!! 
アンコールのガーシュインはジャジーで生き生きとしていて自由なサウンドを楽しんでいるような二人の演奏がこれまた素晴らしい。 そして! 鳴りやまない拍手に二人が再び演奏ポジションにつき、もう一曲弾いてくれるんだとスッと静かになった会場に鳴り響いた真田丸のテーマに客席からはどよめきと歓声が! 本当に良い曲ですよね、この曲!! 場所も長野県ですしね!! 
最後はほぼ会場総立ちで大盛り上がりの中、かっこよくて温かくて素晴らしかった公演はお開きとなりました。
多忙な二人ゆえスケジュールを合わせるのも大変でしょうが、どうかこれからもデュオ・コンサートを続けていってくれますように!! 
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東京都交響楽団 第837回定期演奏会Cシリーズ 7月22日
2017/07/27(Thu)
東京都交響楽団
指揮:ヤクブ・フルシャ
女性合唱:新国立劇場合奏団
会場:東京芸術劇場コンサートホール

ブラームス:交響曲第3番ヘ長調

   ――― 休憩 ―――

スーク:交響詩「人生の実り」


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都響主席客演指揮者のフルシャも2012年に初めて聴いて以来、可能な限り聴いてみたい指揮者の一人です。 ただ運悪く、なぜかバレエ公演や他の用事と重なる事がけっこう多く、聴きたかったのに聴けなかったコンサートがけっこうありました。 今回もまた26日の「わが祖国」はバレエ・スプリームと重なってしまい断念。 プラハフィルとの演奏は聴いていますが、曲自体とても好きな「わが祖国」の都響との演奏は本当に聴きたかったのでつくづく残念。

この日は演奏前にプレトークとしてフルシャがスークとの出会いと演奏曲「人生の実り」について20分にわたり熱く語ってくれました。
「17歳の時にプラハの街を歩いていて通りかかった古い楽譜屋で見つけた大きなスコア。 とうてい買えないだろうと思ったそのスコアはたったの3ユーロだったので買って帰り、読み始めると1ページ目から意識を失ってしまうような世界。 それまで趣味で音楽をやってきた自分が本格的に人生を音楽に捧げようと思ったきっかけがこの『人生の実り』との出会いだった」と。
「実り」は英語では「Ripening」というINGのつく進行形の単語で表されるように、終わりではなく過去からずっと続いている過程との事であり6部に分かれているこの曲の流れを感じて欲しいと。 まだ語り足りなかったようですが、あと5分で開演というところで終了となりました。 最後に突然思い出したようにPlease also enjoy Brahmsと笑顔で付け加えていたのを聞いて思わず笑ってしまいましたが、プログラムには「スークはチェコの音楽史の中で非常に重要な作曲家で、ドイツ音楽におけるマーラーと同じように巨大な存在です」と記載されている事からもフルシャのスークへの深い敬愛の念が伝わって来ます。


演奏会では久しぶりのブラームス3番は全体にゆったりと穏やかな演奏でした。 16型のオケは十分迫力があるけれども渋すぎず重すぎずに美しい音色。 2楽章の冒頭のクラリネットから弦楽器に続くところから中盤まで、どんな荒れた心も安らぐだろうと思うような長閑で平和的な旋律の美しさは感動的。 2楽章は本当に美しい演奏でした。 続く3楽章もチェロやホルンの歌い上げが素晴らしく心に染み入る演奏。 4楽章は次第に熱を帯びフルシャらしい端正ながらエネルギッシュな指揮。 それに真摯に全力で応えた都響も見事でした。

フルシャ&都響は、12月にブラームスの2番と1番をそれぞれマルティヌーの2番、1番とのコンビで演奏します。 彼はブラームスの交響曲を4番から逆順で演奏する事になるのですね。 チクルス制覇で12月の公演ももちろん行く予定です。 とても残念な事ながら、フルシャはその公演をもって主席客演指揮者としての役割を終えますが、今後も1年に1度は戻って来て都響の舞台に立って欲しいと切望します。 昨年の秋からずっとアンケートにはそれを書き続けているのだけれど・・・。 願いが叶いますように!!


ヨセフ・スークは1874年生まれのチェコの作曲家で、プラハ音楽院でドヴォルザークに音楽を学んでいます。 音楽院を出たばかりの頃にドヴォルザークの娘のオティーリエと出会い結婚。 しかしながら師てもある義父のドヴォルザークが亡くなった翌年、結婚わずか6年後にオティーリエも27歳の若さで亡くなるという辛い出来事を経験する事になります。 スークの作品には交響曲第2番「アスラエル」、交響詩「夏の物語」、交響詩「人生の実り」、交響詩「エピローグ」という標題的4部作と呼ばれる作品郡がありますが、それはその深い悲しみを乗り越え20年以上もの歳月をかけて1作品、1作品書かれたものとの事です。 

「人生の実り」はRecognition / Youth / Love / Fate / Resolve / Self-Moderationの6部構成ですが、各部切れ目なく続く演奏時間40分ほどの大曲でした。 そしてオケはブラームスと同じ16型ですが、管楽器、打楽器の人数が増え、ステージ奥には合唱団の女性がずらっと並び、ステージ上方パイプオルガンのスペースにバンダのトランペットが6人配置されるという大編成。 
冒頭のヴァイオリンの繊細で柔らかな音色がとても美しく、思わず目を向けると第1プルトの2人と第2プルトの外側の3人だけがメロディーを奏でていたように見えました。 他の弦も最初はトップだけだったような・・・。 初めて聞く曲だったので、プログラムの解説を頼りに6部それぞれを認識しようと思いながら聞いてはみたもののなかなかに難しい。 全体的に美しく聞きやすいメロディーが多く、その曲調が穏やかだったり幻想的であったり激しかったり雄大だったりと色彩も豊か。 また、それぞれの楽器での分奏も多く、旋律が複雑に絡み合ってさらに豊かな表情と厚みを出しているようでした。 各部につけられたタイトルをイメージして捉えるのは凡庸な感覚では難しかったのですが、前衛的なバレエや映画の壮大なシーンに合うような旋律を多く感じました。 ハープ、チェレスタ、グロッケンシュピールも独特な音の世界を作りますしね。 曲の終盤に置かれたヴォカリーズでの女声合唱は、どこか神秘的でいよいよクライマックスを迎えるという雰囲気を醸し出していてドラマティック。 ですが、その後は盛大なフィナーレではなく、実りというよりは終焉を思わせるように静かに締めくくられていきました。

好きな指揮者、演奏家、オケ、作曲家がいるってやっぱりいいですよね! 自分に新しいものを与えてくれる!!  指揮者がフルシャでなければ、絶対に縁がなかったと思われるこの曲、切れ目なしの40分はあっという間でした。 
彼にとっても初演との事で、敬愛する作曲家の大曲を振る事のできる幸せとクラシック音楽を好む客席の人々にこの曲を聴いてもらう事ができるという喜びに満ちていたような気がします。 終演後にオケの主要メンバーに一人一人握手を求め、演奏の成功を共に喜んでいた姿も良い光景でした。  
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7月4日 ハンブルク交響楽団コンサート
2017/07/16(Sun)
ハンブルク交響楽団
指揮:シュテファン・ザンデルリンク
会場:武蔵野市民文化会館

ブラームス:交響曲第4番ホ短調

 ――― 休憩 ―――

ブラームス:交響曲第1番ハ短調

<アンコール>
モーツァルト:フィガロの結婚


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6月に初来日を果たしたブリュッセル・フィルハーモニー交響楽団に続き、ハンブルク交響楽団も初来日との事です。 
全国9箇所での日本ツアー、ハンブルグが生誕の地であるブラームスの交響曲第1番と第4番というプログラムは武蔵野だけの特別プログラム!  「彼らのDNAにみっちりと叩き込まれたブラームスを」と特別に依頼したのだそうです。 本当に武蔵野の担当者は意欲的ですよね。 以前マールイの「眠りの森の美女」でも当時芸術監督だったルジマトフに直接交渉してボルチェンコのオーロラを実現させたりもしています。 私はともかくブラームスの交響曲が好きなので、ブラームス生誕の地のオケが演奏となればやはりどうしても聴いてみたくなります。 
今回のツアーの指揮者であるシュテファン・ザンデルリンクは巨匠クルト・ザンデルリンクの次男ですが、時期を同じくして弟のミヒャエル・ザンデルリンクもドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団を率いて来日中で、武蔵野でも6月26日にコンサートがありました。 武蔵野は違いましたが、日本国内で兄弟そろってブラームスの1番と4番を振っていたのですね(笑)。

演奏会で「1番&3番」と「3番&4番」という組み合わせのプログラムは聴いた事がありましたが、どちらもほぼプログラム後半にあてられる「1番&4番」は初めてです。 武蔵野の案内にはただ1番4番と書かれていただけだったのでさて順番は?と気になっていました。 やはり4番→1番なんですね! ミヒャエルの方も同プログラムの順番は4番→1番だったようです。
さて、この日は台風3号が九州や四国に上陸、武蔵野市も開演のちょうど30分くらい前から雨が降り始め、休憩時間の20時頃には猛烈な豪雨。 あの湿気では空調システムが効いているとはいえ、楽器の調整はとても大変だったのではないでしょうか? あちらの方は低気圧状態もかなり辛いと聞きますし、コンディション的には最悪だったかもしれませんね。

4番のテンポは若干遅め。 1楽章はなんとなく纏まりが悪くお互いの音が絡み合って上手く抜けて来ないようにも聞こえましたがメロディーラインは好みのトーン。 2楽章の出だしのホルンのふくよかで朗々とした響きは綺麗で、全体的にも楽章を追うごとにどんどん音も開放されて来たような感じでした。 ただ、何だろう? 手探り感が拭えないというか、いま一つ会心という出来ではないように思いました。 やはり最初うーん・・・ながら後半は素晴らしかった4月のルイージ&N響と無意識のうちに比べたのかもしれませんが、今回のツアーで4番を演奏するのは武蔵野だけだったのが要因でしょうか?

1番もどちらかといえば少し遅めのテンポでした。
女性のティンパニー奏者というのは珍しいですよね? 日本人女性でNomuraさんという方でした。 1番では男性奏者に変わるのかなと思ってましたが引き続き担当。 ですが、4番の時とは違って出だしから強く引き締まった堂々とした音。 14型の編成が変わったわけでもないのに弦の音も厚くなりオーケストラ全体の音が生き生きと躍動感あるものに変わったように思いました。 弦も管もそのバランスもとてもいい。 2楽章は美しいメロディーが続きますねぇ。 後半のホルンとヴァイオリンの響きあいに詩情があり、その後のコンマスの艶やかで伸びのある音がとても美しかった。 その余韻に浸りたかったのに、指揮者が手を下ろさないうちからの咳の連発が何とも腹立たしい。 団員もちょっとむかついていたような。 3楽章はクラリネットが目立ちますが、曲を通してオーボエ、クラリネット、フルート、ファゴット、ホルンのソロの聴かせどころが多いですね。 どの奏者も良かったですがなかでもオーボエ奏者の情感豊かな演奏が素晴らしかったと思います。 この曲の中で一番好きな4楽章は、第1主題が流れてくると無性に高揚するのですが、渋いながら温かみのあるオケの音もじわじわと熱くドラマティックになってゆき、最高潮でのフィニッシュでした。本当に感動的!!  

アンコールのモーツァルトは典雅に軽快な響きが美しかった。 

購入したプログラムのツアーメンバーリストにおそらく日本人と思われる5人の名前がありました。いずれも女性です。 またブリュッセル・フィルハーモニー同様第2ヴァイオリンの主席奏者が日本人の方なのですが、本当に今多くの日本人演奏家が海外のオーケストラで活躍されているのですね。 5月に聴きに行ったコンチェルト・ケルンはコンサート・ミストレスが平崎真弓さんという日本人の方でメンバーをリードしながらとても素晴らしい演奏をされていました。
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6月21日 金子三勇士 ピアノリサイタル
2017/07/06(Thu)
ショパン:革命のエチュード
      前奏曲「雨だれ」
      幻想即興曲
      ピアノソナタ「葬送」

     ---休憩---

リスト :ハンガリー狂詩曲第6番
     巡礼の年
       物思いに沈む人
       泉のほとりで
     愛の夢第3番
シューマン=リスト:献呈
リスト :ラ・カンパネラ

<アンコール>
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番 


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金子さんのピアノ演奏はバレエガラコンサートの「椿姫」などの伴奏で何度か聴いた事があり、毎回作品をしっかりと支える堅実な演奏だったので機会があれば一度リサイタルを聴いてみたいと思っていました。 近場の杉並公会堂でのショパンとリストの名曲を集めたリサイタルはまさに願ったり叶ったりの機会だったので行って来ました。 例によって2週間も経っていますが、バレエファンには馴染みのピアニストなのでコンサートの感想というよりも金子さんについて残しておきたいなと思いまして。

一曲目の「革命のエチュード」はペダルを踏みすぎなのか、自分の席がかなり前方だったせいなのか、音と音が重なりすぎて轟音と化して聞こえて、この先ずっとこうだったらどうしよう・・・・といきなり暗~い気持ちになったのですが、「雨だれ」以降は実に素晴らしい演奏でした♪
一曲目が終わってマイクを持ち、「今日は足元の悪い中お越しいただいて・・・」というご挨拶。 日中はものすごい荒天だったのですが自分はオフィスから一歩も出なかったし、夕方には雨も止み荻窪の駅から雨に降られる事もなかったのでそんな事すっかり忘れていたのですが、心遣いの行き届いた方ですね。 と、好感度アップ(笑) 2曲目の「雨だれ」は、ショパンが結核治療のために良い気候を求めてスペインのマヨルカ島に来たものの、雨季のために雨にたたられた中で書かれた曲との説明の後に演奏されましたが、そんな曲の背景を思いながら、しっとりとした演奏に聞き惚れました。 
作品間での金子さんのTalkの度にその話の上手さに感心しきりだったのですが、彼はクラシック界の新星たちの演奏を紹介するNHKFM番組「リサイタル・ノヴァ」で進行役を務めているのだそうです。 なるほど!と納得なのですが、こちらは進行役に徹するラジオ番組ではなくご自身のピアノリサイタルなわけで、ありがたくその話に聞き入りながらも演奏とお話の繰り返しは集中力を切らすものではないのかと余計な心配をしてみたり・・・。 
前半で特に素晴らしかったのはピアノソナタ「葬送」。 4楽章からなる曲の第3楽章が有名な葬送行進曲です。 葬送行進曲しか聴いた事はなかったのですが、他の楽章は重厚だったり忙しなかったり美しかったりと旋律がとても豊かです。 それにしても金子さんの強い打鍵でドラマティックな演奏は圧巻でした。

金子さんは日本人とハンガリー人のハーフで、子供の頃に単身ハンガリーに渡り、祖父母の元からバルトーク音楽小学校に通い、国立リスト音楽院大学(特別才能育成コース←って凄い人たちの集まりなのでしょうね!)を卒業するまでハンガリーで暮らしていたそうで、授業で多くの事を学び日常でも触れる事の多かったリストは彼にとって特別な作曲家だそうです。 また今、ハンガリーでリストの楽譜起こしのような作業のサポートもしているとの事でした。
そんなわけで?、作曲者への敬意と愛情に溢れた後半のリストプログラムは本当にすっばらしかったです♪
「巡礼の年」は初めて聴きましたが、キラキラした水の輝きを思い浮かべる綺麗なメロディーの「泉のほとりで」と対照的な重々しく暗い「物思いに沈む人」。 タイトルも重なりますが、その重苦しさに昔レーピン展で見た「巡礼者たち」という、疲れた表情でもくもくと歩く2人の巡礼者を描いた絵を思い出しました。 レーピンの絵もまた見たい!! 2曲とも自然と情景が浮かんでくるような演奏でしたが、「巡礼の年」は全部で26曲からなるそうなので、いつか全曲をコンサートで弾いてくれたらと激望です!! 
続く 「愛の夢」「献呈」「ラ・カンパネラ」も超絶技巧をさらっとこなす素晴らしい演奏でしたが、自分が圧倒されたのは後半の最初に演奏された「ハンガリー狂詩曲第6番」。 2番はあまりにも有名ですが、この6番も思わず肘を曲げてポーズをとりたくなるような民族音楽的な旋律とリズムが随所に現れます。 前半は落ち着いて格調高く聞かせますが、後半は目にも止まらぬ速さのオクターブ連打の鍵盤の魔術師といった驚嘆の演奏。  自分の席は金子さんの指の動きがはっきり見える席だったのですが、手の動きが残像として残りまくりで凄かったです。  

プログラムは客席からの盛大な拍手が鳴り止まなかった「ラ・カンパネラ」で終了でしたが、「愛の夢」「ラ・カンパネラ」を弾いたら、やはりこれがないとなんか納まりが悪くて・・・・と、なんとアンコールに「ハンガリー狂詩曲第2番」です!!  これがまた、本日の超絶技巧の集大成のような素晴らしい演奏で!! でも、ただエネルギッシュにひたすら技巧をひけらかすというのではなくて、作品をとっても大切に思っているというのが思いっきり伝わってくる演奏なんですよね。 すご~~!!と圧倒されながらもなんだか温かな気持ちにさせてもらいました。 

コンサートの後にはCD購入者へのサイン会。 私はどうしても6番が入っているものを見つけたかったので(でもまだないみたい・悲)、買わなかったのですが、友人がお買い求めだったのでお付き合い。 とって~も和やかな雰囲気でした♪
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6月9日 ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団コンサート
2017/06/18(Sun)
ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団 
指揮:ステファン・ドゥネーブ
会場:武蔵野市民文化会館

G.コネソン:炎の言葉
S.プロコフィエフ:シンデレラ組曲第1番
   1.導入部
   2.パ・ド・シャ
   3.喧騒
   4.仙女のおばあさんと冬の精
   5.マズルカ
   6.舞踏会へ行くシンデレラ
   7.シンデレラのワルツ
   8.真夜中

     --- 休憩 ---

C.ドビュッシー:交響詩「海」 管弦楽のための3つの交響的素描
M.ラヴェル:ボレロ

<アンコール>
G.ビゼー:『アルルの女』第2組曲より「ファランドール」


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ステファン・ドゥネーブ率いるブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団は今回が初来日だそうで、札幌から福岡まで9ヶ所、10日間に渡るツアーが武蔵野市民文化会館で幕を開けました。
武蔵野市民文化会館大ホールは施設・設備の老朽化を受けての約1年に渡る改修工事を終えて今年4月20日にリニューアルオープンしています。 リニューアル後、初めてホールを訪れましたが、入り口にエスカレーターが新設されホール内も綺麗に改修され(化粧室も使いやすく綺麗です)、椅子も若干幅が広めになり座り心地もとても良くなりました。 席数は以前と比べると少し減ったようですが、利用する側としてはゆったりしているに越したことはありません♪

サイトウ・キネン・フェスティバルにも登場したドゥネーブさんの指揮は、4年前のシュツットガルト放送交響楽団のコンサートで一度聴いています。 聴衆との対話を大切にするきさくな指揮者という印象だったのですが、今回も客席を向いて「みなさん、こんばんは!」という日本語の挨拶から始まり、開演前の緊張感を一気に和やかな雰囲気に。 その後は第2ヴァイオリンの主席萩原麻利さんを通訳にいくつかお話を。 驚きましたが、初来日にあたり数千万円の航空運賃は楽団のファンドから捻出したのだそうです。 また、ニュースなどでも放映されていましたが、ブリュッセル・フィルハーモニーは先日岡本侑也さんが2位となったエリザベート王妃国際コンクールの伴奏を務めていたのですが、この日はチェロ部門の課題曲を作曲した細川俊夫さんも会場に見えていて、ドゥネーブさんが紹介されていました。


ギョーム・コネソンは1970年生まれのフランス人作曲家。 今回の日本ツアーはABCDと4つのプログラムが組まれていますが(武蔵野のみDプログラム)、すべてのプログラムに彼の「炎の言葉」を組み込んでいます。 オーケストラはコネソン作品を集めたCDもリリースしていて、ドゥネーブさんは終演後にサイン会もありますよ~とトークで宣伝(笑)。 
この「炎の言葉」という曲はベートーヴェンとドイツ音楽への敬意を表した曲で、運命と同じ楽器編成を用い、有名なモチーフも使われているとの事。 お粗末ながらそのモチーフがつかめず聞き逃したのですが、弦と管のバランスの取れた聴きやすい曲でした。

リニューアル後のホール見たさもありましたが、バレエのためではなくオケのプログラムとして演奏される「シンデレラ」が聴ける!というのがこのコンサートに行く事にした最大の理由だったのですが、これがまた本当に素晴らしかった。 
14型(第1V,第2V,ヴィオラ、チェロ、チェロの斜め後にコントラバス)のオケの編成は1曲目と変わりませんが音の豊かさがぐんと増した感じでした。 導入部の弦楽器のまろやかな音色を耳にしたとたん、自分の頭の中にシンデレラの世界が広がり、誰が踊っているというわけではありませんが(笑)、それぞれの曲に物語の1シーン1シーンが見えてくるような色彩豊かで熱の入った演奏。 改めてこの曲の素晴らしさを感じた次第です。 終曲「真夜中」では12時が迫っている事に切なさがこみ上げてくるような感動的なフィナーレとなりました。

ドビュッシーの「海」。 海のそばで育った自分にとって海は特別なもの。 海がみせる海面の煌きや、平穏な凪、海全体が暗い灰色に色を変え空との境界線がなくなっていく激しい嵐という様々な情景が自然に浮かんでくる見事な曲ですね。 弦の繊細な音色と海の表情を特色付ける管の演奏が印象的でした。

「ボレロ」をコンサートで聴くのはけっこう久しぶり。 昔初めてこの曲を生で聴いた時に小太鼓奏者から目が離せなくなり、この曲は演奏を見てこその曲という思いがあるのですが、ブリュッセル・フィルの小太鼓はコントラバスの向かって左側に配置され、特に段差があるわけではないので太鼓を叩く手が見えない・・・(悲)。 
小太鼓が静かに刻むリズムと弦のピチカートにフルートが奏でた旋律が他の木管楽器に継がれて行く。 それぞれのソロの音色がどことなく艶かしい。 弦、管が次第に音量を上げ小太鼓もダイナミックに力強くなり、ようやくバチの動きが見えてきた頃にはオーケストラの音が一つの大きなうねりとなって、熱に浮かされたように激しさを増し突き進んでいったのが素晴らしかったです。

盛り上がった「ボレロ」の後に演奏されたアンコールの「ファランドール」。 楽しんで弾いていながらもオケの集中力は半端なく、情熱的でドラマティックな演奏に客席も大盛り上がり♪
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5月24日 N響 水曜夜のクラシック 第二夜
2017/06/04(Sun)
NHK交響楽団
指揮:ウラディーミル・フェドセーエフ
会場:NHKホール

ショスタコーヴィチ:祝典序曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調
           (ピアノ:ボリス・ベレゾフスキー)

   ――――― 休憩 ―――――

リムスキー・コルサコフ:スペイン奇想曲
チャイコフスキー:幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」

<アンコール>
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番第3楽章コーダ
ハチャトゥリアン:ガイーヌより「レズギンカ」
 

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ショスタコーヴィチの「祝典序曲」は初めて聴いた曲ですが、N響の解説によれば、1954年の第37回革命記念日のために党中央委員会からの委嘱で書かれたために、当局の求める社会主義リアリズムに適った明快な祖国讃歌との事。 ファンファーレや金管の晴れやかな響きに祝祭モードも高く聴き易い曲でした。 フェドセーエフさんとN響はこの日も好調な感じ♪

1990年のチャイコフスキー国際コンクールで優勝し、日本でも人気のあるベレゾフスキーのピアノを生で聴くのは初めて。 黒いジャケット着用ながら、かなりラフな雰囲気漂う巨体にまずはびっくりです(笑)  さすがに打鍵が強い。 ただ、何だろう? 聞こえてくる音楽がおかしいというか、オケの音と彼の音が摩擦を起こしているように聞こえてくる。 ホールのせい? 何か二つの違う曲を聞いているようでしばらくは頭の中で?が飛び交っていましたが、要はピアニストとオケが上手くかみ合っていない。 先日のC定期のように一つ一つの音を大事に各楽器を存分歌わせながら表情豊かにメロディーを繋いでいくフェドセーエフさんとオケに対して、ベレゾフスキーのテンポや曲想が違いすぎるような印象で1楽章はこのちぐはぐ感が拭えませんでした。 ベレゾフスキーのカデンツァは雑な感じはあるものの気持ちの良い豪快さで悪くはなかったですが。 
2楽章の出だしのフルートの心安らぐ美しい音色を引き継ぐピアノ・・・。 これが1楽章とは打って変わって鍵盤と戯れているような優しく柔らかい音でした。 オケも1楽章よりはストレスがなかったのではないですかね? 
3楽章ではベレゾフスキーとオケのコンビネーションもより良くなったように思いました。 ノリの良い楽章なのでオケも負けじとどんどんパワフルに音量を上げていき、フィナーレは怒涛の勢いで華やかに締めくくられました。 
そんな盛り上がったフィナーレと会場からの拍手喝采に気を良くしたのか? 何度目かのカーテンコールでベレゾフスキーがピアノに向かい、フェドセーエフさんも指揮台に上がりオケも演奏準備。 始まったのは華やかに終わったばかりの3楽章のコーダでした。 本番と違った和やかな盛り上がりで、これはこれで良かったです♪

「スペイン奇想曲」は様々なメロディーと様々な楽器のソロの掛け合いが見事な色彩豊かでスペイン情緒に溢れた魅力的な曲。 1)朝の歌、2)変奏曲、3)朝の歌、4)情景とロマの歌、5)アスtゥリアのファンダンゴという5つ曲が切れ目なく演奏されます。 
冒頭の美しい音色のクラリネットとアクセントをつけてちょっとかすれたような麻呂さんのヴァイオリンの掛け合いからしてわくわくもの。 続く弦が奏でるメロディーも美しく惹き込まれます。 スネアと金管で華々しく始まる4曲目はそれぞれの楽器のやり取りが絶妙。 ハープ、フルート、クラリネット、オーボエ、ヴァイオリンなどのソロが繋がれオーケストラの情熱的でドラマティックな演奏は本当に見事で、フェドセーエフさんとの息もぴったりで、もう完璧にフェドセーエフワールドに入り込んでしまっている。 この4番目の曲は同じくロシア人の作曲家アレクサンドル・クレインが曲をつけたバレエ「ローレンシア」を思い出すようなメロディも多いのですよね。 5曲目の「ファンダンゴ」はリズミカルなカスタネットも入って、もうこれぞスペイン! フェドセーエフさんもオケもさらに熱く、にぎやかに躍動的に圧巻の盛り上がりを見せてのフィナーレでした。 も~~、本当に素晴らしかったです!!

一番楽しみだった「フランチェスカ・ダ・リミニ」。 クランコ版「オネーギン」の寝室のPDDに使われているのでバレエ公演で聴いた事はあっても演奏会で聴くのは初めてでした。 陽光降り注ぐ楽園だった先ほどのスペインから一転してタムタムの音が不気味に響き渡る重苦しく暗い世界へ。 序奏に続く3部構成によるこの曲、地獄で苦しむフランチェスカとパオロの様子が劇的に迫力を持って演奏される1部と3部。 2人の悲恋が歌われる中盤2部では淋しげなクラリネットソロの後に続くメロディーも切なく美しく、再び地獄の気配を感じさせるあたりはこちらの気持ちも締め付けられそうなほどで、チャイコフスキー独特のメロディーの美しさを改めて感じさせられました。 この曲が交響詩として書かれているという事をしみじみ感じさせてくれたフェドセーエフさん&N響の入魂の演奏でした。 


盛大な拍手のカーテンコールが何度か繰り返された後に最高のプレゼント! なんとアンコールに「レズギンカ」!!!  もう、曲が始まった瞬間からオケはノリノリ客席は大興奮♪ フェドセーエフさんも、指揮台の上で踊っちゃってるしね(笑) で、レズギンカは2015年11月のC定期のプログラムでも聞いていたのですが、あの時よりも全然素晴らしい! というかN響が演奏するレズギンカじゃなくて、もうフェドセーエフさんのレズギンカになっていたんですよね。 N響のメンバーも体を揺らしまくり、笑顔笑顔なんだもの! 竹島さんのスネアの炸裂加減とリズムがサモイロフさんを髣髴とさせるところもあって、ほんっとーにブラボーでした!!  幸せ~~。


フェドセーエフさんは11月にチャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラと来日します。 4日(土)の静岡クランシップでの公演が初日なのかな? プログラムはチャイコの3大バレエと交響曲6番。 土曜日だし、静岡まで聴きに行こうと思っています。 岩手や宮崎でも公演があり、スケジュールがけっこうきつそうなのが心配でもありますが、フェドセーエフさん、岩手には絶対にいらっしゃりたいのでしょうね。 東京では3公演。 NHKホールでの「オネーギン」は18時開演なので迷い中ですが、14日上野と15日サントリーホールは行く予定です。 ヴァイオリンが文彰君というのも嬉しい♪ 
先日のルイージではないけれど、フェドセーエフさんも来年N響への出演予定はないのがとっても残念です。 これからでもなんとかなりませんかね?? 2人とも!!
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5月19日 N響 第1861回定期公演Cプログラム
2017/05/28(Sun)
NHK交響楽団
指揮:ウラディーミル・フェドセーエフ
会場:NHKホール

グリンカ:幻想曲「カマリンスカヤ」
ボロディン:交響曲第2番ロ短調

   ――――― 休憩 ―――――

チャイコフスキー:交響曲第4番へ短調


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フェドセーエフさんも、この人が指揮をするなら可能な限り聴きたい指揮者の一人で、2月のN響出演以来3ヶ月ぶりの再会♪ 高齢の方なのでお姿を拝見するまではちょっと気がかりだったりもするのですが、とてもお元気な様子で良かったです。


グリンカといったら「ルスランとリュドミラ」の作曲者くらいの知識しかないのですが、ロシア芸術音楽の基礎を築いた「近代ロシア音楽の父」と呼ばれる人物なのだそうです。
幻想曲「カマリンスカヤ」は1848年の作品で婚礼歌「高い山から」と男性舞踊歌「カマリンスカヤ」という二つのロシア民謡を使ったそうで、少し重々しい旋律の「高い山から」と軽やかな「カマリンスカヤ」の旋律が交互に現われて最後には入り混じったようでいて「カマリンスカヤ」の旋律が何度も繰り返され盛り上がって「ぱっ」と終わる。  木管、弦、それぞれの旋律が美しく聴きやすい曲でした。

ボロディンも「イーゴリ公」しか馴染みのない作曲家。 作曲家としてよりも博士号を持つ化学者としての名声が高く、研究で忙しい毎日のため音楽活動に割く時間が限られていたため作品数はそれほど多くありませんが、作曲家としての才能も非常に高かった人物なのですね。
交響曲2番は聴いた事がなかったので、予習にyoutubeで聴いてみましたが、好みの曲調だったのでフェドセーエフさんの指揮で生演奏を聴けるのを楽しみにしていました。 
弦が重々しく奏でた主題が次々に様々な楽器で変奏のように引き継がれていく1楽章。 弦のアンサンブルも各管楽器の演奏も良かったです。 2楽章は弱音でリズムを刻み続けるホルンと弦のピチカート、中間部のゆったりした美しいメロディーがとても印象的。 安らぎをもたらすようなハープの音にホルンののどかな調べ。 全体的にゆったりした3楽章も綺麗なメロディーが多かったです。 木星を連想させるような出だしの4楽章は明るく楽しくノリの良い終楽章。 この交響曲は管楽器の存在感を随所に感じる事の出来る曲なんですね。 4楽章は特にトロンボーンやチューバの管の響きが冴え渡っていたように感じました。

やはり本当に名曲中の名曲で、子供の頃から好きだったチャイコフスキーの音・旋律はやはり今でも自分の心に特別な音楽として響いてくるのだとしみじみ思わせてくれたフェドセーエフさんの4番。 この曲は金管がしっかりしているオケでないととんでもない事になってしまうのだけれど、ホルンに若干不安定なところがあった以外、トランペット、トロンボーン、テューバが力強く素晴らしく、さすがN響と思った事でした。 
20分近い長さの1楽章は様々なメロディーがドラマティックに繰り広げられて聴き応え十分すぎる楽章ですが、曲の素晴らしさに負けない圧倒的な演奏にかなり高揚した気分になりました。  
メランコリックな2楽章はこの日の4番の中で一番心に残った楽章。 切々と語りかけるような前半の美しいメロディーと、後半主旋律を奏でる弦に入れ替わり絡む管楽器。 誰かの人生と他の人たちの人生が瞬間的に交錯している。 なぜだかそんな不思議な感覚を持ちました。 
続けて演奏された3楽章の出だしのピチカート。 驚くほどの弱音でさざ波が引いては寄せるようなまろやかな音の起伏に聴きほれました。 素晴らしい! 2楽章と3楽章は随所に繊細さも感じられました。
祝祭的なムードと活気に溢れる4楽章はどんどんボルテージが上がっていき、それぞれの楽器の競演のようでもあり。 ただ、どんなに熱を帯びていってもアンサンブルが乱れる事など全くなくもう指揮者と完全に一体化している感じです。 そこで鳴り響いた運命のファンファーレはとても劇的・・・。 そして華やかに躍動的に最高潮に盛り上がって圧巻のフィナーレです♪
本当になんてすっばらしい曲なんでしょうね!!  そしてなんて素晴らしいフェドセーエフさん!!!  フェドセーエフさんに応えたオケも見事でした。 弦もさることながら管楽器のソロも本当に秀逸ですね。 さらに、秘かに(笑)ファンになった植松さんのティンパニーにも魅せられました。  


ブラボーと盛大な拍手に包まれ何度も繰り返されたカーテンコール。 フェドセーエフさんも嬉しそうにされていて本当に良かった。 仕事から解放された金曜日の夜にこんなコンサートを聴けてしあわせです♪   

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フェド様&N響
2017/05/24(Wed)
フェドセーエフさん&N響のコンサート、先週金曜日のC定期に引き続き、「水曜夜のクラシック(第2夜)」を聴いて来ました。
前半のベレゾフスキーのチャイコンも良かったですが、個人的には後半のリムスキー・コルサコフの「スペイン奇想曲」とチャイコの「フランチェスカ・ダ・リミニ」が素晴らしくて大満足。 加えて、アンコールがハチャトゥリアンのノリノリの「レズギンカ」!!! もう~めっちゃくちゃ楽しかったです♪  N響がこんなにノリノリ?! 今年になってN響のコンサートは5回目だったのですが、今まで抱いていた勝手なイメージが変って来ました。
同じプログラムの「午後のクラシック・第2回」公演が明日ミューザ川崎で予定されています。 もう一度聴きたいですが、さすがに明日は会社は休めないしぃぃ・・・。 お時間あって興味のある方、是非!!
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4月21日 N響 第1859回定期公演Cプログラム
2017/05/12(Fri)
NHK交響楽団
指揮:ファビオ・ルイージ
会場:NHKホール

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ハ長調
(ピアノ:ベアトリーチェ・ラナ)

   ――――― 休憩 ―――――

ブラームス:交響曲第4番 ホ短調


<アンコール>
ピアノ:バッハ パルティータ第1番変ロ長調 ジーク


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3週間も経ってしまいましたが例によって自分のための忘備録として・・・。

この人が指揮をするなら可能な限り聴きたいという何人かの指揮者の一人がイタリア人指揮者のファビオ・ルイージ。 ドレスデン歌劇場やライプツィヒ放送交響楽団、ウィーン交響楽団などの芸術監督、音楽監督を務め、2011年9月にはメトロポリタン・オペラの主席指揮者にも任命され、現在は世界的名門オケやオペラカンパニーへの客演も頻繁で国際的評価もとても高い人気指揮者。 2010年のウィーン響との来日公演の演奏で、その指揮の熱さとカーテンコールでの誠実そうなお人柄に心惹かれてしまった私です。 
3年前のN響B定期では人気のサントリーホール公演のため?チケット取りを失敗したので、今回は気合を入れました(笑) 偶然にもこの公演を含んだSPRINGシーズンCプログラムが全部聴きたい公演だったのでシーズン会員としてちょっとだけ早くチケットをゲット! ルイージさん、生演奏は2011年のPMF以来6年ぶりだったんだわ!

N響とは初共演のイタリア人のベアトリーチェ・ラナは、2011年に18歳でモントリオール・国際音楽コンクールで優勝、2012年には浜松国際ピアノアカデミーのコンクールで第1位、2013年のヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールでは第2位という実績を持ち主。 将来を非常に嘱望されているピアニストなのだそうです。

ピアノ協奏曲第1番はベートーヴェンが24歳の1795年に作られた曲で1801年に出版されていますが、作曲の順番としては後から出版された第2番の方が先なのだそうです。 その1番を現在同じく24歳のラナによる演奏で聴けるというのは単なる偶然なのか粋な選曲なのか?
彼女の演奏はとても端正でクリアで、一音一音丁寧に刻まれていく感じ。 若さを感じられる溌剌とした調子もいいです。 また、対照的にゆったりと美しく奏でられた2楽章の叙情的な旋律も非常に魅力的。 ですが、個人的に一番惹かれたのは3楽章のアップテンポな演奏。 一楽章の出だしの古典的交響曲のような旋律とは全く異なる斬新でオペレッタの賑わいのようなメロディーが多い3楽章自体も好きですが、彼女の躍動感があってとてもリズミカルなトリル演奏が素晴らしく、オケとの軽快な掛け合いにこちらも気分が高揚しました。
オケはラナの端正で知的なピアニズムに合わせるようにオーソドックスで格調高い演奏。 クラリネットなどの管楽器の音色も美しく、終楽章の熱の入った盛り上がりも見事でした。
ラナのアンコールのパルティータ、こちらも粒立ちの良いクリアな音でとても良かったです。 ルイージもステージ下手奥で椅子に座って笑顔で聴き入っていました。

後半のブラームス。 4番は他のどの曲よりも緊張しながら出だしのフレーズを聴くのですが、なんとなく弦楽器の音がきれいに出切っていないような、旋律の輪郭がややぼやけていたような。 弦よりも管の音が勝っていてバランス的に自分的には奇妙な感じで1楽章はルイージとオケがうまくかみ合っていないような印象を受けました。 
それでも2楽章からは次第に耳慣れた?バランスになって来て違和感もなく演奏に聴き入りました。 3楽章になるとようやく調子が上がってきて、アタッカで続いた4楽章ではルイージの指揮もどんどん熱くなり、情熱のぶつけ合いのようなオケとのやり取りを見ているだけで心満たされ幸福感を覚えました。 16型のN響の弦楽器群ならばもっと渋くどっしりとした4番にもなるだろうけれど、ルイージの演奏は少し違ったのです。 テンポを揺らしたり表情付けが緻密で豊かだったこの曲を聴きながら「歌」という言葉が頭に浮かんだ。 4番の後半を聴きながらこんな事を感じた事は今までなかったけれど、やはり歌わせる指揮者なんですねぇ、この方は。


大きな拍手と止まないブラボーに何度も何度も繰り返されたカーテンコール。 ルイージは穏やかな表情でN響の主要メンバーに握手を求め賛辞を送っていましたが、Maroさん始め団員たちも彼に信頼を寄せ尊敬しているというのがよく分かりました。  とても良い雰囲気だったので、近いうちにまたこのコンビの演奏を聴ける機会があればいいのですが、すでに発表された2017~18シーズンの公演にルイージの名前はないんですよね。 とっても残念。 その次のシーズンには是非またルイージマンスを!! 

残念と言えば、この公演の一週間前に行われたかなり評判の良かったメンコンと巨人に行けなかった事も残念。 ですが、6月のクラシック音楽館で放映される事になっていますのでそれを楽しみに待つ事にします♪

  6月 4日(日) N響 第1858回定期演奏会(4月15日 NHKホール)
  6月11日(日) N響 第1859回定期演奏会(4月21日 NHKホール)


また、5月21日(日)は4月8日に行われた「NHKバレエの饗宴2017」が放映されます。 こちらもしっかり見なくっちゃ!

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3月4日 イザベル・ファウスト バッハ無伴奏ヴァイオリン作品全曲演奏会
2017/03/27(Mon)
ヴァイオリン:イザベル・ファウスト 
会場:三鷹市芸術文化センター・風のホール


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<第1部> 15時開演
ソナタ第1番ト短調
  1.アダージョ
  2.フーガ アレグロ
  3.シチリアーナ
  4.プレスト
パルティータ第1番ロ短調
  1.アルマンド
  2.クーラント
  3.サラバンド
  4.テンポ・ディ・ブレー
ソナタ第2番イ短調
  1.グラーヴェ
  2.フーガ
  3.アンダンテ
  4.アレグロ

 
<第2部> 17時半開演
パルティータ第3番ホ長調
  1.前奏曲
  2.ルール
  3.ロンド形式のガヴォット
  4.メヌエットⅠ・Ⅱ
  5.ブレー
  6.ジーク
ソナタ第3番ハ長調
  1.アダージョ
  2.フーガ
  3.ラルゴ
  4.アレグロ・アッサイ
パルティータ第2番ニ短調
  1.アルマンド
  2.クーラント
  3.サラバンド
  4.ジーク
  5.シャコンヌ

<アンコール>
ギユマン: 無伴奏ヴァイオリンのためのアミュズマンより アレグロ イ長調
  


3週間も経ってしまいましたが、キーシンが武蔵野に来る!と興奮した時同様にファウストが三鷹に来る!!と信じられないくらいの嬉しさでずっと楽しみにしていた公演なので備忘録として。 バッハのソナタとパルティータ全曲を2部形式のコンサートでいっぺんに聴く事ができるというスペシャルなコンサートは今回のツアーで三鷹だけでした。  このコンサートを企画してくれた三鷹市スポーツと文化財団には心から感謝です! 
バッハのソナタとパルティータはコンサートのアンコールで作品のいくつかを聴いた事がありますが、そもそもその定義とか違いとかは知らずに聴いていたので、今回ネット等で調べてみました。  バッハの「ソナタ」はソナタ形式とは異なり、「教会ソナタ」と呼ばれる緩、急、緩、急の4楽章形式の曲の事であり、「パルティータ」は共通の主題・モチーフ・情緒によって統一性をもって構成された組曲で、古典舞曲がベースとなっているとの事です。 まぁ、それでも漠然としか理解できませんが・・・。

コンサートは1部2部それぞれが約80分。 1時間ちょっとの休憩を挟んで2時間半以上のソロ演奏だったわけですが、始めから終わりまで決して集中力の途切れる事の無い入魂の素晴らしい演奏が続きました。 
気高く孤高な雰囲気を纏うファウストの演奏姿は、音楽を通じてバッハに真摯に語りかけているように見えます。 私たちはその対話を彼女の奏でるヴァイオリンの旋律で感じ取っているというか・・・。 心が込められた一音一音で紡がれる神聖で崇高な世界を共有させてもらっている気がしました。 私は彼女の凛とした演奏スタイルが好きなのですが、この日も常に抑制的で曲のテンポが速くなり曲調が激しくなっても必要以上に熱くなる事なく、静かに情熱を注ぎ込むような知的な演奏ぶりでした。 彼女のヴァイオリンの音、芯が通っていて美しく、技巧を駆使するパートも音がクリアで、重音も綺麗に響きわたります。

3つの「ソナタ」と「パルティータ」、私はパルティータに惹かれる曲が多いのですが、その中でも一番好きなのはパルティータ2番のシャコンヌ。 この6作品の中では一番演奏時間が長く12分半くらいの曲ですが、荘厳さや軽やかさ、切々とした緊張感や華やかさなど様々な旋律が溢れているこの曲には何とも言えない魅力を感じるのですが、ファウストの演奏はとても細やかながら色彩豊かで本当に素晴らしかったです。 曲が終わってもファウストは目を瞑って弓を持つ手は上げられたまま。 彼女がバッハとの対話を終えて戻って来るまで10秒くらいはあったでしょうか? 会場もしーんと静まり返ったまま余韻に包まれていました。

アンコールで演奏された曲の作曲家、ギユマンという名前は初めて聞きましたが、ルイ=ガブリエル=ギユマンというルイ15世の宮廷音楽家として活躍したフランス人ヴァイオリニストで作曲もしていた音楽家だそうです。 渾身のパフォーマンスの後に弾いてくれたアンコール、ただただ嬉しくありがたく幸せな気持ちで聴いていました。

コンサートの曲順というのもなかなか興味深いものなのですが、彼女のどういう思いが込められているのでしょう。 パルティータの2番を最後に持ってきたというのは・・・、というよりも、やはりパルティータ2番というのはこの6曲の中でも特別な存在なのでしょうか?  彼女のCDでは一番最初に演奏されていますが、それもこの曲への意気込みが感じられますね。  

終演後にはCD購入者へのサイン会もありました。 かなり大勢の人の列ができていたようですが、ファウストは最後の人まで丁寧に応対してくれたようです。 私はまだ持っていなかったソナタ、パルティータのvol2を購入してサインを貰ってとってもhappy♪  ジャケットのサインを見るたびにこの日の感動と幸福感に浸れるような気がします。
 
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