レイクビュー・テラス 危険な隣人
2009/09/13(Sun)
「レイクビュー・テラス 危険な隣人」
原題: LAKEVIEW TERRACE (2008年 米 110分)
監督: ニール・ラビュート
出演: サミュエル・L・ジャクソン、パトリック・ウィルソン、ケリー・ワシントン
鑑賞: 8月29日 (DVD)

レイクビュー

LAの閑静な住宅街に、白人男性クリス(パトリック・ウィルソン)と黒人女性リサ(ケリー・ワシントン)の新婚カップルが引っ越してくる。プール付きのマイホームで幸せを実感する二人。だが、隣家の黒人警官エイベル(サミュエル・L・ジャクソン)は夫婦を毛嫌いし、二人を監視しながら嫌がらせを始める。それは悪化の一途をたどり、夫婦の我慢もついに限界を超えて激しい隣人戦争に突入する。(DVDデータより)

レイクビュー1


根の深い人種問題が根底に流れる映画は多いけれど、黒人が白人を忌み嫌うというシチュエーションはかなり希なケースではないのでしょうか? そしてクリスとリサが越してきた閑静な住宅街レイクビュー・テラスは1991年にロドニー・キング事件が起きた場所というのも意味はあるのでよね?

それにしてもスキンヘッドな大男のサミュエル・L・ジャクソンの怪演は凄まじかったです。 この方、オフはないんじゃないかと思うくらい、多くの映画に出ていて役域が広いから今ではイメージが定まらない。 だから今回のような自分の子供にも仕事にも近隣にも歪んだ自己理論を押し付ける狂人を演じても違和感はありません。

エイベルが夫妻を快く思わなかったのは、引っ越してきた時の挨拶が遅れたとかそんな事ではなくて、黒人女性が白人男性と結婚しているからというだけの理由。 3年前に妻を車の事故で亡くしているエイベルは、黒人だからと放っておかれて処置が遅れた事が死因と決め付け、さらには車に同乗していた白人上司は妻の浮気相手だと確信している。 それが原因で異人種のカップルを嫌うようになったらしいけれど、自ら飛び込んで来た標的は絶対逃がさないとでもいうようなねちっこさには嫌悪感を覚える。 そして彼の嫌がらせがエスカレートし、憎悪の表現が犯罪となった時点で彼の結末というのも容易に推測できる。 ちょっとした緊迫感はありましたけれどね。

リサとクリスのホットな新婚カップルもリサの妊娠がわかったところで信頼関係に亀裂が生じる。
経済的な基盤をしっかりさせてから子供を持ちたかったクリスに対し、それに同意していたはずのリサが妊娠したのは、彼女がピルを飲むのを意図的に止め約束を破ったことになるからだ。
この映画では白人男性と黒人女性カップルの特異さをかなり強調していたので、クリスが子供を持つまでに時間をかけたいのも実はそういうところに本音があるのではないかなどと勘ぐってしまったほどだ。 それでもこの夫婦の問題がエイブルが引き起こす事件に巻き込まれた事でハリウッド映画らしく解決するのも見え見えだったなぁぁ。

パトリック・ウィルソンは「いつか眠りにつく前に」で見たときはヒュー・ダンシー寄りで見ていたから二の次だったのだけれど、今回ちょっと素敵だなと思いました(笑)。 「オペラ座の怪人」「アラモ」にも出ていたのですね。 確かにアラモのナイーブなウィリアム・トラヴィス役はかっこいいと思ったのだった。
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レッドクリフPartII - 未来への最終決戦 -
2009/09/01(Tue)
「レッドクリフPartII - 未来への最終決戦 -」
原題: 赤壁 REDCRIFF PARTII (2008年 米・中・日・台 144分)
監督: ジョン・ウー
出演: トニー・レオン、金城武、チャン・フォンイー、チャン・チェン
鑑賞日: 8月13日 (DVD)

レッドクリフ

大軍を率いて赤壁へ進行してきた曹操(チャン・フォンイー)軍。曹操は疫病で死んだ自軍兵を対岸の孫権(チャン・チェン)・劉備連合軍の元へ船で流し、連合軍に疫病を蔓延させる。これが原因で劉備軍は撤退、だが諸葛孔明(金城武)だけは赤壁に残った。そんな中、孫権軍司令官・周瑜(トニー・レオン)と孔明はお互いの首をかけての謀略を展開、周瑜は曹操軍2武将の謀殺、孔明は3日で10万本の矢の収集に成功する。やがて曹操軍に潜伏していた孫尚香(ヴィッキー・チャオ)が帰還、決戦へ向けて本格的な準備が始まり……。 (goo映画より)

レッドクリフ2


Part I をDVDで見た後にすぐPart IIが劇場封切りとなったので、早く続きのストーリー展開が知りたい気持ちもあって足を運ぼうかなと思いつつ、またあぁいう生々しい戦闘シーンを見るのは少し時間をあけたいなという気持ちが勝ち、結局DVDリリースを待つことにしてしまった。 

PartIでは、主要登場人物の丁寧な描きこみと、それぞれが誰を同志とし誰と敵対するかというストーリーの展開を楽しんだけれど、このPartIIでは、雌雄を決する赤壁の闘いに向けて、数で圧倒している曹操軍に対し孫権軍と劉備軍の連合軍がどういう作戦を立てて挑んでいくのかというのが最大の着目点となった。

痛快だったのは孔明が打ち出したわずかな草船で敵を欺き10万本の矢を奪い取った知略。 片側だけに矢がささって大きく傾いた船を太鼓の音を会津に180度方向転換させ、もう一方にもバランスを取れるまで矢を受けるというのがなんともユーモラスでもあった。 嵐のように矢が打ち込まれる船の中で悠然と酒を楽しんでいる金城武演じる孔明の表情がとても印象深い。 作戦共々この映画の中で唯一心和むシーンだった。
そして孔明と首を掛け合う形で曹操軍にダメージを与えるような手を打つと約束した、後で大きく物をいう事になる周瑜の人の心の裏の裏をかくような手も見事だった。 

反対に非常に不快だったのは、自陣で疫病により死んだ者たちを船に乗せて連合軍側に送りつけ、敵陣にも疫病を蔓延させた曹操の非情ぶり。 敵を叩くためには手段を選ばないというのも当然の事なのだろうけれど、ますます曹操の顔が憎憎しく映る。 ただ多くの三国志の訳本ではこういう記述はないようですが・・・。

さらに映画のオリジナルエピソードとして、国のために闘ったのは男達だけではないという事で、孫尚香が曹操軍に潜入して陣構えや船の配置図を写しとってきたり、風向きが変わるまでの時間稼ぎのために周瑜の妻の小喬が曹操軍に一人乗り込んで行ったりと、民のために命をかけた女たちの戦いも描かれている。 スペクタクルな戦国大作に温かみと華を添えている感はあるけれど、個人的には好みません。 

レッドクリフ1


小喬の時間稼ぎに助けられた部分があったにせよ、敵の船団の密集した陣形を読み天候を味方につけて火責めに打って出た決戦、 鋼のように強く気骨ある武将だった甘興の勇ましい死に様、疫病が蔓延した際に分裂したと敵に思わせた劉備軍の武将たちが次々に戦場に駆けつけ連合軍の勢いが一気に増していく様子など見事でスケールの大きな見せ場となった。 
個人的に魅力的だったのは忠義の人、趙雲。 彼を演じていた役者さんは日本の伊原剛志のイメージに通じるものがあるような気がする。 出番は少なかったけれど最後に周瑜と二人で組んで敵に立ち向かっていた剣捌きがカッコよかったです。 

ジョン・ウー監督執念の「三国志」という感じではありましたが、PartI、PartIIを通じて大スペクタクル時代劇の醍醐味を味わう事ができたので満足です。

撮影裏話として一番びっくりしたのは、主人公の周瑜を演じるはずだったチョウ・ユンファがをクランクイン当日に一方的に降板を申し出たという事。 ジョン・ウー監督とは信頼しあっている仲の俳優さんだったそうですが、こんな事ってあるんですね・・・。 ほぼ2年間にわたる撮影中、猛暑、荒天、資金難とありとあらゆる多くの問題との戦いでもあったみたいです。
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ラフマニノフ ある愛の調べ
2009/07/09(Thu)
「ラフマニノフ ある愛の調べ」
原題: LILACS (2007 ロシア 96分)
監督: パーベル・ルンギン
出演: エフゲニー・ツィガノフ、ヴィクトリア・トルストガノバ、ヴィクトリア・イサコバ
鑑賞日: 7月3日 (DVD)

ラフマニノフ


1920年代のアメリカ。ロシア革命を機に亡命した天才音楽家セルゲイ・ラフマニノフ(エフゲニー・ツィガノフ)は演奏旅行で全米を回り各地で成功を収めるが、その心は鬱々としていた。幼くして一家離散の憂き目に遭いながらもピアノと作曲の才能を開花させた彼は今、望郷の念と多忙さから作曲に集中できずに苦しんだ挙げ句、これまで支え続けてくれた妻ナターシャ(ヴィクトリア・トルストガノバ)にすら背を向けてしまう。そんなある日、郷愁を誘うライラックの花束が届く。(goo映画より)

ラフマニノフのピアノコンチェルト2番は、数あるピアノコンチェルトの中でも多分自分が一番数多く聴いている曲だと思うし非常に好きな作曲家なので、ラフマニノフの生涯をどう捉えたのかとても楽しみにしていた作品だった。 なのに・・・、原題に偽りなし、「ライラック」が主役の(笑)、かな~り期待はずれな作品でした。

エフゲニー・ツィガノフ演じるセルゲイ・ラフマニノフは、容貌をよく似せてあり、なかなか雰囲気が出ていたと思うのだけれど、人物像が掴み難い。 役者のせいというより、脚本のせいなのだろうけれど、何を考え何に悩んでいるのかがさっぱりわからない。 対照的に性格がはっきり描かれていたのは妻のナターシャで、愛するセルゲイを音楽家として成功させるために、どんな状況に陥っても気丈に彼を支え、家族を守るためにはかつて夫と関係のあった女性にさえ臆することなく助けを求める。
セルゲイを巡る女性関係の描写も説得力に欠けて中途半端な感じだし、交響曲第1番を酷評されて作曲ができない状態に陥っていた時に催眠療法で立ち直らせてくれたドクターとの関係に焦点をあてたわけでもなければ一つの曲の誕生に纏わる苦悩や秘話が描かれたわけでもない。
主題が見えないところに時間軸が行ったり来たりするので、余計に物語りに入り込むのが難しくなる。
ラフマニノフの美しい調べがこれだけふんだんに織り込まれているのなら、メロディーにうっとりしてごまかされてしまいそうなのに音楽すら効果的に使われていないのでは・・・。

映画は全篇ロシア語。 “セリョージャ”くらいしか聞き取れないけれど(笑)、音の響きが好きな言語です。

2004年に発売された「チャイコフスキー」というDVDがあるのですね。
レンタルショップで扱っているかどうかは不明ですが、マイヤ・プリセツカヤも出演しているこの作品、なんとか捜してみたいです。
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レールズ&タイズ
2009/04/02(Thu)
「レールズ&タイズ」
原題:RAILS & TIES (2007年 米 101分)
監督:アリソン・イーストウッド
出演:ケビン・ベーコン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、マイルズ・ハイザー
鑑賞日:3月30日 (DVD)

レールズ&タイズ

列車が母子心中を図った車に衝突し、母親を死なせてしまった運転士トム(ケビン・ベーコン)。 彼と末期がんに冒される妻メーガン(マーシャ・ゲイ・ハーデン)のもとに、犠牲者の息子ディビー(マイルズ・ハイザー)が怒りをぶつけにやってくる。 メーガンは彼を優しくなだめ、トムの反対を押し切り、引き取ることを考える。 子供のいない彼女はディビーを世話することで生きがいを見いだし、余命数ヶ月を3人で暮らすことを選ぶ。 (DVDデータより)

レイル


クリント・イーストウッドの愛娘であるアリソン・イーストウッドの初監督映画。 クリントこそが好みそうなこのテーマにも惹かれて迷わず見ることにした。

病魔との闘い、家族関係の問題、仕事での窮地といった現実に誰の身の上に起こっても不思議ではない事が、ありふれた日常の中で少数の登場人物によって淡々と静かに綴られているのに心を打たれた。 こういうアプローチの仕方はまさにパパ譲りかと・・・。

癌が骨に転移し余命幾許もないと知ったメーガンの悲しみと絶望。 自分の死というものを覚悟させられる時、人はどれほどの衝撃に襲われるのだろう? その妻メーガンの病気と向き合えずに現実から目をそむけようとするトムの気持ちも、すでに妻の2度の手術を乗り越えてきた彼が、避けられなくなった妻の死に今は絶えられなくなっているという事が物語の途中で明かされれば、無理からぬ人の心理だと受け取ることができる。
母親の車を発見しながら列車を止めなかったトムに怒りをぶつけにきたデビーが、メーガンの包み込むような優しさに安らぎを感じ、あっという間に夫妻との距離を縮め、離れてしまっていたトムとメーガンの心を再び寄り添わせたのも自然な成り行きに思えてしまう。

こんな風に感じたのも主演の3人の素晴らしさだと思うのだけれど。 
ケビン・ベーコンは言うまでもなく、マーシャ・ゲイ・ハーデンの抑えた表情の中にありったけの感情を込めた演技が素晴らしい。 とても「ミスト」のあの狂信的でふてぶてしい初老女(に見えたのだ)とは結びつかない!(笑)
それでも、デビー役が天使のようなマイルズ・ハイザーじゃなければここまで感動しなかったかも。 母親が自殺し、今またメーガンも失うという現実が重くのしかかり自虐的になった時の演技には心が震えました。

アリソンの兄のカイル・イーストウッドが音楽を担当。 イーストウッド遺伝子の非凡さを確認したこの映画、劇場公開されなかったのは残念ですが、レンタル店の一押しくらいに宣伝してもらって、多くの人に見てもらいたいです。

レイル1                                  クリントパパとアリソンのツーショット! 相変わらず素敵です~♪ 俳優引退なんて淋しいこと言わないで、来年80歳になってもまだまだもっともっとスクリーンに姿を見せて!! 
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ライラの冒険 黄金の羅針盤
2008/04/07(Mon)
「ライラの冒険 黄金の羅針盤」
原題 : THE GOLDEN COMPASS  (2007年 米 112分)
監督 : クリス・ワイツ
出演 : ダコダ・ブルー・リチャーズ、ニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーン
鑑賞日 : 3月14日 (新宿ミラノ)
ライラ

我々の暮らす世界とは似て非なる平行世界のイギリス・オックスフォード。 ジョーダン学寮で育てられた孤児のライラ(ダコダ・ブルー・リチャーズ)は、ダイモンのパンタライモンや親友ロジャーらと共に、
騒がしい日々を送っていた。しかし街では次々と子どもが連れ去られる事件が発生し、親友ロジャーも姿を消してしまう。そしてライラ自身もコールター夫人(ニコール・キッドマン)に連れられジョーダン学寮から旅立つことに。旅立ちの日、彼女は学寮長から黄金色の真理計を手渡され……。(goo映画より)

英国の作家フィリップ・プルマンが書き上げた三部作の冒険ファンタジーの映画化、第一弾。
「黄金の羅針盤」は1995年に、続く「神秘の短剣」が97年に、最終章となる「琥珀の望遠鏡」が2000年に出版されています。

主人公のライラが住んでいるのは私たちの世界と似て非なるパラレルワールド・・・という事でパラレルワールドなるものを理解しないといけないのね・・・。
時間軸にかかわるこういう世界ってちょっと苦手・・・。

この映画を見に行ったのは、ストーリーにそれほど期待したわけではなく、大画面で映像を楽しみたかったのと、人々の分身(守護精霊)である”ダイモン”と呼ばれる動物の形をした生き物が可愛らしかったので・・・。
ストーリーも面白くなかったわけではないけれど、112分という、この手の映画ではわりと短めな中で淡々と展開していってしまったのが、面白さというかスリリングさを若干削いだように感じる。
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ライラを演じたダコタ・ブルー・リチャーズはオーディションで1万人以上の中から選ばれ、本作がデビューの新人とは思えない子役。 目力の強い子でライラの意思の強さ、気丈な性格がよく伝わって来た。
ただ、ライラという少女はあまりにも簡単に難局を突破してしまったり、よろい熊の王ラグナー相手に平気で大嘘をついてみたりと、彼女の賢さが狡猾に感じられてしまい、何となく子供らしい無邪気な魅力に欠けて見えたのが残念。
ま、羅針盤が読める世界でたった一人の特別な能力を持った子供なんだから、それでも不思議じゃ
ないわけだけれど、自分に備わった特別な力とか、それゆえに運命に導かれていく事への不安のようなものがもっと見えたら、もう少しライラが愛しいキャラに思えたような気がします。 
ライラよりも、その時その時の心境で姿がころころ変わるパンタライモンの方に興味を持ってしまったけれど、この相棒がライラが成長した暁にはどんな姿となるのかを想像するのも楽しい。 ライラの叔父のアスリエル卿(ダニエル・クレイグ)のゆき豹なんて最高にかっこいいし!

映像的にはアカデミー賞の視覚効果賞を受賞しただけあり、広大な自然の風景や町並みなどが溜息が出るほど美しいし、ダイモンたちの細かい動きや、イオレクとラグナーの大熊同士の戦いのリアルな感じも素晴らしい。 ただ最後の北の地でのタタール族、魔女族、ジプシャンが入り混じっての闘いが薄暗い中での出来事だったので迫力に欠けたあげく見づらかったのが残念。

登場人物はそれぞれ魅力的。
コールター夫人を演じたキッドマンは、彼女のアイシーな美しさと雰囲気がこの役にぴったり。 もともとキッドマンのイメージでこの人物のキャラクターを設定しているらしいので、ご本人はどう受け取っているのでしょうね? 彼女のダイモンが意地の悪そうな金の猿っていうのもなんとなく納得・・・。

さり気なくライラを守り、強く生き抜く力を持っているエヴァ・グリーン演じる魔女のセラフィナ・ペカーラが何気に美味しいキャラ。
これからの冒険でもライラの頼もしい指南役となりそうな気球乗りのリー・スコーズビー(サム・エリオット)と鎧熊のイオレクの活躍も楽しみです。
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リーピング
2007/10/24(Wed)
「リーピング」
原題:THE REAPING (2007年 米 99分)
監督:スティーブン・ホプキンズ
出演:ヒラリー・スワンク、デビッド・モリッシー、イドリス・エルバ、アナソフィア・ロブ
鑑賞日:10月13日 (DVD) 


“奇跡”の真相を暴く第一人者である大学教授のキャサリン(ヒラリー・スワンク)。彼女は「川の水が血に変わった」という現象を調査するため、相棒のベン(イドリス・エルバ)とともに小さな街・ヘイブンへとやってきた。ヘイブンで教師をするダグ(デビッド・モリッシー)とともに早速川を調べるキャサリンたちだが、いきなり大量の蛙が降ってくる不可解な現象に見舞われる。その時キャサリンは一人の謎めいた少女-街の人々が災いの元凶と恐れるローレン(アナソフィア・ロブ)と出会い……。(goo映画より)

ホラーレーベルのダーク・キャッスルの映画なのでこれもホラー、しかもB級ホラーなんだろうけれど、オカルト色も濃くけっこう面白かったです。 
サタンや天使を絡め、おち?というか、そう来たかというエンディングも悪くはなかった(笑)

アカデミー賞を2度も受賞しているわりにはヒラリー・スワンクって出演する映画を選ばないというか・・・、「11:14」(ゴーストのパトリック・スウェイジが老け役というか、老けたなぁ・・・)というわけのわからない映画でのちょっと頭のいかれた変なねーちゃん役で出演していたのはさすがにどうかと思ったけれど・・・彼女的に演じる価値があると思えばそれでいいのでしょうね。

キリスト教徒でもなく無宗教な人間にとってはこのストーリーには恐さはほとんど感じないと思う。
旧約聖書の「十の災い」を知っていれば、映画の中でその通りに順を追って起きる事も特にびっくりするわけではないけれど、真っ赤に染まった川やイナゴの大群などの映像はVFXを駆使して映像化しているだけに迫力満点。
その映像のリアリティーも素晴らしいけれど、フラッシュバック的に挿入されていたキャサリンの追憶や幻想のようなシーンもとても印象的だった。

旧約聖書、出エジプト記の「10の災い」は
 1.水を血に変える
 2.蛙を放つ
 3.ぶよを放つ
 4.虻を放つ
 5.疫病を流行らせる
 6.腫れ物を生じさせる
 7.雹を降らせる
 8.イナゴを放つ
 9.暗闇でエジプトを覆う
10.長子を皆殺しする

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「ブラック・ダリア」のスワンクは彼女の雰囲気と役柄の設定とのギャップが気になっていまいちすんなりくるものがなかったけれど、今回のキャサリン役の彼女は、自然体でとても綺麗だったと思う。 見る者を引き込む彼女の演技力はやはり凄いです。

キャサリンとなんとなくいい感じだったダグ役のデビッド・モリッシーはカットによってはジョシュ・ルーカスに似ていて(もち、ジョシュの方がいい男♪)、最初のうちはジョシュが良かった・・なんて思って見ていたけれど、やっぱりジョシュが演じるべき役ではないわ!(笑)

少女ローレンを演じたアナソフィア・ロブの無実を主張する意志の強そうな目がとても良かったです。
オカルトやホラー映画で子役が重要な役を演じているのを見るたびに、オンとオフの精神的なバランスをどうやってとっているのかと気になってしまうけど、まぁ、撮影現場にイナゴやカエルが飛びまくっていたり、川が真っ赤に染まっているわけではないので、実際にないものを相手に演技をしているその演技力に感心すべきなのでしょうね。

聖書というととっつきにくい感じもしますが、こんなマンガの旧約、新約聖書もあるのでけっこう重宝しています。
マンガ聖書物語<旧約篇>&<新約篇>
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ラストキング・オブ・スコットランド
2007/10/19(Fri)
「ラストキング・オブ・スコットランド」
原題 : THE LAST KING OF SCOTLAND (2006年 英 123分)
監督 : ケビン・マクドナルド
出演 : フォレスト・ウイテカー、ジェイムズ・マカボイ、ジリアン・アンダーソン、ケリー・ワシントン
鑑賞日 : 10月6日 (DVD)


スコットランドの医学校を卒業したニコラス・ギャリガン(ジェイムズ・マカボイ)は、志を胸に、ウガンダにある診療所で働く道を選んだ。時は1971年。軍事クーデターによってオボテ政権が倒れ、イギリスの支援を受けたイディ・アミン(フォレスト・ウイテカー)が、新ウガンダ大統領の座についた直後のことだ。軍隊のヒーローであるアミンは、国民の期待を一身に集める希望の星だ。そんな彼が、診療所の近くで演説すると聞き、興味を抱いて出かけて行くニコラス。熱弁をふるうアミンのカリスマ性にニコラスは、集まった多くの民衆と同様に強くひきつけられるのを感じる。そんなニコラスとアミンの運命がひとつに交わる出来事が、演説会の直後に起こった…(goo映画より)。
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<大いにネタばれです~>
「人食い大統領」の異名をとった実在のウガンダ大統領イディ・アミンをどういう切り口で描くのかによってこの映画の意味合いが全く違ったものになったと思う。
元アフリカボクシングヘビー級チャンピョンで2メートルを越える巨漢だったというイディ・アミン。
アミンを演じたフォレスト・ウイテカーも、その巨体と眼光だけで十分な威圧感を感じさせていた。

この映画のもう一人の主人公である架空の人物ニコラスのキャラクターの設定も良かったのではないかと思う。 ニコラスの言動が招く結果がアミンの持つ善と悪の二つの本質を観客に見せていくことになる。

医学校を卒業したばかりではあるけれど、医師としての自分の能力を役立てようと未知の世界であるウガンダを選んだニコラスは、青年らしいひたむきさと純粋さは持っているものの、やや短慮で流されやすく、女性に対しても奔放な世間知らずの若者。
そんなニコラスだから、カリスマ性たっぷりにウガンダの理想の未来を熱く語るアミンに惹かれて、彼の中に救世主的なヒーロー像を見て取るのも、偶然にも演説後に怪我をしたアミンの手当てをした際の臆する事のない言動にも納得がいく。

ニコラスの言動に新鮮な痛快さを感じ、また彼がスコットランド人というのが気に入ったアミンは彼を自分専属の医者として迎える。 ニコラスは、植民地時代のスコットランド軍に属し、キルトスカートを纏うなどスコットランドに傾倒して自らを「最後の王」と称したというアミンの心に郷愁のようなものを呼び覚ましたのかもしれない。

ウガンダ大統領として堅実な政権運営をしているように思えたアミンと、アミンの側近として発言権を持ち、贅沢な暮らしを提供されて意気軒昂だったニコラスに転機が訪れたのは、空港へ向かう二人が乗った車が銃撃に合い、命を落としかけた時だった。
内密の行動予定が外部に漏れていた事に怒りと恐怖を感じたアミンは、自分の敵となりうるすべての粛清を強化する。 
彼自身もクーデターによって大統領の任についた身であり、あの時代の情勢不安定な国内において猜疑心が強くなっていくのも無理のない事だったのかもしれない。

ニコラスの誤解から、第1の腹心に疑いを持ち処刑してしまったあたりから不安が疑心暗鬼を呼び、猜疑心が狂気へと変わり、彼の精神的な崩壊は止まるところを知らなくなってくる。
ウイテカーの迫力のある演技が凄まじく、彼の大きなアクション一つ一つや鋭い眼光から言葉以上の緊迫感が伝わってきた。

善良なる大統領アミンの真の姿を知ってしまったニコラスが、職を辞し国へ帰ろうとするも時すでに遅く、周辺のイギリス人たちと距離を置いていたのもあだになり孤立無援の状態となった彼は、軽率にもアミンの第2夫人と関係を持ち、彼女を妊娠させてしまい、さらに境地に立たされる。

国外への脱出の最後の手段としてアミン毒殺を謀るけれども発覚して失敗に終わり、空港で捉えられて拷問に掛けられ瀕死状態のニコラス。 彼の脱出劇のために、パレスチナ解放戦線によりハイジャックされウガンダのエンテベ国際空港に着陸させられたエール・フランス機ハイジャック事件(ハイジャック犯はアミン大統領の援護を受けていたといわれている)という史実が持ち出されている。 ウガンダ軍の見守る中、別の飛行機で出国できる事になったイスラエル人以外の乗客たちに紛れ、ニコラスが待合室から出て飛行機に搭乗して離陸するまでのシーンは非常にスリリングだった。
この青年が命拾いをするに足る人物とはとうてい思えないけれど、自らの身の危険も顧みずにニコラスを逃がしたウガンダ人医師の悲痛な思いを忘れることなく、帰国後は彼のすべき事をし、正しい人生の選択をして欲しいと思わずにはいられなかった。

この映画でウイテカーは第79回アカデミー賞主演男優賞を受賞していますが、彼はスワヒリ語を学び、アミンの肉声テープを研究しつつただの物まねにならぬよう、伝えられている彼のイメージに捕らわれることなくアミンの本質をつかもうと努力したとの事です。
この映画の中でのアミンに、ただの残虐な独裁者ではなく一人の弱い人間という面が垣間見えたのも、そういったウイテカーのアプローチのおかげなのだと思う。

アミン大統領は、反体制派のウガンダ民族解放戦線の攻撃により1979年に失脚した後はサウジアラビアに亡命し、2003年に80才で病死したそうです。
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ウガンダに到着したニコラスを出迎えた診療所の医師の妻サラ役はX-File・スカリー捜査官のジリアン・アンダーソン。 彼女が出演していると言うのがこの映画を見る楽しみの一つでもあったのだけれど、かまわないうちに伸びてしまったような髪と少しやつれたような感じのこのキャラクター仕様なジリアンに少しだけ年を感じた。 でも、どんな状況でも凛として自分を見失わないクールなサラはやはりジリアンならでは! ジリアン、とっても好きなのです。

尚、作品やアミン大統領について語っているウイテカーのインタビューがこちらで取り上げられています。
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ルワンダの涙
2007/10/05(Fri)
「ルワンダの涙」
原題 : SHOOTING DOGS (2005年 英・独 115分)
監督 : マイケル・ケイトン・ジョーンズ
出演 : ヒュー・ダンシー、ジョン・ハート、クレア・ホープ・アシティ
鑑賞日 : 9月23日 (DVD)


ルワンダの首都・キガリ。イギリス人のジョー(ヒュー・ダンシー)は、クリストファー神父(ジョン・ハート)の運営する技術学校で英語教師として働いていた。ツチ族の少女マリー(クレア・ホープ・アシティ)をはじめ、生徒たちと触れ合いながら日々を送るジョー。しかし彼はBBCのレイチェル(ニコラ・ウォーカー)から、フツ族がツチ族を虐殺している事を耳にする。そしてある夜、事態は急変。フツ族の大統領機墜落を機に、フツ族がツチ族の大量虐殺を始めたのだ。怯えるツチ族の人々は学校へ避難してくるが…。(goo映画より)

この作品は1994年当時、記者として現地で取材したデビッド・ベルトンの体験がもとになっていて、ホテルルワンダが南アフリカで南アフリカ人を使って撮影されたのと違い、ルワンダ現地で撮影し、虐殺を生きぬいたツチ族の人がスタッフとして映画制作に加わっている。
また多くのルワンダ人がエキストラとして映画に出演しているそうだけれど、虐殺する側とされる側にどの部族がどのように別れて撮ったものなのか、ルワンダの人たちの勇気に感心させられる一方、昔の感情が蘇ってこないものなのかと、後で考えるとなんだか恐ろしくなってしまった。

映画の冒頭、マリー(クレア=ホープ・アシティ)のランニングの様子をまるで実況中継のアナウンサーのように伝えるジョー。 彼のまわりに集まって来てマリーのゴールに盛り上がる生徒たちの輝いている姿は、ごくありふれた風景だった。 
ルワンダでもそんな日常が繰り返されていたのに、大統領機撃墜事件がルワンダの社会を一変させてしまう。
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それは、93年の和平合意後もくすぶっていたフツ族のツチ族への憎しみを一気に扇動する都合のいい引き金だったような気がする。
人口的な比でさえ、8割以上がフツ族だったと聞くルワンダでのツチ族の人たちの恐怖と言ったらどれほどのものだったのだろう。 技術学校に避難することすらできなかった人たちの恐怖と絶望。
ついこの前までは部族の違いを気にする事無く一緒に日常を送っていたように思える隣人たちが、まるで虫でも殺すように罪悪感もなく虐殺する側とただ無力に逃げ回るしかない側に別れてしまう状況に気が遠くなるような、自分の感情がなくなっていくような感覚を覚えた。

BBCのレイチェルをはじめ、報道機関に携わっていた白人たちは、最初こそはこの惨劇を全世界に知らしめてなんとか悲劇を回避したいと奔走する。 それでも彼らの頭のどこかでは、自分たちはまず狙われないし、窮地に陥ればこの惨状から逃げる術があると思っているのだろう。
レイチェルがジョーに語った「1年前のボスニアの時は毎日泣いてばかりいた。 白人女性の死体をみるとそれが母だったら・・・と思った。 それなのにここでは涙すら出ない。 殺されているのはただのアフリカ人。 結局自分たちは自分勝手なのよ。」という台詞はあまりにも痛烈だけれど、これこそが白人の本音であり、先進国の本音なのだと思う。
そして、それは言い悪いの問題ではない。

国際社会の足並みが揃わないのは、ルワンダから10年以上経った今でも変わらない。 つい先日のミャンマーでの出来事も、中国やロシアが軍事政権とのそれぞれの関係のために積極的介入に否定的な姿勢を示した。  ルワンダの虐殺の影にもフツ族側に武器などを輸出してバックアップしていた国々がいて国連は十分な機能を果たせなかったと聞く。
途上国と、その資源を自国の利益のために利用する先進国という構図が変わらない限りこのような事の繰り返しは避けられないのだろう。
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この映画は英・独の共作で原題は「SHOOTING DOGS」だけれども、アメリカで封切られた際のタイトルは「Beyond the Gates」。 分かりやすいタイトルではあるけれど、クリストファー神父がデロン大尉(ドミニク・ホロウィッツ)に対して「あなた方が攻撃されない限り、銃撃は認められていないのでしょう。 犬があなた方を襲ってきたのか」とPKOのあり方を皮肉ったニュアンスが伝わって来ない。

ジョー役のヒュー・ダンシーは「ブラックホーク・ダウン」や「キング・アーサー」で見ていたのに覚えがなく、気に留めて見るのは初めてだけれど、魅力ある役者ですね。
映画の序盤、自分の任務にやりがいを感じ生き生きと輝いていたジョーが、大量虐殺の渦中で、自身も危険な状況で恐怖を体験し、何もできない国際社会や自分の無力さに気づき、現実の酷さにショックを受けながら消沈していく様子は痛々しかった。
ルワンダの人々への慈愛に溢れ、冷静沈着なクリストファー神父を演じたジョン・ハートの存在感も素晴らしい。
マリーを演じたクレア=ホープ・アシティは「トゥモロー・ワールド」で人類の未来を託された少女キーを演じていた女優だったんですね。 全然気が付かなかった。

是非一人でも多くの人に見てもらい、何かを感じて欲しい映画の一つだと思います。
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ラブソングができるまで
2007/09/14(Fri)
「ラブソングができるまで」
原題 : MUSIC AND LYRICS (2007年 米 104分)
監督 : マーク・ローレンス
出演 : ヒュー・グラント、ドリュー・バリモア、ヘイリー・ベネット
鑑賞日 : 9月9日 (DVD)


80年代に爆発的な人気を博した5人組、“PoP”のメンバーだったアレックス。しかし、解散後に発売したソロアルバムが泣かず飛ばず。今では、過去のスターとなっていた。ある日、若者に絶大な人気を誇るシンガー、コーラ・コーマンからアレックスに、曲の依頼が入る。またとない復活のチャンスだが、曲を書くのは10年ぶりで、作詞が出来ない。そんな時、自宅の植木係りとして雇ったソフィーに作詞の才能があることに気が付く。 (goo映画より)
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ヒュー・グラント、好きなんです♪
そのルックスを存分に活かす事ができない、なんだか情けなくて、でも憎めない男を演じさせたら右に出る役者はいないでしょうという感じで!
ドリュー・バリモアもいくつになってもETの子役時代の可愛らしい面影を残していてキュートで魅力的。 
アレックスの家にバイトにやって来たソフィーを見た有名な作曲家に「彼女また来る?」と聞かれたアレックスが、「まっすぐ宇宙船に帰らなければね」とETにひっかけて言ってたのが笑えた。 でも、植木の水やりだけのバイトなんてホントにあるのかしらね? いったいいくらもらえるんだろう?(笑)

アレックスとソフィーのラブストーリという点では、秋風が吹いちゃったみたいなところもあったけれど、それほどヤキモキする事もドキドキする事もなく、ラブソング作りを縁に発展していった微笑ましい二人の姿に十分満足しました。
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で、やはり私的に点数が高かったのはヒュー。
映画のオープニングの彼らが80年代にアイドルとして活躍していた頃のWHAM!を意識したようなプロモーション・ビデオでまず爆笑! 顔の方は肌も艶やかにうまくCG効果(たぶん・・・)が出ているけど、気を抜いたのがお腹でしたね・・・。 20代ではなく今の彼の40代のお腹だった(笑)
同窓会のショーでのスター時代に戻ったようなキラー目線、ハイテンションでの腰振りダンス+軽いぎっくり腰などがもう笑えて笑えて・・・、なんでこの人ってこうなのかしら?
そういえば、ラブアクチュアリーの時に一発撮りだったというあのダンスはカッコ良かったな。
過去の栄光のおこぼれで生きているようなアレックスだったけれど、音楽への情熱はしっかり残っている。 ピアノは彼にとって自分の次くらいに大事な宝物で、ソフィーが無神経にピアノの上に荷物を置くと、文句は言わないけれどさっさと自分でどかして傷をつけないように大切にしている。
そしてデモテープを作っている時のアレックスの生き生きした表情と手際の良さに、それまでも細々と作曲をしてたのではないかな?と思わせられる。 あのシーンはお気に入りのシーンです。
ドリューのソフィーにも失恋の痛手で作家になる夢を諦めたとか、失恋させた張本人が現れるなどドラマはあるんだけど、やっぱり、これってヒューの映画ですよね!

また、コーラのキャラ設定が上手い。
ブディズムをここまで超過劇セクシーにパロっちゃっていいの?とも思うし、人気絶頂の歌姫らしく高ビーな様子も見せるんだけど、根はとっても素直でいい子っていうのが、クライマックスの彼女の新曲発表コンサートで伝わってくる。 アップになるとリトルマーメイドを連想させるくらいピュアで可愛らしい素顔なのよね! 

そのコンサートにアレックスからの思いがけないプレゼントがあって、ほんわりと心温まるエンディングにつながっていく。 このアレックスからのプレゼントもヒュー・グラントだからすんなり来るというか・・・。 あんな情けない歌詞でソフィーのハートに直球投げ込んじゃうんだもんナー。

コーラに贈られたアレックスとソフィーによる「愛に戻る道 Way back into Love」というデュエット曲がまたとても素敵です。 

以下、DVDでーたネタですが、ヒュー曰く、ミュージッククリップはデュラン・デュランのクリップを手本に、腰ふりダンスはトム・ジョーンズをモデルにしたそうです。 そしてこの映画に出演するにあたり、歌とダンスとピアノ演奏の猛特訓をしたそうです。 特訓の甲斐あってピアノもなかなかだし、歌も上手かったですね!
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ラッキーナンバー7
2007/08/06(Mon)
「ラッキーナンバー7」
原題 :LUCKY NUMBER SLEVIN (2006年 米・独 111分)
監督 :ポール・マクギガン
出演 :ジョシュ・ハートネット、ブルース・ウィリス、ルーシー・リュー
鑑賞日 :6月23日(DVD)
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空港のロビーで、青年の前に現れた謎の車椅子の男。男は、20年前の幸運のナンバーにまつわる残酷な物語を語り始める。一方、NYのアパートではスレヴン(ジョシュ・ハートネット)とリンジー(ルーシー・リュー)が偶然の出会いを果たす。不運続きのスレヴンは、友人を頼ってNYに来たのだという。ところが友人は姿を消し、スレヴンは敵対するギャング、“ボス”(モーガン・フリーマン)と“ラビ”(ベン・キングズレイ)の争いに巻き込まれる。そしてその影には、あの空港の男-凄腕の暗殺者グッドキャット(ブルース・ウィリス)がいるのだった…。(goo映画より)
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この映画、事前の思い込みで100%コメディーだと思って見始めてしまった。 冒頭の空港の待合室の場面、グッドキャットのいきなりのズドンで目が覚めました。 何か違うぞって(笑)
待合室での唐突な昔話がその後のストーリーに繋がっていく大事な伏線だったのね。

まーしかし、豪華なキャストですね。 
ブルース・ウィリス、モーガン・フリーマン、この2人だけでも十分魅力的なキャスティングです。 そこにジョシュ・ハートネット(一応主役なんですが・・・)、ルーシー・リュー、ベン・キングズレイという面々。
さらに感心なのは、この豪華メンバーが仇となってかえって散漫な印象を与えるという罠に嵌りそうな欠片もない事。

ジョシュ・ハートネットは、そのルックスと声がけっこう好みです。 でも、わりと何を見てもいまいちな感が多かったのだけれど、この映画は彼の「凡庸な魅力」みたいのが光っていました。 前半のついてない男ってのがやけに説得力あるんだな(笑)
「カオス」で、アクの強いジェイソン・ステイサムとウェズリー・スナイプスと共演したライアン・フィリップの個性が魅力的に見えたのと同じ感覚かな?
ルーシー・リューもちょっと間違えばぶりっ子でうざい存在になりそうな役を彼女らしい爽やかなキュートさで好感度大に演じてました。 当初の脚本では、この役は地味な端役だったそうですが、ルーシーに決まってかなりエネルギッシュなキャラにしたという事です。
そして、やはりブルース・ウィリスですね!
血も通っていなそうな殺し屋を渋くクールに凄みたっぷりに!

ストーリーも、マフィア同士の抗争というバイオレンス、スレヴンとリンジーのラブロマンスを核にしながら、冒頭の空港での20年前の話が、現在へと繋がって全貌を現してくるあたりが見事でした。
最後の最後まで緊張感を漂わせながら、ほのぼのとするエンディングもまた良かったです。

DVDでーたねたですが、モーガン・フリーマンとベン・キングズレイの共演シーンが撮られた日には、休日のスタッフや出番のなかったルーシーなどが見学に訪れるなど2人の演技は周囲の関心を大いに集めたようです。
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