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勇者たちの戦場
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2008/05/19(Mon)
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「勇者たちの戦場」
原題 : HOME OF THE BRAVE (2006年 米・モロッコ 107分) 監督 : アーウィン・ウインクラー 出演 : サミュエル・L・ジャクソン、ジェシカ・ビール、カーティス・ジャクソン、ブライアン・プレスリー 鑑賞日 : 5月4日 (DVD) ![]() 帰還の日も間近いあるイラク駐屯部隊が、最後の輸送任務に就く。 しかし目的地に到着した部隊を、武装勢力が襲った。若い兵士のトミー(ブライアン・プレスリー)とその親友ジョーダン、ジャマールたちは応戦するが、ジョーダンはトミーの目の前で撃たれ息絶える。同じ部隊のヴァネッサ(ジェシカ・ビール)は爆弾で負傷し、軍医のウィル(サミュエル・L・ジャクソン)が応急手当にあたった。やがてヴァネッサ、トミー、ウィルは故郷に帰ったものの、生活に順応できなくなっていた…。 (goo映画より) <いつもの事ながらネタばれありです> 冒頭、間もなく米国に帰還できる嬉しさを隠せない兵士たちが、駐屯基地で屈託のない笑顔でジョークを飛ばしあったり、バスケのゲームに興じている様子に反ってその後に起こる惨劇を予兆してしまう。 安全とされている場所への物資輸送任務は、反米組織の待ち伏せにあい、多くの死者を出す事になる。 イラクでの銃撃戦が描かれるのはこのシーンだけだったけれど、見えない敵と戦う恐怖、年かさもいかない現地の少年のリモートコントロールによる車両爆破、米兵の誤射など言葉を失うようなシーンの連続だった。 ![]() 戦場から故郷へ帰った兵士たちの日常もまた、平穏なものとはならなかった。 それぞれの家族、恋人、友人たちとの再会は、待ち焦がれた幸福の瞬間には違いないが、戦場を知らず、祖国で安穏と暮らしていた人々との間に大きな壁を感じていく。 我が家にもどったばかりのウィルが、庭でティータイムを楽しむ妻と友人たちをキッチンの窓から無表情で見ている姿が印象に残る。 帰国初日にしてすでに周りの人々との距離を感じてしまったのではないだろうか。 戦場で救う事の出来なかった兵士の死を幾度となく見てきたウィルの無念、親友が目の前で銃撃され自分の腕の中で息絶えたトミーのショックと落胆、誤って民間人のイラク女性を殺してしまったジャマールの自責の念、敵の爆撃で右手首を失い、子供の世話どころか自分の身の回りの事すらままならず苛立つヴァネッサ。 それぞれの心の痛みと苦悩の末に彼らが辿った道は、今のアメリカ社会がかかえる帰還兵問題のほんの一部であり、多くの帰還兵たちが神経をずたずたにしながら日々を過ごしているという現実はあまりに辛くて悲しい。 精神的な傷に対し、次々に処方されるのみ薬。 欲しいのは薬ではないと瞳の奥が訴えているようにみえたのも空しかった。 相手の心の痛みを理解しよう、わかちあおうとしても上手くいかなかったり、反って傷つけてしまうというような事はいくらでも起こりうるだろうし、残念ながら仕方のない事だと思う。 けれども、この映画ででてきたトミーの出兵前の職場の雇い主のように「どのくらい殺った」というような無神経極まりない言葉を吐き、好奇の眼差しを向けることだけは断じて止めなくては。 この映画では、フォーカスをあてていた4人の帰還兵のうち、一人が命を落とし、2人が心の病からの立ち直りのきっかけをつかみ、残るトミーは現状にどうしても馴染めず、自分という存在をとりもどすためにイラクへと戻っていった。 彼が次に祖国に戻ってくる時には、さまざまな問題が少しでも良い方向へ変わっている事を願いたい。 映画のラストで「戦争はいつでも始められるが、思い通りには止められない Wars begin where you will but they do not end where you please」というマキャベリ(Machiavelli)のテロップが流れる。 一旦始めてしまったら止められないどころではなく、何時いかなる場合も戦争など始めていいわけがないという当たり前の事を痛切に感じないではいられない。 |
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ワールド・トレード・センター
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2006/10/29(Sun)
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「ワールド・トレード・センター」
原題 : WORLD TRADE CENTER 監督 : オリバー・ストーン 出演 : ニコラス・ケイジ、マイケル・ペーニャ、マリア・ベロ、マギー・ギレンホール 鑑賞日 : 10月23日(新宿プラザ) ![]() 2001年9月11日の朝、ニューヨーク港湾局警察の警察官達はジョン・マクローリン(ニコラス・ケイジ)に指示された勤務配置に従い、それぞれの持ち場についていた。 午前8時46分、ワールド・トレード・センターの北棟に旅客機が激突して大惨事が起きた為に、彼らは緊急避難援助という特命を受け、現場に向かう。 さらに南棟にも旅客機が激突した現場は想像を絶する事態となっていたが、タワーに取り残された人々を救出する為にマクローリンとウィル・ヒメノ(マイケル・ペーニャ)ら5人の勇気ある警察官がタワー内に向かう。 しかし、彼らがビルに入ってまもなく、物凄い轟音とともに建物が崩れ始めて・・・。 ![]() この映画は、テロリストにのっとられた旅客機が、惨事を起こすために突っ込んだ、ニューヨークのシンボルであるワールド・トレード・センターのツインタワーを舞台に、ビルに取り残された人々の救出任務中にビルの崩壊によって生き埋めになってしまった警察官たちのサバイバルとその家族、家族愛に焦点を当てるという形で描かれている。 私は、生き埋めになったマクローリンとヒメノが助かった事を知っていたので、2人の運命に関してはドキドキハラハラしてはいなかったけれど、あのような状態からどうやって生還する事ができたのだろうと思いながら映画を見ていた。 彼らの生還は、日が暮れていったん捜査が打ち切られた後に許可を得ないまま、夜通し瓦礫の中を生存者を探し続けた元海兵隊員、2人を助ける為に危険を顧みずに瓦礫の中へ入っていった救助隊員や医療補助員、消防隊員の勇敢な行動あっての事だった。 救出活動に関わった人たちの行為は、褒め称える言葉もないくらいのものであり、テロという許しがたい行為の対極にある、善の象徴だと思う。 監督がフォーカスしたもう一方の家族愛に関しては、素直に受け止められないものもあった。 マクローリンとヒメノは、画面からは伝わりようのない肉体的な苦痛や恐怖と闘っていたはずで、そのような状況下で愛する家族のもとに還りたいという思いが生への執着となり、その彼らの無事を願う家族達との強い心の絆は素晴らしく、美しく描かれてはいるけれど、助かった二人の家族の周りで、多くの人が家族や恋人など大事な人を失った事を思うと複雑な気持ちにもなってくる。 特に印象に残ったのは、助け出されたヒメノが「ここにあったものは・・・」と救助隊員に問いかけたシーン。 生死の狭間をさまよった後に、瓦礫の山となったツインタワーの残骸を見て、現実に起こった事の恐ろしさに気がつかされた時の彼の顔。 マクローリンの妻のドナが、かけつけた病院で、夕べ口げんかをしたっきりの息子が見つからないと泣き出した見ず知らずの女性を抱きしめ慰めていたシーンにも、あのテロで犠牲になった人の家族や友人たちを支えるために、見ず知らずの人々同士が心を寄せ合い、励ましあっていた様々な光景を思い出して胸がしめつけられる思いがした。 監督からのメッセージは伝わってきたけれど、見終わった時、なにも舞台が9.11ではなくても良かったのではないかと思ってしまった。 マクローリン氏は生還した2人を祝うためのパーティーの出席者の一人として、ヒメノ氏は港湾局警察の警察官として、両氏ともこの映画に出演を果たしています。 マクローリン氏は救出されたものの、一時は危篤状態に陥って、医師から家族を皆病院に呼ぶように言われた事もあったそうです。 家族愛の強さが試されたのは、実際には救出後の病院での付き添い看病の時間だったようです。 |
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ワンダーランド
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2005/11/15(Tue)
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「ワンダーランド」
原題 :WONDERLAND (2003年、米・加 106分) 監督 :ジェイムズ・コックス 出演 :ヴァル・キルマー、ケイト・ボワーズ、リサ・クドロー、ジョシュ・ルーカス 鑑賞日:11月12日(DVD) ![]() 1981年、ロサンゼルス・ハリウッドのワンダーランド通りで4人の惨殺死体と危篤状態にある一人の女性が発見される。最初は麻薬がらみのありふれた事件と思われていた。ところがやがて70年代に絶大な人気を誇ったポルノ王ジョン・C・“ジョニー・ワッド”・ホームズと大物ギャングのエディー・ナッシュの関与が取り沙汰されるようになると、ハリウッドの暗部をさらけ出す事件として全米中の関心の的となる。関与を否定するホームズ本人に加え、事件当日彼と一緒にいた恋人のドーン、そして別居中の彼の妻シャロンらが警察の尋問を受ける。が、それぞれの証言は食い違い、事件の闇はますます深まってゆく。(以上、allcinemaより) 「こんな映画観ないよねぇ」と同居人に遠慮がちに聞いたところ、「観るよ」と二つ返事。「あら、そ!」 O.J.シンプソンが殺人事件に関与したのではないかとアメリカ国内を騒がせたように、この事件も芸能人とハリウッドのナイトクラブを牛耳る大物ギャングが絡んだ事件として当時のアメリカではかなり関心が高かったらしい。 まぁ、こんな映画、出演者の中に特別な超ご贔屓でもいないかぎり、観ないと思います。さすがの私もヴァルだけだったら観なかったけど、目下完全にいかれてるジョシュ・ルーカスが出ていたので・・・ジョシュが演じた実在の人物は精神異常の麻薬ディーラーで、相当な悪党だったらしい。ヴァルを筆頭にキーとなる役を演じていた役者達は皆、いい味出してました。劇中で、こんな残忍な殺害現場は見た事がないと警官が言っていたクライム・シーンは映っていません。念のため。 ヒロインの女の子が飼っていたチワワが可愛く、映画の最初の方に宗教家として出てきた民生委員みたいなおばちゃんが、なんとプリンセス・レイアのキャリー・フィッシャーだった。 愕然・・・。 劇中に挿入されている音楽は70年代後半から80年代を代表するミュージッシャンのビリー・ジョエル、デュラン・デュラン、ボブ・ディランなどの名曲で、殺伐とした映画の雰囲気を少しだけ穏やかにしていた気がする。この映画のサントラはレンタルする価値がありそうです(笑) |
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