ミッドナイト・イン・パリ
2013/02/19(Tue)
「ミッドナイト・イン・パリ」
原題:Midnight in Paris (2011年・米・94分)
監督:ウッディ・アレン
出演:オーウェン・ウィルソン、レイチェル・マクアダムス、マリオン・コティヤール
観賞日:2月2日(Blu-ray)

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ハリウッドの売れっ子脚本家ギル(オーウェン・ウィルソン)は、婚約者イネズ(レイチェル・マクアダムス)とともに愛するパリを訪れる。ワンパターンの娯楽映画のシナリオ執筆に虚しさを覚えているギルは、作家への転身を夢見て、ノスタルジー・ショップで働く男を主人公にした処女小説に挑戦中。パリへの移住を夢見ていたが、お嬢様育ちで現実主義者のイネズは、安定したリッチな生活を譲らない。そんな2人の前に、イネズの男友達ポール(マイケル・シーン)が登場。イネズと水入らずでパリを満喫しようとしていたギルにとって、彼は邪魔者でしかなかった。そうして迎えた第1夜。ワインの試飲会に参加した後、1人で真夜中のパリを歩いていたギルは、道に迷ってモンターニュ・サント・ジュヌヴィエーヴ通りに迷い込む。物思いに耽っていると時計台が午前0時の鐘を鳴らし、旧式の黄色いプジョーがやってくる。その車に乗り込んだギルは、古めかしい社交クラブで開かれているパーティに参加。(goo映画より)

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映画脚本家としてそこそこ成功していながらも小説家になる夢を捨てきれないギルが、タイムトリップで紛れ込んだ憧れの黄金の時代の1920年代で出会った人々との触れ合いを通し、偽らざる自分と向かい合いながら今を精一杯生きる事の大切さに気づくというストーリーをファンタジックに仕立てたとてもチャーミングな映画でした。
映像もまた魅力的~~。 物語の舞台が監督のアレンが愛して止まないというパリだったからこそのお洒落な映画でもあったのでしょうね。 どんなちょっとしたシーンでも、切り取ったら素敵な絵になるようなショットばかりでした。
そして多彩な登場人物同士の会話の中にアレン監督がさり気なくこめたメッセージが散りばめられています。 ハッとさせられたり背中を押された気持ちになる台詞も多いのでは。

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<以下、大いにネタバレです>
それにしてもフィッツジェラルド、ジャン・コクトー、ピカソ、ヘミングウェイなどギルのタイムトリップ先に出現する人物たちの顔ぶれが凄い・・・。
その中でもダリィ!ダリィ!と自分の名前をやたら連呼するエイドリアン・ブロディ演ずるサルバドール・ダリが滅茶苦茶可笑しかったけれど、実際のダリも本当にあんな感じだったとか。

タイムトリップを楽しんでいたギルだったけれど・・・。
ギルが敬愛する1920年代で出会い心奪われていくアドリアナもまた19世紀末のベルエポックに憧れ、そこで出会った芸術家たちはルネサンス時代こそが黄金期と豪語する。 魅惑の時代に生きる偉大な先人たちが、その時代に生きている事を最良の幸せと感じていないと分かった時のギルのポカンとした表情が印象的。 
ギルが言っていた婚約者のイネズとは価値観は大きく違うけど些細な事が一緒というのも何気に考えさせられる台詞です。 確かに価値観の大きく違うパートナーと人生を共に過ごすのは簡単な事ではないけれど、ちょっとした意外な共通点というのに胸騒いで魅力的に思えてしまう事もあるし。
まぁ、そんなこんなでイネズともアドリアナとも別れ、パリで暮らす事を決めたギルは、コール・ポーターの音楽と雨のパリが好きという事で意気投合した骨董屋のガブリエルといい雰囲気に。 ラストシーン、雨の中、街に吸い込まれるように消えていく二人の後ろ姿もなかなか素敵でした。

「エネミーライン」以降、わりと多くの作品を見ていて好感度の高いオーウェン・ウィルソン、5年ほど前には自殺未遂報道にびっくりもさせられたけれど、復帰後は順調な活躍ぶりで何より。 人が良くてちょっと押され気味なロマンティスト系は彼の得意とするキャラだけにとても良かったです。 
マリオン・コティヤールはねっとりした色香が好みではないけれど、こういうクラシカルな雰囲気は良いですね。
裕福な家に育った奔放なアメリカ娘を演じたレイチェル・マクアダムスは健康的な色気を振りまきながら、ちょっぴり嫌な娘を好演。 そういえばレイチェルとオーウェンはウエディング・クラッシャーズでも恋人役で共演してましたね。 クリストファー・ウォーケン様がとっても普通の役で出演していらしたあの映画もとてもいい映画でした。

5作品ぶりに自身も出演するというアレンの新作「ローマでアモーレ」は6月公開が決定したそうです。

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マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙
2012/09/24(Mon)
「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」
原題:The Iron Lady (2011年 英 105分)
監督:フィリダ・ロイド
出演:メリル・ストリープ、ジム・ブロードベンド、オリヴィア・コールマン
観賞日:9月8日(DVD)

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雑貨商の家に生まれたマーガレット(アレクサンドラ・ローチ&メリル・ストリープ)は市長も務めた父の影響で政治を志すが、初めての下院議員選挙に落選してしまう。失望する彼女に心優しい事業家デニス・サッチャー(ハリー・ロイド&ジム・ブロードベント)がプロポーズする。「食器を洗って一生を終えるつもりはない」野心を隠さないマーガレットを、デニスは寛容に受け入れる。双子にも恵まれ、幸せな家族を築く一方で、マーガレットは政治家としての階段も昇りはじめる。失墜した英国を再建する。それは気の遠くなるような闘いだったが、彼女はその困難に立ち向かう。愛する夫や子供たちとの時間を犠牲にし、マーガレットは深い孤独を抱えたままたった一人で闘い続けた……。現在のロンドン。どんなに苦しい時も支え続けてくれた夫・デニスは既に他界した。だが、マーガレットは未だに夫の死を認識していないのか、時折不可解な行動が目立つ。思い出の洪水の中で、デニスの遺品を手に取り彼女は「あなたは幸せだった?」とつぶやくのだった……。(goo映画より)

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イギリス至上初の女性首相となり、11年の長きに渡って国の舵取りに力を振るったサッチャーの半生を、時代を追いながら政治家と一女性としての両面から捉えて彼女の人物像に迫った映画だと思っていたのだけれど、現在高齢となり認知症を患うサッチャーが過去を回想するという形で時間軸を行きつ戻りつしながら、夫デニスや周囲の人々との係わり合いを描いた映画だった。 もちろん、彼女が回想するシーンは彼女の人生を知る上では外せない大切な出来事ばかりで、父の影響を受けて政治家を目指すに至った少女時代や、得がたき伴侶となったデニスとの出会いなどはとても興味深くわかりやすかった。 一方、女王が君臨する国といえども、まだまだ男性社会で女性には開かれていなかった政治の世界に飛び込んだ後、保守党の党首にまでのし上がっていった苦難の道や、失いつつあった英国の威光を取り戻そうとした首相としての強いリーダーシップの描写には思ったほど力が入れられていなかった。 
が、その中で一番印象的だったのは、やはりフォークランド紛争のくだり。 
及び腰の男性ブレインたちを尻目に覚悟を決め、素早い軍事行動を起こし、アルゼンチンに侵略されたフォークランド諸島を奪回したサッチャー。 強い信念のもとに毅然とした態度をとりながらもあまりにも重いものを背負っている痛ましさのようなものを感じさせる表情に一国のリーダーの重責と孤独な闘いを見た気がした。
この映画では老いというテーマにもかなりの比重が置かれ、痴呆症を患う彼女の奇異な言動や、老いからの視点で夫や家族の関係を描いているようなところもあるけれど、自分の好みとしてはそのようなアプローチを取らず、政治家サッチャーの歩んだ道やその功績、周囲との対立や葛藤などをもっとストレートに十分な時間を割いて描いて欲しかったと思う。

映画の内容には、若干期待はずれな感も否めなかったけれど、メリル・ストリープの演技は凄い。 彼女の才能を最大限に発揮できるようにあのようなアプローチを取ったのかと思ってしまうほど。 首相時代の演技の素晴らしさについては彼女ならこのくらいは当然だろうと思ってしまうし、サッチャー女史ほどの高圧的な威厳がいま一つ足りないとか、少し雰囲気が柔らかすぎるんじゃないかと感じたところもあって褒めちぎりたいわけではないけれど、認知症を患う一人の老女での演技は圧巻。 周りのちょっとした事にも敏感になり、シニカルだったり神経質になったりおどおどしたりする様子、亡くなった事を受け入れられないデニスと穏やかな心で会話を交わしている時の表情や昔を懐かしく思い出す時の表情など、ものすごく繊細に表現されていたと思う。 何の雑誌で読んだのかは忘れてしまったけれど、撮影に入る前、一ヶ月くらいを英国のホテルで一人で過ごしてじっくり考えながら英国人サッチャーになる準備を入念にしたそうです。 もちろんブリティッシュイングリッシュの発音の練習にも真剣に取り組んだとの事。
メリルは17回目のアカデミー賞ノミネートとなったこの映画で見事に主演女優賞を獲得。 すでに1979年に「クレイマーvsクレイマー」で助演女優賞、1982年に「ソフィーの選択」で主演女優賞を受賞していて、ゴールデングローブ賞は8回も受賞しているという華々しい受賞歴の持ち主。 彼女の映画はかなり見ています。 デビュー当時の透明感のある美しさはとても印象的で、クレイマーもソフィーも良かったけれど、ミステリアスな雰囲気に惹かれた「フランス軍中尉の女」が好きで、TVで放映されるたびに何度も見てしまった。

ジム・ブロードベントはブリジット・ジョーンズ、ハリー・ポッターなどの英国映画のメジャー作品のみならず、ハリウッドの作品にも数多く出演しているオスカー俳優だったんですねぇ。 何本も出演映画を見ているのに、名前を気に留めたのは今回が初めてでした。 
若き日のデニスを演じていたハリー・ロイドは同姓のロイド監督とは無縁のチャールズ・ディケンズの曾曾曾孫だそうで、TVで10年以上ののキャリアを持つ役者のようです。 ちょっとユーモラスで優しい表情がなんとなく堺雅人を連想させる。
一方、ちょっと勝気で猪突猛進しそうな雰囲気を漂わせながらも初々しい魅力のあった若き日のマーガレットを演じたアレクサンドラ・ローチは、映画はこの作品がデビューとなる新人女優で、多分日本でも公開されるであろうキーラ・ナイトレイ&ジュード・ロー主演「アンナ・カレーニナ」にも出演しているようです。

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マンデラの名もなき看守
2009/05/25(Mon)
「マンデラの名もなき看守」
原題: GOODBYE BAFANA (2008年 独・ベルギー・南ア・伊・英・ルクセンブルグ)
監督: ビレ・アウグスト
出演: ジョセフ・ファインズ、デニス・ヘイスバード、ダイアン・クルーガー
鑑賞日: 5月2日(DVD)

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南アフリカで刑務所の看守として働くジェームズ・グレゴリー(ジョセフ・ファインズ)がロベン島の刑務所に赴任した1968年、アパルトヘイト政策により、反政府運動の活動家の黒人が日々逮捕され、投獄されていた。グレゴリーはそこでネルソン・マンデラ(デニス・ヘイスバード)の担当に抜擢される。黒人の言葉・コーサ語が解るので、会話をスパイするためだ。妻のグロリア(ダイアン・クルーガー)は夫の出世を喜び、順風満帆のようだった。だがマンデラに初めて会った時から、グレゴリーは特別な印象を抱き始める。(goo映画より)

マンデラ


実はこの映画、少しでも多くの人に見てもらいたいとは思うのだけれど、自分として凄く良かったかというとよくわからないのです。
これだけの内容でありながら、わりと淡々としているようにも感じられ、グレゴリーとマンデラの、というよりは赴任したばかりの時には黒人を侮蔑し、鬼看守なみの気迫をみせたグレゴリーが、マンデラという人物に惹き付けられて行った過程の描写が若干弱かったような気がするけれど、グレゴリーにとって彼の信念を根底から揺さぶる事になったのはマンデラの作成した自由憲章を読んだ事だったのだろう。 マンデラがそこに謳い上げた人種の壁を超えた思想は彼を圧倒し魅了する。 

マンデラの歩き方や話し方、その独特なアクセントまでビデオを見て研究し、可能な限り近づけたというマンデラ役のデニス・ヘイスバードの演技は内面の強さを見せていて素晴らしい。 ただ、マンデラ氏本人は存命中でもありその姿は何度もテレビ等で見ているので、45歳から72歳まで収監されていたという人物にしてはあまりにも体躯が立派すぎて威圧感は拭えない。 
Mr.Gregoryと呼びかけるマンデラの台詞が「グレゴリー君」とされてしまうのもやはり違和感が・・・。

一番印象に残ったのはグレゴリーでもマンデラでもなくグレゴリーの妻のグロリアだった。
明るく社交的で夫を心から愛しているグロリアは、この時代に南アフリカに生きたごく一般的な白人として描かれている。 黒人がテロリストなのもそう言われているからそうなので、だから黒人が差別されるのも当然の事。 そしてそれは神様が決められたルール。 そう言いながらも、個人的に憎しみを持っているわけではないのでグレゴリーが子供の頃黒人の子供と仲良くしていたという事をからかいのネタにこそすれ、苦々しく思っているわけではない。
マンデラに傾倒していくグレゴリーのせいで島を追われ、再びマンデラと接するようになった新天地では一家の身に危険が迫り、同じ道を歩んだ息子のクリスが、結局はレイシストのために殺害されてしまうというような辛い目にあいながらも持ち前の芯の強さと明るさでグレゴリーを支えた彼女は主人公2人に負けず劣らず立派な人物だと思う。 
そしてまたこの人は時代の風潮のままに生きた女性で、それは映画のラストにも現れている。 彼女についてはそこまでの意識の変化が丁寧に描かれていなかったのでいささか唐突に思わなくもなかったけれど、ダイアン・クルーガーの魅力に良しとしてしまおう(笑)

映画が始まってしばらくしてスクリーン上に映し出された「Goodbye Bafana」という邦題と全く結びつかないこの映画の原題がなんとなく気になっていたのだけれど、それは劇中で徐々に明らかにされていき、味のあるラストに繋がっていく。 
Bafanaというのは、ジェイムズの子供時代の黒人の友達の名前でもあるようですが、ズールー語で「少年」という意味だそうです。

1948年に始まり1994年に撤廃されるまでの長きに渡って続いたアパルトヘイト。 この映画の中では南アフリカ内部の視点でしか描かれていないけれど、完全撤廃が遅れた一因には、例によって南アフリカを巡る先進国それぞれの思惑があったという事も覚えていなければいけないのだと思う。
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マイティ・ハート/愛と絆
2008/04/26(Sat)
「マイティ・ハート/愛と絆」
原題 : A MIGHTY HEART (2007年 米 108分)
監督 : マイケル・ウインターボトム
出演 : アンジェリーナ・ジョリー、ダン・ファターマン、アーチー・バンジャビ、イルファン・カーン
鑑賞日 : 4月19日 (DVD)
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2002年1月、パキスタンのカラチ。出国を翌日に控え、最後の取材に出かけた米国人記者ダニエル・パール(ダン・ファターマン)が消息を絶つ。同じくジャーナリストであり、妊娠5ヶ月の妻マリアンヌ(アンジェリーナ・ジョリー)と共に、パキスタンのテロ対策組織、米国領事館、所属するウォール・ストリート・ジャーナルの上司、さらにはFBIも加わり捜索が進められる。数日後、誘拐され人質となったダニエルの写真が送られてくる。マリアンヌは激しく動揺するが…。 (goo映画より)

マリアンヌ・パールの手記である原作に感銘を受けたブラッド・ピットが製作を手掛け、マイケル・ウインターボトムがドキュメンタリータッチに仕上た社会派ドラマ。

結末を知っていただけに、見ている自分の気持ちは映画の最初からなんとなく重い。 幸せに満ち足りている夫婦のいつもと変わりない朝の風景にも悲しみに襲われた。 人と車であふれかえっている市街の喧騒、貧困さ漂う一本路地裏の家々。 そんな風景が神経を執拗に刺激し、不安感に加え恐怖感さえ煽るような気がした。
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名声のためではなく、事実を報道するため、明らかにするために信念のままに危険をも顧みないジャーナリストはテロリストの対極に位置する人のような気がする。
ダニエルもまさにそのような人物だったからこそ、妻で同じくジャーナリストであるマリアンヌは、夫の安否がわからない言いようの無い不安に潰されそうになりながらもテロリストには屈しないという強い姿勢を貫けたのだと思う。  時に情緒不安定になりながらも、信仰心を精神的な拠り所として心を落ち着け、常に人前で平静さを失わないでいた彼女は本当に強い。 
そしてダニエルも想像を絶する恐怖の中で、きっと希望と強さを捨てなかったのだろうと思います。
MIGHTY HEART、 非常に寛容な心という意味ではなくて強靭な心、屈しない心という事なのでしょうね。

行方がわからなくなったダニエルを見つけ出すためにキャプテンと呼ばれるパキスタンのテロ対策組織、米国領事館職員、ダニエルの上司のジョンが夫妻の住む家を本部として集結し、身重のマリアンヌの胸中を気遣いながら手がかりを求めて必死に捜索を続ける人たちの様子は、トーンを押さえた映像の色調や手持ちカメラの効果か、緊迫感が溢れ、本当にドキュメンタリーのように感じた。
国籍も立場も違う即席の捜索チームが、イスラム過激派に拉致されたアメリカ人のダニエルを何が何でも無事に救い出したいという思いで力を合わせている一方で、パール夫妻と公私共に行動をともにしていたイスラム系インド人のアスラ(アーチー・バンジャビ)に対する中傷などパキスタンとインドの根深い問題も垣間見える。
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マリアンヌを演じたアンジーが本当に素晴らしい。 ベオウルフで妖艶の塊みたいな彼女を見た後だけに余計に感じるのかもしれないけれど、こういう普通の人を演じる時の彼女の方が私は好きだなぁ・・・。 ダニエルの死が確認されたときの彼女の慟哭は、人間、これ以上の悲しみと苦しみはないのだろうと思わずにはいられないほどのものだった。
マリアンヌを気遣い一時も側を離れないアスラを演じたアーチー・バンジャビも強さと優しさを持ち合わせた人柄をうまく出していて好印象。

グアンタナモ この映画の中でも犯人グループのメッセージにあったグアンタナモ米軍基地での捕虜の不当な扱いについてマイケル・ウインターボトムが映画化したノンフィクション「グアンタナモ、僕達が見た真実」もなるべく早いうちに見なくては。
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マイケル・コリンズ
2007/06/06(Wed)
「マイケル・コリンズ」
原題 : MICHAEL COLLINS (1996年 英・米・アイルランド 133分)
監督 : ニール・ジョーダン
出演 : リーアム・ニーソン、アイダン・クイン、アラン・リックマン、ジュリア・ロバーツ
鑑賞日 : 6月2日 (DVD)
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舞台は英国統治下のアイルランド。 アイルランド独立運動家、実在の英雄マイケル・コリンズを中心に、失敗に終わったイースター蜂起(1916年)以降マイケル・コリンズが内戦時に同胞に暗殺される(1922年)までの激動のアイルランド情勢を描いている。

ほぼ一ヶ月前に見た「麦の穂をゆらす風」のおかげで時代背景がよく分かっていたので、展開の速いこの映画にも無理なくついて行く事ができた。 国内の事情が違えば武器を取ることもなかっただろうという、ごく普通の庶民たちが主人公の「麦の穂をゆらす風」と、一国の運命を握る国の上層部内の実在の英雄を中心に描いた作品とを対比させながら鑑賞できたのも意義深い事だったように感じる。

このような映画を見る度に、人間のたどってきた長い道のりは、文明の進化と闘いの歴史の積み重ねなのだと痛感させられる。 一つ一つの過去がなければ現在はないのだけれど、激動の時代に生まれて生きなければならなかった人たちに遠く思いをはせて、無性に敬意を払いたくなる。 そんな思いにさせられる。

イースター蜂起の際に捕らわれたコリンズが出獄した後、彼に近づき重要な情報を提供するようになる、アイルランド人ではあるけれど英国側だったブロイ警部。 コリンズが英国Gメンの主要メンバーを次々に暗殺できたのも、彼の情報があったゆえで、ブロイの存在はとてつもなく大きいはずなのだけれど、ブロイが何故そこまで危険な行為を犯すに至ったかという事が、ただコリンズの演説に感化されてという理由しか描かれないのは物足りない。

1921年、ついに英国は休戦を決意し、英国に忠誠を誓う事を条件にアイルランドを政府を持つ自由国とみなす条約の締結を求める。 その条約の批准を巡って、賛成派と反対派に二分され内戦状態に陥るが、内戦突入後のコリンズには、無情な運命が待ち受けていた。
志を共にし、兄弟のように支えあってきた親友のハリーが、自分の恋人と思っていたキティーがコリンズを選んだ事に深く傷つき、デ・ヴァレラ率いる反対派の幹部となってしまう。 そのデ・ヴァレラも、コリンズがそれまで生死をかけて共に戦ってきた盟友だった。
劇中、コリンズの「疲れたよ。 もう引退したい」という台詞が幾度が聞かれたけれど、さまざまな苦悩をかかえて、まさに心身ともに疲弊していたのが痛いほど伝わってきた。
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内戦終結の話し合いのためにコリンズが向かった彼の故郷のウェストコーク。 「まさか、故郷で暗殺を企てるという事もないだろう」と言っていたコリンズの心中はどうだったのだろう?  
「麦の穂をゆらす風」で目に焼きついたあの起伏のある美しい丘が、またもや惨劇の場所になってしまったとは・・・。

スクリーン上のリーアム・ニーソンは、一人、その体格のよさが目立っていたけれど、マイケル・コリンズ本人も背が高く恰幅のよい人物だったそうだ。 リーアム・ニーソンは、民衆の前では熱弁をふるい、ゲリラ戦法の指揮官として秀でた能力を示し、内戦時には自由国軍の司令官として人望を集めていたマイケル・コリンズを、ある時は熱く、ある時は冷静に思慮深く、実に感情豊かに魅力的に演じていたと思う。

ハリー役のアイダン・クインを久しぶりに見た。 あの、どこか憂いを帯びたちょっぴり冷たい目が相変わらず印象的。 ブラッド・ピット主演の「レジェンド・オブ・フォール 果てしなき想い」でも、弟のピットの事を忘れられない自分の妻に悩み傷つく役を演じてましたっけ!

後のアイルランド共和国の大統領となったデ・ヴァレラを演じていたアラン・リックマン。 実力者だとは思うのだけれど、個人的にはこれがミスキャスト。 彼のアイロニックな口調と不遜な雰囲気が苦手なのでどうしても必要以上に悪人視してしまった・・・。 リーアム・ニーソンと組み合えるくらいの存在感を求められる役ではあるけれど、もう少し無名の役者でなんとかならなかったかな・・・・。

コリンズとハリーの2人から思いを寄せられるキティーを演じたジュリア・ロバーツ。 この役に関しても大物女優を使わない方が良かったとは思うけれど、控えめな彼女の演技はあまり気にはならなかった。 
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麦の穂をゆらす風
2007/05/06(Sun)
「麦の穂をゆらす風」
原題 : THE WIND THAT SHAKES THE BARLEY (2006年 アイルランド・英・独・伊・仏・西 126分)
監督 : ケン・ローチ
出演 : キリアン・マーフィー、ポードリック・ディレーニー、オーラ・フィッツジェラルド
鑑賞日 : 4月29日 (DVD)


1920年のアイルランド南部の町・コーク。医者を志す青年デミアン(キリアン・マーフィー)はロンドンでの勤務がきまり、アイルランドを離れようとしていた。そんな時、仲間がイギリスから送り込まれていた武装警察ブラック・アンド・タンズの暴行を受け、命を落としてしまう。事件をきっかけに医師になる志を捨てたデミアンは、やがてアイルランド独立を目指す戦いに、仲間とともに身を投じていく。そんな彼らのゲリラ戦に苦しめられたイギリスは停戦を申し入れ、戦いは終結するのだが、両国間に結ばれた講和条約の内容の是非をめぐって、アイルランドは内戦に突入してゆくのだった。(goo映画より)

第59回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作

主人公のデミアン役のキリアン・マーフィーしか知っている役者がいなかったのも幸いして、20世紀初頭のアイルランドの人々の過酷な運命を、リアリズムにこだわってドラマ化したと思われるこの作品をまるでドキュメンタリーを見ているような感じでじっくり鑑賞する事ができました。  ローチ監督に、キリアンの演技あってこそのパルムドールと言わしめたキリアン・マーフィーの演技は言うまでもなく、出演者すべてが素晴らしかったと思います。
こういう歴史を振り返るたびに、現在の日本という国で生きている自分や、今世界中で起きている様々な事を違う空間からみつめる機会を得ます。 だからどうというほどの事には繋がらないのだけれど、自分の中である精神的なリセットをする感じです。
全編を通して公式サイトのプロローグの「愛するものを奪われる悲劇をなぜ人は繰り返すのだろう」というフレーズがとても重く悲しく心に響いた映画でした。
志を貫いてロンドンで経験を積めば必ず立派な医者になったであろう優秀で人格者のデミアンが、その夢を断念せざるを得なかった現実。 人命を助ける医者になろうとしたデミアンが、裏切り者とはいえ幼なじみを自らの手で銃殺しなければならなかった事。 ブラック・アンド・タンズに捕らわれた時に、兄テディ(ポードリック・ディレーニー)の身代わりになって拷問を受ける事さえいとわなかったほどの絆で結ばれていたデミアンとテディの兄弟が、後の内戦では、アイルランドとイギリスが結んだ講和条約をめぐり賛成派と反対派として袂をわかち、兄が弟の命を奪う命令を下さなければならなかったような悲劇に、当時どれほどの人たちが巻き込まれたのだろうと思うと恐怖に身がすくむ思いがします。
これ以上私の言葉で何かを発するのは無意味な気がします。是非ご覧いただきたいと思います。


IRA(Irish Republican Army、アイルランド共和軍)というと、私の中では北アイルランドやロンドンなどのイギリスの都市で無差別爆弾テロを繰り返すテロリストグループという極悪なイメージが強いけれど、その組織を生み出した追い詰められた過酷な状況には人として同情し、悲しく思わないではいられない。 もちろん彼らにとってどんな正義や大義名分があろうとも暴力に訴える手段が許されるわけではないけれど。
現在は、2005年にIRAが武装解除を宣言して以来、和平に向けてのプロセスの最高に良い状況にあるようです。
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もしも昨日が選べたら
2007/03/05(Mon)
「もしも昨日が選べたら」
原題 : CLICK (2006年 米 107分)
監督 : フランク・コラチ
出演 : アダム・サンドラー、ケイト・ベッキンセール、クリストファー・ウォーケン
鑑賞日 : 3月3日(DVD)


建築士のマイケル(アダム・サンドラー)は、家庭を顧みない仕事人間。美しい妻のドナ(ケイト・ベッキンセール)と二人の子供たちは、楽しみにしていたキャンプも行けず、寂しい思いをしていた。働きすぎのマイケルは、自宅でどれがテレビのリモコンかも分からない。全ての電化製品を操れるリモコンを買おうと、深夜も営業しているホームセンターに出かけた。そこで、一風変わった部屋を見つける。そこには、怪しげな従業員・モーティ(クリストファー・ウォーケン)がいて、何でも操作できる最先端のリモコンをマイケルに渡す。それは、電化製品だけでなく、人や時間までも操れる、夢のリモコンだった。(goo映画より)


<ネタばれありです>

久しぶりに普通の女性を演じるケイト・ベッキンセールと愛してやまない(笑)クリストファー・ウォーケンが見たくて借りた一枚。
脳天気なドタバタコメディーなのかと思っていたら、マイケルがたどる運命はかなりシニカルだし、ジンとくるシーンもあったし、きちんと教訓めいたメッセージが発信されているというちょっと味のある一本でした。 

何事も地道な努力が必要で、近道なんていう安易な選択をしてはいけないんですね。 大切なものを失ってから気づく事のないよう、後悔する数が少しでも少なくなるよう、今を全く生きよ!って事ですか!
ラストもあのまま終わらないだろうとは思っていたけれど、ただの夢落ちにしなかったところは気に入りました。 そう!善人は報われるべきなんだよね!!

我がウォーケンさまは、バック・トゥ・ザ・フューチャーのドクのようなプチ爆発頭であーやしいんだけど、どこか温かみのある不思議な人物を好演。 今回は怪演ではなかったですね。


ベッキンセールはとってもとっても綺麗で色っぽくて魅力的。 ポカホンタスのコスチュームで息子と遊んでいる時の彼女はとってもキュート!  髪をショートにして老けたメイクをしても美しさはそのまま。
そして、なんといっても一番笑いを取ったのは、ぬいぐるみのあひるに欲情しまくる一家の愛犬サンダンスでした! さらに、ラストにサンダンスにあひるではなく本物の犬のお嫁さんを!と、連れてきた犬がまた!(笑)  あの進路変更には大笑いだった!
ヤンキーズ好きのマイケルが見ていたMLBの中継にはいきなり松井が映るし、2人の子役達はとっても可愛いし! 懐かしいナイト・ライダーのデヴィッド・ハッセルホフ(私は車のキットが好きだった・笑)など、いろいろ見所もありますよ(笑)
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M:i:III
2006/11/26(Sun)
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原題 : MISSION IMPOSSIBLE III (2006年 米 126分)
監督 : J・J・.エイブラムス
出演 : トム・クルーズ、フィリップ・シーモア・ホフマン、ミシェル・モナハン
鑑賞日: 11月18日(DVD)


スパイを引退したイーサン・ハント(トム・クルーズ)は教官となり、婚約者のジュリア(ミシェル・モナハン)と幸せな日々を過ごしていた。しかし教え子リンジー(ケリー・ラッセル)の危機を知らされた彼は、現場に復帰。リンジーの救出作戦に参加するが、彼女は頭に仕掛けられた爆弾で死んでしまう。その後、一連の事件の裏に闇商人オーウェン・デイヴィアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)がいることを知ったイーサンのチームは、デイヴィアンを秘密裏に確保すべく、一路バチカンへと向かうのだった…。 (goo映画より)


とても見応えがありました。 このシリーズは1作目、2作目、3作目と回を重ねるたびに面白くなっているような気がします。 こういうシリーズっていうのも、あまりないんじゃないですかね。 ただ、それぞれの作品の期間が開きすぎているので、トム・クルーズ以外の登場人物を忘れてしまってました。 ルーサー(ビング・レイムズ)って1作目からずっとイーサンの仲間だったんですね。 全く記憶の彼方だったわ。

アクションがド派手でした。 こういうの大好きだから見てい自分のテンションも高くなってしまいました(笑) ヘリでの空中戦あり、カーチェイスあり、ヘリとジェットからのミサイル攻撃ありと息をつく間もなかったです。 イーサンが上海の高層ビルから高層ビルへとダイブするシーンなどもあり得ないよなーと思いながらも、まーいいかって感じでした。 でも、最後にイーサンから銃の使い方を教わっただけで、銃など触った事すらなかったろうジュリアの、あの板についたガン捌きだけはないだろー(笑)

黒幕については、完璧に騙されてしまいました。 イーサンの冷徹な上官役のローレンス・フィッシュバーン、ついに彼も悪の片棒を担いだか!なんて思いながら見ていたんですけど、やっぱり違うのねー。 人物像が明らかになる前と後では人相も声も大違いで・・・。

ハッピーエンドのイーサンに、シリーズ4作目ってあるのでしょうかね? 

DVDでーたからのネタですが、カーナハン氏が監督を降板しなければ、キャリー・アン・モス(マトリックス)が演じる役があったそうです。 フィッシュバーンとは絡む役立ったのだろうか? リンジー役も、スケジュールさえあえば、スカーレット・ヨハンソンが演じるはずだったそうです。 M:i:IIでヒロインを演じたサンディ・ニュートンに、当初オフォーしたそうですが、プライベートな理由で辞退したという裏話も。 一つの映画が出来上がるまでには最初の構想とはかなり変わってしまうケースもあるのですね。
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迷い婚 すべての迷える女性たちへ
2006/10/13(Fri)
「迷い婚 すべての迷える女性たちへ」
原題 : RUMOR HAS IT・・・(2005年 米 97分)
監督 : ロブ・ライナー
出演 : ジェニファー・アニストン、ケビン・コスナー、シャーリー・マクレーン
鑑賞日 : 10月8日(DVD)


33歳のサラ・ハッティンガー(ジェニファー・アニストン)は、弁護士の恋人ジェフ(マーク・ラファロ)からプロポーズされるが、自分探し中の彼女は嬉しさよりも漠然とした不安を感じてしまう。 妹の結婚式で故郷のロスのパサディナに戻ったサラは、祖母(シャーリー・マクレーン)が口を滑らせた事から、今は亡き自分の母親が結婚前にボー・バローズ(ケビン・コスナー)の元へ失踪した事を知ってしまう。 ボーは祖母ともなにやら関係があったようで、噂では、映画「卒業」のモデルだとも・・・。 サラは、自分が父親と全く違う性格なのは、自分の本当の父親がボーだからではないかとの疑いを持ち、ボーをサンフランシスコに訪ねる。

ジェ二ファー・アニストン目当てに見たのだけれど、ライトタッチのコメディーでプロットがとても洒落ていて凄く楽しい映画でした。


ストーリーも面白かったけれど、なんといっても出演者が豪華! ジェニファーは健康的なお色気が魅力的なコメディエンヌぶりがとても良かった。 彼女はドレス姿もいいけれど、白いTシャツにGパン姿が実にさわやかでいい感じ! サラの祖母のシャリー・マクレーンが破天荒な熟女を貫禄十分に演じる。 怖いし、女だし(笑)、頼もしい! 彼女は「イン・ハー・シューズ」でのキャメロンの祖母役の時もいい味出してたっけ。 サラの母親の友達が、キャシー・ベイツ。 出演時間は短いながらも存在感たっぷり。 


親子3代とベッドを共にするというとんでもない色男が、ケビン・コスナー。 久しぶりに見たけれど、まだまだスーツ姿もラフなかっこもサマになってます。 「スタンド・アップ」で保守的で寡黙な父親を演じていたリチャード・ジェンキンズが、ここでもサラの父役。 ただし、こちらでは保守的ではあるけれどお茶目でもある心優しい父親。

ボーと弾みで一夜を共にしてしまったサラも、浮気がばれてジェフとの仲もこれまでかという状況に追い込まれてやっと本当に大切なものに気が付くのだけれど、失った大事なものは2度と得られないという状況だけにはなりたくないものです。 その存在を感じている時に、ありがたみとか大切さをしっかりわからなくちゃね!
でも、サラの場合、その遠回りのおかげで家族と向かい合う事ができたのですよね。 傷心のサラと父アールの会話シーンは思わずほろっとしてしまう。 特に、サラが父の安全運転の理由を尋ねたとき「お前を乗せているときだけだよ」と答えるシーンには、父親の大きな愛情が感じられてジンと来てしまった。

ケビン・コスナーのかなり昔(1990年)の映画でお気に入りだったのが「リベンジ」。 監督はトニー・スコット。 ヒロインのマデリン・ストウの透明感ある美しさがとても鮮烈。
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マインドハンター
2006/09/25(Mon)
 「マインドハンター」 
原題 : MINDHUNTERS (2004年 米、蘭、英、フィンランド 101分)
監督 : レニー・ハーリン
出演 : LL・クール・J、ジョニー・リー・ミラー、キャサリン・モリス、バル・キルマー
鑑賞日: 9月23日(DVD) 


FBIの心理分析官(プロファイラー)を目指す、7人の訓練生。彼らが教官に連れてこられたのは、ノースカロライナ沖の無人島だった。軍の特殊訓練施設で、教官が仕組んだ連続殺人犯をプロファイリングし、犯人を暴くのが最終試験なのだ。翌朝、さっそく捜査のシミュレーションが開始された矢先、第一の罠にハマッた仲間が無残にも殺されてしまう。訓練生たちは状況を受け入れられずパニックに陥るが、犯人は次の殺人予告まで残していた・・・。 (映画生活より)

サイコ・ロジカル・スリラーというのだそうな・・・
バル・キルマーが出ているし、FBI絡みは好きだし、バレエダンサーのウィル・ケンプも出ているので、レンタルショップで迷わず手にした作品。 


<ネタバレありです>
最終試験に臨んだノースカロライナ州の廃墟のような孤島で、一人、また一人と殺されていくシーンは少しスプラッタ入っていて残酷。 ただちょっと度が過ぎるため、恐怖心が募るというよりは現実味が薄れてこちらの緊張モードが緩んでしまったのも確か。 
心理分析官を目指して最終試験に臨んでいるFBIの訓練生にしては、若干シャープさが足りないんじゃないと思ったりもするけれど、自分たちの中に犯人がいて、殺人の時間を予告され、自分が殺人の標的になっているという極限状態では仕方ないとも思う。
最後のどんでん返しも、あそこまで行くと読めちゃうのがつまらなかったけれど全体的にはそれなりにスリルを味わえた映画でけっこう満足でした。

今回、私的最大の目玉だったレイフ役のウィル・ケンプ(写真がないの~~~怒)。 姿を消してしまうのが比較的早くて残念だったけれど、美貌は健在だった(笑)
終わってみれば主役だったサラ役のキャサリン・モリスは、涼しくてちょっぴり気の弱そうな顔立ちがキャラにあってましたねー。 二コール役のラテン系濃い顔美女のパトリシア・ヴェラスケスはどこかで見た事あるなと思っていたら、「ハムナプトラ2」のアナクスナムンを演じてた女優なんですね。
バル・キルマー、クリスチャン・スレーター共に出番が少なかったのもちと不満。 特にバルね!
しかしなー、どう考えてもあのドミノを並べるのは1夜じゃ無理だと思うんだけどなぁ・・・(笑)
作り物と分かっていても残酷な映像がダメな人でなければ、つっこみどころの多いB級映画ならではの醍醐味みたいなもの?もあって秋の夜長にお薦めです!(←ってネタばらしておいて・・・)
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