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シルク
2008/06/09(Mon)
「シルク」
原題 : SILK (2007年 加・仏・伊・英・日 109分)
監督 : フランソワ・ジラール
出演 : マイケル・ピット、キーラ・ナイトレイ、アルフレッド・モリーナ、役所広司、芦名星
鑑賞日 : 5月24日 (DVD)

シルク

19世紀フランス。戦地から故郷に戻った青年、エルヴェ(マイケル・ピット)は、製糸業を営むヴァルダヴュー(アルフレッド・モリーナ)から、蚕卵を入手するためアフリカ行きを依頼される。危険な旅を経て、蚕卵を持ち帰ると、それで得た富で美しい女性、エレーヌ(キーラ・ナイトレイ)と結婚。 自らも製糸工場を経営し、結婚生活は順風万帆であった。 しかし、アフリカの蚕が病気にやられ、新婚のエルヴェに再び買い付けの依頼が。しかも、行く先はアフリカより遥かに遠い日本だった…。(goo映画より)

シルク1


緑溢れる森の木漏れ日の中のエルヴェとエレーヌ、エレーヌの百合庭園、最上川の川下りや凍てつく山間の村の冬の風景などの映像、それを包み込むような坂本龍一の音楽はとても美しかったけれど、それらをもってしても心打つ秀作と感じる事はできなかった。 物語がすべてエルヴェの視点で描かれているので、エルヴェに対して気持ちが入っていけるかというのが鍵のような気がするのだけれど、どこかつかみどころのない人物のように思え、冷めた気持ちで見てしまった。

絹のような肌を持つ少女に魅せられたというキャッチのせいで、芦名星が演ずる少女(役名くらいあってもいいのに!)は、清らかで無垢で儚い少女を想像していたのだけれど、大人びて妖艶さも漂わせたミステリアスな少女だった。 日本人の目からすれば少女と呼ぶのに躊躇いを感じるような雰囲気を持っている。 
エルヴェがそんな彼女に初めて出会う東洋の美と、満たされていない淋しさのようなものを感じ取って惹かれてしまうのはわかるけれども、そこには帰国後もエルヴェが彼女を想うような運命的な何かを感じる事はできなかった。 それゆえにエレーヌがエルヴェとの微妙な心の行き違いと子供にも恵まれない事に一人悩み傷ついていく様子にただただ重苦しさと切なさを感じてしまった。
とても心に残っているシーンは、死期を悟ったエレーヌが庭園のベンチにこしかけ、自分の子供のように可愛がって来たであろう使用人の息子のルドヴィックに、自分がいなくなった後の庭園の手入れと夫への手助けを淋しそうな表情で頼み、ルドヴィックが涙をこらえながら答えるシーンだった。 この映画の登場人物の中で一番気持ちが通い合っていた2人のような気がした。
また、エレーヌの死後にエルヴェがそのルドヴィックに様々な想いを語っていたのも印象的だった。

最後に愕然とする事実が明かされるけれども、エレーヌの深い愛情と哀しく切ない思いは全篇を通じてひしひしと伝わっていた。  キーラの透明感のある凛とした美しさがそんなエレーヌの生きざまを一層際立たせていたように思う。 そして最後に結ばれたFarewellという言葉が、物悲しく心の中に響き続けた。
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スターダスト
2008/03/24(Mon)
「スターダスト」
原題 : STARDUST (2007年 英・米 128分)
監督 : マシュー・ヴォーン
出演 : クレア・ディンズ、ミッシェル・ファイファー、ロバート・デニーロ、チャーリー・コックス
鑑賞日 : 3月1日(DVD)
スターダスト

ウォール村に住む青年トリスタン(チャーリー・コックス)は、村一番の美女ヴィクトリア(シエナ・ミラー)に恋をした。 だが彼女には恋人がいる。ある夜、なんとかヴィクトリアを外に誘い出すものの、彼女は心を許してくれない。 その時、流れ星が現れ、それを見たトリスタンは、落ちた星を愛の証としてプレゼントすると約束する…。 かくして落ちた場所に到着したトリスタンだが、そこには一人の美しい女性イヴェイン(クレア・ディンズ)が。 何と流れ星は、美女に姿を変えたていたのだった!同じ頃、魔女の3姉妹も流れ星を見て大喜び。 永遠の若さをもたらす流れ星を400年間も待ち続けていたのだ。魔法のお告げが示す場所へと急ぐ魔女。 流れ星が落ちてきたのには理由があった。ストームホールド王(ピーター・オトゥール)が息を引き取る瞬間、後継者の証であるルビーのネックレスが夜空へ舞い上がり、遥かな空間できらめく星を弾き飛ばしたのだ。 それは、王位継承を狙う3人の王子による、ルビー争奪戦の幕開けを意味していた…。 (goo映画より)

<例によってネタバレありです>
クレア・ディンズは別に好きではないし、主役のトリスタン役の俳優はなんとなく冴えないルックスだけど、ストーリーはファンタジーの王道をいっているみたいだし、VFXを駆使した映像はなかなからしいので見ようかどうしようか? 
決め手になったのは大好きなミッシェル・ファイファーが出演している事と、デニーロがなにやら怪演しているらしいという噂(笑)。 しかも蓋を開けてみればピーター・オトゥール、シエナ・ミラーまでご出演という豪華メンバー。
適度に散りばめられた英国的なユーモアが効いて、ストーリー、役者、映像、すべてに満足度の高い、大人が楽しめるファンタジーでした♪
スターダスト1


売りの一つである映像は、主人公が住むウォール村の美しさ、禁断の地ストームホールドにある魔法市場の猥雑とした不協和音っぽい色彩、ストームホールド王の住む城、ユニコーン、キャプテン・シェークスピアの空飛ぶ海賊船、魔女たちの住む宮殿などなど、どこを切り取っても繊細なタッチで非常に美しかった。

恋するヴィクトリアが振り向いてくれるようなプレゼントを捜すために旅に出た、人が良さそうなだけで風采が上がらない感じのトリスタン。 最初はなんでこんな子が主人公なのよ・・・と思っていたのだけれど、イヴェインと出逢い、様々な試練に出くわし、なんとか切り抜けていくうちに見た目にも人間的にも逞しく魅力的に成長する。 もちろん剣術の稽古をつけたり男としての美学を聞かせたりしたシェークスピア船長のおかげもあるのだけれど! 

そのシェークスピア船長・・・、強面でどんなに荒っぽい無情な人物かと思いきや、度肝を抜かれたのが頬にハートを描き、おかまコスチュームの自分の姿にうっとりしながら踊るダンス。 イヴェインに似合うようなドレスを選んだ時の彼のワードローブがかなり怪しかったんだけれど、まさかこんな趣味をお持ちとは・・。 デニーロの長いキャリアの中でもこんなキャラは初めてだったんじゃないんだろうか?? あまりのど迫力と従来のイメージとのギャップに大笑いしてしまいました。
スターダスト2


流れ星の心臓を400年間も待っていたという美貌が自慢の魔女ラミアのミッシェル・ファイファーの妖艶ぶりと悪魔ぶりもなかなかでした。 魔法を一つ使うたびに激しく老化していく彼女の変貌振りも見応えあります(笑)
スターダスト3


トリスタンの父親ダンスタンの若き日を演じていたのがベン・バーンズ、ちょっとしか出番がなかったからそのまま成長したトリスタンも演じてしまえば良かったのにと思うこちらのイケメンは5月に封切られるナルニア国物語第2章でカスピアン王子を演じてる俳優だったんですねー。
トリスタンを演じたチャーリー・コックスは「カサノバ」のジョバンニ役、「ヴェニスの商人」のロレンゾー役で見ていたようですが、全く記憶にない・・・。 ジョバンニの方は見ているときはかなりインパクト強かったのに・・・。

物語のラストは、まぁね、これもありだよね!という超ハッピーエンド。 最後の最後まで夢のあるファンタスティックな一本でした。 とってもお薦めです♪
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スパイダーマン3
2007/06/18(Mon)
「スパイダーマン3」
原題 : SPIDER-MAN3 (2007年 米 140分)
監督 : サム・ライミ
出演 : トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、ジェイムズ・フランコ
鑑賞日 : 6月16日 (新宿プラザ)


今やピーター・パーカー(トビー・マグワイヤ)の人生は順風満帆そのものだ。スパイダーマンとしてはNY市民にヒーローとして愛され、大学では成績トップ、ブロードウェイ・デビューを果たした恋人MJ(キルスティン・ダンスト)との関係も良好で、ついにプロポーズを決意する。ところが、謎の黒い液状生命体に取り憑かれ、復讐と憎しみの感情に支配されたブラック・スパイダーマンになってしまう。そんな彼の前にこれまでになく手強い敵サンドマン(トーマス・ヘイデン・チャーチ)とヴェノム(トファー・グレイス)が現れる……。(goo映画より)
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もともとこのシリーズのファンではなかったけれど、2作目はちょっと心動かされる物語もあり、3作目はさらにエモーショナルというふれこみだったので、わりと期待して劇場まで見に行ったのに。 エモーショナルっていうのがちょっと違ったな・・・。
多分、キャラクター、ストーリー、アクション、発想等々、スパイダーマンという世界自体が自分の好みに合わないのだろうなと痛感した第3作目でした。
はっきり言ってしまえば、トビー・マグワイアのルックスがどうにも好きじゃないのが致命的なのかも?  しかも、今回のピーターはスパイダーマンが万人から好かれている唯一無二のヒーローだと有頂天になってるし、やることなすことなんだかお馬鹿な自己チュー人間に見えてしまい・・・。 だいたい、なんでわざわざマスクをとってグウェンとキスするんだか! 思いあがりも甚だしい! なんて・・・。 こういう物語でヒーローに心惹かれないっていうのは辛いもんです(苦笑)。

今回は「赦し」がテーマだったとの事。
確かに劇中で登場人物たちがそれぞれに葛藤してきた様々な問題に対する赦しが溢れているのだけれど、溢れすぎていて、逆にそのテーマがチープに感じられた。
重症を負って一部記憶を失ったハリーが、病室で看護婦にかけられた言葉に答えるようにつぶやいた台詞もあまり生きていなかったなぁ・・・と思うのが惜しいところ。
ストーリーの構成として、サンドマンとヴェノムという悪玉、黒い地球外生命体に犯され自分の持つ邪悪な部分の化身となって現れたブラックスパイダーマン、ピーターへの友情と父の敵としての憎しみの狭間で揺れるハリー、自分のキャリアとピーターの気持ちに不安を抱くMJ、意外にいい子だったクラスメイトのグウェンなどがごっちゃに絡み合い、いろいろとドラマを詰め込みすぎな感じが否めない。 もう少し焦点を絞って欲しかったところ。
個人的には、あの黒い地球外生命体の正体につっこんで欲しかったけどな・・・。

気に入ったのは前2作での流れを思い起こさせてくれるようなとっても洒落たオープニングと、ピーターがMJにプロポーズするために選んだフレンチレストランのおフランス万歳なマネージャー。

グウェンを演じていた女優は、どこかで見たぞと思いながら思い出せなかったのだけど、「ヴィレッジ」、「レディ・イン・ザ・ウォーター」に出演していたブライス・ダラス・ハワードなんですね。 今回はあまりにも普通な役で分からなかった(笑)けど、過去の2作ともとても演技が光っていた女優さんでした。 特に「レディ・イン・ザ・ウォーター」はお薦めなファンタジー! 
ジェイムズ・フランコは復讐心でギラギラした表情も見せ、終盤は顔に傷も負うけれど、それでも唯一爽やかな存在でした(笑)
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スネーク・フライト
2007/04/26(Thu)
「スネーク・フライト」
原題 : SNAKES ON A PLANE (2006年 米・独 106分)
監督 : デビッド・R・エリス
出演 : サミュエル・L・ジャクソン、ジュリアナ・マルグリース、ネイサン・フィリップス
鑑賞日 : 4月21日 (DVD)


ハワイのオフロードをバイクで走っていたショーン(ネイサン・フィリップス)は、偶然、大物ギャングのキムが検事を殺している現場を目撃してしまった。目撃者を消すため組織の魔の手が迫るが、ショーンはFBIエージェント・フリン(サミュエル・L・ジャクソン)の助けで危機を脱する。そしてショーンはフリンの護衛のもとロスへと向かい、キムの悪事を証言することに。2人は民間の航空機へと乗り込むが、それを察知したキムは、航空機に“暗殺者”――大量の毒ヘビを送り込むのだった。(goo映画より)


面白かったです!
「セルラー」「デッドコースター」となかなか評判が良かったデビッド・R・エリス監督の最新のスーパーB級映画(笑) 「デッドコースター」はちょっとスプラッタ系ということもあって見ていないけど「セルラー」もけっこう面白かったし、この監督のB級作品にハズレなし??

ショーンを殺害するために、わざわざ飛行機に毒蛇を、しかも時限装置まで使ってばらまかなくてもいーだろうとは思うけれど、その辺の発想の奇抜さとおふざけ感が、観客の温かい突っ込みと共に許されるのがB級映画の醍醐味でしょうか(笑)

蛇の襲撃が始まる前に、その後の展開に絡んできそうな人物を一通りクローズアップしておいて、この人は○か×かなんてのを見る側に勝手に想像させるような心憎い演出(←そうかぁ〜?)。 閉所で毒蛇に襲われるというパニックの中で、動物愛護協会からクレームがくるんじゃないかというような人間の本性の痛いところをズバッとついたようなシーンや、他人の赤ちゃんの身に迫る危険に目をつぶれなかった乗務員の尊い行動など、様々なドラマが描かれていて且つテンポも速い。
さらに着陸までに救急体制を整えるための地上での攻防、絶体絶命な着陸状況など、最後まで高いテンションを保ったまま楽しめました。

何よりサミュエル・L・ジャクソンの、この撮影に参加するのが楽しくて、演技するのも楽しくて・・・というノリノリな思いが伝わってきちゃうのが素敵です(笑)
サミュエルを支えた客室乗務員クレアを演じていたジュリアナ・マルグリースはテレビ映画「ザ・グリッド」にNSCテロ対策責任者役やERの看護婦キャロル・ハサウェイ役で出演していた女優さんで、こういう芯の強そうなキャリア・ウーマンがお似合いな人。

<以下DVDでーたネタ>
映画には、本物の毒蛇の毒を抜いたものや、毒蛇に似た種類の蛇が450匹ほど使われているそうです。 あとはCG処理。 噛み付いたりするシーンはCGなんだろうけど、それ以外は全く区別がつかないですね。 撮影現場はとても楽しかったらしく、セル版にはそんな雰囲気が伝わってくるNG集が収められているそうです。
DVDでーたには映画で使われた蛇のうち20種の写真が載っているのですが、なーんっか可愛い蛇ばっかりで・・・(笑)
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16ブロック
2007/02/20(Tue)
「16ブロック」
原題 : 16 BLOCKS(2006年 米・独 101分)
監督 : リチャード・ドナー
出演 : ブルース・ウィリス、モス・デフ、デヴィッド・モース
鑑賞日 : 2月3日(DVD)


夜勤明けで署に戻った刑事ジャック・モーズリー(ブルース・ウィリス)は、上司に簡単な任務を課せられた。それはわずか16ブロック先の裁判所まで囚人エディ・バンカー(モス・デフ)を護送するというもの。嫌々任務を引き受けたジャックはエディを車に乗せて護送を始めたものの、渋滞やうるさいエディに嫌気がさし、エディを車に残したまま酒を買いに行ってしまう。だがジャックが車に戻ってくると、そこにはエディに向けて銃を構える男がいて……。(goo映画より)

 
この映画を紹介する雑誌で、ブルース・ウィリスがモス・デフの片腕を掴んで車の脇に立っている1枚の写真を見たときには、ダイ・ハードのマクレーン刑事なみのタフで凄腕の刑事なのかと思ってしまった私。 ところが、主人公ジャックは酒びたりでよれよれな署のお荷物的存在の刑事。 いやーちょっとびっくりだった(笑)。

ジャックが護送する羽目になった囚人エディは、車の中で一人鼻にかかった声で勝手に喋り捲って本当にうざったい! ジャックでなくても、あれではエディーをほっぽり出して息抜きしたくなると思わず同情。 ただ、ここで持ったエディーに対する口だけの信用ならない軽薄男というイメージが後でぐっと効いて来る感じがした。

黒幕が誰なのか分からずハラハラしながら推理していくストーリーではないのでかまわないのだろうけど、ジャックのかつての相棒フランク刑事(デヴィッド・モース)の雰囲気が登場の瞬間から怪しさ100%なのはなぁ・・・。
まぁ、みどころはそこからのジャックとエディの裁判所までの逃亡劇に絡むアクションや、逃げ回りながら、ジャックとエディがお互いの感情をむき出しにする事によって相手を理解すると同時に自己再生していく過程だろうからよいのだろうけど・・・。

追い込まれたジャックとエディがのっとった路線バス。 
最初は「スピード」を連想させ、ついには「ガントレット」状態・・・。
この辺からのエディの純粋さに魅力を感じられるようになってきて、それが思わず心温まるようなラストにいい感じで繋がっている。

特に秀でた作品というわけではないけれど、枯れた状態から持ち直していくジャックを演じたブルース・ウィルスの自然な演技が良かったです。 モス・デフも観客の心を捉える事のできる存在感ある演技で、ブルース・ウィリスとの渡り合いも見事だったと思う。 2時間以内に署から裁判所に連れて行かなくてはいけないという状況と、映画の上映時間がほぼシンクロしているのもなかなかグッド。
デヴィッド・モースは、かなり昔に見たメグ・ライアン共演の「プルーフ・オブ・ライフ」の芯の通った強い男という良い印象があるのだけれど、基本的に悪役系の人なのかなぁ??

レンタルDVDでも特典として、もう一つのエンディングが見られます♪
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ザ・センチネル 陰謀の星条旗
2007/02/12(Mon)
「ザ・センチネル 陰謀の星条旗」
原題 : THE SENTINEL (2006年 米 108分)
監督 : クラーク・ジョンソン
出演 : マイケル・ダグラス、キーファー・サザーランド、キム・ベイシンガー
鑑賞日 : 2月10日(DVD)


シークレットサービスのピート・ギャリソン(マイケル・ダグラス)は、20年以上前に、連射された弾丸から米国大統領を守った経歴の持ち主。 現在はファーストレディ、サラ(キム・ベイシンガー)の護衛任務の責任者を務めている。 ある日、非常に重要な話があるので時間を作って欲しいと言っていた、ピートの仲間で親友でもあるチャーリーが自宅前で殺されてしまう。 チャーリー殺害事件を、シークレットサービス高官のデヴィッド・ブレキンリッジ(キーファー・サザーランド)が担当する事になる。 デヴィッドはかつてピートの親しい友人の一人だったが・・・。



邦題の”陰謀の星条旗”と原題の”THE SENTINEL”というタイトルだけで絶対自分が好きそうな映画に違いないと思って借りた映画。 実際面白かったけど、こういうストーリー展開だとはまったく思いもしなかった。

<ネタばれありです>

冒頭に出てきたフィルムが、レーガン大統領が1981年にヒルトンホテル前で銃撃されたフィルムだったのにはちょっとびっくり。シークレットサービス内での呼称は「ローハイド」だったんですね。
陰謀の星条旗なんていうサブタイトルから米国人同士の対立でそこにからむシークレットサービスの話なのかと思っていたら、全くちがいましたねー。  
チャーリーを失ってしまったものの、ピートが長年使っていたタレコミ屋のウォルターの情報から、大統領の暗殺計画には、シークレットサービスの中に暗殺組織に加担する内通者がいることがわかる。 シークレットサービスは、過去141年の歴史の中で大統領に対する裏切り行為などなかっただけに、この事態は大事となり、内通者を突き止めるために嘘発見器が用いられる。 200人(だったかな?)ほどがチェックされ、ひっかかったのがピートのみという事でピートに疑惑の目が向けられる。 しかし嘘発見器ってそんなに信憑性の高いものなんでしょうかね???
なぜ、ピートが嘘発見器にひっかかってしまったかと言えば、大胆にもファーストレディーのサラと不倫状態にあったために、大統領への裏切りという心理状況がポリグラフに影響してしまったわけで・・・。

内通者がなぜ暗殺者たちの計画に乗ったのか、暗殺を企てる側の背景の描写も不十分だったので、その面での説得力と緊迫感は欠ける。 今時?KGBの流れ者を米国大統領暗殺を企てる一味にしたっていうのもピンとこないし、内通者が誰であるかというのも即察しがついてしまったのも自分的には物足りなかった。

それでも、逃亡者となってしまったピートと、追う側のデヴィッドの攻防?は緊迫感があり、そんな中に2人のお互いへの感情の変化なども垣間見られて見応えがあったし、ラストに向かっては緊張感あるサスペンスアクションとしても持ち直したと思うのでなかなか良い作品だったと思います。 私は「24」を見ていないのでキーファー・サザーランドに対して何の先入観もないから、それも良かったのかもしれない。

マイケル・ダグラスは44年生まれ、対するキーファー・サザーランドは66年生まれと、22才の年の差があるけれど、そうは見えず。 マイケル・ダグラスの若々しさにビックリ。 その名も「ザ・シークレット・サービス」という映画で、愛するイーストウッド様が車と一緒に走っていた場面を思い出しました。 93年の映画ですから、撮影当時クリントは62歳か63歳で、今のマイケルと同じですね。 この映画もお勧めです。


ファーストレディーのサラ役のキム・ベイシンガーが相変わらず美しくて憂いがあって魅力的! ピートとサラがとても素敵なカップルに見えてしまった私は、大統領の就任期間が終わったら離婚して結婚すればいいわよ!とおかしなことまで考えてしまったのでした。
ピートの教え子でデヴィッドの部下のジル役のエバ・ロンゴリアもとても魅力的だった。 見てないんだけど、「デスパレートな妻たち」でブレイクした女優さんなのね。
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ステイ
2006/11/14(Tue)
 「ステイ」 
原題 : STAY (2005年 米 99分)
監督 : マーク・フォースター
出演 : ユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツ、ライアン・ゴズリング
鑑賞日: 11月4日



精神科医サム・フォスター(ユアン・マクレガー)は、謎めいた若い患者ヘンリー・レサム(ライアン・ゴズリング)を前任のセラピストから引き継いだ。ヘンリーはサムに、三日後の真夜中に自殺すると予告する。サムには同棲中のガールフレンド、ライラ(ナオミ・ワッツ)がいるが、彼女は精神的に不安定だった。サムは結婚指輪をいつでも渡せるように準備しているのだが、なかなか渡せないでいる。その指輪に興味を示すヘンリー。また、ライラは自分と同様に自殺願望のあるヘンリーが気になり始める…。(goo映画より)



見ている間中、とても不思議な感覚の映画でした。 次々に理解できない事やあり得ない事が起こって、先は読めそうで読めないし、サムを混乱に落としいれ、振り回しているヘンリーの行動が不可解すぎる。 そしてそんな物語は衝撃的な結末で幕を閉じる。

<以下、ねたばれ大ありです>
大概「こういうオチは反則だ!」となってしまうのだけれど、この映画はそんな無粋な台詞など浮かびもしませんでした。
ラストシーン、それまでに見ていた理解できないカットの数々に、あまりにも重い切ない意味合いが込められていたのだという事がわかって、一瞬にして悲しみと感動に襲われたという感じでした。サムがライラに渡せないでいる結婚指輪にヘンリーが興味を示したのも、ヘンリーが住んでいたという部屋の壁じゅうにforgive meという文字がぎっしり書かれていたことも、ヘンリーの心の中の走馬灯すべての出来事が、悲しすぎます。

計算しつくされたストーリーの構成も素晴らしいですが、映像も凄かったです。 目がくらみそうな光や、まさにイリュージョンというような映像、次のカットで全く違うシーンへ飛んでしまうインパクトもかなりなものでした。

最初からずっと気になっていたのがサムのズボンの丈の短さ。 何か意味があるのだろうと思っていたけれど、わかりませんでした(公式ページで答を得てきましたが・・・)。 未だに疑問として残っているのが、映画のラストで現実のサムに起こるフラッシュバック。 自分が息を引き取るまで必死に手当てをしてくれた2人に、自分達の代わりに恋人同士になって幸せに生きていって欲しいというヘンリーの願いが、サムにあのフラッシュバックをみせたのでしょうか? 

ヘンリー役のライアン・ゴズリング、「きみに読む物語」の主役なんですね。 「ウエディング・クラッシャーズ」でレイチェル・マクアダムスを見た直ぐ後に偶然にも彼の映画。 「完全犯罪クラブ」も「タイタンズを忘れない」も見ていますが、記憶にはなかったな・・・。 本作では憂いある表情と透明感が際立っていたように思います。
ナオミ・ワッツも相変わらず綺麗ですねー。 ユアンはそれほど興味のない俳優さんではありますが、2人とも、キャラクターに合わせた演技はさすがです。
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ジャケット
2006/11/06(Mon)
「ジャケット」
原題 : THE JACKET (2005年 米・独 103分)
監督 : ジョン・メイブリー
出演 : エイドリアン・ブロディ、キーラ・ナイトレイ、クリス・クリストファーソン
鑑賞日: 10月28日 (DVD)



1992年。湾岸戦争での頭部の負傷が原因で記憶障害になったジャック(エイドリアン・ブロディ)は、ある殺人事件に巻き込まれ精神病院に送られてしまう。拘束衣(ジャケット)を着せられ、死体安置用の引き出しの中に閉じ込められるという実験的療法を受けた彼は、気がつくと15年先の2007年へとタイムスリップしていた。そこで出会ったジャッキー(キーラ・ナイトレイ)というウェイトレスから、自分が4日後に死ぬことを告げられたジャックは、自分の死の真相を探ろうとするが……。(goo映画より)

時間軸を前後にというのはあまり得意ではないけれど、パラドクス的要素が少ない、この程度の単純なものだと全く問題がないので嬉しい(笑) 逆にそこが物足りないと思う人も多いのではないかと思いますが。
ジャックは自分が4日後に死ぬという運命をジャッキーから聞かされて、激しく動揺しながらも、自分の死の原因を突き止めようとするうちに、ジャッキーの人生も含め、将来の不幸に繋がるいくつかの要因を変えようとする。 未来に繋がる過去の出来事は一切変えてはならないという鉄則のようなものを全く無視する、そんなところにも「バタフライ・エフェクト」に通じるものを感じました。

この物語はタイムスリップ自体が見世物ではなくて、結局はロマンスを描いているのでしょうね。 ジャックが2007年にタイムスリップしたのは、ジャッキーと出会って恋に落ち、再び生を得る、それが彼ら2人の運命だったのだと思います。


ジャック役のエイドリアン・ブロディー、「ヴィレッジ」ではちょっと薄気味悪かったんだけど、この役は彼の寂しげで憂いのアル優しげな表情が、ちょっと精神を病んでいるけれど、どこかに芯の強さを持っているというこの青年にぴったりだったような気がします。 
キーラは、最初は監督からジャッキーのイメージではないと思われていたらしく、この役を獲得するためにわざわざ監督に自分の酷い顔を見せて、こういうキャラクターも違和感なく演じられるという事をアピールしたらしい。 何かのインタビューで読んだのだけれど、ソースを忘れてしまった。 凄い顔ってどんな顔だったのでしょうね(笑) 台詞テストまで受けて演技力の確かさを監督に認識させて射止めた本役だそうです。 前半は声のトーンを落とし、目の周りも黒く隈取した品のない化粧で、荒んだ人生を送っている女性の役を好演してました。 ただ、脱ぐ必要性は感じなかったけれど・・・。

ブレイドで燻し銀のカッコよさを見せてくれたクリス・クリストファーソンは、今回ちょっとした悪役で残念。 それより何よりビックリしたのが、精神病院でジャックと親しかった患者役をやっていた俳優がダニエル・クレイグだった事!! ぜ〜〜〜んぜん気が付かなかった。 ただのだっさい普通のおやじにしか見えなかったんだもの・・・。 いくらなんでもジェームズ・ボンドが玉石の石じゃ困るんだけどなー。
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すべてはその朝始まった
2006/10/19(Thu)
「すべてはその朝始まった」
原題 : DERAILED (2005年 米 107分)
監督 : ミカエル・ハフストーム
出演 : クライブ・オーウェン、ジェニファー・アニストン、ヴァンサン・カッセル
鑑賞日 : 10月14日 (DVD)


ごく普通のビジネスマンのチャールズ(クライブ・オーウェン)は美しい妻とかわいい娘と幸せな日々を送っていた。そんなある日、彼は通勤電車の中で美しい女性ルシンダ(ジェニファー・アニストン)と偶然知り合う。彼女にも愛する夫と娘がいたが、チャールズとルシンダは通勤電車の中で会話を重ねるうち、次第に打ち解け、親密になっていく。やがて2人は、相手への想いを抑えきれずに一夜を共にしてしまう。しかし、その不倫現場に銃を持った暴漢(ヴァンサン・カッセル)が押し入り2人を襲撃する。さらに、2人の秘密を知ったその男は、その後もチャールズへの恐喝をエスカレートさせていく。(allcinemaより)

<思いっきりネタばれです、これからご覧になる方はここでお引取りを・・・笑>
Derailed というタイトル、そのままですね・・・
チャールズが電車の中でルシンダに出会った事が起因となり、順調に歩んできたと思われる幸せな人生から外れていってしまう・・・。 脱線したのは電車ではなく、電車に乗っていたチャールズという笑うに笑えないひっかけ。

「すべてはその朝始まった・・・」と、刑務所の部屋で一人の受刑者がノートに綴っている冒頭シーンがとても効いている映画だと思う。
ジェ二ファー・アニストンが出演しているサスペンスというので見てみたものの、最初のうちは、物語の展開にたいした新鮮味もなく、少し退屈さを感じていたのだけれど、妙に冒頭のフレーズが気になっていた。 そして、事件が起こり、チャールズがたった一人でよれよれ、おたおた、孤軍奮闘(笑)しだしたころから次第に面白くなっていった。 


不倫事実は家族にも社会的にも内緒にしておかなければならない、人の弱みにつけ込んだ美人局という犯罪。 さらに情事の相手(だと思っている)がホテルの部屋に入り込んできた暴漢・ラロッシュに乱暴されるのを助けられなかったあげく、妊娠までさせてしまったという罪悪感を負わせるという巧妙な手口。 ヴァンサン・カッセルがその心底汚らしい非情な犯罪者をものの見事に演じていた。 彼はちょっと個性的な顔をしているのでこういう役って妙にはまるし、本当に不気味・・・。

ルシンダがラロッシュに帰り道をつけられて、自宅で人質に取られているシーン。 チャールズは呼び出されるままにルシンダの家を訪ねるわけだけれど、とても子供がいるようには見えないあの家の雰囲気は、ルシンダも怪しいと、観ているものに気付かせようとした監督のサービスなんだろうか? それともただの犯人たちの墓穴?

クライブ・オーウェンは、意思の弱そうなとろんとした目が、今回のカモ役にぴったりで(失礼!)、その情けなさゆえ、形勢が転じてからの捨て身の復讐には思わず同情。  その復讐のために、やはりチャールズがあの刑務所に服役していた人物なのではないかという安易な想像と可能性もさらに引っ張って仄めかす。
後半のストーリーの展開はなかなか良かったと思います。 刑務所であのノートに書き込んでいた人物も最後に判明し、その人物に驚いた人もいるだろうし、最後の最後でチャールズがラロッシュの一歩先を行く事になるのも鮮やか。

ストーリーを締めていたのが、この一件の巻き添えになって殺されてしまったチャールズの同僚のおじにあたるチャーチ警部役のジャンカルロ・エスポジート。 眼光鋭く、冷静な捜査を続ける彼の存在が適度な緊張感を与えていた。 脇役って本当に大きな影響力があるのだと最近つくづく感じます。

ジェ二ファーは、固定化しつつあるコメディエンヌというイメージとは全く違った顔を見せていました。 100%の汚れ役にはなっていなかったけれど、たまにはこういう役も良いですね!

でも、この映画、どうして未公開だったんだろう? 話もそこそこ面白いし、地味っちゃー地味だけど役者も揃っているのに。 配給元も何を考えているのやら???
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「サウンド・オブ・サンダー」
2006/08/30(Wed)
「サウンド・オブ・サンダー」
原題 : A SOUND OF THUNDER (2005年 米・独・チェコ 102分)
監督 : ピーター・ハイアムズ
出演 : エドワード・バーンズ、キャサリン・マコーマック、ベン・キングスレイ
鑑賞日: 7月29日(DVD)


近未来、人類はついにタイムトラベルの技術を手に入れた。シカゴの旅行代理店タイム・サファリ社は高額所得者を対象に、タイムマシンを使った白亜紀恐竜ハンティングツアーを売りにしていた。ある夜、ツアー参加者を招いたパーティーにタイムマシンの開発者ソニア・ランド博士が乱入、ツアーの危険性を指摘する。ツアーの引率者ライヤー博士は彼女から真相を聞きだすが、危惧する事態はほどなく現実のものとなってしまう。(goo映画より)




ちょっと期待倒れの内容だったかなーという感じ。
絶対に過去から何かを持ち帰ったり、いじったりしてはいけないというルールを何者かが破って異常現象が起きる前と後の時間配分のバランスが悪いのと、プロットがイマイチ綿密さと迫力に欠けていると思った。 予兆というようなものがあっさりだったし、異常現象が起きてからなすすべ無しか!というまでが速すぎるのでは・・・ ストーリーとしてはそれほど目新しいものでもないのだから、もうちょっと掘り下げが欲しかったし、何よりCGが今時のレベルとしてはなんとなくお粗末なような気がして・・・。

主人公のエドワード・バーンズ、最近はあまりメジャー作品には出ていないけれど、「プライベート・ライアン」で初めて見て気に入ってしまったかなり好きな役者の一人です。 お勧めの映画は、
アンジェリーナ・ジョリー共演の「ブロンド・ライフ」



レイチェル・ワイズ、アンディ・ガルシア、ダスティン・ホフマンなど豪華キャストで詐欺師を演じる「コンフィデンス」

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